JPS62299265A

JPS62299265A - 医療用器具

Info

Publication number: JPS62299265A
Application number: JP61144642A
Authority: JP
Inventors: 健一八島; 吉良　憲輔; 皆川　芳範
Original assignee: Terumo Corp
Current assignee: Terumo Corp
Priority date: 1986-06-20
Filing date: 1986-06-20
Publication date: 1987-12-26
Also published as: JPH0349472B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ■　発明の背景（１）技術分野本発明は、医療用容器の包装体に関するものである。詳
しく述べると、血液バッグ、輸液バッグ等のように薬液
を収納している医療用容器の包装体に関するものである
。

（２）先行技術およびその問題点血液バッグ、輸液バッグ等のプラスチック製医療用容器
には、例えばＡＣＤ液、ＣＰＤ液のような抗凝固剤が収
納されており、該抗凝固剤の作用により採血時または輸
血時における血液の凝固を防止している。

しかして、このような薬液を収納した医療用容器は、保
存用の合成樹脂製密閉容器に収納して保存されているが
、医療用容器に用いられているプラスチックという性質
上、必然的にその内部に収納されている薬液中の水分が
容器壁を通して表面に透過して包装容器内が高湿度とな
るため、製造後から使用時に至るまでの期間に容器表面
に付着した微生物、特にかびが増殖する虞れがある。

そこで、密閉容器内に脱酸素剤を収納しかびの増殖を防
止する医療用包装容器が提案されている（特公昭５９−
１８０６６号公報）。

上記包装容器では、２枚のポリエステル系樹脂シートを
重ね合わせ、その相対する面側にアルミニウムを蒸着し
、ホブトメルト型接着剤を介して周囲を熱シールしてな
る袋状物が使用されている。

しかし、上記袋状物は保形性が低いので、保管上不便で
あり、貯蔵時ないし運搬時に積み上げると、潰れるので
、内容物に悪影響を及ぼす虞れがあった。

そこで、包装容４に立体物を用いたものが提案されてい
る（特開昭５８−１９２５５１号公報、特開昭５８−１
９２５５２号公報）。上記包装容器では立体に成型され
たトレーとその上部開放を密封する蓋により形成されて
おり、それらは、十分な効果を有するが、トレー内部で
医療用容器が動くことがありそのため医療用容器にピン
ホールが生じたり、また医療用容器に取り付けられてい
るチューブがねじれ絡み合い使用するとき手間がかかる
ことがかあった。また、運搬時、貯蔵時に蓋に衝撃が加
わると蓋とトレーの融着部またはその付近にピンホール
が生ずる虞れがあった。

■　発明の目的したがって、本発明の目的は、上記先行技術の問題点を
解決し、貯蔵時ないし運搬時に積み上げても、潰れるこ
とがなく、さらに包装容器内部で医療用容器が動くこと
がなく、よって医療用容器にピンホールが生じたり、ま
た医療用容器に取り付けられているチューブがねじれ絡
み合いが生じることがなく、さらに運搬時、貯蔵時に衝
撃が加わってもピンホールが生ずる虞れのない医療用容
器の包装体を提供することにある。

上記目的を達成するものは、上方が開口しているトレー
と、該トレー内に脱酸素剤とともに収納された薬液入り
プラスチック製医療用容器と、ガスおよび水蒸気難透過
性を有し、前記トレーの開口にて前記医療用容器と接触
可能であり、かつ該トレーの全体を包囲した状態で密封
された可撓性袋とからなる医療用容器の包装体である。

そして、前記可撓性袋内が減圧されていることが好まし
い。　　　さらに、前記減圧度が７００〜３００ｘｘＨ
ｇであることが好ましい。

さらに、前記可撓性袋は、該可撓性袋の口部が前記トレ
ーの開口の上方で封止されてることにより密封されてい
るものであることが好ましい。

さらに、前記可撓性袋は、前記トレーの開口から該開口
の上部の該袋の端部までの長さが４ｃｍ以上であること
が好ましい。

また、前記可撓性袋は、可撓性プラスチックにガスおよ
び水蒸気難透過性を有する樹脂をコートしたもので形成
されていることが好ましい。

さらに、前記ガスおよび水蒸気難透過性を有する樹脂が
、ポリ塩化ビニリデンまたはエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体であることが好ましい。

