JPS6246656B2 - - Google Patents

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JPS6246656B2
JPS6246656B2 JP58048948A JP4894883A JPS6246656B2 JP S6246656 B2 JPS6246656 B2 JP S6246656B2 JP 58048948 A JP58048948 A JP 58048948A JP 4894883 A JP4894883 A JP 4894883A JP S6246656 B2 JPS6246656 B2 JP S6246656B2
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JP
Japan
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yarn
sheath
core
shrinkage
yarns
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JP58048948A
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JPS59179835A (ja
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Masuki Fujimoto
Kuniaki Hayakawa
Kazuki Hashiba
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPS6246656B2 publication Critical patent/JPS6246656B2/ja
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
イ 本発明の技術分野 本発明は、新規なスパン調織編物の製造に適し
た芯・鞘型混繊交絡フイラメト糸に関する。 ロ 従来技術とその問題点 従来から、スパン糸とフイラメント糸の両者の
特徴を併せもつたスパン調フイラメント糸が数多
く提案されているが、未だその本質をついたもの
はない。その多くは、糸表面に毛羽、ループ、ケ
ン縮などを形成させ、スパン糸の毛羽に近づけて
外観や触感を似せようとするものである。交絡糸
としては、例えば一般にタスラン糸と呼ばれてい
る特公昭34−8969号の如き糸が提案されている。
タスラン糸では流体乱流処理により形成されたル
ープや絡みをもち、糸表面に無数に突出したクロ
ーブドループやたるみによつて紡績糸様の毛羽感
が得られるが、これらループ、たるみおよび交絡
によつて糸巻層からの解舒性が悪く、かつ糸の強
度が部分的に著しく低下し、製編織性が劣るばか
りか、編織物表面品位を極度に低下させる欠点が
ある。風合い的には、染色仕上加工工程で熱処理
を受けると、いずれのフイラメントも均一に収縮
し、糸加工で与えたフイラメント間分散性を低下
させて、粗剛かつボリユーム感に欠ける欠点があ
る。またこの糸は、いずれのフイラメントもリラ
ツクス状態で流体乱流処理されて作られるため、
ループ、たるみ、交絡を高次加工工程で削滅する
ことなく保持させるには、少なくとも15%以上の
リラツクス率が必要とされ、前記糸表面の大きな
ループやたるみによつて、衣服用生地の機能性に
致命的な欠点がある。つまり、この糸を編織物に
しても、その表面にループやたるみを生じ、これ
らがからみ合う、いわゆるフアスナー現象を生ず
るため、縫製時の延反や生地すべり困難、着用時
のすべり困難やほこり付着を生ずる。 ハ 本発明の目的 本発明の主な目的は、スパン糸の特長であるふ
くらみやソフトな毛羽感を有し、かつフイラメン
ト糸の特長である均斉さや精緻感をもち、高次加
工工程での糸扱い性が良く、更に衣料用として縫
