JPS62170885A - ライナ張り円筒形鉄筋コンクリ−ト製格納容器の構築方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、例えば原子炉の鉄筋コンクリート製格納容器
の如く、ライナで内張りされた円筒形の鉄筋コンクリー
ト製格納容器の構築方法に関する。

〔発明の背景〕

第４図は原子炉の鉄筋コンクリート製格納容器の断面図
である。１は全体として円筒形の鉄筋コ′ンクリート格
納容器であシ、その内面にはバウンダリを形成するため
のライナ２が張られている。

格納容器１の内部には、原子炉圧力容器３及びこれを支
持するペデスタル４等が存在する。

この鉄筋コンクリート製格納容器の構築方法は、まず、
第５図のように、垂直メチフナ５ｔ−約５００−間隔に
取シ付けたライナ２を吊シ込むのであるが、この時に作
用する荷重（自重、風等）に対して十分剛性が確保でき
るように、ライナ２の内側に板厚３０　ｍ　ｍ巾３００
ｍの補強リング６を接合して補強しておく。これは、ラ
イナの板厚が約６瓢と非常に薄いためである。このライ
ナは、全体を上下方向に３リングぐらいに等分し、それ
ぞれに約２ｍの等間隔に上記の補強リングを接合する。

この補強の終了したライナは、所定の位置へ吊シ込む。

この作業をリングの数だけ繰シ返し行う。

このようにしてライナの据え付は工事が終了した後に、
第６図のように配筋工事が行われる。鉄筋は直径５１ｍ
の大径のものであシ、ライナの外部に、縦補強筋７と周
方向筋８とが設置される。この配筋工事に当っては、第
７図のように鉄筋サポート用の構造物９を作成する。こ
の構造物からサポートを取シ、鉄筋全設計された所定の
位置へ固定する場合、縦筋７はサポートで受け、周方向
筋８は縦筋に固定する。このように、鉄筋は、はとんど
自立型に組まれる。配筋工事が進むと型枠工事が始まる
。型枠１２の固定方法は、鉄筋の組方上、第８図に示す
ような方法を取らねばならない。

すなわち、縦筋７に別に周方向筋１３を固定し、これに
型枠固定用タイバー１４を掛けて型枠１２を固定する。

このため、構造的には不必要な周方向筋１３を加えなけ
ればならない。型枠工事終了後、コンクリートの打設を
行う。尚、内側に設置されたライナ２は、コンクリート
打設のための型枠としての機能も兼ねる。

以上が、ライナ付き鉄筋コンクリート製格納容器の従来
の構築方法の概要である。

しかしながら、このような構築方法においては、以下に
示すような、問題点が存在する。

まず、ライナは、これを３回に分けて吊シ込まなければ
ならず、更に、建設完了時に不必要になる補強リング６
を付けなければならない。またライナの吊シ込み完了ま
では、配筋工事等の他の作業ができない。これらのこと
は、材料を無駄にし、かつ工数を増やし、他の関連作業
を止めてしまうことになる。また、鉄筋工事については
、鉄筋を自立型とするため、構造的には不必要なサポー
トを設けなければならない。このことは、材料の無駄と
本工事に入る前にかなシの不必要な工事をしなければな
らないことになる。また、型枠工事については、外側の
型枠を固定するために、新たに構造的には不必要な周方
向筋１３を加えなければならない。このことは、材料及
び工数の無駄である。

以上の点に鑑み、吊込み時のライナの剛性の確保、並び
に材料及び工数の無駄の削減、工程の短縮を図るために
よシ合理的な施工方法が望まれる。

鉄筋コンクリート製の円筒形構築物の施工方法について
は、特開昭５４−３９９１８号公報に記載されたものが
あるが、この方法は、円形状に等間隔に配置させた縦筋
に、帯筋を縦筋の軸方向に等間隔に固定させて、重圧に
よる鉄筋の膨らみを阻止しうるというものであシ、ライ
ナに関しては記載されていない。