さらに、前記可撓性袋が、透明性を有するものであるこ
とが好ましい。さらに、前記トレーが、透明性を有する
ものであることが好ましい。

また、前記脱酸素剤は、少な°くとも一面が通気性シー
トで被覆されており、前記トレーの内面に設けられた脱
酸素剤収納部の内面に、前記通気性シート側が位置する
ように収納されており、さらに、該収納部内面は該トレ
ー内部と連通する少なくとも１つの溝を有するものであ
る・ことが好ましい。

■　発明の詳細な説明本発明の医療用容器の包装体を第１図ないし第４図を用
いて説明する。

本発明の包装体は、上方が開口しているトレー１と、ト
レーｌ内に脱酸素剤６とともに収納された薬液入りプラ
スチック製医療用容器３と、ガスおよび水蒸気難透過性
を有し、トレーの開口にて医療用容器と接触可能であり
、かつ該トレーの全体を包囲した状態で密封された可撓
性袋２とからなる医療用容器の包装体である。

本発明の包装体により保存される医療用容器３とは、プ
ラスチック製（例えば、軟質塩化ビニル樹脂、エチレン
−酢酸ビニル共重合体）の容器内に、薬液を収納してな
るもので、−例を挙げると、例えば、ＡＣＤ−Ａ液（例
えば、水溶液１００ｚＱ中にクエン酸ナトリウム２．２
０９、クエン酸０．８０９およびブドウ糖２．２０ｇ含
有）、ＣＰＤ液（例えば、水溶液１０Ｏｚｅ中にクエン
酸ナトリウム２．６３９、クエン酸０．３２７９、リン
酸二水素ナトリウム０．２５１９、ブドウ糖２．３２９
含有）等の抗凝固剤を収納した血液バッグ、輸液等の薬
液を収納した輸液バッグ等およびこれらと一体に成型さ
れるかあるいは連結して使用されるチューブ、コネクタ
、シリンジ等の付属品をセットとして含むもの等がある
。

本発明の包装体に使用するトレー１は、第２図ないし第
３図に示すように、上方が解放した一定の深さを有する
筒状物であり、薬液入りプラスチック製医療用容器３の
収納空間４と、内面に脱酸素剤収納部５を有している。

トレー１の深さは、収納する医療用容器の大きさ、数量
などにより適度のものを選択する。脱酸素剤収納部５は
、トレー１の底面に形成された凹部である。

さらに、この凹部と連通する溝７が設けられている。ま
た、脱酸素剤収納部は、トレー１の内壁面に設けてもよ
い。さらに、凹部とせず、逆に内面の一部を囲みトレー
内方に突出するリブを設けその内部を脱酸素剤収納部と
してもよい。

また、トレーｌの開口の周縁にフランジを設けることが
好ましい。

トレー１の開口がエツジでなくフランジとなっていれば
、包装体取り扱い時に指などをかけたときにも指に痛み
を与えることがないからである。

また、トレー１は適度の強度および保形性を有すること
が好ましい。強度は運搬時および輸送時に容易に破損し
ないためであり、保形性は取り扱い時に容易に変形しな
いようにするためである。さらに、トレー１は透明性を
有することが好ましい。これは内容物である医療用容器
を容易に確認できるからである。　　トレーｌの材質と
しては、ある程度の強度と硬度を有すればどのようなも
のでもよく、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン／ポリプロピレ
ン樹脂などが好適に使用でき、さらに、それらの透明性
を有するものがより好ましい。

可撓性袋２は、その内面がトレー１の開口にて医療用容
器３の表面と接触可能である。つまり、トレーの開口の
上部にゆとりを持った状態でトレーｌ全体を包囲し、密
封されている。さらに、可撓性袋２は、ガス難透過性お
よび水蒸気難透過性を有している。　ガス難透過性とは
、ガス（酸素）透過度が６．０ｃｃ／＋”２４ｈｒｓ−
ａｔｍ（２０℃、　ＤＲＹ）以下、水蒸気透過度が３．
０ｇ／＋！・２４ｈｒｓ（４０℃、９０％ＲＨ）以下、
であることをいう。好ましくはガス（酸素）透過度が１
．０ｃｃ／ｍ”２４ｈｒｓ−ａｔｍ（２０℃、ＤＲＹ）
以下である。　　好ましくは、水蒸気透過度が１．０ｇ
／ｍ′・２４ｈｒｓ（４０℃、９０％Ｒ１１）以下であ
る。

