JPS62139829A - 箱型熱処理炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、箱型熱処理炉、例えば冷間圧延鋼板コイル（
以下冷延コイルという）を還元性雰囲気内で焼鈍するバ
ッチ式焼鈍炉に関し、特にその加熱速度、冷却速度のコ
イル全体における均一性を改善できるようにした熱処理
炉に関する。

３従来の技術〕 従来、冷延コイルのバッチ式焼鈍処理においては、箱型
の炉本体内に冷延コイルを装入し、これを所定の雰囲気
ガス状態で所定温度に加熱し、その後所定温度に冷却す
るようにしている。

このような箱型焼鈍炉として、従来、第４図に示すもの
があった０図において、ｌは箱状の炉本体であり、これ
は型鋼で外部が補強された鋼板により密閉状の炉殻２を
形成し、該炉殻２の天井２ａ、側壁２ｂ及び後部炉床２
Ｃの内側にセラミックファイバー等の耐火断熱材からな
る内張リライニング３ａ、３ｂ、３ｃを貼設し、さらに
炉床２ｄ上には耐火断熱煉瓦からなる炉床壁３ｄを形成
して構成されている。また、この炉殻２の前部、即ら第
４図左側には装入口２ｅが形成され、該装入口２Ｃの外
側には開閉扉４が昇降自在に配設されている。なお、１
７は炉内に雰囲気ガスを供給するための雰囲気ガス供給
装置である。

Ｆ記炉床２ｄには被加熱材である冷延コイルＷの載置台
（図示せず）が立設され、この各Ｗｌｉ置合間合間吸込
みダクト５のプレナムチャンバ５ａが配設され、該チャ
ンバ５ａは第４図左右に延び、上面には多数の吸込み口
が形成され、これの基部が接続されたヘッダ５ｂには、
炉内にて上方に延びる循環ダクト６が接続されている。

この循環ダクト６の上端部炉内側には吹出し口６ａが形
成され、この吹出し口６ａには案内羽根６ｂが取り付け
らられている。

また、上記循環ダクト６の上記ヘッダ５ｂとの接続部付
近には、循環ファン７のインペラ７ａが挿入され、さら
にこのｗｉ環ダクト６のインペラ７ａ下流側にはガスク
ーラ８の熱交換部であるニレメン）８ａが配設されてお
り、これは駆動装置８ｂにより上記循環ダクト６の内、
外にて進退自在になっている。

また上記炉殻２の上部には、輻射熱源である多数のラジ
アントチューブ９が挿入されている。このラジアントチ
ューブ９は耐熱鋳鋼型のパイプをＩＪ字状に成形してな
り、炉内からみて４５＠の傾斜状態に配設され、これの
炉殻外方に突出した一方の端部に燃焼バーナが取り付け
られ、他方の端部は排気管に連通されており、また該チ
ューブ９の炉内部分は天井２ａに吊棒１０により吊設さ
れている。

上記従来の冷延コイル焼鈍炉では、加熱時には、ガスク
ーラ８のエレメント８ａを循環ダクト６の外方に後退さ
せた状態で、燃焼バーナによりラジアントチューブ９を
赤熱するとともに、循環ファン７により炉内雰囲気ガス
を吸込みダクト５のプレナムチャンバ５ａに吸い込み、
循環ダクト６の上部吹出し口６ａから吹き出す、すると
これにより第４図に矢印へで示すように、雰囲気ガスが
ラジアントチューブ９の間を通って冷延コイルＷのと而
から下方に循環し、この際の熱風及びラジアントチュー
ブ９からの輻射熱により冷延コイルＷシま加熱される。

また、冷却時には、ガスクーラ８のエレメント８ａを循
環ダクト６内に進入させ、これにより雰囲気ガスを冷却
し、この冷却された雰囲気ガスを加熱時と同様に冷延コ
イルＷの上方から下方に循環させており、これにより冷
延コイルＷは冷却される。

