JPS62156043A - 非円形状フランジ部をもつ鍛造品の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、断面一定の円柱状のビレットをこれの軸芯方
向に押圧して鍛造し、非円形状フランジ部と軸部とをも
つ鍛造品を製造する製造方法に関する。本発明は、例え
ば、鍛造品としてのシャフトリヤアクスル、シャフトデ
ィファレンシャルサイドギヤなどを製造する際に利用す
ることができる。

［従来の技術］ 鍛造品の製造原価のうち、半分以上は、材料費が占めて
いる。そのため、鍛造品のコストダウンの決め手は、材
料歩留りの向上にある。これからますますきびしくなる
企業競争の中で、鍛造業界で生き残っていくためには、
材料歩留りの向上によるコストダウンはもっとも大切な
テーマである。

ところで、断面一定の円柱状のビレットをこれの軸芯方
向に押圧して、円形状のフランジ部をもつ鍛造品を鍛造
する場合には、肉の分配が比較的容易などの理由により
、従来より、外ばりの発生をなくした型を使用する密閉
鍛造法が採用されている。密閉鍛造法によれば、外ばり
をなくしたぶん材料歩留りを向上させ（り、鍛造品のコ
ストダウンを図り得る。しかしながら、密閉鍛造法を採
用できる鍛造品の形状は限られており、非円形状フラン
ジ部をもつ鍛造品、例えばジャストリヤアクスルドラ−
を鍛造する場合には、密（１鍛造法ではな（、型の合せ
面間に外ばりを積極的に出す開放鍛造法が採用されてい
る。即ち、該フランジ部が非円形状をなすため該フラン
ジ部を形成する際の肉の分配が困難で欠肉（型のキャビ
ティ内に材料が流入されないで形成される空間状の欠陥
）が生じ易いため、型の合せ面間に外ばりを積極的に出
し、このパリの変形抵抗のため、加工中の材料が外へ流
出するのが塞がれ欠肉欠陥が生じにくくなるからである
。

このような理由で採用された従来の開放鍛造法では、非
円形状フランジ部をもつ鍛造品を製造するにあたっては
、第１工程で、第１２図に示すように、予備軸部キャビ
ティ８００と、予備軸部キャビティ８００の上部に形成
された予備フランジ部キャビティ８０１とを有する予備
下型８０２と、押圧部８０３をもつ予備上型８０４と、
からなる開放＠造用の予備Ｗｉ造型８０５を用い、この
開放鍛造用の予備鍛造型８０５で、断面一定のビレット
をこれの軸芯方向に押圧して予備鍛造し、これにより、
第１５図に示すように軸芯８０８ａから部位８０６ａま
での外径と軸芯８０８ａから部位８０６ｂまでの外径と
が異な゛る非円形状をなす予備フランジ部８０６と軸部
８０７に形成した予備鍛造品８０８とを形成することに
している。

そして第１工程後の第２工程では、予備鍛造品８０８の
軸部８０７とほぼ同じ形状の軸部キャビティ９１０と該
軸部キＶビテイ９１０の上部に形成されたフランジ部キ
ャビティ９１１とをもつ本鍛造下型９１２と、フランジ
部キャビティ９１３をもつ本鍛造上型９１４と、からな
る開放鍛造用の鍛造型９１５を用い、この開放鍛造用の
ａ造型９１５で予備鍛造品８０８をこれの軸芯方向に押
圧して鍛造し、これにより非円形状のフランジ部９１６
と軸部９１７とをもつ鍛造品９１８を形成することにし
ている。

ところで第１工程で開放鍛造用の予１１！鍛造型８０５
、第２工程で開放＃１Ｉ３ｔｉ用の鍛造型９１５を用い
る上記した従来の製造方法では、欠肉欠陥の生じやすい
非円形状のフランジ部をもつ鍛造品を製造する場合であ
っても、欠肉欠陥の発生を抑え得るものの、本鍛造工程
である第２工程で鍛造品９１８の非円形状フランジ部９
１６の回りにかなり幅の大きな外ばり９１９が生じてし
まうため、材料歩留りが大きく低下しがちで、鍛造品の
コストアップの原因となっていた。又、材料歩留りを大
きくぜんと外ばり９１９の発生を抑えると、非円形状フ
ランジ部の肉の分配がうまくゆかず、欠肉欠陥が生じや
すくなる問題点があった。

