JPS6177140A - 垂直磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、高密度の垂直磁気記録に用いる磁気記録媒体
の製造方法、具体的には記録効率を向上させるために行
なう磁気配向処理の方法に関する。

（従来例の構成とその問題点） 一般に、テープ状の磁気記録媒体（以下単に、磁気チー
ブと略す）の製造では、非磁性フィルム等のテープ状支
持基体（以下、ベースフィルムという）に、磁性粉をバ
インダに混ぜた磁性塗料を塗布し、その未乾燥のうちに
磁界中を通過させる磁気配向処理が行なわれている。こ
の処理は磁性粉の磁化容易方向を、特定方向に配向して
、残留磁化を増大させ、それにより記録効率を高めるよ
うにするものである。

従来の配向処理は磁気チーブ面に平佇な方向に行ない、
情報の磁化をその方向に行なっている。

しかし、そのような磁化は記録密度が向上するに従って
、自己減磁界が増大して残留磁化が減少し、高密度記録
を阻害するので、最近では磁気テープ面に垂直に磁化す
る垂直磁気記録方式が提案されている。

この垂直磁気記録方式は、磁化を磁性膜に垂直方向に行
なうから、高い記録密度になるほど自己減磁界が減少し
、本質的に高密度記録に適するとされている。

上記のような垂直磁気記録に用いる磁気テープは、磁性
粉の磁化容易方向を磁気テープ面に垂直方向に配向させ
ておくことが望ましい。ところが、そのために未乾燥の
磁性膜に垂直方向の磁界をかけて放置する配向処理を行
なうと、磁性粉が部分的に厚さ方向に積み重なり、極端
な場合、磁性粉の全く存在しない部分が生ずるなど、磁
性膜の表面性が著しく劣化する。

このような欠点は配向処理を磁性膜に平行に行なう従来
方法では認められなかったことで、磁気テープとして致
命的なものとなる。これは配向処理のための磁界印加で
、磁性膜表面に同符号の磁荷が発生するために、静磁エ
ネルギが増大し、それを低減しようとする磁性粉の移動
が起るためと理解されるが、これは垂直磁気記録用の磁
気テープの製造上極めて大きな障害である。

これらの対策として、印加磁界と磁性膜を形成する磁性
塗料粘度の適合化を行なったり、その塗布膜面に、同符
号の磁荷の発生を抑制する交番磁界の印加などが提案さ
れているが、十分な効果はまだ確認されていない。

なお、たとえ上記の障害が解決されたとしても、外部磁
界音用いて垂直方向の磁気配向処理なうには、磁性塗料
が完全に乾燥して、磁性粉の移動が実質的に止まるまで
の間、毎分１００ｙｎ程度移動する塗布磁性膜に対して
、相対的に静止した配向磁界を印加しなければならない
が、そあ実現にも大きな困難があり製造上問題である。

一方、磁性粉の平板な形状を利用する機械的な磁気配向
が考えられている。

本発明者らは、その機械的配向には磁性粉の製造条件が
大きく影響することを見出した。それによれば、機械的
配向がほぼ完全に出来るのは、磁性粉の粒径が０．７〜
０．８μｍのものであり、高密度記録のために一番望ま
しい粒径の０１〜０．２μｍ以下の極微細径では十分な
配向が得られなかった。

この原因は十分解明されてはいないが、粒径を小さくす
ると、粒径に対する粒子の厚さが増し、機械的配向に不
利となること、粒径を小さくすると最適粒度の粒子分布
が悪くなって、極微細な粒子の存在割合が増大すること
、あるいは磁性膜塗布工程上の要因としては、配向の原
動力である磁性塗料への応力が、製造工程中のロールス
ムーザによって供給されているために配向を改善するに
は、塗工速度が、磁性塗料の印刷特性や後工程の能力な
どによって、制限されることなどが考えられる。

（発明の目的） 本発明は従来のような垂直記録用磁気テープの磁気配向
処理の諸問題を解決するため、配向のための磁界を印加
せずに、磁性粉粒子の特殊形状を利用する配向処理であ
って、従来の小粒径の磁性粉に対する不完全な磁気配向
を排し、改善された機械的磁気配向処理方法を提供する
ものである。

（発明の構成） 本発明は、面に垂直な磁化容易方向を有する、平板状磁
性粉を記録媒体とした磁性塗料を、ベースフィルムに塗
布して機械的に磁気配向処理をする、垂直磁気記録用の
磁気テ〜グの製造において、上記磁性塗料の未乾燥塗布
膜に接触して回転する、ロールスムーザの回転方向を、
塗布膜の移動方向と逆向きにし、かつ、その接触位置に
おける塗布膜とロールスムーザの相対速度を毎分５２Ｆ
！以上に選んで、磁気配向処理を行なうことを特徴とし
、これによって、塗工速度と無関係に相対速度が増大さ
せられ、より微細な磁性粉粒子に対しても優れた磁性配
向を示すようにしたものである。