製あるいは着用上問題のない織編物を作り得る新
規なスパン調フイラメント糸を提供することにあ
る。 本発明の他の目的は、適正な繊維構成を採るこ
とにより、例えばシルキーウール調、シルキーリ
ネン調、シルキーコツトン調など、天然の長繊維
と短繊維の特徴を併せもつたような高級かつ独得
の風合いをもつ布帛を形成し得る新規なフイラメ
ント糸を提供することにある。 ニ 本発明の構成 本発明は前記目的を達成せんとするものであつ
て、下記の構成を有する。 すなわち、2以上のマルチフイラメント糸から
なる芯・鞘型の混繊交絡糸において、芯糸の熱収
縮率が鞘糸の熱収縮率に比べて乾熱180℃・5
分・自由状態で6%以上高く、かつ芯糸の緩み率
が4%以下であつて、鞘糸の緩み率が前記芯糸の
緩み率値以上でかつ9%以下であることを特徴と
する紡績糸様フイラメント糸である。 以下本発明を詳細に説明する。 紡績糸の特徴は、毛羽、かさ高性、自然な太さ
むら等種々みられる。これら特徴の中で、かさ高
性は、個々の繊維が微細巻縮をもち、それぞれ内
層外層にマイグレートしている効果が大きい。こ
の意味で熱収縮率が2種以上異なるマルチフイラ
メント糸に糸長差を与えて混繊交絡させることは
個々のフイラメントの分散性を高め、収縮差によ
る微細巻縮も与えることになり、フイラメント糸
にして紡績糸様のかさ高性を付与する効果がある
と同時に毛羽感とふくらみむらによる太さむらを
与えて、糸表面の柔らかさや紡績糸様の自然なむ
ら感が得られる。また、本発明の目的を達成する
ためには、編織物中で糸かさを発現し、紡績糸編
織物様のふくらみを発揮させる要件を満足させる
必要がある。この点では、例えば後述実施例に基
づく第1図に示すように、芯糸と鞘糸の乾収差を
どの程度に設定すべきかが重要なポイントであ
り、織物のふくらみ程度を左右する厚さ増加率か
らみて、芯糸と鞘糸の乾収差を6%以上、望まし
くは7%以上に設定することが、安定して高いふ
くらみを得るために必要であることが判つた。 ここで、芯糸としては、鞘糸に比べて高い収縮
率であればよいが、さらに繊細なふくらみと柔軟
な風合いを得るためには、芯糸として熱収縮差混
繊糸を使用することが好ましい。また鞘糸は、芯
糸に比べて低い収縮率であればよいが、さらに繊
細なふくらみ、柔軟な風合い、紡績糸様のかさむ
らを得るためには、熱収縮差混繊糸や鞘糸の個々
のフイラメントが糸軸方向に高収縮部と低収縮部
を交互ランダム長に有し、鞘糸についても熱収縮
差による捲縮、かさ高効果、かさむら効果が得ら
れ、かつ芯糸に比べてマルチフイラメント糸全体
としての収縮率が低いことが望ましい。本発明の
目的の一つは、長繊維と短繊維の両特徴を併せも
つた新規なフイラメント糸を提供することにあ
り、本発明の構成の範囲内で上記繊維を適正に組
合せて用いることにより、非常に多様性に富んだ
フイラメント糸の設計が可能である。例えば、三
角形、五葉形などを中心とするブライト異形断面
糸を構成原糸として用いることにより、絹のよう
な高級な外観とウールのような緩かみをもつた、
いわばシルキーウール調糸が得られる。また例え
ば、適度な繊度ミツクスあるいはシツクアンドシ
ン糸などを主構成原糸として適正に配することに
より、フイラメント糸でありながら梳毛調の外観
と紡毛調のふくらみのある新規な糸が得られる。
更に、原糸構成とともに、糸むらの付与、ネン糸
や織物設計を考慮することにより、絹様の微細な
風合いと高級感に加えて、麻のシヤリ味とダイナ
ミツクな外観を併せもつたシルキーリネン調の織
物を作り得る能力のある新規な糸も設計できる。 本発明のもう一つの重要なポイントは、発明糸
を用いて製編織する場合の高次加工性がよく、編
織物の品位を高め、かつ布帛でフアスナー現象を
生じない要件を満足させる必要がある。この点で
は、例えば第2図に示すように鞘糸の緩み率をど
の程度に設定するかが重要なポイントで、織物面
