JPS6210438Y2 - - Google Patents

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JPS6210438Y2
JPS6210438Y2 JP18758582U JP18758582U JPS6210438Y2 JP S6210438 Y2 JPS6210438 Y2 JP S6210438Y2 JP 18758582 U JP18758582 U JP 18758582U JP 18758582 U JP18758582 U JP 18758582U JP S6210438 Y2 JPS6210438 Y2 JP S6210438Y2
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JP
Japan
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rotor housing
tension bolt
tension
stress
hot zone
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JP18758582U
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JPS5991426U (ja
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Description

【考案の詳細な説明】
本考案はロータリピストンエンジンに関するも
のである。 ロータリピストンエンジンにおいては、ロータ
ハウジングとその両側のサイドハウジングとをテ
ンシヨンボルトで締結しているが、エンジン運転
中に燃焼ガスに晒されて高温となるロータハウジ
ングのホツドゾーン部にヘタリすなわち、熱によ
る塑性変形を生じ易く、シール性に悪影響が出る
ことがある。 上記ヘタリの一因は、一般にロータハウジング
は熱膨張係数が比較的高いアルミニウム合金鋳物
で形成されており、ホツトゾーン部ではロータハ
ウジングの熱膨張によりテンシヨンボルトによる
締結力がコールドゾーン部(吸気に晒される部
分)よりも高くなり、ロータハウジングに過度に
締付力が作用することにある。 従来、特開昭50−70706号公報に記載されてい
る如く、ロータハウジングのテンシヨンボルト挿
通孔にロータハウジングよりも高い弾性率及びク
リープ限度を有する材質のスリーブを嵌め、締付
力の増大によるロータハウジングのヘタリを防止
しようとする提案はあるが、構造が複雑になる憾
みがあり、しかも、この提案はテンシヨンボルト
の締付時に異常に高い締付力がロータハウジング
に作用するのを防止しているのみであり、ロータ
ハウジングとサイドハウジングおよびテンシヨン
ボルトの熱膨張係数が異ることによるロータハウ
ジングのヘタリ防止にはさほど効果がないもので
ある。 本考案は、かかる点に鑑み、ロータハウジング
のホツトゾーン部にあたる部分の締結に熱膨張係
数がアルミニウム合金に近いオーステナイト系鉄
鋼製のテンシヨンボルトを用い、コールドゾーン
部にあたる部分には上記テンシヨンボルトよりも
熱膨張係数の小さいフエライト系鉄鋼製のテンシ
ヨンボルトを用いることにより、構造を複雑にす
ることなくロータハウジングの熱によるヘタリを
防止したロータリピストンエンジンを提供するも
のである。 以下、本考案の構成を実施例につき図面に基づ
いて説明する。 第1図に示すロータリピストンエンジン1にお
いて、2はロータハウジング、3はサイドハウジ
ングであり、本例の場合、2つのロータハウジン
グ2,2と3つのサイドハウジング3,3,3を
組合わせて複数のテンシヨンボルト4で締結し
て、各々のロータハウジング2,2の部分に2つ
の作動室を形成している。なお、第1図中、5は
オイルタンク、6はオイルフイルタ、7は冷却フ
アンである。 上記ロータハウジング2の構造は第2図に示さ
れている。すなわち、ロータハウジング2はトロ
コイド状の内周面8を有し、テンシヨンボルト4
を貫通せしめるボルト貫通孔9がロータハウジン
グ2の全周にわたつて間隔をおいて複数個(本例
は17個)設けられ、各ボルト貫通孔9の間には冷
却水路10が形成されている。11は点火プラグ
取付孔、12は排気ポート、13はサイドハウジ
ング3に開設される吸気ポートである。 上記ロータハウジング2においては、点火プラ
グ取付孔11,11の上側付近と排気ポート12
の上側付近とを境にして下半周部分が燃焼ガスに
晒されるホツトゾーン部H、上半周部分が吸気に
晒されるコールドゾーン部Cとなる。ホツトゾー
ン部Hにおいて、点火プラグ取付孔11,11の
付近は200℃程度、排気ポート12の付近は220℃
程度、この両付近の間の部分は190〜200℃程度と
