JPS6235143Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁気ヘツド調整装置に関する。

ビデオテープレコーダにおいては音声用磁気ヘ
ツド、コントロール用磁気ヘツドは通常、映像信
号を記録、再生する回転磁気ヘツドを有するテー
プ案内ドラムのテープ退出側の固定位置に並設さ
れている。そして走行する磁気テープの幅方向両
側縁部にそれぞれ音声信号、コントロール信号を
記録あるいは再生するようになつている。ところ
でこれら音声ヘツド及びコントロールヘツドと回
転磁気ヘツドとの位置間隔や、両ヘツドの取付高
さ等は再生時の同期を得るための重要な要因とな
つている。そのため、音声用ヘツド及びコントロ
ール用ヘツドはその取付機構に位置等の調整手段
を有している。

従来、この調整手段は磁気ヘツドの下側に設け
られていたため、テープ案内ドラムへテープを巻
付けるためのローデイングリングが小形になつて
くると、調整手段とリングの高さがほぼ同じとな
つて位置等の調整のためのスペース上の余裕がな
くなつてしまうという欠点があつた。

本考案は上述した点にかんがみなされたもの
で、磁気ヘツドの上部でヘツドの調整が可能で、
かつ磁気ヘツドの支持を強化した磁気ヘツド調整
装置を提供することを目的とする。

以下、本考案を図示の一実施例にもとづいて説
明する。

第１図ａは本考案になる磁気ヘツド調整装置の
平面図であり、第１図ｂは同正面図である。また
第２図は第１図の装置の分解斜視図である。図に
おいて１はシヤーシであり、２はこれに鉛直方向
に配設されたシヤフトで、この先端部にはネジが
切られている。第１の基板である調整板３はこの
板の下面端部に配設された円管状のスリーブ４を
スプリング５を介してシヤフト２に嵌合させ、調
整板３上部でナツト締めすることによつてシヤー
シ１に支持されている。また調整板３のスリーブ
４が設けられている部分とは反対側端部には切欠
部６が設けられており、この切欠部６にシヤーシ
１に設けられた軸７が嵌合している。これにより
調整板３のスリーブ４を中心とする回転が防がれ
ている。

調整板３の上部にはこれと一部で重なり合うよ
うにして第２の基板である中間板８が２本のネジ
９，９で取付けられている。この２本のネジ９，
９が挿入される中間板８の透孔１０，１０はネジ
９の径より大きめの径を有しており、調整板３に
対する中間板８の固定位置を調整できるようにな
つている。また中間板８の調整板３より張り出し
た位置には先端が円錐状になつている支点シヤフ
ト１１が鉛直下向きに配設されている。

一方、調整板３の下方には音声信号記録再生用
ヘツド１２及びコントロール信号記録再生用ヘツ
ド１３が下面に並設された第３の基板である固定
板１４が位置している。この固定板１４は固定板
１４上に鉛直上向きに配設された先端にネジ部を
有するシヤフト１５を中間板８の透孔１６下側か
ら挿入し、スプリング１７を介してナツト締めす
ることにより、中間板８に支持されている。

中間板８の下面に取り付けられた支点シヤフト
１１は固定板１４に設けられた透孔１８とシヤフ
ト１１の円錐状先端部で当接しており、これによ
り中間板８と固定板１４の間隔が保たれるように
なつている。さらに固定板１４にはヘツド１２，
１３のアジマスを調整するためのアジマス調整ネ
ジ１９が中間板８側から取り付けられている。ま
た中間板８には支点シヤフト１１の取付位置の後
方にヘツド１２，１３のチルトを調整するための
チルト調整押ビス２０が取り付けられており、固
定板１４にその先端が当接して固定板１４を押す
ようになつている。なおアジマス調整ネジ１９、
チルト調整押ビス２０は支点シヤフト１１の中心
に対し直交する位置に設けられている。

音声信号記録再生用ヘツド１２の下面の支点シ
ヤフト１１とほぼ対応する位置には可動軸２１の
先端部が当接している。この可動軸２１はシヤー
シ１に設けられたボス２２にスプリング２３を介
して嵌合しており、その先端を絶えずヘツド１２
の下面に当接させてこれを支持している。

次にヘツド１２，１３の調整方法を述べる。

高さ方向の調整は調整板３のシヤフト２に対す
るナツトの締め加減で行なえる。シヤフト２とス
リーブ４間にはスプリング５が挿入されているの
で任意の高さに調整板３を固定することができ
る。第１図ｂに示すＸ軸方向の位置調整はネジ
９，９を緩め、中間板８を調整板３に対して適当
に移動させ位置調整後再びネジ締めすれば良い。
これは前述した如く、中間板８のネジ９挿入用の
透孔１０をネジ９の径よりも大きくしていること
により行なえる。なお透孔１０はＸ軸方向に長手
状の長穴としても良い。中間板８の移動と共に固
定板１４も移動し、ヘツド１２，１３のＸ軸方向
の位置調整が行なえる。

またアジマス及びチルトの調整はそれぞれアジ
マス調整ネジ１９、チルト調整押ビス２０を適当
に締めつけることにより行なえる。この場合支点
シヤフト１１の中心を音声ヘツドセンタに合わせ
ておけばアジマス、チルトの調整は支点シヤフト
１１を中心に独立に調整できる。

なお、ヘツド１２がこれらの調整によつて動い
ても可動軸２１は上下方向のみに動いてヘツド１
２を支持する。よつてヘツド上下の支点シヤフト
１１、可動軸２１によりヘツド１２，１３を支持
するため、調整方法を変えることなくヘツド支持
を強化できる。

以上述べたように本考案によれば、ヘツドの上
部でヘツドの調整が可能で、かつヘツド支持を強
化でき有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になる磁気ヘツド調整装置を示
す図であり、第２図は第１図の装置の分解斜視図
である。 １……シヤーシ、３……調整板、８……中間
板、１２……音声信号記録再生用ヘツド、１４…
…固定板、１９……アジマス調整ネジ、２０……
チルト調整押ビス、２１……可動軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヤーシにこれとほぼ平行に、高さ調整可能に
   取り付けられた第１の基板と、この第１の基板に
   少なくともその１部が重ねられて取り付けられ、
   第１の基板面と平行な面内で位置調整が可能な第
   ２の基板と、第１の基板の下方にこれと間隔をも
   つて位置するよう第２の基板に取り付けられ、磁
   気ヘツドが下面に配設された第３の基板と、第
   ２、第３の基板間に取付けられ、磁気ヘツドのア
   ジマス、チルトの調整が可能なアジマス調整ネ
   ジ、チルト調整ネジと、磁気ヘツドの下面にその
   一端が当接して磁気ヘツドを支持するシヤーシに
   設けられた可動軸とを具備したことを特徴とする
   磁気ヘツド調整装置。