３発明が解決しようとする問題点〕 −ヒ記従来装置では、加熱時には、雰囲気ガスを冷延コ
イルＷの上方から下方に循環させているから、この雰囲
気ガスは下方にいくほど温度が低下し、冷延コイルＷは
下部はど加熱されにくくなり、しかも冷延コイルＷの上
部にはラジアントチューブ９からの輻射熱も作用するか
ら、冷延コイルＷの上部と下部とでは昇温速度が大きく
異なる。

また、冷却時においては、冷却された雰囲気ガスを加熱
時と同様に冷延コイルＷの上方から下方に循環させてい
るから、この雰囲気ガスは下方はど温度が上昇し、冷延
コイルＷは下方はど冷却されにくくなり、しかも炉床壁
３ｄの耐火煉瓦が大きな蓄熱量を有することから下部は
ど冷却速度が遅く、上部と下部とでは冷却速度も大きく
異なる。

従ってこの従来装置では、冷延コイルＷの上部と下部と
では、ｒｌ、温速度及び降温速度に大きな差異が生じ、
焼鈍品質に悪影響を及ぼす問題があり、また全体の温度
が均一になるまでに長時間を要し、生産性が低いという
問題がある。

本発明は、このような従来の問題点を解消するためにな
されたもので、被処理材の上部及び下部における加熱速
度、冷却速度を均一化して熱処理品質を向上できるとと
もに、生産性を向上できる箱型熱処理炉を提供すること
を目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、箱型熱処理炉において、被処理材の上方に配
設されたラジアントチューブ等の輻射熱源の上方に、多
数の吸込み口を有する吸込みダクトを、被処理材の下方
に、多数の吹出し口を存する吹出しダクトをそれぞれ配
設し、この両ダクトをｉ７＋’ｉ　Ｉロダクトにより連
通し、該循環ダクト内の上流（！’！ｌにυ６環ファン
を、下流側にガスクーラをそれぞれ配設したことを特徴
としている。

ご作用〕 本発明に係る箱型熱処理炉では、加熱時にはラジアント
チューブ近傍の高温の雰囲気ガスを上部の吸込みダクト
に吸い込み、循環ダクトを経て下部の吹出しダクトから
上方に噴出させるから、被処理材は、その上面がラジア
ントチューブの輻射熱でＩＪＩＩ熱されるとともに、下
面が高温の噴流により加熱され、その結果被処理材の上
、下部の昇温速度が均一化される。また冷却時には、蓄
熱量の大きい下側から冷却された雰囲気ガスを噴出する
から冷却時間が短縮され、その分生産性が向上する。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図について説明する。

第１図は本発明の一実施例による冷延コイル焼鈍炉を示
す。図において、第４図と同一符号は同−又は相当部分
を示し、ラジアントチューブ９の１一方には多数の吸込
みダクト１１が該ラジアントチューブ９を横切るように
配設されており、この各吸込みダク１−１１には多数の
吸込みノズルｌ【ａが４５″の傾斜状態に取り付けられ
ており、この各吸込みノズルｌｌａの先端は隣接するラ
ジアントチューブ９間に位置している。そして上記各吸
込みダク）１１は上部ヘッダ１２に接続されている。

また、炉床壁３ｄに配設されたワーク載置台（図示せず
）間には多数の吹出しダクト１３が配設されている。こ
の各吹出しダクト１３は上記吸込みダク１−１１と平行
に、つまり炉前後方向に延び、その上面には吹出し口１
３ａが形成され、その基部は下部ヘッダ１４に接続され
ている。

そして上記下部ヘッダ１４と上部ヘッダ１２とは循環ダ
クト１５により接続されている。この循環ダクト１５の
上部には循環ファン７のインペラ７ａが挿入配置され、
このインペラ７ａの下流側にはガスクーラ８のエレメン
ト８ａが駆動部８ｂにより進退自在に配設されている。