なり、結局、ホツトゾーン部Hは190〜220℃程度
となる。一方、コールドゾーン部Cは120℃程度
である。 上記ロータハウジング2は、熱膨張係数が21〜
23×10-6/℃程度のアルミニウム合金鋳物、例え
ばAC−4D(熱膨張係数23×10-6/℃)で形成さ
れる。サイドハウジング3は合金鋳鉄、例えば
FCH2(熱膨張係数10×10-6/℃)で形成され
る。 一方、テンシヨンボルト4については、ロータ
ハウジング2のホツトゾーン部Hにはアルミニウ
ム合金鋳物に近い16〜24×10-6/℃程度の熱膨張
係数をもつオーステナイト系鉄鋼製のテンシヨン
ボルト4が適用される。また、コールドゾーン部
Cには熱膨張係数が8〜14×10-6/℃とホツトゾ
ーン部Hのものよりも小さいフエライト系鉄鋼製
のテンシヨンボルト4が適用される。具体的に
は、ホツトゾーン部Hのテンシヨンボルト4は
SUH660,SUH36,AMS5625などで形成され、
コールドゾーン部Cのテンシヨンボルト4は
SCr430,SCM435,S45Cなどで形成される。0
〜200℃における熱膨張係数は、SUH660が16×
10-6/℃,SUH36が18.5×10-6/℃,AMS5625が
20×10-6/℃であり、また、SCr430,SCM435お
よびS45Cが11×10-6/℃である。 次に、テンシヨンボルト4の材質をホツトゾー
ン部Hとコールドゾーン部Cとで変えることによ
る作用効果を試験データに基づいて説明する。 試験はホツトゾーン部Hおよびコールドゾーン
部Cの双方にフエライト系鉄鋼製テンシヨンボル
トを適用したものと、この双方にオーステナイト
系鉄鋼製テンシヨンボルトを適用したものについ
て、エンジンを6000rpm全開運転したときのロー
タハウジング2、サイドハウジング3およびテン
シヨンボルト4が受ける応力について測定するも
のである。供試材の物性等は第1表および第2表
に示すとおりである。
【表】
【表】 上記表中、R.H.はロータハウジング、S.H.は
サイドハウジング、A.T.B.はオーステナイト系
鉄鋼製テンシヨンボルト、F.T.Bはフエライト系
鉄鋼製テンシヨンボルトをそれぞれ示す略号であ
る。また、ロータハウジングにはアルミニウム合
金鋳物AC−4Dを、サイドハウジングには合金鋳
鉄FCH2を、オーステナイト系のテンシヨンボル
トにはFe−15Mn−1Ni系の鉄鋼材料を、フエラ
イト系のテンシヨンボルトにはSCr430を用い
た。Fe−15Mn−1Ni系鉄鋼材料の組成(重量
%)はC0.7%,Si0.4%,Mn15.3%,Ni1.1%、残
Feである。また、SCr430の組成(重量%)は
C0.31%,Si0.2%,Mn0.8%,Cr1.13%、残Feで
ある。 試験結果を第3表に示す。
【表】 第3表中、R.H.およびS.H.は第1表および第
2表と同様の略号であり、また、T.B.はテンシ
ヨンボルトの略号である。また、初期応力は常温
でのテンシヨンボルトの締付による軸方向の応
力、熱応力は部品が温度上昇によつて受ける軸方
向の応力、全応力は初期応力と熱応力の合計の応
力であり、―の符号を付したものは圧縮応力が作
用し、また、符号のないものは引張応力が作用し
ている。また、ロータハウジング(アルミニウム
合金鋳物)にヘタリが生じる限界圧縮応力は220
℃、11.5Kg/mm2である。 上記第3表から、ホツトゾーン部ではフエライ
ト系のテンシヨンボルトの場合、ロータハウジン
グに作用する全応力が限界圧縮応力を越えてお
り、該ロータハウジングにヘタリが生じているも
のと認められる。これに対し、オーステナイト系
のテンシヨンボルトの場合、ロータハウジングに
作用する全応力は限界圧縮応力よりも小さく、フ
エライト系のものに比べて該応力が20%程度緩和
されており、ヘタリは生じていないものと認めら
れる。 一方、コールドゾーン部においては、フエライ
ト系のテンシヨンボルトの場合、テンシヨンボル
トに作用する全応力は38.7Kg/mm2であり、エンジ
ン運転中にテンシヨンボルトとロータハウジング
の熱膨張の差によりテンシヨンボルトの軸力が初
期応力よりも適度に高くなり、ロータハウジング
とサイドハウジングとの接触面圧が高くなつてガ
ス洩れが抑制されていると認められる。これに対
し、オーステナイト系のテンシヨンボルトの場
合、テンシヨンボルトに作用する全応力が28.1
Kg/mm2で、初期応力よりも低くなつており、ガス
洩れが生じ易くなつているものと認められる。 上記ホツトゾーン部にオーステナイト系のテン
シヨンボルトを用いた本考案例と、フエライト系
のテンシヨンボルトを用いた従来例について、ロ
ータハウジング2の排気ポート12の付近のヘタ
リ量を比較した試験結果を第3図に示す。この比
較試験は6000rpmの全開運転を30時間行なつた後
のヘタリ量を測定したもので、供試材は前記応力
測定試験に用いたものと同一である。また、第3
