JPS6234069B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6234069B2
JPS6234069B2 JP54073086A JP7308679A JPS6234069B2 JP S6234069 B2 JPS6234069 B2 JP S6234069B2 JP 54073086 A JP54073086 A JP 54073086A JP 7308679 A JP7308679 A JP 7308679A JP S6234069 B2 JPS6234069 B2 JP S6234069B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
graft
graft polymer
latex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54073086A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55165942A (en
Inventor
Mitsuo Abe
Hideyuki Hatsutori
Akira Kamya
Hiroshi Kinomura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP7308679A priority Critical patent/JPS55165942A/ja
Publication of JPS55165942A publication Critical patent/JPS55165942A/ja
Publication of JPS6234069B2 publication Critical patent/JPS6234069B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は成形加工性、耐衝撃性並びに局所破壊
性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関し、さらに詳
しくはゴム質成分量の低減および樹脂質成分の低
分子量化により、成形加工性を向上させたアクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(以下、
ABS樹脂と略称する)にある種の化合物を極く
少量添加する事により、複雑な形状の薄肉・大型
成形品の製造に適した耐衝撃性のよい熱可塑性樹
脂組成物に関する。 近年、成形加工業界では省資源や生産コスト低
減等の合理化を目標に、成形品の薄肉化、大型
化、多数個取り等が進められており、そのため樹
脂の成形加工性の向上が強く要望されている。 一般にABS樹脂の成形加工性を向上させる手
段としては、ゴム質成分量の低減、樹脂質成分の
低分子量化が特に有効であるが、ゴム質成分量が
少なすぎたり、樹脂質成分の分子量が低すぎると
ABS樹脂の最も重要な特性の一つである耐衝撃
性を損うため、通常のABS樹脂はゴム質成分量
が15〜25重量%で、樹脂質成分の〔η〕(メチル
エチルケトン中、30℃で測定)が0.47を越えるも
の、特に0.5以上の樹脂が用いられる。樹脂質成
分の〔η〕は0.47前後を境として、ゴム質成分の
添加効果が急激に低下し、そのため耐衝撃性の乏
しいABS樹脂となるだけでなく、機械的強度の
低下も招き、両特性を高水準に保つ事が非常に困
難であるため、〔η〕0.47以下のABS樹脂は殆ど
検討がなされていない。もしABS樹脂の特徴を
損わない範囲で、樹脂質成分の〔η〕を0.47以下
にする事ができれば、成形加工温度の低下による
成形サイクルの短縮、射出圧力の低下による成形
機の小型化、薄肉品、大型品および複雑なデザイ
ン品の成形、多数個取り等が可能となり、その意
義は極めて大きい。一般に樹脂質成分の〔η〕が
0.47以下の場合、薄肉成形品において、肉厚が異
る部分が多かつたり、大きな複雑な形状をしてい
る場合は、溶融樹脂が成形金型内を流れる時、不
均一な流動を起し、又冷却時においても複雑な影
響を受けるために、部分的に大きな剪断歪、体積
歪等の残留歪を生じ易い。さらに大型成形品にお
いてはわずかな曲げ、ネジリ等の応力負荷におい
ても、応力の作用する長さ(支点間距離)が長く
なるため、モーメントが大きくなり、肉厚変化
部、薄肉部、狭幅部等の残留歪の大きい場所に応
力の集中が起り、本来樹脂が有している強度以下
