JPS6240963Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、多数の荷受ケースを水平方向に回転
可能にして回転棚を構成し、この回転棚を上下複
数段に配設してなる回転棚設備に関するものであ
る。

上記構成の回転棚設備は、回転経路の適所外側
から空の荷受ケースに種々な荷を入れてストレー
ジしておき、そして回転経路の別の適所外側にお
いて希望する荷を取出すように構成してある。そ
の際に荷の取出しは遠隔操作などにより自動的に
行なえるように構成してあり、従来の取出し部の
構造が第１図に示されている。すなわち１は多数
の荷受ケース２を水平方向に回転可能に構成した
回転棚で、前記荷受ケース２は、機枠３に取付け
たレール４にローラ５を介して支持され、そして
駆動チエンなどの駆動装置によつて水平方向に正
逆回転される。そして回転棚１は、前記機枠３を
共通にして上下複数段（図においては８段）配設
される。回転経路の適所において、該回転経路の
内側にプツシヤー装置６が設けられ、このプツシ
ヤー装置６は各段に夫々対向して複数個設けられ
る。そして回転経路の外側には、支柱７と、この
支柱７に案内される昇降枠８と、この昇降枠８に
配設したベルトコンベヤ９とからなる荷受入れ装
置１０が配設され、前記昇降枠８の昇降により、
各プツシヤー装置６のうちの任意なものにベルト
コンベヤ９を対向し得るように構成してある。１
１は荷搬出コンベヤ、１２は荷を示す。荷１２の
取出しは、目的とする荷１２を収納してなる段に
ベルトコンベヤ９をレベル合せする。そして当該
段のプツシヤー装置６を作動させ、荷受ケース２
内の荷１２をベルトコンベヤ９上に押出す。その
後、ベルトコンベヤ９を荷搬出コンベヤ１１にレ
ベル合せし、以つて荷１２を搬出する。このよう
な従来構成によると、上下方向の段数分のプツシ
ヤー装置６が必要となつて設備費の高騰を招き、
さらにこれらのプツシヤー装置６の制御は複雑な
ものとなる。

本考案の目的とするところは、プツシヤー装置
を１台のみにし得、しかもプツシヤー装置の位置
変更動作を正確に行なわせ得ると共に、全体をコ
ンパクトに構成し得る回転棚設備を提案する点に
ある。

上記目的を達成するために本考案では、多数の
荷受ケースを水平方向に回転可能にして回転棚を
構成し、この回転棚を上下複数段配設してなる回
転棚設備において、回転経路の適所において、該
回転経路の内側に支柱に案内されて昇降自在で且
つ多段フオーク形式のプツシヤー装置を設けると
共に、外側に前記プツシヤー装置に対向し且つ支
柱に案内されて昇降自在な荷受入れ装置を設け、
これらプツシヤー装置と荷受入れ装置とを同期し
て昇降させる昇降駆動装置を設け、この昇降駆動
装置を、両支柱の上端に設けた従動輪体と、下端
に設けた駆動輪体と、上下で対向する輪体間に巻
回され且つプツシヤー装置または荷受入れ装置に
連結した索体と、両駆動輪体を取付けると共に最
下段回転棚の下部を通した共通の駆動軸と、この
駆動軸に連動する駆動装置とから構成している。

かかる本考案構成によると、昇降駆動装置を作
動させることで、プツシヤー装置と荷受入れ装置
とを同時に昇降させて目的とする段に対向させ得
る。そしてプツシヤー装置の作動により、回転棚
内の荷を荷受入れ装置へと取出し得る。その際に
昇降駆動装置は共通の駆動軸を有していることか
ら、プツシヤー装置と荷受入れ装置とはタイミン
グのずれが殆んどない状態で同期して昇降させ得
る。また回転棚で必然的に生じる最下部のデツド
スペースを利用して駆動軸を配設することで、回
転棚全体の上下高さを低くし得、さらにプツシヤ
ー装置は多段フオーク形式の採用で巾（ストロー
ク）を短かくし得る。したがつてプツシヤー装置
は１台のみでよいことから設備費の低減を期待で
きる。すなわち昇降駆動装置などを組込む費用
は、プツシヤー装置を複数用いる費用に比べては
るかに安価となる。また制御は、従来における荷
受入れ装置のレベル合せだけでよく、すなわち従
来の多段台のプツシヤー装置のうちの目的とする
１台のみを作動させる制御に比べて、１台のプツ
シヤー装置のみを制御するだけにできることか
ら、容易に且つ確実に行なうことができる。