に糸の表面ループやたるみを少なく、小さくする
ため、鞘糸の緩み率を芯糸の緩み率以上で9%以
下、望ましくは8%以下に設定することが必要で
あることが判つた。ただし、この鞘糸の緩み率や
芯糸の緩み率は、本発明糸の混繊交絡性の強さ
や、トータルの糸の強度を決める重要なフアクタ
ーでもある。一般に2糸条のマルチフイラメント
糸を同一リラツクス状態で混繊交絡した糸では、
構成糸の緩み率を本発明糸の如く低くすると、製
編織時の高次加工張力ですぬけと呼ばれる現象が
生じ混繊交絡性が低下し、目的の糸質や編織物品
質が得られない。しかし、本発明では芯・鞘構造
としているため、製編織時の高次加工で張力を受
けても、芯糸が主として張力を受け、すぬけ現象
がなく混繊交絡性が低下することは少ないが、よ
り混繊交絡性を高くするために、芯糸側について
も緩みを与えることが望ましい。ただし、この芯
糸の緩み率は、2糸条マルチフイラメント糸の混
繊交絡性を高めることが目的であり、4%以下、
望ましくは3%以下であることが好ましい。これ
よりも高い緩み率をもたせると、一般の2糸条マ
ルチフイラメント糸を同一リラツクス状態で混繊
交絡した糸と同様にすぬけ現象が生じやすく、か
つ最も大きな欠点である芯糸のフイラメントが緩
み交絡し、糸全体として芯糸の強力以下の低強力
部が生じ、高次加工工程で糸切れしたり、編織物
の引裂強力を低下させることになる。また同様の
理由から、芯糸は鞘糸の強度以上のマルチフイラ
メント糸であることが望ましく、芯糸繊度もトー
タル繊度の20%以上、望ましくは30%以上である
ことが良い。 ここで芯糸の緩み率、鞘糸の緩み率は次式で求
めた値である。 芯糸の緩み率(%)=l−l/l×100 鞘糸の緩み率(%)=l−l/l×100 l0:0.1g/d荷重下の糸全体の長さ(10cm)。 l1:l0の糸の混繊交絡を分解針でていねいに解舒
し、芯糸の個々のフイラメントの長さをスケー
ルで読み取つた平均の長さ。 l2:l0の糸の混繊交絡を分解針でていねいに解舒
し、鞘糸の個々のフイラメントの長さをスケー
ルで読み取つた平均の長さ。 以上詳細に説明したように、本発明の重要なポ
イントは、糸表面に突出したループやたるみ同志
がからみ合つて生ずるフアスナー現象がみられな
いで、かつ芯糸と鞘糸の熱収縮差による糸長差で
ふくらみ効果の得られる糸であるが、編織物の染
色仕上加工工程で熱処理を受けて得られる鞘糸の
たるみは、糸加工で得られるループやたるみと性
質が異なり、例えば第3図のように本発明の特許
請求の範囲内の芯糸および鞘糸の緩み率内では、
乾熱収縮率差を高く設定しても編織物でのフアス
ナー現象はほとんど問題にならないことが判つ
た。つまり、本発明の目的を達成するためには、
従来のタスラン糸の如くマルチフイラメント全体
を同一リラツクス状態で流体乱流処理して得られ
た糸構造で紡績糸様の外観や風合いを得るより
も、2糸条以上のマルチフイラメント糸の主とし
て鞘糸をリラツクス状態にした芯・鞘型の混繊交
絡糸とし、かつ芯糸および鞘糸の緩み率をできる
だけ低くおさえ、むしろ芯糸と鞘糸の熱収縮差で
高い糸長差が得られる構造としたものが良いこと
が判明した。 次に図面によつて本発明を詳細に説明する。 第4図および第5図は、本発明で得られる加工
糸A,Cおよび加工糸を乾熱180℃・5分・自由
状態で処理し、糸かさを発現した加工糸B,Dを
モデル的に示したものである。なお、これら第4
図、第5図においては、芯糸と鞘糸について、そ
れぞれ2本フイラメントだけで描き他のフイラメ
ントについては図示を省略してある。したがつ
て、これら図では芯鞘構造が強調されては描かれ
ていないが、実際の糸は、これら図により示され
ているものよりも芯鞘構造は明瞭なものである。
第4図の加工糸Aは、高収縮芯糸1と低収縮鞘糸
2が若干の糸長差を有しながら芯・鞘交絡部3で
強く混繊交絡している。この糸Aを乾熱処理する
