JPS63280960A - スチ−ル製ピストンリング - Google Patents

スチ−ル製ピストンリング

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JPS63280960A
JPS63280960A JP11645087A JP11645087A JPS63280960A JP S63280960 A JPS63280960 A JP S63280960A JP 11645087 A JP11645087 A JP 11645087A JP 11645087 A JP11645087 A JP 11645087A JP S63280960 A JPS63280960 A JP S63280960A
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JP
Japan
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steel
piston ring
nitriding
corner part
nitriding treatment
Prior art date
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Pending
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JP11645087A
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English (en)
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Mitsuru Oba
充 大場
Tadashi Abe
唯史 阿部
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関において窒化処理して使用されるス
チール製ピストンリングに関するものである。
〔従来の技術〕
近年の内燃機関の性能向上に伴い、内燃機関の軽量化が
求められ、ピストンリングにおいては軸方向幅を小さく
することによりピストンリング自体はもとより機関全体
の軽量化を図ることができる。そして、この軽量化が積
極的に推し進められた結果、近時強度上の問題のため、
従来の鋳鉄製ピストンリングに変わってスチール製ピス
トンリングが使われるようになってきた。しかしながら
、スチール製ピストンリングであっても母材のままで使
用した場合には、耐摩耗性の点で不十分であるため、少
なくとも外周面に窒化処理等の何らかの表面処理を単独
もしくは組合せて使用している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
自動車等の性能向上に伴って、ピストンリングの耐摩耗
性を向上させるために表面窒化処理深さを従来の20〜
40μm程度から、より深く100〜200μmにする
ようになってきた。ところが、窒化処理深さを100〜
200μm程度施したピストンリングでは、ピストンへ
の組付は時、あるいは内燃機関運転時にピストンリング
のコーナー部を起点とした折損が生じる場合があった。
かかる問題点を解決する手段としては特開昭60−15
2668号に開示されるものが知られている。これはピ
ストンリング内周面の窒化層から亀裂が入るという折損
原因に鑑みてなされたもので、スチール製ピストンリン
グ内周面に窒化防止をした後、残る面に窒化処理を施す
ものである。
本発明者らが上記事実に基づき、更にこの折損現象につ
いて詳細に調査した結果、100〜200μmという深
い窒化処理を施した場合、第8図に示すがごとく、コー
ナー部分がピストンリングの上面2あるいは下面3と内
周面4あるいは外周面5の両面方向より同時に窒化が進
行されるため、コーナー部の窒化層7は、他の窒化層部
分8より窒化深さが深くなり、かつ高い窒素濃度を示し
、部分的に脆くなっていることが確認された。すなわち
、本発明者らは折損の原因はコーナー部の部分的脆化お
よびコーナー部の応力集中によって生じた疲労破壊に基
づくものであることを知見するに到ったのである。
ところでピストンリングは、エンジン稼働中において、
シリンダーと摺動するため、シリンダーとの摩耗や焼付
の問題が生じ、したがって耐摩耗性、耐焼付性の高い材
質が求められる。エンジン ゛稼働中においては、装着
されるピストン溝内において複雑な動きをするため、疲
労強度や高い靭性が求められる。エンジンの高速化に伴
い、このような要求特性は高くなる一方である。また、
ピストンリングへのリング加工性も要求される。
本発明は、このような状況に鑑み、コーナー部からの折
損を防止し、かつピストンリングに要求される耐摩耗性
、耐焼付性、リング加工性等の諸特性を具備したスチー
ル製ピストンリングを提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、深さ100〜200μmの窒化処理したスチ
ール製ピストンリングにおいて、該スチールが重量%で
C0.3〜0.9%、Si2.0%以下、 Mn 2.
0%以下、 Cr 2.0〜9.0%を含有するスチー
ルであって、前記ピストンリング断面コーナー部に0.
