JPS6217410A - ２枚のパネルを接面状に止着するための留め具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、例えば自動車の車内内張用のトリムボードを
ボディに止着する場合の如く一方のパネルに対して他方
のパネルを接面状に止着する場合に実効に使用されるプ
ラスチック製の雄、雌２つの部材からなる留め具に関す
る。

［従来の技術］ ２枚のパネルを止着する留め具として特公昭５１３−３
１４４４号公報に記載の留め具が提案されており、現在
実用化されている。

本発明留め具はこの既提案に係る留め具の改良に係るも
ので、その目的とするところは雌部材の装着性と雄部材
との結合時における結合力の安定に改良を加えたことに
ある。

既提案の留め具は公報記載の如く雄部材の主従２つのフ
ランジからなる頭部を一方のパネルに開設する孔部に差
入れ装着し、雌部材の胴部を他方のパネルに開設する取
付孔に取付フランジが突き当るまで押入れて装着しそれ
ぞれのパネルに取付けたのち、一方のパネルを他方のパ
ネルに接面する如く臨ませ、雄部材から突き出す軸部を
上記雌部材の胴部に突き入れ結合しパネル相互を留め付
けるようにしである。この構造において雌部材はパネル
の取付孔に装着する際、胴部周面に設ける係止突起を孔
の縁に掛止めることによって取付くことができるように
なっているが、挿入時には一旦係止突起を素材の弾性を
利用して縮小変形させるか、胴部を内方に撓ませるかし
て取付孔に通し掛止める必要があり、これがため従来の
留め具にあっては、特に雌部材の装着時には成る程度強
い力で挿入してやる必要があった。

また、この様に取付孔に係止する係止突起が胴部周面に
直接設けられていることから挿入時には多少の差はある
ものの常に胴部を縮径させることになり、これがため胴
部に嵌入し結合する雄部材との関係で結合力に変化を生
じ均一な結合が得難く、またパネルに対する取付は力に
も差を生ずる問題があった。

（発明が解決しようとする問題点］ 本発明は、上記既提案に係る留め具に鑑み、雌部材のパ
ネルの取付穴に対する挿入性を改善し装着性を良好なら
しめ、特に小さな挿入力によってパネルに対する装着を
可能にすると共に、装着後はこの小さな挿入力に比較し
て強い係止保持力を発揮し且つ安定した装着状態が得ら
れるようにした２枚のパネルを接面状に止着するための
留め具を提供せんとするものである。

［問題点を解決するための手段］ 即ち、本発明は上記目的を達成するため、雄、雌２つの
部材からなる留め具において、雌部材の内部を中空にし
た係合胴部の外周面に長さ方向に沿って肉薄のヒンジ部
を設け、このヒンジ部を基点に周方向に扉状の係合翼片
を延設し、常には該係合翼片の自由端を外周面から浮き
上がらせてその上縁係合部を雌部材の係合胴部の挿入量
を規制する取付フランジの下面に対向させるようにして
なる２枚のパネルを接面状に正着するための留め具を提
供することにある。

［作　用］ 本発明留め具は、雄部材の頭部を一方のパネルの鍵穴状
に形成する取付穴に差し通すことによって装着し、他方
雌部材は係合胴部を別のパネルに開設する円形の取付穴
に取付フランジがパネル表面に当接するまで挿入れて装
着し、この両部材の装着ののち、雄部材の係合軸部を雌
部材の係合胴部に突き入れ、係合させることによって相
互に結合しパネル同志を止着することができるもので、
特に本発明においては上記雌部材をパネルに装着すると
き、係合胴部外周面に設ける扉状の係合翼片を取付穴の
縁でヒンジ部を支点に内方に撓ませ、取付穴通過後素材
の弾性復元力で再びヒンジ部を支点に外方に拡張させ、
その上縁係止部をパネルの下面に突き出させて前記取付
フランジとでパネルを両面から挟持し装着することがで
きるものである。

次に１本発明を図示する実施例につき説明しその特徴と
するところを詳述する。

［実　施　例］ 図面第１図は２枚のパネルＡ、Ｂを接面状に止着した使
用状態を示す中央縦断正面図で、第２図は結合前におけ
る正面図である。

本発明留め具を構成する雄、雌２つの部材１．２は図示
する如くプラスチック材料、ここで”はポリプロピレン
を材料にして個別に形成し、このうち雄部材ｌは頭部３
と係合軸部４を、他方雌部材２は取付７ランジ５と係合
胴部６及び弾性を有した係合翼片７をそれぞれ一体的に
備えるよう形成される。