と、芯糸が高収縮し、高収縮した芯糸4と低収縮
した鞘糸5とで加工糸Bのように微細捲縮と高い
かさ高性が得られるのである。また、第5図の加
工糸Cは、高収縮芯糸1と低収縮鞘糸6,7が若
干の糸長差を有しながら芯・鞘交絡部3で強く混
繊交絡している。ここで、低収縮鞘糸6,7は例
えばあらかじめ不均一熱処理等によつてさらに低
収縮化された極低収縮鞘糸部7と通常低収縮部6
とで構成されている。 したがつて、この糸Cを乾熱処理すると、芯糸
が高収縮し、高収縮した芯糸4と通常低収縮した
鞘糸部8および極低収縮した鞘糸部9とで加工糸
Dのように微細捲縮とより高いかさ高性および高
嵩高部Eと極高嵩高部Fが得られ、本発明の目的
の一つである紡績糸様のかさ高むら効果をより発
揮するのである。本発明に用いられるマルチフイ
ラメント糸としては、鞘糸が低収縮糸、芯糸が鞘
糸に比べて乾熱180℃・5分・自由状態で6%以
上高い収縮糸であれば特に限定されるものではな
く、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリ
ロニトリル系、ポリビニルアルコール系、ポリ塩
化ビニリデン系、ポリエチレン系、ポリプロピレ
ン系、ポリウレタン系等の熱可塑性合成繊維マル
チフイラメント糸や、レーヨン等の再生繊維マル
チフイラメント糸およびアセテート等の半合成繊
維マルチフイラメント糸等を単独あるいは組合せ
で用いることができる。また、単繊維のデニール
が2種以上、例えば0.5〜6デニールの範囲で変
化したマルチフイラメントの組合せでも本発明は
可能で、より腰張りのある編織物用糸が得られる
が、表面風合いや外観面から、高繊度糸が芯糸側
になる組合せが望ましい。特に外観面からは、例
えば円形、三角、五葉、八葉、偏平などの繊維断
面形状の異なる繊維の組合せや、例えば分散染
料、塩基性染料、酸性塗料、直接染料可染等の染
色性の異なる繊維の組合せでも特徴をより発揮で
きる。つまり、断面形状の異なる組合せでは、光
沢感が異なる効果、染色性の異なる組合せでは、
後染編織物で先染編織物様の霜降り効果が得られ
る。 さらに、第6図は、本発明糸を得るために製造
プロセスを例示する概略図である。本発明糸を得
るには例えば、第6図のような装置を用いて少な
くとも2糸条以上のマルチフイラメント糸を鞘糸
を構成するマルチフイラメント糸10と芯糸を構
成するマルチフイラメント糸11として、それぞ
れフイードローラ12,13に供給する。鞘糸1
0はあらかじめフイードローラ12とリラツクス
ローラ15の間で加熱体14に接触させて熱処理
し低収縮化糸として、芯糸11とともに流体乱流
処理体16を通して混繊交絡処理後、第2リラツ
クスローラ17を通して捲取機18で巻取パツケ
ージ19に巻取るのである。この際フイードロー
ラ13と第2リラツクスローラ17の間のリラツ
クス率(緩み率)は4%以下、リラツクスローラ
15と第2リラツクスローラ17の間のリラツク
ス率はほぼ9%以下、その結果として芯糸の緩み
率が4%以下、鞘糸の緩み率が9%以下になるよ
うな条件が望ましい。 また鞘糸10のフイードローラ12とリラツク
スローラ15の間での加熱体14での熱処理条件
は、マルチフイラメント糸全体としての乾熱180
℃・5分・自由状態での収縮率が、同条件での芯
糸11の収縮率に比べて6%以下になる条件であ
ればよい。 また鞘糸10として、あらかじめ乾熱180℃・
5分・自由状態での収縮率が同条件での芯糸11
の収縮率に比べて6%以上低いマルチフイラメン
ト糸を用いる場合には、フイードローラ12およ
び加熱体14を使用する必要はない。さらにより
高いかさ高性や紡績糸様の嵩むらを得たい場合に
は、鞘糸10をフイードローラ12とリラツクス
ローラ15の間でリラツクス状態とし、加熱体1
4で不均一熱処理することが望ましい。 ホ 本発明の効果 本発明の効果は次のとおりである。即ち、2糸