また、上記循環ダクト１５のクーラ下流側には補助加熱
装置としてのラジアントチューブ１６が挿入され、この
ラジアントチューブ１６の炉外部分シごは燃焼バーナが
取り付けられている。この補助加熱装置は、循環される
雰囲気ガスの各ダクト及び炉床壁３ｄへの放熱社を補償
することにより、冷延コイルの上、下部温度を均一化す
るためのものである。

次に本実施例の作用効果について説明する。

本実施例装置における冷延コイルの焼鈍処理で；：１、
コイル全体を均一に所定温度、例えば６００℃に加熱し
、その後コイル全体をやはり均一に所定温度、例えば８
０℃に冷却する。この場合まず、装入扉４を開いて台車
により冷延コイルＷをワーク載置台上に截置し、装入扉
４を閉じて炉内を雰囲気ガスで置換すれば、これにより
焼鈍の準備が本冬了する。

そして冷延コイルＷを加熱するには、ガスクーラ８のエ
レメント８ａを循環ダクト１５外に後退させた状態で、
燃焼バーナを点火する。すると、ラジアントチューブ９
が赤熱されて、該チューブ９からの輻射熱が冷延コイル
Ｗの上面から入熱され、また該輻射熱により加熱された
雰囲気ガスが循環ファン７により、吸込みダクト１１に
吸い込まれ、循環ダクト１５を通り、このダク１−１５
の下部において補助加熱装置のラジアントチューブ１６
により加熱された後吹出しダクト１３から上方に向けて
噴射される。これにより冷延コイルＷは、その上面がラ
ジアントチューブ９からの輻射熱により加熱されるとと
もに、その下面が高温の噴流ガスにより加熱されるから
、その上部及び下部における加熱速度が均一化され、加
熱品質が向上する。また冷延コイルＷの全体が同一温度
になるまでの時間、つまり必要加熱時間は上記加熱速度
が均一化された分だけ短縮され、その結果生産性が向上
する。

次に、冷延コイルＷを冷却する場合は、燃焼バーナ及び
補助バーナを消火し、ガスクーラ８のエレメント８ａを
ＭＱダクト１５内に挿入し、この状！虚で循環ファン７
により雰囲気ガスを吸込みダクト１１．ｖ！ｉ環ダクト
１５．吹出しダクト１３゜炉内の経路で循環させる。す
るとこれにより、ガスクーラ８により冷却された雰囲気
ガスが冷延コイルＷの下面から吹き出され、該コイルＷ
は下面から冷却されることとなる。

ここで、冷延コイルＷの下方には耐火断熱煉瓦からなり
、蓄熱量の大きい炉床壁３ｄがあり、そのため従来の雰
囲気ガスを上方から下方に循環して冷却する場合は、下
部の冷却速度が遅く、コイル全体を所定温度に冷却する
までに長時間を要した。これに対して本実施例では、上
述のように、冷延コイルＷの下方から雰囲気ガスを噴出
させたから、冷却速度が向上し、冷却時間を短縮でき、
この点からも生産性を向上できる。

また、ガスクーラ８を循環ファン７より下流に設けたの
で、Ｖ＆環ファン７０回転による雰囲気ガスの温度上昇
分も吸収した後冷延コイルＷに吹き出すことができる。

第２図は、本実施例の効果を説明するための加熱、冷却
特性を示し、図中、曲線Ｔ、Ｍ、Ｂはそれぞれ従来炉に
おける冷延コイルの上部、中央部。

下部の加熱、冷却特性を示し、曲線ｔ、　ｍ、　　ｂは
それぞれ本実施例炉における冷延コイルの上部。

中央部、下部の加熱、冷却特性を示す。またＴＲ。

ＴＯはそれぞれラジアントチューブ温度１雰囲気ガス温
度である。

加熱時には、第２図（ａ）から明らかなように、従来炉
では、上部の上昇速度（曲線Ｔ）に比べて中央部（曲線
Ｍ）及び下部（曲線Ｂ）の上昇速度が非常に遅く、つま
り加熱速度が不均一である。