で、局所的に成形品の破壊(以後局所破壊と称す
る)が容易に生じる欠点を有する事となる。具体
的には成形金型からの成形品の抜き取り時の歪、
成形品運搬時の振動、衝撃による歪、成形品組立
時の振動、衝撃による歪等のわずかな応力や歪
で、小型成形品に見られない様な成形品の局所破
壊が生じる。さらに樹脂質成分の〔η〕を0.47以
下にした場合、何らかの手段で耐衝撃性を向上さ
せ得たときにおいても、薄肉、大型成形品では同
様の局所破壊が生じるため、実用には供せないの
が現状である。 そこで本発明者らは前述の薄肉・大型成形品で
生じる局所破壊を起すことなく、しかも耐衝撃性
を犠牲にする事なく、成形加工性の向上を図るべ
く、ABS樹脂の組成、構造および各種添加剤の
面から鋭意検討した結果、成形加工性を向上させ
る目的で、ゴム質成分量を減じ、樹脂質成分の
〔η〕を0.47以下とし、そのため生じる耐衝撃性
の低下および局所破壊性を、特定のベースラテツ
クスを用いること、グラフト率を特定の範囲に設
定すること、そして特殊添加剤の添加によりカバ
ーすることに成功し、薄肉・大型成形品の製造に
適した熱可塑性樹脂組成物を得、本発明を完成し
た。即ち本発明はゲル含量80%以下、平均粒子径
0.2μ以上の共役ジエン系ゴム質重合体に、芳香
族ビニル単量体とビニルシアン単量体の混合物を
グラフト重合して得たグラフト重合体または該グ
ラフト重合体と芳香族ビニル単量体およびビニル
シアン単量体の共重合体とのブレンド物からなる
ABS樹脂であつて、該グラフト重合体のグラフ
ト率が20〜50%、樹脂質成分の極限粘度〔η〕が
0.35〜0.47dl/g、最終ABS樹脂中のゴム質成分
量が10〜20重量%である熱可塑性樹脂100重量部
に対して、 (1) 炭素数8〜22の脂肪族アルコール、 (2) フタル酸のアルコールエステル、 (3) 炭素数16〜18の直鎖状飽和脂肪酸のアルコー
ルエステル、 (4) 上記直鎖状飽和脂肪酸アルキルエステルのエ
ポキシ化物、および (5) ポリシロキサン から選ばれた化合物の1種または2種以上を、(1)
〜(4)の化合物ならば0.1〜1.0重量部、(5)の化合物
ならば0.001〜0.05重量部添加してなる成形加工
性に優れた熱可塑性樹脂組成物である。 従来ABS樹脂の耐衝撃性を改良するため高級
脂肪酸の金属塩やアミドなどの滑剤を添加したり
(特公昭47−37495)、シリコンオイルの添加(特
公昭49−29947)が知られている。しかしながら
薄肉・大型成形品で生じる局所破壊現象そのもの
は本質的に耐衝撃性とは全く無関係な特性であ
り、また局所破壊は〔η〕が0.47以下の樹脂質成
分を使用したABS樹脂において見られる現象で
あつて、通常のABS樹脂(〔η〕0.5以上)では問
題とならない特性である。又通常ABS樹脂の滑
剤として用いられる上記の如き脂肪酸、脂肪酸
塩、脂肪酸アミド、ヒマシ油の水添硬化物等はこ
の局所破壊現象の防止に対しては全く効果がな
い。 しかるに本発明においては〔η〕が0.47以下の
樹脂質成分を使用したABS樹脂でありながら、
耐衝撃性を犠牲にすることなく、また低〔η〕の
樹脂質成分を有するABS樹脂にあつては避ける
ことのできない局所破壊性を特殊な添加剤によつ
て全く驚くべきことに防止することのできた熱可
塑性樹脂組成物を得たものであり、しかも当然の
ことながらこの組成物の成形加工性を向上させ得
た。 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明に使用する芳香族ビニル単量体とは、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等
の単独または混合物であり、またビニルシアン単
量体としてはアクリロニトリル、メタアクリロニ
トリル等の単独または混合物があるが、ゴム質重
合体にグラフトする単量体として上記の両単量体
以外にメチルメタクリレート、メチルアクリレー
ト等の不飽和カルボン酸エステル類を添加しても
差し支えない。ゴム質重合体としてはポリブタジ
エン、スチレン−ブタジエン共重合体等、通常用
いられるジエン系ゴム質重合体の単独または混合
物が使用されるが、ゲル含量80%を越えるものや
平均粒子径が0.2μ未満のものは得られるグラフ
ト重合体の耐衝撃性が不十分であり適当でない。 グラフト重合させる重合方法としては乳化重
合、塊状重合、溶液重合および懸濁重合等があ