条のマルチフイラメント糸からなる芯・鞘型の混
繊交絡糸であつて、鞘糸に比べて芯糸の乾熱180
℃・5分・自由状態での収縮率が6%以上高いこ
とによつて、編織物の染色加工工程で熱処理を受
けると、個々のフイラメントが微細捲縮をもち、
それぞれ内層外層にマイグレートしながら熱収縮
差による糸長差を発現し、フイラメント糸編織物
でありながら紡績糸使い編織物様のかさ高性、毛
羽感、自然な糸むら感および柔らかな触感を有す
る布帛となる。さらに、鞘糸の緩み率が9%以下
であるため、混繊交絡糸にしては糸表面のループ
やたるみが小さく少なく、糸全体の強度も高いた
め、加工糸巻層からの解舒性が良好、製編織性良
好および高次加工張力での交絡すぬけが少ないな
どの高次加工取扱い性の良好な糸であつて、かつ
編織物表面でもループやたるみが小さく少ないた
め、交絡糸の致命的欠点とされていたループやた
るみ同志がからみあつて生ずるフアスナー現象お
よびほこりが付着しやすいという問題が解消され
る。また、芯糸の緩み率が4%以下であるため、
混繊交絡糸にしては糸全体の強度が高く、交絡糸
特有の部分的に極低強度部が生ずることがないた
め、高次加工工程での糸切れ、編織物製品の引裂
強力低下の必配が解消されるなどの効果を発揮す
るスパン調フイラメント糸が提供されることであ
る。 次に実施例をあげて本発明を説明する。 実施例 1 ポリエチレンテレフタレートを溶融紡糸延伸し
て得られた75デニール、36フイラメントの三角断
面のいわゆるポリエステル延伸糸(乾熱180℃・
5分・自由状態での収縮率が16.9%であつた)を
用いて、第6図に示すような装置で実施した。ま
ずポリエステル延伸糸を鞘糸10のみに供給し、
表面速度201m/minのフイードローラ12と表
面速度200m/minのリラツクスローラ15間で
0.5%のリラツクス状態で加熱体14に接触走行
させて熱処理し、流体乱流処理体16および第2
リラツクスロラーラ17を使用しないで巻取機1
8で巻取パツケージ19に巻取つた。 ここで、あらかじめ加熱体14の温度を変更し
乾熱180℃・5分・自由状態での収縮率がそれぞ
れ14.9、11.9、10.2、9.2、6.5、2.0の計6水準の
熱処理低収縮化ポリエステル糸を得た。 次にこれら6水準の熱処理低収縮化ポリエステ
ル糸を鞘糸10、先の熱処理を施していないポリ
エステル延伸糸を芯糸11として、鞘糸は表面速
度214m/minのリラツクスローラ15、芯糸は
表面速度202m/minのフイードローラ13に供
給し、表面速度200m/minの第2リラツクスロ
ーラ17との間で3Kg/cm2の圧縮空気を通した流
体乱流処理体16で芯・鞘糸を混繊交絡し、巻取
機18で巻取パツケージ19に巻取つて表1のA
〜Fの計6水準の糸を得た。糸の加工性は特に問
題なかつた。得られた6水準糸の糸質は表1に示
す通りであり、この中で、C〜Fが本発明糸、A
〜Bは比較糸である。即ち、糸のかさ発現能力は
芯糸と鞘糸の乾収差に関係し、安定して紡績糸様
の高いかさ高性を得るには、芯糸と鞘糸の乾収差
を6%以上とする必要があることが判つた。ま
た、得られた6水準の糸をそれぞれ2本引揃えて
S方向に450T/mの撚を加え、タテ・ヨコ糸に
用いてタテ57本/in、ヨコ54本/inの密度の2/2
綾織に製織し、通常のポリエステル染色加工法で
加工した。いずれの糸も製織準備、製織および染
色加工上特に問題になる点はなかつた。染色加工
織物の特性は、表1および第1図、第3図に示す
通りで、糸のかさ発現能力と同様織物のかさ発現
能力(織物の厚さ増加率)は、加工糸の芯糸と鞘
糸の乾収差に関係し、安定して高いかさ高性を得
るには、芯糸と鞘糸の乾収差を6%以上とする必
要があり、比較糸AおよびBからは偏平な織物し
か得られなかつた。またC〜Fは芯糸と鞘糸の乾
収差で織物のかさが高くなつても、混繊交絡糸使
い織物特有の欠点であるフアスナー現象がほとん
