JPS6236713Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は二輪車のフロントナンバプレートの取
付構造に係わり、特に、競技用二輪車のフロント
ナンバプレートの取り付けに用いて好適な取付構
造に関するものである。

一般に、競技用二輪車にあつては、フロントフ
オークの上部前方にフロントナンバプレートを配
設し、このフロントナンバプレートの前面に、ナ
ンバ（ゼツケン）を取り付けることが実施されて
いる。

ところで、従来の競技用二輪車においては、前
記フロントナンバプレートを取り付けるために、
専用の取付部材を用い、フロントフオーク、フロ
ントフオークを支持するトツプブリツジあるいは
ボトムブリツジ、このボトムブリツジに取り付け
たフロントフエンダ、あるいは前記トツプブリツ
ジに取り付けたステアリングハンドルなどに固定
していた。

しかしながら、このような従来のフロントナン
バプレート取付構造にあつては、専用の取付部材
を必要とすることから、部品点数が増加し、取付
作業を繁雑にしてしまうおそれがある。

本考案は前述した従来の事情を考慮して提案さ
れたもので、その目的とするところは、フロント
ナンバプレートの下部に下方延長部を延設し、こ
の下方延長部を前記フロントフオークの中間部を
支持するボトムブリツジとこのボトムブリツジの
下部に取り付けられるフロントフエンダとの間に
位置させて、これらのボトムブリツジ、下方延長
部およびフロントフエンダを連結部材によつて連
結するようにした二輪車のフロントナンバプレー
トの取付構造であつて、前記下方延長部に貫通孔
を形成するとともに、前記フロントフエンダの上
面に前記貫通孔に嵌合させられるボスを形成し、
このボスを前記ボトムブリツジに連結することに
より、専用の取付部材を不要にし、もつて取付作
業を簡便にするとともに、フロントフエンダとボ
トムブリツジとの直接的な接続を維持して、その
剛性を確保することのできる二輪車のフロントナ
ンバプレートの取付構造を提供することにある。

以下、本考案を第１図〜第４図に示す一実施例
に基づき説明する。

第１図中、符号１で示すものは競技用二輪車
（以下単に二輪車と略す）で、この二輪車１の車
体フレーム２の前部にはヘツドパイプ３が設けら
れており、このヘツドパイプ３にステアリング装
置４が取り付けられている。

このステアリング装置４は、前記ヘツドパイプ
３に回転自在に支承されたステアリングステム５
と、このステアリングステム５の上端部に固定さ
れたトツプブリツジ６と、前記ステアリングステ
ム５の下端部に固定されたボトムブリツジ７と、
このボトムブリツジ７に中間部を支持されかつ上
端部を前記トツプブリツジ６に支持されたフロン
トフオーク８・８と、前記トツプブリツジ６の上
部に固定されたステアリングハンドル９とから構
成されている。

また、前記ボトムブリツジ６の下部にはフロン
トフエンダ１０が取り付けられており、このフロ
ントフエンダ１０の下方には、前記フロントフオ
ーク８・８によつて懸架された前輪１１が配置さ
れている。

そして、前記トツプブリツジ６、ボトムブリツ
ジ７およびフロントフエンダ１０に、本実施例に
係わる取付構造によつてフロントナンバプレート
１２が取り付けられている。

次いで第２図〜第４図を参照して、本実施例の
フロントナンバプレート１２の取付構造を詳細に
説明する。

まず、前記フロントナンバプレート１２は、第
２図に示すように、ほぼ四角形状に形成されてお
り、その中央下部には、弾性変形可能な下方延長
部１３が設けられているとともに、中央上部に
は、弾性変形可能な上方延長部１４が設けられて
いる。

そして、前記下方延長部１３は、前記ボトムブ
リツジ７とフロントフエンダ１０との間に挿入で
きるように、フロントナンバプレート１２の裏面
側に折曲されており、かつ、その自由端側、すな
わちフロントナンバプレート１２と連続していな
い側には、前記フロントフエンダ１０の上面に形
成されたボス２０（詳細は後述する）が嵌合させ
られる貫通孔１３ａが形成されている。