15−0.60mの範囲で面取りを施したことを特徴と
するスチール製ピストンリングである。
本発明者らが前述の問題点を解決するためにコーナー形
状と耐折損性の関係について詳細な検討を行なった結果
、第1図に示すがごとく、コーナー部に最低0.15w
yaの面取り(図中a、bの寸法)を行なえば、均一な
深さの窒化層9が得られるため応力集中が軽減され、ま
たコーナー部の窒素濃度が高くならないため、脆化が起
らないことがわかった・ 一方、この種の用途で用いられるピストンリングでは、
その本来の機能である気密性、耐焼付性の設計上の制約
から実用的には、0.6nmがコーナー部の面取りの上
限である。また、第2図はコーナー面取り寸法と疲労強
度との関係を示すグラフであるが1面取り寸法が0.6
+mを越えても疲労強度向上の効果が飽和してしまうこ
とがわかる。
以上の理由により、コーナー部の面取り寸法を0.15
−0.60noに限定したのである。
なお、第1図では面取り形状としてR形状のものを示し
たが1本発明スチール製ピストンリングにおける面取り
形状は、これのみに限定されるものではない。例えば第
3図〜第5図に示したような形状であっても、コーナー
部の上面側あるいは下面側の面取り寸法a及び内周側あ
るいは外周側の面取り寸法すが0.15−0.60+n
mの範囲であればよく、面取り寸法がこの範囲内であれ
ば本発明の効果を得ることができる。
さらに副次的な効果として、ピストンリングの材料平線
の製造上でコーナー部に生じた微少な外傷が窒化による
コーナー部の脆化と同様に耐折損性の急激な劣化を招く
ため、製造過程で多発していた折損が本発明を実施した
ことにより折損率が減少し、歩留が向上した。
次に本発明スチール製ピストンリングの化学成分につい
て説明する。
Cは鉄中に固溶し、強度に寄与する元素であり、また炭
化物を形成し、耐摩耗性に寄与する重要な元素であるた
め、少なくとも0.3%以上必要である。
しかし、CはNと同様鉄中において侵入型固溶元素であ
るため、多量の添加は窒化時の窒素の拡散を阻害し、十
分な窒化層を得ることができなくなると共に、リング成
形時の加工性も害するため、上限を0.9%とした。
SLは鋼塊製造時に脱酸剤として添加される元素であり
、脱酸剤の他に合金元素として弾性限を上昇させる効果
があるが、2.囲を越える添加は、冷間における加工性
を低下させるためこれを上限とした。
MnはSiと同様、鋼塊製造時に脱酸剤として添加され
る元素であり、21部を越えると熱間加工性を害するた
めこれを上限とした。
Crは、添加物形成元素であり、耐摩耗性付与のため重
要である。また、同時に窒化層の硬さを高める元素でも
ある。特に窒素との親和性が高く、硬質の窒化物を形成
するため、本発明のように100〜200μmの厚さの
窒化処理を行う材質には必須の元素である。これらの効
果を十分に得るためには、少なくとも2.0%以上の添
加が必要である。しかし、多量の添加は多くの炭化物を
形成し、材質の靭性を低下させ、リング加工性をを劣化
させるだけでなく、窒化層においても十分な窒化深さを
得にくくするため9.0%を上限とした。
また本発明では、上記成分にA1を0.3〜2.0%を
含有させることができる。
A1は窒化特性向上のために含有せしめるものであるが
、0.3%未満では十分な効果が得られず、一方2.0
%を越えると酸化物系の介在物が著しく増加し疲労強度
が低下する。よって0.3〜2.0%とする。
さらにW、Mo、■およびNbの一種または二種以上を
含有することもできる。これらの元素は、いずれも焼も
どし軟化抵抗および高温強度を増大させるとともに、特
にV、Nbは窒化処理によって硬質の窒化物を形成し、
表面硬さを向上させる効果をも有する。しかし、2.5
%を越えて添加すると、硬質の炭化物の量を増し、疲労
強度低下の原因になるとともに高価な元素であるため、
含有せしめる場合は2.5%以下に限定する。
〔実施例〕
以下本発明を実施例に基づき説明する。
第1表に示す化学組成を有するマルテンサイト系ステン
レス鋼を電気炉で溶解、鋳造してインゴットとした後、
分塊によりビレットとし、これを熱間圧延で5.5φの
コイルにした。このコイルを伸線後、冷間圧延にて第2
表の面取り寸法(B=2.5薗、T = 3 、6 m
m )を有するコイルに加工しく第6図)、”焼入れ焼
鈍しによりHRC42に調質後、表面から200μmの
深さまで窒化処理を施して(ガス窒化法にて540℃で
30時間保持した。)、供試材とした。
第 1 表、化学成分 (wt%) 第  2  表 本本供試材の面取り形状は、第6図に示すようにR形状
であるのでR=a=bとなる。
以上の供試材を用いて耐折損性を疲労強度として評価を
行なった。評価方法の概要を第7図に示す。
供試材10の一端を回動可能な支持部材11にて支持し