さらに、引張強度が、１０ｋｇ／１５ｘｉ巾以上、引張
伸度が８０％〜１５０％、突刺強度が１５００ｇ以上、
引裂強度がｌＯ〜１５０ｇ１破裂強度が５ｋｇ以上、ヒ
ートシール性が３．０ｋｇ／１５ｚｉ中（シール温度１
４０℃）以上であることが好ましい。さらに、可撓性袋
２は、透明性を有することが好ましい。内容物である医
療用容器を容易に確認できるからであ′　る。このよう
な、可撓性袋２として、例えば、可撓性合成樹脂の表面
にガス難透過性および水蒸気難透過性を有する樹脂（例
えば、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体）をコーティングしたものが好適に使用でき
る。コーティングの厚さは、３０〜７０μｌが好ましい
。可撓性合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン（好ましくは、延伸ポリエチ
レン）、ポリプロピレン（好ましくは、延伸ポリプロピ
レン）などが使用でき、特にガス難透過性および水蒸気
難透過性を有する樹脂との接着性の高いものが好ましい
。厚さは、３０〜１００μ１１好ましくは３５〜６０μ
夏であり、さらに透明のものが好適である。

可撓性袋２のより好ましい形態として、ポリエチレンテ
レフタレート、延伸ポリエチレン、延伸ポリプロピレン
などの可撓性フィルムの外面にガス難透過性および水蒸
気難透過性を有する樹脂（例えば、ポリ塩化ビニリデン
、エチレン−ビニルアルコール共重合体）をコーティン
グし、内面に耐衝撃性（耐ピンホール性）を与えるため
に接着剤を介して耐衝撃性を有する樹脂層（例えば、延
伸ポリアミド）をラミネートし、さらにこの上に、接着
剤を介してヒートシール性を向上させるためのホットメ
ルト型接着剤層（例えば、低密度ポリエチレン）をラミ
ネートしたもの、また、延伸ポリエチレン、延伸ポリプ
ロピレンなどの可撓性フィルムの外面にガス難透過性お
よび水蒸気難透過性を有する樹脂（例えば、ポリ塩化ビ
ニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合体）をコ
ーティングし、さらにその外面に高密度ポリエチレンお
よび／またはポリエチレンテレフタレートをラミネート
し、さらに内面にホットメルト型接着剤層（例えば、低
密度ポリエチレン）をラミネートしたものである。

そして、可撓性袋２は、医療用容器を収納したトレーｌ
を入れるための口部を有し、トレー１を収納した後、口
部を熱、超音波、高周波などを用いて融着部９を形成さ
せ密閉する。また、密閉は、接着剤を用いるいるもので
もよいが、好ましくは、上記のような融着である。

トレーｌの開口の上部に位置する可撓性袋の端部には、
可撓性袋２を容易に開封できるようにするための切り欠
きｌＯが設けられている。また、可撓性袋の密封は、ト
レーの開口上部、トレーの側部また底部にて口部を密閉
する。

さらに、可撓性袋２は、トレーｌの開口の上部にゆとり
を持った状態でトレー１を収納し、密封されている。よ
って、可撓性袋の内面は、医療用容器表面と接触するこ
とができる。このようにするのは、後述する脱酸素剤に
より包装体内部の酸素が吸収され内部が陰圧になったと
き、あるいはあらかじめ、包装体内部が減圧されている
とき、トレー１の上部部分の可撓性袋２カ（トレー１の
内部方向にへこみ、収納されている医療用容器をトレー
ｌの底部方向に押さえ付は医療用容器の移動を防止でき
るからである。

さらに、可撓性袋２は、トレーの開口から該開口の上部
の該袋の端部までの長さが４ｃｍ以上離れていることが
好ましい。具体的に述べると、可撓性袋２の密閉された
端部とトレーｌの上部とは可撓性袋２を延ばしたときに
４ｃｍ以上、好ましくは、６ｃｍ以上離れる様な大きさ
の折りしろ８が形成されていることが好ましい。これは
、本発明の包装体が複数の医療用容器を収納する場合、
一度に全部を使用しなかったときその折りしろ８を折り
曲げることにより、医療用容器表面にほこりなどが落下
することを防止できるからである。