なおこの外ばり９１９は、第１４図に示すように、第２
工程後に実施する第３工程としてパリ扱き工程で型７０
１と型７０２とからなるパリ扱き型を用いて除去される
。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は上記した従来の製造方法の実情に鑑みなされた
ものであり、その目的は、非円形状フランジ部をもつ鍛
造品の製造方法において、欠肉欠陥を抑制しつつ材料歩
留りを向上させた鍛造品を製造する製造方法を提供する
にある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明に係る製造方法は、第１図および第２図に示７１
模式図に従って説明すると、製造すべき非円形状フラン
ジ部と軸部とをもつ鍛造品の該軸部を成形する該軸部と
型対象をなす予備軸部キャビティ１０と、該予備軸部キ
ャビティ１０の上部に形成され該非円形状フランジ部と
なる予備フランジ部を形成するために該非円形状フラン
ジ部の最大フランジ巾より巾の狭いフランジ巾をもつ予
備フランジ部キャビティ１１とを有する予備下型１と、
該予備フランジ部キャビティ１１とほぼ同じ断面をもち
該予備フランジ部キャビティ１１に嵌入するピストン状
押圧部２ｏをもつ予備上型２と、からなる密閉予備鍛造
型３で、断面一定の円柱状のビレッ１へを予備＠造し、
予備フランジ部３０（非円形状）と軸部３１とをもつ予
備鍛造品３２を作る第１工程、 該予備被鍛造品３２の該軸部３１とほぼ同じ形状の軸部
キャビティ４０と、該軸部キャビティ４０の上部に形成
され該非円形状フランジ部と型対象をなし該非円形状フ
ランジ部の厚さより薄い第１フランジ部キャビティ４１
と、該第１フランジ部キャビティ４１の上部に形成され
該第１フランジ部キャビティ４１より外周方向に張り出
した広巾の断面形状をもつ第２フランジ部キャビティ４
２とをもつ本１造下型４と、該第１フランジ部キャビテ
ィ４１とほぼ型対象をなす第１押圧部５０と該第１押圧
部５０の外周面に肩状に膨出しその外周形が該第２フラ
ンジ部キャビティ４２とほぼ型対象をなす第２押圧部５
１とをもつ本鍛造上型５と、からなる張出し鍛造型６で
、上型５と下型６は嵌め合い部分では密閉状態となって
いて、張り出し部のパリが一定以上大きくなるのを防止
する構造の型で、 該予備鍛造品３２を鍛造し、上側周縁部に張り出し部８
０を有する非円形状フランジ部８をもつ鍛造品７を作る
第２工程とよりなるものである。

なお、第２工程後に、鍛造品の非円形状フランジ部の張
り出し部を非円形状フランジ部から除去する第３工程を
実施してもよい。

［作用〕 本発明に係る製造方法によれば、第２工程で本鍛造上型
５と本鍛造下型４とで予備鍛造品が鍛造されると、第４
図に示すように非円形状フランジ部８の全周囲又はほぼ
全周囲に張り出し部８０をもつ鍛造品７が形成される。

ここで張り出し部８０においては、部位８０ａの高さは
部位８０ｂの高さよりも高い。張り出し部８の部位８０
ａの高さが高いのは、軸芯０から部位８０ａまでの外径
寸法が軸芯Ｏから部位８０ｂまでの外径寸法よりも短い
ため、その分肉が第２フランジ部キャビティ４２内に流
入して張出すからである。

［発明の効果］ 本発明に係る製造方法によれば、第１２図および第１３
図に示す従来とは異なり、型の合せ面間に外ばりを生じ
させない密閉予備鍛造型３および張出し鍛造型６を用い
ているため、従来の外ばり９１９を張り出し部８として
形成することができ、よって従来に比べて外ぼり量を抑
え材料歩留りを向上させつつ、非円形状フランジ部をも
つ鍛造品を製造することができる。

また本発明に係る製造方法によれば、第２工程で、従来
方式の外ばり９１９による材料流れの抵抗をつくる代り
に、外ばり９１９を張り出し部８として形成する張出し
鍛造型６を用いていると同時に上型５と下型６とをばり
発生のない密閉状態にしているため、開放鍛造用の鍛造
型と同様に鍛造品の欠肉欠陥の発生を抑えつつ、非円形
状フランジ部をもつ鍛造品を製造することができる。又
、本発明に係る製造方法によれば、第１工程で予備上型
２と予備下型１との境界部分に縦ばりＳ（第３図参照）
が生じたとしても、この縦ばりＳは第２工程で張り出し
部８となる。そのため、縦ばりＳもない鍛造品を製造す
ることができる。