また、特開昭５８−１９５１８９号公報には、ライナの
コンクリートに接する面およびコンクリート中に埋設さ
れる鉄筋の両者に溶接された補強材を有する原子炉用コ
ンクリート格納容器が示されているが、該補強材を縦方
向筋に溶接したもののみが開示されておシ、ライナの吊
り込み時の補強法を含む構築方法については記載されて
いない。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、ライナの吊シ込み時の剛性付与のため
の補強および配筋における材料および工数を削減し、工
程の短縮を図ることのできるライナ張り鉄筋コンクリー
ト製円筒形格納容器の構築方法を提供するにある。

〔発明の概要〕

本発明によるライナ張り円筒形鉄筋コンクリート製格納
容器の構築方法は、円筒形のライナの外面に固着された
鉛直スチフナに鉄筋サポートを固着し、該鉄筋サポート
に周方向鉄筋を結合することによって、ライナと周方向
鉄筋とを一体化してライナの剛性を高め、この周方向鉄
筋と一体化したライナを吊シ込み、その周りに外側の型
枠を設置し、ライナを内側の型枠として該外側の型枠と
の間にコンクリートを打設することを特徴とするもので
ある。

〔発明の実施例〕

以下、本発明を、第４図に示した原子炉の鉄筋コンクリ
ート製格納容器１の施工に適用した実施例について説明
する。本格納容器は、耐圧、耐漏洩及び遮蔽性能を有す
るシェル構造の鉄筋コンクリート構造物で、その内径的
３０ｍ、高さ約３０ｍという巨大なものである。耐漏洩
の機能を十分にする為、その内面には、６ｗＩＩ＋１程
度の鋼板のライナシレート２が設けられている。

本発明による施工に当っては、まず、第１図の如く、ス
チフナ５の溶接された鋼製ライナプレート２を１リング
として、大聖クレーンを利用し吊シ込む。従来工法では
、吊シ込み時の過大な変形防止の為、約２１ｎ間隔に板
厚３０■２幅３００籠相当の補強り／グ６を取り付ける
必要があった。

これに対し、本発明実施例では格納容器の耐圧機能を維
持する為に２００ｍｍ間隔にコンクリート内に設定する
周方向の太径鉄筋（Ｄ５１　：公称径５１−の異径鉄筋
）８を、ライナ吊シ込み時の補強材として予めライナ２
に取シ付けておく。剛性は、補強リング６を使用するよ
シも、大径鉄筋８を補強材として使用する方が断面積比
で約３倍高くなシ、吊シ込み作業に対して信頼が得られ
、且つ無駄な補強材を削減できる。

この場合の周方向太径鉄筋８と鋼製ライナ２との接合の
詳細を第２図に示す。鉄筋サポー）　１０ａ。

１０ｂ’ｉライナ２の外面に約５００−一ツチで溶接さ
れた鉛直スチフナ５に数本おきに設定する。

そのうち、長いサポート１０ｍは、高さ方向で約２ｍ間
隔に設置され、その間に短いサポート１０ｂを設置する
。このように鉄筋すｚ−トｔｚ種類設けることによシ、
必要であれば、ライナがら２列目の円周方向筋もサポー
ト１０ａに乗せて同時に吊シ込むことができ、これによ
シ、鉄筋量シ込み作業の一部を省くことができる。鉄筋
サポート１０ａ、１０ｂは縦・横５０ｗ程度のぎツクス
またはチャンネル鋼で出来ておシ、鉛直スチフナ５に溶
接接合される。長さは、長いサポートｌｏ＆が１？Ｆ１
程度、短かいサポー）１０ｂが５０副程度である。周方
向鉄筋８は鉄筋サポー）１０ｍ。

１０ｂＫ固定バンド１１によシ接合される。この固定バ
ンド１１はネジを切ってあシ、？ルトで固定する。

上記では二種類の長さの鉄筋すｙｌｅ　　）　１０　ａ
　ｔｌｏｂを用いたが、これは本質的ではなく、一種類
の長さの鉄筋サポートを用いてもよい。

ライナ吊シ込み作業が終了した後、鉄筋工事を行う。こ
の場合、鉄筋サポー）１０ａ、１０ｂｅ利用し、所要数
の周方向鉄筋８を正しい位置に固定し、これに縦方向筋
７を固定して鉄筋の組み立てを実施する。