次に、トレー１の脱酸素剤収納部５に収納して使用され
る脱酸素剤６は、包装体内部の酸素を吸収し、かびの発
生を防止するため、および包装体内部を除圧にし、トレ
ー１の上部部分の可撓性袋２をトレーｌの内部方向へへ
こませ、医療用容器をトレー１の底部方向に押さえ付け
その移は、種々のものが使用できるが、−例を挙げると
、例えば、炭化鉄、鉄カルボニル、酸化第一鉄、水酸化
第一鉄およびケイ素鉄からなる群から選ばれる少なくと
も１種の化合物とハロゲン化金属（必要により水を含む
）とよりなる酸素吸収剤（特開昭５４−３７０８８号公
報）、金属粉をハロゲン化金属で被覆してなる酸素吸収
剤（特開昭５４−３５１８９号公報）等がある。脱酸素
剤６は、少なくとも一面が通気性シートで被覆されたも
のであることが好ましい。さらに−面が非通気性シート
で被覆されたものが好ましい。そして、トレーｌの脱酸
素剤収納部の内面に、前記通気性シート側が位置し、非
通気性シートがトレー１の医療用容器収納空間側となる
ようにトレー１の脱酸素剤収納部５に収納されている。

トレー１の溝７は、脱酸素剤の通気性シート側とトレー
ｌの内部空間とが常に連通ずるようにするために設けら
れている。

よって、脱酸素剤の上部に医療用容器が収納された状態
でも脱酸素剤は確実に機能し、包装体内部の酸素を確実
に吸収することができる。

また、脱酸素剤の上部にトレー１の底面とほぼ同じ大き
さの吸湿性シート、例えば、和紙１１を設けることが好
ましい。これは、もし、医療用容器より水分が流出し、
水滴となったとき、和紙１１がその水滴を吸収するため
、脱酸素剤に水□　滴が付着することにより生ずる脱酸
素能の低下を防止できるからである。

そして、医療用容器を収納したトレー１を収納した可撓
性袋２内、つまり、本発明の包装体内が減圧されている
ことが好ましい。

減圧することにより、包装体内部の酸素量を少なくする
ことができ、脱酸素剤により確実に、さらに、少量の脱
酸素剤にて包装体内部を脱酸素状態にできかびの発生を
確実に防止できる。

さらに、トレー１の上部部分の可撓性袋２がトレー１の
内部方向にへこみ、収納されている医療用容器をトレー
１の底部方向に押さえ付は医療用容器の移動を確実に防
止できるからである。

前記減圧度が７００〜３００ｙｚＨｇであることが好ま
しい。

次に、本発明の包装体の実施例を説明する。

［実施例１コトレーは、塩化ビニル樹脂にて、上部開口周縁にフラン
ジを有し、高さがＬｌＯｚｉ＋、上部開口の長さが２５
０３ＦＮ、奥行きが１４５１ｍ、底面の長さが２４５ｘ
ｘ。

奥行きが１３５１３１　（上部開口と底面との長さおよ
び奥行きの差がフランジの大きさである）であり、底面
に第３図に示すように凹部となっている脱酸素剤収納部
およびその収納部に連通ずる溝を有するものを作成した
。

可撓性袋は、第４図に示すような形状のものとし、縦が
３８５ｚｇ、横が２３０３１１．側部のまちの幅Ａが７
５ｘｘのものを作成した。可撓性袋の材質としては、ポ
リエチレンテレフタレートの可撓性フィルムの外面にポ
リ塩化ビニリデンをコーティングし、内面に接着剤を介
して延伸ポリアミド（厚さ約１５μ）をラミネートし、
その上に、接着剤を介して低密度ポリエチレン（厚さ約
７０μ）をラミネートしたもの（全体の厚さ約１０８μ
）を用い、下部、および側部にてヒートシールし袋状と
した。さらに、下端に切り欠きを設けた。

この可撓性袋の酸素透過度は１−９０ｃｃ／ｍ’・２４
ｈｒｓ・ａｔａ＋（２０℃、ＤＲＹ）、水蒸気透過度は
０．５５ｇ／ｍ”−２４ｈｒｓ（４０℃、９０＄ＲＨ）
、引張強度１１．５ｋｇ／１５ｔｉ＋巾、引張伸度１０
２．５％、突刺強度２１４０ｇ、引裂強度８５ｇ、破裂
強度８．１ｋｇ、ヒートシール性はｉｏ、９ｋｇ／１５
ｚｚ巾（シール温度１４０℃）であった。