雄部材１の頭部３は大きなフランジ３ａと小さな７ラン
ジ３ｂを頚部３ｃで繋いだ形に形成してあり、この頭部
の下面中央部から先端部に球状の係合部８を備えた係合
軸部４を垂設するようにしである。

この雄部材はトリムボード等の一方のパネルＡに予じめ
穿っておく大小２つの穴を連続させて鍵穴状に形成した
取付穴ａに前記頭部を突き入れることによって取付けら
れるもので、ここには取付穴の形状を図示していないが
、前述既提案の留め具において説明され知られるように
、装着に当っては先ず取付穴ａの大径な穴部に頭部３の
小径なフランジ３ｂを通して大きなフランジ３ａをパネ
ルＡの片面に当接し、次にこの状態で頭部全体を小径な
穴部に移行させ、上記大きな穴部に通した小さなフラン
ジ３ｂをこの小径な穴部の縁に掛止め、ここで大小２つ
のフランジでパネルの両面を挟むことでその装着を行う
ことになる。

一方、雌部材２の係合胴部６は一端を開口させ周面を円
形にした袋状に形成してあり、開口部の外周面から傘形
をなす取付フランジ５を張出す如く続けである。

この係合胴部６は前記雄部材の係合軸部４を包み込める
大きさの中空部を有し、その底部には係合軸部４の先端
の係合部８を係合する球腔状の保合受部９を備え、また
胴部外周面には背向状に２つの係合翼片７，７を備えて
いる。

係合翼片７は係合胴部の外周面に長さ方向に沿って設け
られる肉薄のヒンジ部１０を基点に自由端を周方向に突
き出す扉状にして常には素材の弾性で自由端部を係合胴
部外周面から浮き上らせ外方に突き出るようにしである
。

この係合翼片７は前記取付フランジに対向する上縁の係
合部１１を水平にして取付フランジの下面に対向させる
一方、下縁１２は自由端部からヒンジ部下端部にかけて
弧状の曲線をなすよう斜めに切除して係合胴部の先細り
形状に揃うようにしである。そして、この実施例ではこ
の係合翼片７が対面する外周面の一部を切削して翼片の
退入空間１３を設けている。

上記構成に係る雌部材２はパネルＢ９例えば自動車のボ
ディ等に予じめ開設しておく円形の取付穴すに係合胴部
６を挿入し取付フランジ５がパネルＢの面に当接して押
開かれるまで押付けることによって装着される。

この様にして取付穴すに押込むと、胴部外周面に設けた
係合翼片７は穴の縁で内方に撓み込み、退入空間１３に
退避して穴を通過し、通り抜けたところで再び外方に拡
り上縁の係合部１１をパネルの裏面に係合させ、前記取
付フランジ５と共同してパネルを挟持し装着されること
になる。

尚、係合翼片７の下１＆１２はこの挿入時、取付穴すの
縁を最初は先端のヒンジ部に近いところに衝合させ、そ
してその弧状の斜辺に沿って徐々にこの衝合点を自由端
に移すことによって内方への撓み込みを誘導し、挿入を
容易にする。

かくして、パネルＡ、Ｈにそれぞれ雄、雌部材を装着し
たのち、パネルを接面状に添わせてｍ部材の係合軸部４
を雌部材の係合胴部６に開口部から突き入れると、軸部
先端の球状係合部８が係合受部９に縮径部１４を押開き
ながら嵌入し、両部材は一体に結合されパネル同志を接
面状に止着することになる。

［発明の効果］ 本発明は、上述の如く構成されるもので、雄、雌両部材
をそれぞれのパネルに装着し、次に、雄部材１の係合軸
部４を雌部材２に突き入れ覧ばパネル同志の止着を行う
ことができる。そして特に本発明においては雌部材２を
パネルＢに取付けるに当ってこれをパネルＢに係止する
係合翼片７が胴部の外周面の長さ方向に沿って設けるヒ
ンジ部１０を支点に揺動する扉状をなすことから、挿入
時には容易に挿入して楽に装着できる一方、装着したの
ちは極めて堅固な係合状態が得られ任意に抜出したりし
ない利点がある。