ど変化しない特徴が認められた。また、芯糸と鞘
糸の乾収差が6.7%以上の加工糸を使用した染色
加工織物は、シルキースパン調の毛羽感、織糸の
太さむら感、柔らかい風合いとマイルドな光沢を
有し、深みのある色合い効果が認められた。 また、熱処理低収縮化ポリエステル糸の中で、
乾熱180℃・5分・自由状態での収縮率が9.2%の
糸を鞘糸10に、先の熱処理を施していないポリ
エステル延伸糸を芯糸11として、鞘糸はリラツ
クスローラ15、芯糸は表面速度204m/minの
フイードローラ13に供給し、表面速度200m/
minの第2リラツクスローラ17との間で3Kg/
cm2の圧縮空気を通した流体乱流処理体16で芯・
鞘糸を混繊交絡し、巻取機18で巻取パツケージ
19に巻取つて加工糸を得る方法において、リラ
ツクスローラ15の表面速度を208、212、216、
218、220、222、224、228、232、236、240、
244、248m/minと13条件変更し、計13水準の加
工糸を加工した。得られた糸の芯糸緩み率は1.97
%、鞘糸の緩み率がそれぞれ3.98、5.98、7.98、
8.97、9・97、10.97、11.97、13.97、15.97、
17.96、19.96、21.96、23.96%であつた。この加
工糸を前記織物と同一条件で撚糸、製織、染色加
工した。 得られた染色加工織物はいずれもかさ高性の高
い織物であるが、第2図に示すように鞘糸の緩み
率が9%以下では織物のフアスナー現象がほとん
ど問題にならない程度にあるのに対し、鞘糸の緩
み率が10%以上では、かなり織物表面のループや
たるみ同志がからみあつてフアスナー現象が生
じ、衣料用織物としては不向きな程度であつた。 さらに、前記加工条件で鞘糸側のリラツクスロ
ーラ15の表面速度を214m/minに固定し、芯
糸側のリラツクスローラ13の表面速度のみ、
202.2、204.3、206.3、208.2、209.3、210.7、
212.1m/minと7条件変更し加工した。得られ
た加工糸は、芯糸の緩み率が1.0、2.1、3.1、
4.0、4.5、5.1、5.9%で、鞘糸の緩み率がいずれ
もほぼ7.0%であつた。この加工糸をインストロ
ン型の強伸度試験機を用いて、切断強力を測定
し、その100回測定値の平均切断強度および100回
測定値中の低強度から5回の値の平均値(加工糸
の最低強度)を求めたところ、平均切断強度はそ
れれぞれ4.08、4.10、4.06、3.96、3.72、3.62、
3.46g/d、加工糸の最低強度はそれぞれ3.60、
3.62、3.52、3.42、3.21、3.02、2.88g/dであつ
た。 ここで芯糸側に使用したポリエステルマルチフ
イラメント糸の切断強度は4.95g/d、鞘糸側に
使用した熱処理低収縮化ポリエステルマルチフイ
ラメント糸の切断強度は4.91g/dであつた。つ
まり、本発明の加工糸で、芯糸および鞘糸に使用
するマルチフイラメント糸の強度に比べて加工糸
の強度低下をできるだけ少なくおさえるために
は、第7図のように芯糸の緩み率を4%以下、望
ましくは3%以下にすることが好ましいといえ
る。
【表】 実施例 2 第6図に示すような装置を使用して、鞘糸10
にエチレン5−ソジユームスルホイソフタレート
(3.6wt%)/エチレンテレフタレート(96.4wt
%)共重合ポリエステルを溶融紡糸延伸して得ら
れた50デニール、36フイラメントの五葉断面延伸
糸(乾熱180℃・5分・自由状態での収縮率が
16.2%で塩基性染料可染性ポリエステルであつ
た)を用い、芯糸にポリエチレンテレフタレート
の丸断面延伸糸(乾熱180℃・5分・自由状態で
の収縮率が16.7%であつた)を用いて、それぞれ
表面速度218m/minのフイードローラ12、表
面速度204m/minのフイードローラ13に供給
した。まず鞘糸はフイードローラ12と表面速度