［実施例］ 第７図〜第１０図は本発明を、非円形状フランジ部をも
つシャフトリヤアクスルの１３１方法に適用した実施例
を示す。以下各工程に分けて説明する。

（第１工程） 第１工程は荒地鍛造を行、って予備鍛造品を作る工程で
あり、鍛造品を鍛造するにあたっておおよその肉のボリ
ューム配分を行う。

第１工程で用いる密閉予備鍛造型１００は第７図に示す
ように、図示しない第１ボルスタ−に保持された予備下
型１１０と図示しない第１上ボルスタ−に保持された予
備上型１２０とからなる。

ここで予備下型１１０は、型１１１．１１２とからなる
。なお第１２図は予備下型１１０の平面図である。

予備上型１２０は、型１２１．１２２とからなる。予備
下型１１０は予備軸部キャビティ１１７と、予備軸部キ
ャビティ１１７の上部に形成された非円形状の予備フラ
ンジ部キャビティ１１８とを有する。予備上型１２０は
予備フランジ部キャビティ１１８に嵌入するピストン状
抑圧部１２５をもつ。

第１工程では、上記した予備下型１１０と予備上型１２
０とからなる密閉予備鍛造型１００を用いて、断面一定
の円柱状ビレットをこれの軸芯方向に押圧して鍛造し、
以て第９図に示すように軸部１０１と非円形状の予備フ
ランジ部１０２とからなる予備鍛造品１０３を形成する
。ここで、予備フランジ部１０２のフランジ中寸法Ｌ１
は、非円形状フランジ部３０２のフランジ中寸法Ｌ２よ
りも狭い。なお、この予備鍛造品１０３の非円形状をな
す予備フランジ部１０２の外周囲には縦ばり１０２ａが
生じやすい。

（第２工程） 第２工程で用いる張出し鍛造型３００は仕上鍛造を行う
ものであり、図示しない第２下ボルスタ−に保持された
本鍛造下型３１０と、図示しない第２上ボルスタ−に保
持された本鍛造上型３３０とからなる。本鍛造下型３１
０は、型３１１．３１２とからなる。本鍛造上型３３０
は、型３３１．３３２とからなる。本鍛造下型３１０は
、予備鍛造品の軸部とほぼ同じ形状の軸部キャビティ３
２０と、軸部キャビティ３２０の上部に形成された非円
形状の第１フランジ部キャビティ３２１と、第１フラン
ジ部キャビティ３２１の上部に形成された第２フランジ
部キャビティ３２２とをもつ。

なお第１３図は本鍛造下型３１０の平面図である。

本鍛造上型３３０は、第１フランジ部キャビティ３２１
とほぼ型対象をなす第１押圧部３３６を有し、更に、第
１押圧部３３６の外周囲に肩状に膨出しその外周形が第
２フランジ部キャビティ３２２とほぼ型対象をなす第２
押圧部３３７とを有する。

第２工程では、第１工程で形成した予備鍛造品１０３の
軸部１０１を軸部キャビティ３２０内にセラ１−シた状
態で、張出し鍛造型３００で、該予備鍛造品１０３を再
びこれの軸方向に押圧して仕上鍛造する。すると第１押
圧部３３６、第２押圧部３３７に押圧されて予備鍛造品
１０３の予備フランジ部１０２の材料は横外方向に変形
流動し、第２フランジ部キャビティ３２２に流れる。そ
してキャビティ３２２に材料が充満すると、抵抗が増し
、材料は型の隅々まで充満する。この結果、第１工程で
生じた縦ぼり１０２ａは張り出し部３０１として形成さ
れ、従って第１０図に示すように上側周縁部に張り出し
部３０１を有する非円形状フランジ部３０２をもつ欠肉
欠陥のない鍛造品３０３が形成される。この非円形状フ
ランジ部３０２の張り出し部３０１は、第２工程後にパ
リ扱き型を用いてパリ抜き工程を行なうことにより、非
円形状フランジ部３０２から除去される。尚、第１１図
は非円形状フランジ部３０２から張り出し部３０１を除
去した鍛造品３０３の縦断側面図である。

