JPS6218292B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電極が供給側から供給され、加工す
べき加工片の後の排出側に排出される電気侵食機
における線状または帯状電極の切断装置に関す
る。

特に数値制御で制御される線侵食機は、導電性
の加工片に複雑な外側または内側輪郭を加工する
ために非常に有利に使用し得る。その際公知のよ
うに、線状または帯状電極および加工片は加工過
程中互いに相対的に運動する。電極は供給ロール
から引き出され、加工すべき加工片を通過し、ま
た一対のロールから成る駆動装置を走り過ぎ、こ
の駆動装置が電極に均一な前進運動を生じさせ
る。最後に電極は再びロールに巻かれて排出され
る。排出側で巻取りロールに使用済みの電極を巻
付ける公知の装置は、巻取りロールが一杯になる
と、それを交換しなければならないという欠点を
有する。さらに、電極が侵食過程が著しく負荷さ
れ変形しているので、巻取りロールに巻く過程で
ループを形成したりもつれたりする可能性があ
る。

電極を機械的または磁気的に運動する刃により
小片に切断して容器のなかに落下させる切断装置
を排出側に設けることは既に知られている。しか
し、この公知の切断装置は信頼性が十分でなく、
そのため夜間または週末における自動運転には適
していない。更に銅から成る電極の切粉が切断工
具の表面に付着し、また工具を汚すおそれがあ
る。それとならんで、切断工具の著しい損耗をも
生ずる。電極がもはや切断されなくなれば、排出
側への電極の送り出しに停滞を生じ、短絡および
機械の停止に至る。

本発明の目的は、電極を排出側で確実に小片に
切断することのできる線状または帯状電極の切断
装置を提供することである。

この目的は本発明によれば、排出側に電極を送
るための送りロールが設けられており、送りロー
ルの後に金敷と、この金敷の表面の前で送りロー
ルにより駆動されて回転可能な多稜のたがねとが
設けられており、電極が送りロールを経て金敷の
表面と回転可能なたがねとの間に進入可能であ
り、また回転するたがねの稜が電極を金敷表面で
切断することを特徴とする切断装置により達成さ
れる。

本発明の基本思想は、排出側で電極を刃で切断
するのではなく鍜造切断することである。本発明
による装置は十分な信頼性をもつて作動し、昼夜
にわたりまた週末にわたる侵食機の自動運転にも
適している。また電極を送り出す際に停滞を生ず
ることがない。本装置は簡単であり、電極の入口
と小片に切断された電極片の出口とを有する１つ
の容器にまとめることができる。したがつて公知
の市販の線侵食機にあとから簡単に取付けること
ができる。送りロールおよびたがねに必要な運動
は電極に対する案内および駆動装置から与えられ
る。

図面に示されている好ましい実施例により本発
明を詳細に説明する。図面は部分的に簡単化して
示されている。特に、当業者に周知でありかつ本
発明と密接な関係にはない電気侵食機自体の構造
の細部は図面を簡単にし理解しやすくするために
省略されている。

第１図ないし第４図は電極切断の時間的経過に
より本発明の装置の作動を示す断面図であり、各
図面は互いに異なる時点で示されている。

第１図ないし第４図で線状の電極４は入口２か
ら容器１に導入され、小片に切断された電極片と
して出口３から落下し、出口の下に位置する捕集
容器（図示せず）のなかに集められる。ケース内
には２つの送りロール６および７と、案内板８
と、金敷９と、金敷の表面１２の前に回転可能な
ように支えられたたがね１３とが設けられてい
る。

電極４は、加工片の後に設けられている駆動お
よび案内装置により動かされて、供給管５を経て
２つの送りロール６および７の間に到達する。２
つの送りロールは弾性的に互いに押し合つてお
り、また反対方向に駆動されている。送りロール
は、電極の滑りを防ぐように、周辺にわずかな歯
をつけられている。好ましい実施例では送りロー
ルは、入口２から導入される電極４の供給速度よ
りも若干大きい速度、たとえば５％大きい速度で
動かされる。それにより、供給される線状電極は
引張応力を受けており、また供給管４のなかでの
停滞が防止されている。送りロールの後には、電
極が確実に金敷の表面１２に導かれるように案内
板８が設けられている。金敷９は軸１０を中心に
揺動可能なように支えられており、またばね１１
の力により、回転するたがねの方向に押されてい
る。供給側で金敷は若干のテーパをつけられてい
るので、電極は金敷の表面に確実に供給され得
る。たがね１３は軸１４を中心に回転可能なよう
に支えられており、送りロールを介して駆動され
る。たがねが３つの稜を有し三角体を形成するよ
うにすると好適である。たがねは図面に記入した
矢印の方向に回転する。たがねの稜は順次金敷の
表面１２に位置する電極に向かつて押され、電極
を切断する（第３図）。その際金敷はばね１１の
力に抗して容器１の方向に押される。たとえば約
15mmの長さに切断された電極の小片は、たがねの
回転運動により押しやられて、出口３の方向に落
下する（第４図）。たがねの稜が表面１２を通過
した後、金敷９はばね１１の力により揺動して初
期位置に復帰する。

好ましい実施例では、たがねの回転速度は送り
ロールの回転速度よりも若干、たとえば５％大き
く選定されている。それにより、切断された電極
の小片４ａを切断過程の後にはねのけることがで
きる。

手で調節し得る滑りロール（図示せず）により
送りロールへの電極の走入個所またはたがねの軸
線方向の鍜造切断個所が調節されるようにすると
良い。それにより送りロールおよびたがねを常に
異なる個所で使用することができるので、それら
の損耗に伴い直ちに当該部品の交換を行なわなく
てもすむ。そのためには入口２を水平スリツトと
して形成し、供給管５を水平方向にずらし得るよ
うにすればよい。

たがねの稜に銅が付着するのを確実に防ぐた
め、はぎとり板（図示せず）を設け、その上をこ
すつてたがねの稜が運動するように構成すると有
利である。

自動的な電極通し過程では、電極は駆動および
案内装置を介して供給管中を押し進められ、送り
ロール６および７にとらえられて切断個所に送り
込まれる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は電極切断の時間的経過に
より本発明の装置の作動を示す断面図であり、各
図面は互いに異なる時点で示されている。 １……ケース、２……入口、３……出口、４…
…線状電極、５……供給管、６，７……送りロー
ル、８……案内板、９……金敷、１０……軸、１
１……ばね、１２……金敷表面、１３……たが
ね。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電極が供給側から供給され、加工すべき加工
   片の後の排出側に排出される電気侵食機における
   線状または帯状電極の切断装置において、排出側
   に電極４を送るための送りロール６，７が設けら
   れており、送りロール６，７の後に金敷９と、こ
   の金敷の表面１２の前で送りロールにより駆動さ
   れて回転可能な多稜のたがね１３とが設けられて
   おり、電極が送りロールを経て金敷の表面と回転
   可能なたがねとの間の間隙に進入可能であり、ま
   た回転するたがねの稜が電極を金敷表面で切断す
   ることを特徴とする電気侵食機における線状また
   は帯状電極の切断装置。 ２ たがね１３が回転可能な三稜体として構成さ
   れていることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の装置。 ３ 金敷９，１０が揺動可能なように設けられて
   おり、金敷の表面１２がばね１１の作用によりた
   がねの方向に押されていることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の装置。 ４ 電極が供給管５を経て送りロール６，７のと
   ころに供給可能であり、また供給管がたがねの稜
   の方向に変位可能であることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の装置。