、他端を第7図に示すように保持具12で保持し、支持
部材11をlooorpmで供試料〕0を最大5°の曲
がりをなすように往復運動させるものであり、スパンQ
の調整により、供試材の応力値を変化させる。
上記評価方法による疲労強度評価を第2図に示す。
第2図よりコーナーRの寸法が0.08mm、0.10
nmと0.15anよりも小さい場合には疲労強度が著
しく劣り、また0、611I11を越えると疲労強度と
しては飽和していることがわかる。
第3表に示す化学成分からなる供試材を得た。
これら供試材の特性を第4表に示す。
第4表中、張力減退度は5φ×150Q九捧を常温で曲
率半径25Rに曲げるに必要な荷重と、25R曲げた状
態で300℃X lhr加熱後、自然にもどし再び同曲
率半径に曲げるに要する荷重の減少率を示すものであり
、減少率の少ない方が張力減退が少ないことを示す。第
4表においては、鋳鉄製リングの減少率を1とし、それ
に対する各鋼種の減少率の比を表わしである。
第4表より、本発明に係る上記材料は優れた特性を有す
るものの、これを窒化した場合には前述の如くコーナー
部の窒素濃度が高くなり、その部分が脆化してしまう。
すなわち、本発明は上記組成の材料を用い、かつ本発明
所定の面取りを施すことにより、はじめてピストンリン
グとして要求される特性を満足させることができるもの
である。
〔発明の効果〕
以上の如く本発明によれば、コーナー部に0.15〜0
.6nnの面取りを行なうことにより、窒化処理後のコ
ーナー部の部分脆化による折損を防止して、窒化処理を
施したピストンリングを提供するものであり、工業上非
常に有益なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るピストンリングの一実施例を示
す断面図、第2図は本発明の評価結果(コーナーRと疲
労強度の関係)、第3図〜第5図は本発明による他の実
施形態を示す断面図、第6図は本発明の評価に使用した
供試材の断面図、第7図は本発明の評価に使用した実験
装置概略図、第8図は従来のピストンリングの断面図で
ある。 よ:ピストンリング、2:上面、3:下面、4:内周面
、5:外周面、6:窒化層、7:コーナー部窒化深さ、
8:コーナー部以外の窒化深さ、9;窒化深さ、10:
供試材、11:支持部材、12:保持具、13:供試材
取付状態、a:上面側あるいは下面側の面取り寸法、b
:内周側あるいは外周側の面取り寸法、Q=ニスパンT
:軸方向厚み、B:軸方向幅。 第1図 第3図、   第4図 第5図   第6図 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 深さ100〜200μmの窒化処理したスチール製
    ピストンリングにおいて、該スチールが重量%でC0.
    3〜0.9%、Si2.0%以下、Mn2.0%以下、
    Cr2.0〜9.0%を含有するスチールであって、前
    記ピストンリング断面コーナー部に0.15〜0.60
    mmの範囲で面取りを施したことを特徴とするスチール
    製ピストンリング。 2 スチールの構成元素として、Al0.3〜2.0%
    を含有する特許請求の範囲第1項記載のスチール製ピス
    トンリング。 3 スチールの構成元素として、W、Mo、VおよびN
    bの一種または二種以上を含有する特許請求の範囲第1
    項または2項記載のスチール製ピストンリング。
JP11645087A 1987-05-13 1987-05-13 スチ−ル製ピストンリング Pending JPS63280960A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5405154A (en) * 1991-06-07 1995-04-11 Nippon Piston Ring Co., Ltd. Piston ring
EP1201781A2 (en) * 2000-10-04 2002-05-02 Dana Corporation Non-stainless steel nitrided piston ring, and method of making the same
DE19911962B4 (de) * 1998-03-17 2008-06-19 Nippon Piston Ring Co, . Ltd., Yono Kolbenring und eine Kombination von Verdichtungsringen
WO2013023270A1 (pt) * 2011-08-17 2013-02-21 Mahle Metal Leve S/A Anel de pistão

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