以下、本考案の一実施例を第２図〜第４図に基
づいて説明する。なおこの実施例において従来例
（第１図）と同一符号のものは同一またはほぼ同
一構成物を示す。すなわち１は回転棚、２は荷受
ケース、３は機枠、４はレール、５はローラ、６
はプツシヤー装置、７は支柱、８は昇降枠、９は
ベルトコンベヤ、１０は荷受入れ装置、１１は荷
搬出コンベヤ、１２は荷である。ここでプツシヤ
ー装置６は１台のみであつて、支柱１３に委内さ
れる昇降台１４に取付けてあり、さらに多段フオ
ーク形式に構成してある。そしてプツシヤー装置
６と荷受入れ装置１０とを同期して昇降させる昇
降駆動装置１５が設けられる。すなわち、両支柱
７，１３の上端に夫々従動輪体１６，１７を配設
し、そして下端に夫夫駆動輪体１８，１９を配設
してある。上下で対向する輪体間、１６と１８
間、ならびに１７と１９間には索体２０，２１が
巻回され、これら索体２０，２１は昇降枠８なら
びに昇降台１４に連結されている。前記両駆動輪
体１８，１９は、最下段の回転棚１の下部を通し
た共通の駆動軸２２に取付けられ、この駆動軸２
２は、正逆駆動可能で且つ減速装置付きの駆動装
置２３に巻掛伝動装置２４を介して連動連結して
いる。第２図において２５は荷搬入装置を示す。

回転棚設備への荷１２の搬入は、荷搬入装置２
５を利用して目的とする段の空の荷受ケース２に
対して行なわれる。そしてこの状態でストレージ
される。また回転棚設備からの荷１２の取出し
は、目的とする荷１２を収納してある荷受ケース
２を有する回転棚１を回転駆動させ、当該荷受ケ
ース２をプツシヤー装置６やベルトコンベヤ９な
どの位置に対向させて停止させる。次いで駆動装
置２３を作動させ、昇降枠８ならびに昇降台１４
を同時に同方向に且つ等量昇降させ、プツシヤー
装置６ならびにベルトコンベヤ９を目的とする荷
受ケース２に対向させ、例えば第４図実線の状態
にする。次いでプツシヤー装置６を第４図仮想線
に示すように多段に突出作動させ、荷受ケース２
上の荷１２をベルトコンベヤ９上に押出す。そし
てプツシヤー装置６を退入動させたのち、昇降枠
８ならびに昇降台１４を昇降動させ、ベルトコン
ベヤ９を荷搬出コンベヤ１１にレベル合せし、荷
１２を搬出させる。

上記構成の本考案によると、昇降駆動装置を作
動させることで、プツシヤー装置と荷受入れ装置
とを同時に昇降させて目的とする段に対向させる
ことができる。そしてプツシヤー装置を作動させ
ることにより、回転棚内の荷を荷受入れ装置へと
取出すことができる。その際に昇降駆動装置は共
通の駆動軸を有していることから、プツシヤー装
置と荷受入れ装置とは昇降停止位置のずれが殆ん
どない状態で同期して昇降させることができる。
また回転棚で必然的に生じる最下部のデツドスペ
ースを利用して駆動軸を配設することで、回転棚
全体の上下高さを低くでき、さらにプツシヤー装
置は多段フオーク形式の採用で巾（ストローク）
を短かくでき、これらのことで回転棚設備をコン
パクト化できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す要部の縦断面図、第２図
〜第４図は本考案の一実施例を示し、第２図は概
略平面図、第３図は要部の平面図、第４図は同縦
断面図である。 １……回転棚、２……荷受ケース、６……プツ
シヤー装置、８……昇降枠、９……ベルトコンベ
ヤ、１０……荷受入れ装置、１２……荷、１４…
…昇降台、１５……昇降駆動装置、１６，１７…
…従動輪体、１８，１９……駆動輪体、２０，２
１……索体、２２……駆動軸、２３……駆動装
置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多段の荷受ケースを水平方向に回転可能にして
   回転棚を構成し、この回転棚を上下複数段配設し
   てなる回転棚設備において、回転経路の適所にお
   いて、該回転経路の内側に支柱に案内されて昇降
   自在で且つ多段フオーク形式のプツシヤー装置を
   設けると共に、外側に前記プツシヤー装置対向し
   且つ支柱に案内されて昇降自在な荷受入れ装置を
   設け、これらプツシヤー装置と荷受入れ装置とを
   同期して昇降させる昇降駆動装置を設け、この昇
   降駆動装置を、両支柱の上端に設けた従動輪体
   と、下端に設けた駆動輪体と、上下で対向する輪
   体間に巻回され且つプツシヤー装置または荷受入
   れ装置に連結した索体と、両駆動輪体を取付ける
   と共に最下段回転棚の下部を通した共通の駆動軸
   と、この駆動軸に連動する駆動装置とから構成し
   たことを特徴とする回転棚設備。