り、いずれの方法を用いてもよいが、グラフト率
が20%に満たないものは成形物の表面光沢が、ま
た50%を越えるものは耐衝撃性が低下するので好
ましくない。 成形加工性への効果を支配する樹脂質成分の
〔η〕は0.47以下でなければ優れた効果を発揮で
きない。一方〔η〕が0.35よりも小さくなると耐
衝撃性の低下が著しく、好ましくは〔η〕が0.37
〜0.43の範囲が良い。なお、本発明において樹脂
質成分の〔η〕とは、グラフト重合体の製造時に
生成する遊離の芳香族ビニル単量体とビニルシア
ン単量体の共重合体、およびグラフト重合体とブ
レンドして用いる芳香族ビニル単量体とビニルシ
アン単量体の共重合体の〔η〕を指す。 本発明で用いるABS樹脂はゴム質重合体に芳
香族ビニル単量体とビニルシアン単量体の混合物
をグラフト重合して得たグラフト重合体そのもの
でも、あるいは該グラフト重合体と芳香族ビニル
単量体およびビニルシアン単量体の共重合体との
ブレンド物であつてもよいが、最終ABS樹脂中
のゴム質成分量は優れた成形性を得るためには20
%以下であることが必要であり、且つ耐衝撃性を
維持するには10%以上の含有が必要である。 薄肉・大型品成形時に生じる成形物の局所破壊
に有効な化合物としては(1)オクチルアルコール、
ラウリルアルコール、ステアリルアルコール等で
代表される炭素数8〜22の脂肪族アルコール、(2)
ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフ
タレート、ジイソデシルフタレート等で代表され
るフタル酸のアルコールエステル類、(3)ブチルス
テアレート等で代表される炭素数16〜18の直鎖状
飽和脂肪酸のアルコールエステル類、(4)エポキシ
ブチルステアレート、エポキシオクチルステアレ
ート等で代表される炭素数16〜18の直鎖状飽和脂
肪酸アルキルエステルのエポキシ化物、(5)ポリジ
メチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポ
リフエニルメチルシロキサンで代表されるポリシ
ロキサン類から選ばれた1種または2種以上を用
いることができる。これら化合物の添加時期は
ABS樹脂のペレツト化以前の工程であれば、い
ずれの時期でもよい。この場合(1)〜(4)の化合物を
用いるときは1種または2種以上の合計で、熱可
塑性樹脂100重量部に対し、0.1〜1.0重量部、(5)
の化合物ならば、0.001〜0.05重量部が用いられ
る。添加量が少なすぎれば局所破壊防止効果は不
十分であり、また量が多すぎると、ABS樹脂の
機械的強度の低下、滑性過剰による成形不良およ
びメツキ、塗装等の二次加工不良等が起り、総合
的に特性が劣るABS樹脂となり好ましくない。 以下に実施例を挙げて本発明の効果をさらに詳
述するが、本発明はその主旨を越えないかぎり、
これらの実施例に限定されるものではない。実施
例中の部および%はすべて重量である。なお本発
明におけるグラフト率およびゲル含量は次の如く
して求められる。 グラフト率(%)=アセトン不溶分(g)−ゴム質重合体成分(g)/ゴム質重合体成分(g)×100 ゴム質重合体のゲル含量(%)=ゴム質重合体(g)−トルエン可溶分(g)/ゴム質重合体(g)×100 参考例 1 まず次のような方法でゴム質重合体ラテツクス
(以下ラテツクスAという)を製造した。即ち乳
化剤として脂肪酸石けんを用い開始剤としてクメ
ンヒドロペルオキシドと硫酸第1鉄とホルムアル
デヒドスルホキシレートからなるレドツクス系開
始剤を用い、t−ドデシルメルカプタンを連鎖移
動剤として用いてブタジエンを乳化重合させ、重
合途中で強制撹拌を行うことにより、ラテツクス
粒子を肥大化させたポリブタジエンラテツクスを
調製した。全重合時間は33時間であり、転化率は
58%であつた。ラテツクスAをアルギン酸ソーダ
法によつて測定した平均粒子径は0.44μであり、
ゲル含量は62%であつた。ついで下記の方法によ
つてグラフト重合反応を行つた。撹拌装置、加熱
用ジヤケツト、温度計、窒素ガス吹込口、および
単量体と、重合開始剤との連続添加装置を備えた
反応器に以下の試薬を装入した。 ラテツクスA 40部 不均化ロジン酸カリウム塩 0.3 水酸化カリウム 0.01 水(ラテツクス中の水分を含む) 100 反応器中の雰囲気を窒素ガスで置換したのち、
ジヤケツトで加熱した。反応器内温が70℃に達し
たところで水10部にピロリン酸ソーダ0.25部、グ