トレーの脱酸素剤収納部に一面が通気性シートで被覆さ
れ、他面が非通気性シートで被覆された脱酸素剤（三菱
ガス化学社製、商品名エージレス）をその通気性シート
がトレーの底面側となるように収納した。さらに脱酸素
剤の上にトレーの底面とほぼ同じ大きさの和紙をのせそ
の上に、血液バッグ（採血用ダブルプラズマフェレーシ
ス用血液バッグ）をｌＯ個入れた。

このとき、血液バッグの上端とトレーの開口との距離は
約１２！ｌであった。

そして、血液バッグを収納したトレーを可撓性袋に入れ
、袋内部にあまり空気が残らないようにし、可撓性袋の
口部をトレーの下部でヒートシールし密封し、端部に切
り欠きを有する本発明の包装体を作成した。

たとき内面は、医療用容器と接触した。また、トレーの
開口からその上部の可撓性袋までの長さく折りしろ）は
、４０ｘｘであった。

そして、この包装体をそのまま約２４時間放置したとこ
ろ、可撓性袋がトレーの開口の内方にへこみ医療用容器
を押さえつけていた。このとき、包装体をゆすっても内
部の医療用容器は容易に動かなかった。

また、外から、トレーの開口部を押し広げ、変形させた
とき、可撓性袋はトレーの上部にて広がり、どこにも無
理な力が掛かることがなかった。よって、十分な耐衝撃
性を有していると思われた。また、切り欠きより可撓性
袋を引裂くことにより可撓性袋を容易に開封することが
できた。さらに、医療用容器の約半数を取り出した後、
折りしろを折り曲げることにより、包装体を簡易的に封
止することができた。

［実施例２］可撓性袋の材質として、延伸ポリプロピレンの可撓性フ
ィルムの外面にポリ塩化ビニリデンをコーティングし、
内面に接着剤を介して延伸ポリアミド（厚さ約１５μ）
をラミネートし、その上に、接着剤を介して低密度ポリ
エチレン（厚さ約７０μ）をラミネートしたもの（全体
の厚さ約１２１μ）を用いた。この可撓性袋の酸素透過
度は２．９０ｃｃ／ｍ”・２４ｈｒｓ−ａｔｍ（２０℃
、ＤＲＹ）、水蒸気透過度は０．４９ｇ／ｍ”２４ｈｒ
ｓ（４０℃、９０＄ＲＨ）、引張強度１２．８ｋｇ／１
５ｘｘ巾、引張伸度９３．０％、突刺強度２２７０ｇ、
引裂強度７５ｇ１破裂強度９．１ｋｇ、ヒートシール性
は１０．１ｋｇ／１５ｚｉ巾（シール温度１４０℃）で
あった。

可撓性製以外は、実施例１と同じとする包装体を作成し
た。可撓性袋は、トレーの開口上部に十分のゆとりをも
っており、可撓性袋を押さえたとき内面は、医療用容器
と接触した。折りしろは、４５ｘｚであった。

この包装体をそのまま約３０時間放置したところ、可撓
性袋がトレーの開口の内方にへこみ医療用容器を押さえ
つけていた。　このとき、包装体をゆすっても内部の医
療用容器は容易に動かなかった。

また、外から、トレーの開口部を押し広げ、変形させた
とき、可撓性袋はトレーの上部にて広がり、どこにも無
理な力が掛かることがなかった。また、実施例１と同様
に折りしろを用いて簡易的に封止することができた。

内部を減圧にした後、密封した包装体を作成した。減圧
度は、６００ｍｍＨｇであった。

この包装体は、作成したときから、可撓性袋がトレーの
開口の内方にへこみ医療用容器を押さえつけていた。そ
して、包装体をゆすっても内部の医療用容器は容易に動
かなかった。また、外から、トレーの開口部を押し広げ
、変形させたとき、可撓性袋はトレーの上部にて広がり
、どこにも無理な力が掛かることがなかった。また、実
施例１と同様に折りしろを用いて簡易的に封止すること
ができた。