上記した実施例では、第１２図および第１３図に示す従
来とは異なり、型合せ面間にばりが生じるいわゆる開放
鍛造用の鍛造型を用いておらず密閉予備鍛造型１００お
よび張出し鍛造型３００を用いているため、従来の外ば
り９１９を張り出し部３０１として形成することができ
、よって従来に比べて外ぼり量を抑制しつつ、非円形状
フランジ部３０２をもつ鍛造品３０３を製造することが
できる。又、本実施例に係る製造方法では密閉予備鍛造
型１００および張出し鍛造型３００を用いているため、
第１２図および第１３図に示す開放ｊＩ造用の鍛造型を
用いる製造方法と同様に欠肉欠陥の発生を抑制しつつ、
非円形状フランジ部３０２をもつ鍛造品３０３を製造す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１工程で用いる密ｍ予備鍛造型の縦断側面図
であり、第２図は第２工程で用いる張出し鍛造型の縦断
側面図であり、第３図は第１工程で予備鍛造している状
態を示す縦断側面図であり、第４図は第２工程で仕上Ｗ
Ｉ造つまり本鍛造している状態を示す縦断側面図であり
、第５図は第１工程で予＋ｉ鍛造した予備鍛造品の平面
図であり、第６図は第２工程で仕上鍛造つまり本鍛造し
た鍛造品の平面図である。第７図は密閉予備鍛造型の縦
断側面図であり、第８図は張出し鍛造型の縦断側面図で
あり、第９図は第１工程で密閉予備鍛造型用いて予備鍛
造した状態の予備鍛造品の縦断側面図であり、第１０図
は第２工程で張出し鍛造型を用いて仕上鍛造つまり本鍛
造した鍛造品の縦断側面図であり、第１１図は張り出し
部を除去した鍛造品の縦断側面図である。第１２図は密
閉予備鍛造型の予備下型の平面図であり、第１３図は張
出し鍛造型の本鍛造下型の平面図である。 １は予備下型、１０は予備軸部キャビティ、１１は予備
フランジ部キャビティ、２は予備上型、２０はピストン
状押圧部、３は密閉予備鍛造型、４は本鍛造下型、４０
は軸部キャビティ、４１は第１フランジ部キャビティ、
４２は第２フランジ部キャビティ、５は本鍛造上型、５
０は第１押圧部、５１は第２押圧部、６は張出し鍛造型
、８は張り出し部をそれぞれ示す。 特許出願人　　　　愛知製鋼株式会社 代理人　　　　　弁理士　大川　広 開　　　　　　弁理士　丸山明夫 賜 第１２図 第１３図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）製造すべき非円形状フランジ部と軸部とをもつ鍛
   造品の該軸部を成形する該軸部とほぼ型対象をなす予備
   軸部キャビティと、該予備軸部キャビティの上部に形成
   され該非円形状フランジ部となる予備フランジ部を形成
   するために該単円形状フランジ部の最大フランジ巾より
   巾の狭いフランジ巾をもつ予備フランジ部キャビティと
   を有する予備下型と、該予備フランジ部キャビティとほ
   ぼ同じ断面をもち該予備フランジ部キャビティに嵌入す
   るピストン状押圧部をもつ予備上型と、からなる密閉予
   備鍛造型で、 断面一定の円柱状のビレットをこれの軸芯方向に押圧し
   て予備鍛造し、予備フランジ部と軸部とをもつ予備鍛造
   品を作る第１工程、 該予備鍛造品の該軸部とほぼ同じ形状の軸部キャビティ
   と、該軸部キャビティの上部に形成され該非円形状フラ
   ンジ部と型対象をなし該非円形状フランジ部の厚さより
   薄い第１フランジ部キャビティと、該第１フランジ部キ
   ャビティの上部に形成され該第１フランジ部キャビティ
   より外周方向に張り出した広巾の断面形状をもつ第２フ
   ランジ部キャビティと、をもつ本鍛造下型と、 該第１フランジ部キャビティとほぼ型対象をなす第１押
   圧部と該第１押圧部の外周面に肩状に膨出しその外周形
   が該第２フランジ部キャビティとほぼ型対象をなす第２
   押圧部とをもつ本鍛造上型と、からなる張出し鍛造型で
   、 該予備鍛造品を鍛造し、上側周縁部に張り出し部を有す
   る非円形状フランジ部をもつ鍛造品を作る第２工程と、 よりなる非円形状フランジ部をもつ鍛造品の製造方法。
2. （２）第２工程後に、鍛造品の非円形状フランジ部の張
   り出し部を非円形状フランジ部から除去する第３工程を
   行う特許請求の範囲第１項記載の製造方法。