これに比べて、本実施例炉では、上部（曲線ｔ）及び下
部（曲Ｗｂ）の上昇速度が略同−であり、また中央部（
曲線ｍ）の上昇速度も大きく上昇しており、つまり加熱
速度が均一になっており、その結果、コイル全体が所定
温度に上昇するまでに要する必要加熱時間は、本実施例
炉では従来炉より５時間短縮されている。

また冷却時には、第２図（ｂ）から明らかなように、上
部、中央部、下部における冷却速度はいずれも本実施例
炉の方が従来炉より速く、その結果コイル全体が所定温
度に冷却されるまでに要する必要冷却時間は、本実施例
炉では従来炉よりも８時間短縮されている。

第３図は上記実施例の変形例を示す。図中第１図と同一
符号は同−又は相当部分を示し、本実施例では上部へラ
ダ１２は吸込みダクト１１の上方にこれを横切るように
配設されており、また循環ファン７及びガスクーラ８は
炉殻２の天井２ａ上に９ｉ置されている。

本変形例では、上記実施例と同様の効果が得られ、さら
に炉のＲ置スペースを狭くできる効果がある。

なお、上記各実施例では、循環ファンとして遠心ファン
を用いたが、これは軸流ファンでもよい。

また、上記各実施例では、冷延コイルの焼鈍炉について
説明したが、本発明は焼鈍炉に限定されるものではなく
、要は加熱及び冷却を行うバッチ式熱処理炉であればど
のようなものにも適用できる。

〔発明の効果〕

以上のように本発明に係る箱型熱処理炉によれば、被処
理材の上部に配設されたラジアントチューブ等の輻射熱
源の上方に吸込みダクトを、被処理材の下方に吹出しダ
クトを配設し、被処理材を上面からの輻射熱と下面から
の高温ガスの噴流により加熱し、かつ下面からの低温ガ
スの噴流により冷却するように構成したので、被処理材
の加熱速度、冷却速度を均一化でき、熱処理品質を向上
できる効果があるとともに、加熱、冷却速度が速くなっ
て生産性を向上できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による冷延コイル焼鈍炉の断
面側面図、第２図はその効果を説明するためのもので、
第２図（ａ）は加熱特性図、第２図（ｂ）は冷却特性図
、第３図は上記実施例の変形例を示す断面側面図、第４
図は従来の冷延コイル焼鈍炉を示す断面側面図である。 図において、１は炉本体、７（ま循Ｉｆｆファン、８は
ガスクーラ、９はラジアントチューフ゛（Ｉ門’ｌ’を
熱源）、ｌｔは吸込みダクト、ｌｌａ＆よ吸込みノズル
（吸込み口）、１３は吹出し夕゛クト、１３ａＣよ吹出
し口、１５は循環ダクト、Ｗしよ冷延コイル（被処理材
）である。 １１Ｆ許出願人　　　　　　株式会社？申戸製鋼所代理
人　弁理士　　　　下車　努 第２図 時ＷＡ（Ｈｒ）□

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）箱型の炉本体内にて被処理材を所定温度に加熱し
   た後、所定温度に冷却するようにした箱型熱処理炉にお
   いて、上記炉本体内に配置される被処理材の上方に該被
   処理材を輻射熱により加熱するための多数の輻射熱源を
   配設し、下面に多数の吸込み口を有する吸込みダクトを
   上記輻射熱源の上方に配設し、上面に多数の吹出し口を
   有する吹出しダクトを上記被処理材の下方に配設し、該
   吹出しダクトと上記吸込みダクトとを循環ダクトにより
   連通し、該循環ダクトに循環ファンを配設するとともに
   、該循環ダクトの循環ファン下流側にガスクーラを配設
   したことを特徴とする箱型熱処理炉。
2. （２）上記熱処理炉が、冷間圧延鋼板コイルのバッチ式
   焼鈍炉であり、上記輻射熱源が、炉本体内上記吸込み口
   が、吸込みダクトから隣接するラジアントチューブ間に
   延びる管状の吸込みノズルであることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の箱型熱処理炉。