212m/minのリラツクスローラ15の間で190
℃、30cmの熱板に接触させて熱処理し、低収縮化
した後、芯糸と共に表面速度200m/minの第2
リラツクスローラ17との間で3Kg/cm2の圧縮空
気を通した流体乱流処理体16で芯・鞘糸を混繊
交絡し、巻取機18で巻取パツケージ19に巻取
つて加工糸を得た。得られた糸の特性は、芯糸と
鞘糸の乾収差13.2%、芯糸の緩み率1.97%、鞘糸
の緩み率5.98%、加工糸のかさ発現度44.0c.c./g
であつた。 この糸を2本引揃えてS方向500T/mの撚を
加え、タテ、ヨコに用いてタテ58本/inの密度の
平織にし、鞘糸のみ塩基性染料で茶色に染色・加
工した。製織準備、製織および染色加工上特に問
題になる点はなかつた。染色加工織物は、織物の
厚さ増加率32.5%、フアスナー現象5級で、目的
の高いふくらみがあり、フアスナー現象がなく、
鞘糸と芯糸の色差で霜降り効果のある織物であつ
て、芯・鞘間の単繊維繊度差、断面形状ミツクス
効果によつて、織物表面タツチが柔らかく、曲げ
に対し比較的腰張りが高い先染スパン調の織物が
得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は本発明糸の例を
含む糸特性と織物特性の関係を示す図。第4図お
よび第5図は本発明で得られる糸とその糸を乾熱
処理してかさを発現させた状態を示すモデル図。
第6図は本発明糸の製造プロセスを例示する概略
図、第7図は本発明糸の例を含む糸の芯糸の緩み
率と加工糸の切断強度との関係を示す図である。 1:高収縮芯糸、2:低収縮鞘糸、3:芯・鞘
交絡部、4:高収縮した芯糸、5:低収縮した鞘
糸、6:通常低収縮部、7:極低収縮部、8:通
常低収縮した鞘糸部、9:極低収縮した鞘糸部、
10:鞘糸を構成するマルチフイラメント糸、1
1:芯糸を構成するマルチフイラメント糸、1
2:フイードローラ、13:フイードローラ、1
4:加熱体、15:リラツクスローラ、16:流
体乱流処理体、17:第2リラツクスローラ、1
8:巻取機、19:巻取パツケージ、A:糸構造
モデル、B:かさ発現後糸構造モデル、C:糸構
造モデル、D:かさ発現後糸構造モデル、E:か
さ高部糸構造モデル、F:極高かさ高部糸構造モ
デル。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 2糸条のマルチフイラメント糸からなる芯・
    鞘型の混繊交絡糸において、芯糸の熱収縮率が鞘
    糸の熱収縮率に比べて乾熱180℃・5分・自由状
    態で6%以上高く、かつ芯糸の緩み率が4%以下
    であつて、鞘糸の緩み率が前記芯糸の緩み率値以
    上でかつ9%以下であることを特徴とする紡績糸
    様フイラメント糸。
JP4894883A 1983-03-25 1983-03-25 紡績糸様フイラメント糸 Granted JPS59179835A (ja)

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Citations (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5063272A (ja) * 1973-10-11 1975-05-29
JPS5725442A (en) * 1980-07-24 1982-02-10 Teijin Ltd Raised knitted fabric having "kasuri" effect
JPS5730408A (en) * 1980-07-30 1982-02-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd Feedback amplifier

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