次に、型枠工事を行う。この場合、第３図に示すように
、外側の型枠１２を、ライナ吊シ込み時に補強材として
利用した周方向筋８に直接タイバー１４を係止すること
によシ、固定する。ライナ２は内側の型枠の役目を兼ね
る。

型枠工事後、コンクリート打設を行う。このとき鉄筋サ
ポート１０ｍ、１０ｂはコンクリート中に埋め殺しとな
るが、差し支えはない。

このように、ライナ据え付け・鉄筋工事・型枠設置・コ
ンクリート打設という作業の流れの間に支保工事をほと
んどを省くことが可能な施工法である。

〔発明の効果〕

（１）　　ライナの吊シ込み時の補強に使用する従来の
補強リングを周方向筋で代用させるので、物置を削減し
、且つ鉄筋組立ての一部を吊シ込み時に行うことができ
る。

（２）鉄筋サポートを予めライナに固定しておくので、
新たに鉄筋組立て工事の為の仮設サポートを必要としな
い。

（３）型枠を固定するために、ライナに固定された周方
向筋を利用することができるので、型枠固定用タイバを
ひっかける為の新たな周方向筋等の設置が不要となる。

（４）　　ライナに固着した鉄筋サポートに、ライナの
剛性を高める以外の周方向鉄筋を一括して乗せて吊シ込
むことが可能であシ、鉄筋吊夛込み作業の一部を省くこ
とができる。

（５）以上のように、完成後の構造・にとっては不必要
である補強リング、仮設サポート、部枠固定用タイバー
係土用の周方向筋の省略が可能となるので、かなシの倫
社低減が可能となる。また、これらを設置するための工
数も削減可能となυ、ひいては工程短縮も可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例におけるライナ吊シ込み状況を
示す斜視図、第２図は同実施例におけるライナと周方向
鉄筋の接合の詳細を示す斜視図、第３図は同実施例にお
ける型枠固定状況を示す断面図、第４図は原子炉の鉄筋
コンクリート製格納容器の断面図、第５図は従来方法に
よるライナ吊シ込み状況金示す斜視図、第６図および第
７図は夫々従来方法による配筋工事を示す斜視図および
縦断面図、第８図は従来方法による型枠固定状況を示す
断面図である。 １・・・原子炉の鉄筋コンクリート製格納容器、２・・
・ライナ、　　　　　　３・・・原子炉圧力容器、４・
・・原子炉圧力容器ペデスタル、 ５・・・垂直スチフナ、　　６・・・補強リング、７・
・・縦方向補強筋、　　８・・・円周方向補強筋、９・
・・鉄筋サポート、 １０ａ、１０ｂ・・・鉄筋サポート、 １１・・・周方同筒固定用バンド、 １２・・・型枠、 １３・・・型枠固定用周方向筋、 １４・・・型枠固定用タイバー。 Ｔ７Ｔ− 代理人　　本　多　小　平　’ｅ　”−・菖第５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、円筒形のライナの外面に固着された鉛直スチフナに
   鉄筋サポートを固着し、該鉄筋サポートに周方向鉄筋を
   結合し、かくて周方向鉄筋と一体化されたライナを吊り
   込み、その周りに外側の型枠を設置し、ライナを内側の
   型枠として該外側の型枠との間にコンクリートを打設す
   ることを特徴とする、ライナ張り円筒形鉄筋コンクリー
   ト製格納容器の構築方法。 ２、上記外側の型枠を設置する際には、上記周方向鉄筋
   に一端を係止した型枠固定用タイバーによって外側の型
   枠を固定する特許請求の範囲第１項記載のライナ張り円
   筒形鉄筋コンクリート製格納容器の構築方法。