ルコース0.3部および硫酸第1鉄0.003部を溶解し
た溶液を加えた。混合物をかきまぜながらジヤケ
ツトの温度を70〜80℃に保ち、さらに下記の乳化
混合物を2時間かけて連続的に添加した。 スチレン 42部 アクリロニトリル 18 t−ドデシルメルカプタン 0.4 クメンヒドロペルオキシド 0.25 不均化ロジン酸カリウム塩 1.5 水酸化カリウム 0.05 水 100 添加後、さらに1時間かきまぜながら反応を続
けた。反応後の転化率は95%であつた。得られた
重合体ラテツクスに老化防止剤として2・6−ジ
−t−ブチルパラクレゾール1.0部を添加した
後、ラテツクスを硫酸で凝固し、水洗、乾燥して
グラフト重合体粉末を得た。このグラフト重合体
のグラフト率は45%、樹脂質成分の〔η〕は0.37
であつた。この粉末とスチレン70部、アクリロニ
トリル30部からなる懸濁重合ASビーズ(〔η〕=
0.37)とを混合してABS樹脂を作つた。この混合
割合は最終ABS樹脂中のポリブタジエン含有率
が15%になるように調整した。ついでこの混合体
粉末100部に、エチレンビスステアリルアミド1.5
部を加えて、ヘンシエルミキサー4混合し、押出
機を用いてペレツト化し、さらに以下に示す方法
で耐衝撃性、薄肉・大型成形品の局所破壊性およ
び加工性を試験した。アイゾツト衝撃強度は1oz
射出成形機を用いて、200℃で所定の試験片を成
形し、ASTMD256の方法にしたがつて23℃で測
定した。薄肉・大型成形品の局所破壊性は140oz
射出成形機(最高射出力1209Kg/cm2)を用いて、
シリンダーセツト温度240℃または260℃で、タテ
300mm、ヨコ900mm、肉厚1〜3mm、成形品重量
1.1Kgの肉厚変化の多い格子模様の装飾用窓を成
形し、金型からの抜き取り時の破壊程度を調べ
た。ただし以後の工程、例えば運搬時、組立時の
歪を考慮して、金型抜き取り直後に、成形品を若
干手でネジつて破壊性を調べたが、この時の破壊
品も同様に評価に入れた。成形加工性はこの成形
時の最小充填圧および成形温度で評価した。これ
らの評価結果は表1に示した。 参考例2、比較例1〜2 ゴム質重合体ラテツクスとして、ラテツクスA
の代りに下記の方法で製造したラテツクスBを使
用した。 ラテツクスBは参考例1のラテツクスAの調製
法において、t−ドデシルメルカプタンの増量お
よび重合途中の強制撹拌を行う事なく、重合を続
けて製造したものであり、全重合時間は33時間、
転化率55%で、アルギン酸ソーダ法によつて測定
した平均粒子径は0.27μであり、ゲル含量は30%
であつた。ついで参考例1と同様のグラフト重合
法において、常法によりt−ドデシルメルカプタ
ン量、レドツクス系開始剤量および乳化混合物の
添加時間を調整することにより、B−1グラフト
重合体(参考例2、グラフト率32%、樹脂質成分
〔η〕0.41)、B−2グラフト重合体(比較例1、
グラフト率29%、樹脂質成分〔η〕=0.32)およ
びB−3グラフト重合体(比較例2、グラフト率
33%、樹脂質成分〔η〕0.5)の3種のグラフト
重合体を得た。このB−1粉末にはスチレン70
部、アクリロニトリル30部からなる懸濁重合AS
ビーズ(〔η〕=0.41)、B−2粉末には同様の懸
濁重合ASビーズ(〔η〕=0.33)、B−3粉末には
同様の懸濁重合ASビーズ(〔η〕=0.51)とを混
合してABS樹脂を作つた。この混合割合は最終
ABS樹脂中のポリブタジエン含有率が15%とな
るように調整した。以降の実験は参考例1に準じ
て実施した。これらの結果は表1に示した。 比較例 3 本例ではラテツクスAの代りに、下記のラテツ
クスCを用いてグラフト重合体を準備し、参考例
1と同様の実験を行つた。ラテツクスCは参考例
1のラテツクスAの調製法において、t−ドデシ
ルメルカプタンの添加をせず、かつ強制撹拌を行
う事なく、重合を続けて製造したものであり、重
合時間は35時間、転化率75%、平均粒子径は0.25
μ、ゲル含量は78%であつた。次いで参考例1と
同様のグラフト重合法において、常法によりt−
ドデシルメルカプタン量、レドツクス系開始剤量
および乳化混合物の添加時間を調整することによ
り、グラフト率72%、樹脂質成分〔η〕0.39のグ
ラフト重合体を得た。この粉末にスチレン70部、
アクリロニトリル30部からなる懸濁重合ASビー
ズ(〔η〕=0.41)を混合してポリブタジエン含量
15%のABS樹脂を作つた。以降の実験は参考例