また、前記上方延長部１４の自由端側には、前
記トツプブリツジ６に係合させられる係合片１６
が、前記フロントナンバプレート１２の裏面側に
折曲されて設けられており、この係合片１６の先
端部には係合用の段部１６ａが形成されている。

一方、第２図中符号１３ｂで示すものは前記下
方延長部１３の自由端側の周縁部下方に設けられ
た突出部で、１７は前記フロントナンバプレート
１２に形成されたナンバ取り付け用の穴、１８は
前記フロントナンバプレート１２の裏面に突設さ
れた突出片で、その突出端側に前記フロントフオ
ーク８に嵌め合わされる凹部１８ａが形成されて
いる。

前記ボトムブリツジ７の長さ方向中央には、第
３図に示すように、ボトム孔１９が形成されてお
り、このボルト孔１９に、前記フロントフエンダ
１０に形成されたボス２０へその下方から貫通さ
せられた連結ボルト１５が螺着させられることに
より、前記ボス２０がボトムブリツジ７に当接さ
せられて、ボトムブリツジ７の下部に前記フロン
トフエンダ１０が一体に固定されるようになつて
いる。

また、第３図に示すように、前記フロントフエ
ンダ１０に形成されたボス２０は、その幅方向中
央に、上方に突出させられて設けられており、こ
のボス２０に、前記連結ボルト１５が貫通させら
れる貫通孔２０ａが形成されている。

一方、第３図中符号２１で示すものは、前記ボ
トムブリツジ７に、前記ボルト孔１９と離間して
形成された第２のボルト孔で、前記フロントフエ
ンダ１０を前記連結ボルト１５と離間して貫通さ
せられた振れ止めボルト２２が螺着させられるこ
とにより、ボトムブリツジ７とフロントフエンダ
１０の振れや、相対的な回転を防止するようにな
つている。

さらに、前記トツプブリツジ６は、第４図に示
すように前記ステアリングステム５の上端部にナ
ツト２３を用いて固定されており、その上部には
ハンドルホルダ２４を介してステアリングハンド
ル９が取り付けられている。

そしてそのトツプブリツジ６の長さ方向中央に
は、ステアリングハンドル９の後方（第４図中右
方）位置に、係合孔２５が形成されていて、前記
上方延長部１４の係合片１６が挿入係止させられ
るようになつている。

一方、前記ステアリングハンドル９の前記トツ
プブリツジ６と平行する部分の外周には、緩衝パ
ツト２６が被せられていて、前記上方延長部１４
を湾曲させてトツプブリツジ６に係合させた際
に、この上方延長部１４の湾曲部の内面に接触し
て、上方延長部１４の支持を行なうとともに上方
延長部１４により緩衝パツト２６をステアリング
ハンドル９に圧縮状態で挾持固定する。

次いで、このように構成された本実施例の取付
構造によつてフロントナンバプレート１２を取り
付ける場合について説明すれば以下のとおりであ
る。

まず、ボトムブリツジ７の下部にフロントフエ
ンダ１０を取り付けるのに先立つて、このフロン
トフエンダ１０の上面に形成されたボス２０と、
フロントナンバプレート１２の下方延長部１３に
形成された貫通孔１３ａとを嵌合させることによ
り両者の位置合わせを行い、しかるのちに、連結
ボルト１５を前記ボス２０に形成された貫通孔２
０ａにその下方から挿入し、この連結ボルト１５
をボトムブリツジ７のボルト孔１９にその下方か
ら螺合する。

この作業によつて、フロントフエンダ１０がそ
のボス２０を介してボトムブリツジ７の下部に直
接当接されられた状態で固定されるとともに、両
者間に下方延長部１３が挾持されてフロントナン
バプレート１２の下部が固定される（第３図参
照）。

このように固定されたフロントフエンダ１０
は、前述したようにボス２０を介してボトムブリ
ツジ７に直接固定されることから、このボトムブ
リツジ７に剛に固定され、この結果、長尺でかつ
その長さ方向中間部においてボトムブリツジ７に
取り付けられるフロントフエンダ１０の固定が確
実に行われる。