［比較例］実施例１で用いた可撓性袋の縦を３５０ｘｘとじた以外
は、実施例１と同じものを用いた包装体を作成した。

可撓性袋は、トレーの開口上部にほとんどゆとりを持っ
ておらず、可撓性袋を押しても医療用容器と接触しなか
った。また、折りしるも全くなかった。

そして、この包装体をそのまま約２４時間放置したが、
可撓性袋がトレーの開口の内方にほとんどへこまず、包
装体をゆすると内部の医療用容器は自由に動いた。

また、外から、トレーの開口部を押し広げ、無理に変形
させたとき、可撓性袋はトレーの上部のヒートシール部
にピンホールが生じた。

■　発明の具体的効果本発明の包装体は、上方が開口しているトレ−と、トレ
ー内に脱酸素剤とともに収納された薬液入りプラスチッ
ク製医療用容器と、ガスおよび水蒸気難透過性を有し、
トレーの開口にて医療用容器と接触可能であり、かつト
レーの全体を包囲した状態で密封された可撓性袋とから
なる医療用容器の包装体であるので、保形性を有するト
レーを用いたので貯蔵時ないし運搬時に積み上げても、
潰れることがなく、さらに収納されている脱酸素剤によ
り包装体内部が除圧となり、トレーの上部部分の可撓性
袋がトレーの内部方向にへこみ、医療用容器をトレーの
底部方向に押さえ付けるため包装体内部で医療用容器が
動くことがなく、よって医療用容器にピンホールが生じ
たり、また医療用容器に取り付けられているチューブが
ねじれ絡み合いが生じることがなく、さらに運搬時、貯
蔵時に衝撃が加わってもその衝撃を可撓性袋のゆとりが
吸収するので包装体にピンホールが生ずる虞れをなくす
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による医療用容器の包装体の一実施例
を示す斜視図、第２図は、第１図の包装体における医療
用容器部分を省略した縦断面図、第３図は、本発明の包
装体に使用するトレーの一例を示す平面図、第４図は、
本発明の包装体に使用する可撓性袋の一例を示す図であ
る。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）上方が開口しているトレーと、該トレー内に脱酸
素剤とともに収納された薬液入りプラスチック製医療用
容器と、ガスおよび水蒸気難透過性を有し、前記トレー
の開口にて前記医療用容器と接触可能であり、かつ該ト
レーの全体を包囲した状態で密封された可撓性袋とから
なることを特徴とする医療用容器の包装体。
（２）前記可撓性袋内が減圧されている特許請求の範囲
第１項に記載の医療用容器の包装体。
（３）前記減圧度が７００〜３００ｍｍＨｇである特許
請求の範囲第２項に記載の医療用容器の包装体。
（４）前記可撓性袋は、該可撓性袋の口部が前記トレー
の開口の上方で封止されていることにより密封されてい
る特許請求の範囲第１項ないし第３項のいずれかに記載
の医療用容器の包装体。
（５）前記可撓性袋は、前記トレーの開口から該開口の
上部の該可撓性袋の端部までの長さが４ｃｍ以上である
特許請求の範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の
医療用容器の包装体。
（６）前記可撓性袋は、可撓性プラスチックにガスおよ
び水蒸気難透過性を有する樹脂をコートしたもので形成
されている特許請求の範囲第１項ないし第５項のいずれ
かに記載の医療用容器の包装体。
（７）前記ガスおよび水蒸気難透過性を有する樹脂が、
ポリ塩化ビニリデンまたはエチレン−ビニルアルコール
共重合体である特許請求の範囲第６項に記載の医療用容
器の包装体。
（８）前記可撓性袋が、透明性を有するものである特許
請求の範囲第１項ないし第７項のいずれかに記載の医療
用容器の包装体。
（９）前記トレーが、透明性を有するものである特許請
求の範囲第１項ないし第８項のいずれかに記載の医療用
容器の包装体。
（１０）前記脱酸素剤は、少なくとも一面が通気性シー
トで被覆されており、前記トレーの内面に設けられた脱
酸素剤収納部の内面に、前記通気性シート側が位置する
ように収納されており、さらに、該収納部内面は該トレ
ー内部と連通する少なくとも１つの溝を有するものであ
る特許請求の範囲第１項ないし第９項のいずれかに記載
の医療用容器の包装体。