1に準じて実施した。これらの結果を表1に示し
た。 比較例 4 本例ではラテツクスAの代りに、下記のラテツ
クスDを用いて、グラフト重合体を準備し、参考
例1と同様の実験を実施した。ラテツクスDは参
考例1のラテツクスAの調製法において、t−ド
デシルメルカプタンの増量および重合途中の強制
撹拌を行う事なく重合を続けて製造したものであ
り、全重合時間は25時間、転化率は60%、平均粒
子径は0.15μ、ゲル含量は37%であつた。次いで
参考例1と同様のグラフト重合法において、常法
により、t−ドデシルメルカプタン量、レドツク
ス系開始剤量および乳化混合物の添加時間を調整
することにより、グラフト率3%、樹脂質成分の
〔η〕0.42のグラフト重合体を得た。この粉末に
スチレン70部、アクリロニトリル30部からなる懸
濁重合ASビーズ(〔η〕は0.41)を混合して、ポ
リブタジエン含量15%のABS樹脂を作つた。以
降の実験は参考例1に準じて実施した。これらの
結果を表1に示した。 実施例 1〜2 参考例1、2で準備したラテツクスAをベース
としたグラフト重合体、またはラテツクスBをベ
ースとしたB−1グラフト重合体と懸濁重合AS
ビーズから作つたポリブタジエン含量15%の
ABS樹脂粉末100部に対して、エチレンビスステ
アリルアミド1.5部と表2に示した化合物各種を
表2の組合せになるよう各々添加した後、ヘンシ
エルミキサーで混合し、押出機を用いてペレツト
化した後、参考例1と同様の試験方法で耐衝撃
性、成形加工性、および局所破壊性を評価した。
それらの結果を表2に示したが、耐衝撃性、成形
加工性については表2の化合物添加による変化が
殆どないため、その結果は省略した。 表1の説明 サンプルA、B−1(参考例1、2) 良好な耐衝撃性、成形加工性(低射出圧力、低
シリンダー温度)を示すが、局所破壊性は不良で
ある。 サンプルB−2(比較例1) 非常に優れた耐衝撃性および局所破壊性を示す
が、成形加工性が不良である。 サンプルB−3(比較例2) 非常に優れた耐衝撃性および局所破壊性を示す
が、成形加工性が悪く、他のサンプルと同じ成形
性を得るにはシリンダー温度に換算して約20℃の
上昇、または射出圧力にして150Kg/cm2の増加が
必要となる。 サンプルC、D(比較例3、4) 成形加工性は良好であるが、耐衝撃性、局所破
壊性が不良である。
【表】
【表】
【表】 (1)〜(7)は本発明範囲内
(8)〜(13)は本発明範囲外
表2の説明 ブチルステアレート、オクチルエポキシステア
レート、ジイソデシルフタレート、ステアリルア
ルコール、ラウリルアルコールおよびジメチルシ
ロキサン各化合物の添加により、ABS樹脂の局
所破壊性は大幅に向上する。0.05部添加のラウリ
ルアルコール、1部添加のエチレンビスステアリ
ルアミド、ヒマシ油の水添硬化物、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸、トリ−2−エチルヘ
キシルトリメリテート、トリクレジルホスフエー
トについては局所破壊性改良への効果が不十分で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ゲル含量80重量%以下、平均粒子径0.2μ以
    上の共役ジエン系ゴム質重合体に、芳香族ビニル
    単量体とビニルシアン単量体の混合物をグラフト
    重合して得たグラフト重合体または該グラフト重
    合体と芳香族ビニル単量体およびビニルシアン単
    量体の共重合体とのブレンド物からなるアクリロ
    ニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂であつて、
    該グラフト重合体のグラフト率が20〜50%、樹脂
    質成分の極限粘度〔η〕が0.35〜0.47dl/g、最
    終アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂
    中のゴム質成分量が10〜20重量%である熱可塑性
    樹脂100重量部に対して、 (1) 炭素数8〜22の脂肪族アルコール、 (2) フタル酸のアルコールエステル、 (3) 炭素数16〜18の直鎖状飽和脂肪酸のアルコー
    ルエステル、 (4) 上記直鎖状飽和脂肪酸アルキルエステルのエ
    ポキシ化物、および (5) ポリシロキサン から選ばれた化合物の1種または2種以上を、(1)