次いで、ステアリングハンドル９に緩衝パツト
２６を被せたのちに、フロントナンバプレート１
２の突出片１８をフロントフオーク８に嵌め合わ
せ、次いで、上方延長部１４を前記緩衝パツト２
６の外面に接触させつつ湾曲させて、係合片１６
をトツプブリツジ６の係合孔２５へ挿入するとと
もに、係合片１６の係合段部１６ｂを係合孔２５
の下方内縁部に係合させる（第４図参照）。

このように係合された係止片１６は、前記上方
延長部１４の弾性力によつて、常時係合孔２５の
内縁部へ向けて付勢されているとともに、前記上
方延長部１４が緩衝パツト２６を介してステアリ
ングハンドル９に支持され、また、フロントナン
バプレート１２が突出片１８を介してフロントホ
ーク８に支持されて位置ずれを防止されているか
ら、前記係止片１６がトツプブリツジ６から不用
意に離脱するおそれはない。

以上の取付作業によつてフロントナンバプレー
ト１２をフロントフオーク８の上部前方に取り付
けることができる。

なお、前記フロントナンバプレート１２を取り
付ける際の作業手順は、上方延長部１４とトツプ
ブリツジ６との係合を先に行ない、次いで下方延
長部１３の固定を行なうようにしてもよい。

以上説明したように、本考案に係わるフロント
ナンバプレートの取付構造は、フロントナンバプ
レートの下部に下方延長部を延設し、この下方延
長部を前記フロントフオークの中間部を支持する
ボトムブリツジとこのボトムブリツジの下部に取
り付けられるフロントフエンダとの間に位置させ
て、これらのボトムブリツジ、下方延長部および
フロントフエンダを連結部材によつて連結するよ
うにした二輪車のフロントナンバプレートの取付
構造であつて、前記下方延長部に貫通孔を形成す
るとともに、前記フロントフエンダの上面に前記
貫通孔に嵌合させられるボスを形成し、このボス
を前記ボトムブリツジに連結してなるものである
から、フロントナンバプレートを取り付ける際に
専用の取付部材を必要とせず、もつて、取付作業
を簡便なものにすることができ、また、フロント
ナンバプレートを取り付けるに際して、フロント
ナンバプレートに形成された貫通孔とフロントフ
エンダに形成されたボスとの嵌合によつて容易に
位置決めが行われ、この点からも前述した取付作
業を簡便なものとするとともに、フロントナンバ
プレートをフロントフエンダとボトムブリツジと
の間に挾持させた状態であつても、フロントフエ
ンダとボトムブリツジとを直接的に連結して、こ
のフロントフエンダを剛に固定して、確実な支持
を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面中、第１図は本考案の取付構造を適用した
二輪車の概略を示す側面図、第２図〜第４図は本
考案の一実施例を示すもので、第２図はフロント
ナンバプレートを裏面側からみた外観斜視図、第
３図は第１図の部分を拡大した要部断面図、第
４図は第１図の部分を拡大した要部断面図であ
る。 １……二輪車、２……車体フレーム、３……ヘ
ツドパイプ、４……ステアリング装置、５……ス
テアリングステム、６……トツプブリツジ、７…
…ボトムブリツジ、８……フロントフオーク、９
……ステアリングハンドル、１０……フロントフ
エンダ、１２……フロントナンバプレート、１３
……下方延長部、１３ａ……貫通孔、１３ｂ……
突出部、１４……上方延長部、１５……連結ボル
ト、１６……係合片、１６ｂ……係合段部、２０
……ボス、２０ａ……貫通孔、２５……係合孔、
２６……緩衝パツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二輪車のフロントフオークの上部前方に配設さ
   れるフロントナンバプレートの下部に下方延長部
   を延設し、この下方延長部を前記フロントフオー
   クの中間部を支持するボトムブリツジとこのボト
   ムブリツジの下部に取り付けられるフロントフエ
   ンダとの間に位置させて、これらのボトムブリツ
   ジ、下方延長部およびフロントフエンダを連結部
   材によつて連結するようにした二輪車のフロント
   ナンバプレートの取付構造であつて、前記下方延
   長部に貫通孔を形成するとともに、前記フロント
   フエンダの上面に前記貫通孔に嵌合させられるボ
   スを形成し、このボスを前記ボトムブリツジに連
   結したことを特徴とする二輪車のフロントナンバ
   プレートの取付構造。