即ち、本発明の雌部材の係合翼片は翼片の縮径、拡張の
揺動運動が縦方向に沿って長く設けられるヒンジ部１０
を支点に行われるのに対して、パネルに対する係合はこ
の揺動の自由端で行われず上縁の係合部１１で行われる
ことから、翼片７の反発力に依存せず、従ってヒンジ部
１０の撓み性を高めて雌部材の挿入を容易にしても係合
力が落ちることがない、そして、上記係合部１１はパネ
ルに係合したときヒンジ部の揺動とは全く無関係に係合
し、専ら係合翼片自体の厚み等その強度に依存すること
から容易に強い係合力を得ることができる。

そして、本発明留め具は上記雌部材の装着に当って係合
翼片は係合胴部に影響を与えることなく単独で揺動しパ
ネルに係合することから、該雌部材をパネルに装着する
前後にか−わらず、常に一定の結合力で雄部材の係合軸
部と結合することができる。従って、止着したパネルを
引離す必要があってこの結合を解くとき、雌部材が装着
するパネルとの収まり具合と全く無関係に係合軸部を引
抜くことによって結合を解除することができるものとな
っている。

なお、前記実施例では雄部材１と雌部材２をそれぞれパ
ネルＡ、Ｈに装着しておき、パネルの接面作業に伴わせ
て両部材を結合させる方法に基づき説明したが、雄部材
と雌部材を予じめ結合させておき、雄部材の頭部を利用
して一方のパネルの取付穴ａに装着したのち、この取付
穴ａに対応させて開設する他方のパネルの取付穴すに向
けて前記結合させた雌部材２を押入れ装着すると、同時
にパネル同志を止着することが出来る。

この両部材を予じめ結合させておく方法は製品管理の上
で有利であることは勿論のこと、一方のパネルＡの押付
けで多くの雌部材を他方のパネルに装着することができ
、また狭い作業空間での装着の場合に狭い中に手を入れ
ることなくパネルの押付けと同時に装着できるので作業
面で大変有利である。また、この方法による装着の場合
１本発明留め具は係合軸部４を受は入れた保合胴部６が
取付穴すを通過する際、係合翼片７のみが撓んでこれに
影響されることなく保合される構成としたことから雌部
材を単独で装着する場合と変らず極めて円滑に装着する
ことができるものとなっている。

ところで、前記実施例では挿入時に係合翼片を退避させ
るため退入空間１３を設けたが、この空間は挿入性を高
める上で有利であると共に、係合胴部の外径をパネルの
取付穴すの口径に近づけ、装着後の安定性を得る上でも
有利であるまた、実施例では係合翼片を背向状に一対設
けたが、更に３．４個とこれを増加することを妨げるも
のではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明留め具の一実施例を示したもので、第１図
は２枚のパネルを接面状に止着した使用状態を示す中央
縦断面図、第２図は結合前における正面図、第３図は雌
部材の側面図、第４図は底面図、第５図は第２図ｖ−Ｖ
線断面図である。 １・・・雄部材、２・・・雌部材、３・・・頭部、４・
・・係合軸部、５・・・取付フランジ、６・・・係合胴
部、７・・・係合翼片、ｌＯ・・・ヒンジ部、！■・・
・係合部。 特　許　出　願　人　　株式会社　ニフコ同　上　代　
理　人　　弁理士　中山伸治第５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 一方のパネルに取付く雄部材と、他方のパネルに取付く
   雌部材を有し、雄部材はパネルの取付穴に装着する頭部
   と、この頭部の下面から垂設される係合軸部を備え、他
   方雌部材はパネルの取付穴に対する挿入量を規制する取
   付フランジと、この取付フランジの下方に延設される内
   部を中空にした結合胴部と、取付穴に対する係止手段を
   備えてなり、両部材の嵌合せ結合によってパネル同志を
   接面状に止着するようにした留め具において、 雌部材は結合胴部の外周面に長さ方向に沿って肉薄のヒ
   ンジ部を設け、このヒンジ部を基点に周方向に扉状の係
   合翼片を延設し、常には該係合翼片の自由端を外周面か
   ら浮き上がらせ上縁係合部を前記取付フランジの下面に
   対向させるようにしてなることを特徴とした２枚のパネ
   ルを接面状に止着するための留め具。