図bのグラフにおいて、縦軸で表わした位置は第
3図aのロータハウジング2と左右に対応してい
る。 第3図において、破線で示す従来例では排気ポ
ート12の位置で大きなヘタリが生じているのに
対し、実線で示す本考案例ではヘタリがほとんど
みられず、第3表に示す応力に関する試験結果と
よく符合している。 なお、オーステナイト系のテンシヨンボルトの
熱膨張係数が16×10-6/℃よりも小さくなると、
ロータハウジングのホツトゾーン部でヘタリが生
じる限界圧縮応力よりも大きな応力が作用するこ
とになり、また、前記熱膨張係数がロータハウジ
ングの熱膨張係数よりも大きくなると、ホツトゾ
ーン部でのテンシヨンボルトの全応力が初期応力
よりも低くなり、好ましくない。 因に、ホツトゾーン部に適用するテンシヨンボ
ルトをアルミニウム合金で形成することも考えら
れるが、最高強度を有する7075T6処理材におい
ても疲れ強さは16Kg/mm2と低く、また、ねじ部の
面圧強度も低いことから、ボルト断面積を大巾に
増す必要があり、ロータハウジングの冷却水路を
狭くせざるを得ず、好ましくない。 以上のように、本考案によれば、ロータハウジ
ングのホツトゾーン部にあたる部分の締結にオー
ステナイト系鉄鋼製のテンシヨンボルトを、ま
た、コールドゾーン部にあたる部分の締結にフエ
ライト系鉄鋼製のテンシヨンボルトをそれぞれ用
いたから、ロータハウジングのホツトゾーン部の
ヘタリが防止できるとともに、コールドゾーン部
におけるガス洩れも防止されるという優れた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施態様を例示し、第1図はロ
ータリピストンエンジンを一部断面で示す側面
図、第2図はロータハウジングを一部断面で示す
正面図、第3図はロータハウジングのヘタリに関
する図であつて、第3図aはロータハウジングの
排気ポート付近を示す正面図、第3図bは該排気
ポート部分のヘタリ量を示すグラフ図である。 1……ロータリピストンエンジン、2……ロー
タハウジング、3……サイドハウジング、4……
テンシヨンボルト、8……内周面、12……排気
ポート、13……吸気ポート、H……ホツトゾー
ン部、C……コールドゾーン部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. トロコイド状の内周面を有するアルミニウム合
    金鋳物製のロータハウジングと、その両側に位置
    する鋳鉄製のサイドハウジングとを複数本のテン
    シヨンボルトで締結したロータリピストンエンジ
    ンにおいて、燃焼ガスに晒されるロータハウジン
    グのホツトゾーン部にあたる部分の締結にオース
    テナイト系鉄鋼製のテンシヨンボルトを用いると
    共に、吸気に晒されるロータハウジングのコール
    ドゾーン部にあたる部分の締結にフエライト系鉄
    鋼製のテンシヨンボルトを用いたことを特徴とす
    るロータリピストンエンジン。
JP18758582U 1982-12-10 1982-12-10 ロ−タリピストンエンジン Granted JPS5991426U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18758582U JPS5991426U (ja) 1982-12-10 1982-12-10 ロ−タリピストンエンジン

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JP18758582U JPS5991426U (ja) 1982-12-10 1982-12-10 ロ−タリピストンエンジン

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Publication Number Publication Date
JPS5991426U JPS5991426U (ja) 1984-06-21
JPS6210438Y2 true JPS6210438Y2 (ja) 1987-03-11

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ID=30404883

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JP18758582U Granted JPS5991426U (ja) 1982-12-10 1982-12-10 ロ−タリピストンエンジン

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JPS5991426U (ja) 1984-06-21

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