    〜(4)の化合物ならば0.1〜1.0重量部、(5)の化合物
    ならば0.001〜0.05重量部添加してなる熱可塑性
    樹脂組成物。
JP7308679A 1979-06-12 1979-06-12 Thermoplastic resin composition Granted JPS55165942A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7308679A JPS55165942A (en) 1979-06-12 1979-06-12 Thermoplastic resin composition

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7308679A JPS55165942A (en) 1979-06-12 1979-06-12 Thermoplastic resin composition

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55165942A JPS55165942A (en) 1980-12-24
JPS6234069B2 true JPS6234069B2 (ja) 1987-07-24

Family

ID=13508164

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7308679A Granted JPS55165942A (en) 1979-06-12 1979-06-12 Thermoplastic resin composition

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS55165942A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5654366A (en) * 1995-02-27 1997-08-05 Dow Corning Toray Silicone Co., Ltd. Thermoplastic resin composition

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59219362A (ja) * 1983-05-27 1984-12-10 Sumitomo Naugatuck Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JPS60171117A (ja) * 1984-02-15 1985-09-04 Denki Kagaku Kogyo Kk 樹脂キ−トツプ製品
JPS60231751A (ja) * 1984-05-02 1985-11-18 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物
JPS60252650A (ja) * 1984-05-30 1985-12-13 Sumitomo Naugatuck Co Ltd 耐熱性樹脂組成物
JPH0643539B2 (ja) * 1986-11-27 1994-06-08 出光石油化学株式会社 熱可塑性樹脂組成物
JPH0623291B2 (ja) * 1988-11-28 1994-03-30 旭化成工業株式会社 熱安定性に優れたゴム変性スチレン系樹脂摺動物品
KR100546783B1 (ko) * 1999-09-21 2006-01-25 제일모직주식회사 내열성이 우수한 열가소성 수지 조성물
US8053159B2 (en) 2003-11-18 2011-11-08 Honeywell International Inc. Antireflective coatings for via fill and photolithography applications and methods of preparation thereof

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4929947A (ja) * 1972-07-17 1974-03-16
JPS50140553A (ja) * 1974-04-30 1975-11-11
