JPS6246614Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車の車体構造の改良に関するもの
である。従来第１，２図に示すトラツクにおいて
は、フロントウインドウガラス（以下ガラスとい
う）０１上側縁とルーフパネル０２の前方端縁部
０３との間に設けたフロントパネル０４に速度表
示灯０５や外気取入用グリル０６などが設けられ
ると共に、第１補強パネル０７と第２補強パネル
０８と上記フロントパネル０４とにより閉断面構
造を形成している。ところがガラス０１上側縁は
ウエザストリツプ０９を介してフロントパネル０
４と第１補強パネル０７との接合フランジ部０１
０に結合されているだけで、ガラス上側縁の車体
開口縁部の強度が弱く、上記速度表示灯０５やグ
リル０６の取付個数、大きさにおいて制約を受け
るという不具合があつた。

本考案は上記欠点に鑑みて工夫されたものであ
つて、フロントウインドウガラスの車巾方向中間
部分に配設され同フロントウインドウガラス上側
縁部に沿つてかつ車体前後方向に延在された第１
横壁部と同第１横壁部の後端から上方に向つて延
在された第１縦壁部と上記第１横壁部の前端から
下方に向つて延在された第１フランジ部とから形
成された第１パネル、上記フロントウインドウガ
ラスの車巾方向両端部間にわたつて配設され上記
第１フランジの下端部後面に接合された第２フラ
ンジ部と同第２フランジ部の上端から後方に向つ
て延在された第２横壁部と同第２横壁部の後端か
ら上方に延在されると共に上記中間部分では上記
第１横壁部の下面に接合され同中間部分より車巾
方向外方では上記第１横壁部よりも上方に延在さ
れる第２縦壁部とから形成された第２パネル、上
記中間部分では上記第１フランジ外面に接合され
同中間部分より車巾方向外方では上記第２フラン
ジに接合される第３フランジと同第３フランジの
上端から上方に延在されると共に切欠き部を有す
る第３縦壁部と同第３縦壁部の上端から後方に向
つて延在され上記中間部分では上記第１縦壁部上
端に接合され同中間部分より車巾方向外方では上
記第２縦壁部上端に接合された第３横壁部とから
形成された第３パネル、上記第３横壁部と適宜間
隔を存して上方に配設され先端部が上記第３縦壁
部の上端部に接合されたルーフパネルを具備した
ことを特徴とする自動車の車体構造を要旨とし、
同上側縁の車体構造の強度を高めることを目的と
するものである。以下本考案を図面に示す実施例
にもとづいて詳細に説明する。第３〜７図におい
て、符号１はフロントウインドウガラス（以下ガ
ラスという）、２はルーフパネル、３は第１パネ
ルで、略水平方向に配設される第１横壁部３ａ
と、第１横壁部３ａの前端部から下方に向つて延
びる第１フランジ部３ｂと、第１横壁部３ａの後
端部から上方に向つて延びる第１縦壁部３ｃとか
ら形成されており、４は第２パネルで、第１フラ
ンジ部３ｂと接合すると共にフロントウインドウ
ガラス上側縁部両端部まで延びる第２フランジ部
４ａと、第２フランジ部４ａの上端部から略水平
方向に向つて延びる第２横壁部４ｂと、第２横壁
部４ｂの後端部から上方に向つて延びると共に第
４図に示す区間Ａでは第１横壁部３ａの裏面と接
合しかつ該区間Ａの端部からフロントウインドウ
ガラス上側縁部端部までは第１横壁部３ａよりさ
らに上方に延びる第２縦壁部４ｃとから形成され
ており、５は第３パネルで、該区間Ａ端部では第
１フランジ部３ｂと接合すると共に第２フランジ
部４ａと接合する第３フランジ部５ａと、第３フ
ランジ部５ａから上方に向つて延びる第３縦壁部
５ｂと、第３縦壁部５ｂから後方に向つて延びか
つフロントウインドウガラス上側縁部両端部に延
びる第３横壁部５ｃと、第３縦壁部５ｂの下方で
該区間Ａの間において設けられた切欠き部５ｄと
から形成されている。なお、破線で示す６は右側
フロントピラである。第１，第２両パネル３，４
は互いに接合され、第４図に示す区間Ａでは第
５，７図に示すように閉断面構造Ｂをなし、これ
によつてガラス１上側縁に沿うガラス開口縁部を
形成する。またこの第１パネル３に第３パネル５
が接合されることによつて、ベンチレーシヨンダ
クト用のエア通路７を形成する。第４図における
第１パネル３の符号８は車室内へ外気を吐出する
を吐出口である。また第３パネル５の部分９は剛
性を高めるために形成した打込み凹所であり、さ
らに１０は切欠き部５ｄの一部を形成する外気取
入用のエアインレツトグリル取付口、１１はエア
インレツトグリル取付口１０と同様に切欠き部５
ｄの一部を形成する車速度表示灯１２を取付ける
ための取付口である。さらにまた第２パネル４に
形成した孔部１３はスポツトガン挿入用口であ
る。第５，６図に示す凹部１４には適宜のグリル
部材が嵌め込まれるものである。なお、第４図の
第３パネル５に図示はしなかつたが、上記車速度
表示灯１２、エアインレツトグリル取付口１０お
よびグリル部材を取付けるためのビス、ビス穴あ
るいは係合孔などが形成される。１５はガラス１
上側縁と第１，第２両パネル３，４の接合フラン
ジ部１６との間に介装されたウエザーストリツプ
である。なお、第３パネル５の下方フランジ部１
７は第３図の−断面で第５図に示す如く接合
フランジ部１６で重合されている。本実施例は上
記したように、ガラス１上側縁のガラス開口縁部
が第１，第２両パネル３，４の接合によつて閉断
面構造Ｂに形成され、また車体外面に面する第１
パネル３の後方湾曲部１９と協働してエア通路７
を形成する第３パネル５が第１パネル３とルーフ
パネル２の車両前方端縁部１８との間に介装さ
れ、さらに同第３パネルに車速度表示灯１２やエ
アインレツトグリルなどを嵌込んで取付けるよう
に構成したため、ガラス１の上側縁におけるガラ
ス開口縁部の剛性が高くなり、その結果ガラス上
側縁上方の車体前面部に各種の灯火装置、エアイ
ンレツトグリル等を装設する際、その個数、大き
さが制約されるということがなくなるという作用
効果を有する。