（実施例の説明） 以下、本発明を図面を用いて説明する。第１図は一実施
例を示す塗工工程の説明図であり、供給リールｌから送
出されるベースフィルム２上に、面に垂直な方向に磁化
容易方向を有する平板状磁性粉を含む磁性塗料３を、圧
胴ロール４の助けを借りてグラビヤロール５により転写
する。これによりベースフィルム２上に形成された磁性
塗膜は、つぎのロールスムーザ６を用いて平滑化された
あと、乾燥炉７により乾燥されて図示しないカレンダニ
程を通ることにより、従来同様に塗工工程が終了する。

この工程で本発明は特に磁性塗膜の移動方向と、ロール
スムーザ６０回転方向とは逆向になされており、この工
程で機械的な磁気配向が行なわれることになる□ いま、上記磁性塗膜の移動速度とロールスムーザの周速
との和を、磁性塗膜とロールスムーザとの摺動面におけ
る相対速度とし、磁気配向の目安としてＰ値を次式のよ
うに定義する。

このように定めて第１図による説明の工程でロールスム
ーザの回転数を変化して相対速度をかえ、それにより出
来た乾燥した磁性層を６　ｗａ　Ｘ　６　ｍ切り出し、
試験片としてＰ値を算出すれば第２図で示す曲線Ａ、Ｈ
のようになる。Ａは磁性粉の平均粒径が０６８μｍ以下
、Ｂは同じ＜０．１〜０．２μｍの場合である。

なお、磁性塗料は次の処方のものを使用している。

すなわち、バリウムフェライト磁性粉１００部に対して
、 カーボン　　　　　　　　　　　　　　　　５部ＭＥＫ
（メチルエチルケトン）　　　　　　　　　　２００部
トルエ／　　　　　　　　　　　　　　　１３０部シク
ロヘキサン　　　　　　　　　　　　３０部に少量の分
散剤を加えたものを、グラビアコータを用いて、ベース
フィルムとして７５μｍ厚のポリエステルフィルム上に
、乾燥後の磁性層厚が約４μｍとなるように粘度調整し
て塗布した。

第２図から容易にわかるとおり、粒径の小さい磁性粉の
場合（曲線Ｂ）、大きいもの（曲線Ａ）と比較し、より
大きな相対速度、いいかえれば、より大きな磁気配向勢
力が必要であること、Ｐ値、つまり膜厚方向の残留磁束
密度の大きさは、相対速度の増大と共に単調に増加する
ことがわかる。

本発明はその相対速度の増大を、塗膜面の移動速度とは
無関係なロールスムーザの回転を利用したものである０
なお、塗膜面の移動速度は生産性の上から早い方が好ま
しいが、実際には磁性塗料の印刷（転写）特性や、乾燥
炉の能力などの設備面からの制約を受け、一般には毎分
１００ＦＦ１程度である。

以上のとおり本発明は、面に垂直方向に磁化容易な方向
を有する平板状磁性粉を記録媒体として含有する磁性塗
料を、機械的に垂直磁気記録に適するように磁気配向す
るに際し、塗膜面の移動方向と逆向きに回転するロール
スムーザを用いて相対速度を容易に増大させて、微細な
磁性粉に対しても磁気配向効果を犬にするものであって
、上記実施例のバリウムフェライトおよびその置換、体
を用いる場合に限らず、ＭｎＢ１合金粉末や、もっと一
般的に、平板状を有する非磁性粉を含む塗料を配向塗布
する場合においても有効であることはいうまでもない。

（発明の効果） 以上説明して明らかなとおり本発明は、平板状磁性粉を
含む磁性塗料の垂直方向磁気配向に有効であり、磁気配
向に要する努力が啄めて容易に、磁性塗料の塗ニスビー
ドとは独立して得られ、装置の大幅な改造や塗料印刷（
転写）特性の再調整などの必要がないなどの特長があシ
、高度に垂直磁気配向する垂直磁気記録媒体の製造に用
いて貢献するところ大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は磁気塗料の塗工工程の説明図、第２図は本発明
の一実施例によって得られた垂直磁気記録媒体の特性図
である。 ｌ・・・（ベースフィルムの）供給リール、２・・・ベ
ースフィルム、３・・・磁性塗料、４・・・圧胴ロール
、５・・・グラビヤロール、６・・・ロールスムーザ、
７・・・乾燥炉。 特許出願人　　松下電器産業株式会社 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 面の垂直方向に磁化容易方向を有する、平板状の磁性粉
   を記録担体として含有する磁性塗料を、非磁性基体上に
   塗布して磁気配向する垂直磁気記録用媒体の製造方法に
   おいて、磁性塗料の未乾燥塗布膜に接触して回転するロ
   ールスムーザの回転方向を、該未乾燥塗布膜の移動方向
   と逆向にし、かつ、上記接触位置における該塗布膜の移
   動速度とロールスムーザ周速との相対速度を、毎分５ｍ
   以上になるように該ロールスムーザを回転させることを
   特徴とする、垂直磁気記録媒体の製造方法。