JPS51100145A (ja) * 1975-03-01 1976-09-03 Japan Synthetic Rubber Co Ltd Netsukasoseijushisoseibutsu

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4929947A (ja) * 1972-07-17 1974-03-16
JPS50140553A (ja) * 1974-04-30 1975-11-11
JPS51100145A (ja) * 1975-03-01 1976-09-03 Japan Synthetic Rubber Co Ltd Netsukasoseijushisoseibutsu

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5654366A (en) * 1995-02-27 1997-08-05 Dow Corning Toray Silicone Co., Ltd. Thermoplastic resin composition

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55165942A (en) 1980-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0277687B1 (en) Rubber-reinforced monovinylidene aromatic polymer resins and a method for their preparation
KR102068650B1 (ko) 그라프트 공중합체, 이의 제조방법, 이를 포함하는 열가소성 수지 조성물 및 성형품
KR960002301B1 (ko) Hcfc내성이 우수한 열가소성수지 조성물의 제조방법
JPS6234069B2 (ja)
EP0208382B1 (en) Rubber-reinforced styrenic polymer resins having improved flow and gloss characteristics
KR100574324B1 (ko) 내충격성 및 자연색상이 우수한 열가소성 수지의 제조방법
KR101896751B1 (ko) 열가소성 수지, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 열가소성 수지 조성물
JP2019108534A (ja) コア‐シェル共重合体の製造方法、コア‐シェル共重合体およびこれを含む樹脂組成物
JPS581683B2 (ja) 耐衝撃性樹脂の製造方法
KR101633173B1 (ko) 고무강화 그라프트 공중합체의 제조방법 및 이로부터 제조된 고무강화 그라프트 공중합체
JP7317431B2 (ja) 共役ジエン系重合体の製造方法
JP3177151B2 (ja) ゴム状重合体ラテックスの製造方法、それを用いたグラフト共重合体の製造方法およびグラフト共重合体を用いたabs系樹脂組成物
JPS6326774B2 (ja)
JPS636106B2 (ja)
JP3978272B2 (ja) 制振性熱可塑性樹脂組成物
KR100775737B1 (ko) 전사성이 우수한 열가소성 수지 조성물
KR102586515B1 (ko) 공중합체 조성물, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 열가소성 수지 조성물
KR100208576B1 (ko) 스티렌계 수지 조성물
KR100567387B1 (ko) 내충격성 및 광택성이 향상된 열가소성 수지조성물 및 그 제조방법
JP3222751B2 (ja) 成形外観に優れた熱可塑性樹脂組成物
JP2006526682A (ja) スチレン系熱可塑性樹脂組成物
KR0184704B1 (ko) 광택 및 내약품성이 우수한 고니트릴계 수지의 제조방법
KR20170055647A (ko) 그라프트 공중합체, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 열가소성 수지 조성물
KR100463301B1 (ko) 투명성과 내충격성 및 내습성이 우수한 열가소성수지조성물
JPH0794593B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物