本実施例はキヤブオーバ型トラツクの場合につ
いて説明したが、これ以外のバス、ボンネツト型
トラツクにも応用できる。

上記した如く、本考案によればフロントウイン
ドウガラス上側縁の同ガラス開口縁部を、第１パ
ネルと第２パネルとによつて閉断面構造に形成
し、第１，第２両パネルのうち車外に面する一方
のパネルとルーフパネル前方端部との間に第３の
パネルを介装し、同第３パネルに車速度表示灯、
車巾灯、あるいはエアインレツトグリルや単なる
化粧材などの付属装置を取付けるように構成した
ため、閉断面構造をなすガラス開口縁部の剛性が
高められ、上記付属装置の取付け個数や大きさを
自由に選択できる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置における外観斜視図、第２図
は第１図の−線における矢視断面図、第３〜
７図は本考案の一実施例に係り、第３図は車体中
心線より右半分の正面図、第４図は組立分解図、
第５図は第３図の−線における矢視断面図、
第６図は第３図の−線における矢視断面図、
第７図は第３図の−線における矢視断面図で
ある。 １；フロントウインドウガラス、２；ルーフパ
ネル、３；第１パネル、４；第２パネル、５；第
３パネル、７；エア通路、Ｂ；閉断面構造。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フロントウインドウガラスの車巾方向中間部分
   に配設され同フロントウインドウガラス上側縁部
   に沿つてかつ車体前後方向に延在された第１横壁
   部と同第１横壁部の後端から上方に向つて延在さ
   れた第１縦壁部と上記第１横壁部の前端から下方
   に向つて延在された第１フランジ部とから形成さ
   れた第１パネル、上記フロントウインドウガラス
   の車巾方向両端部間にわたつて配設され上記第１
   フランジの下端部後面に接合された第２フランジ
   部と同第２フランジ部の上端から後方に向つて延
   在された第２横壁部と同第２横壁部の後端から上
   方に延在されると共に上記中間部分では上記第１
   横壁部の下面に接合され同中間部分より車巾方向
   外方では上記第１横壁部よりも上方に延在される
   第２縦壁部とから形成された第２パネル、上記中
   間部分では上記第１フランジ外面に接合され同中
   間部分より車巾方向外方では上記第２フランジに
   接合される第３フランジと同第３フランジの上端
   から上方に延在されると共に切欠き部を有する第
   ３縦壁部と同第３縦壁部の上端から後方に向つて
   延在され上記中間部分では上記第１縦壁部上端に
   接合され同中間部分より車巾方向外方では上記第
   ２縦壁部上端に接合された第３横壁部とから形成
   された第３パネル、上記第３横壁部と適宜間隔を
   存して上方に配設され先端部が上記第３縦壁部の
   上端部に接合されたルーフパネルを具備したこと
   を特徴とする自動車の車体構造。