JPS6154565B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は複数枚の単板を合板に構成する順序
に重ね合わせる仕組み装置に係り、循環路を回流
する複数個の支持枠を備え、各支持枠には単板を
載置する支持部材と支持枠の進行方向において単
板の両側面又は一側面を規制する定規部材を備
え、複数組の搬入手段を備えて各単板を１個の支
持枠にそれぞれの一側面が定規部材に一致しまた
合板の構成順に支持部材に載置する構成によつ
て、従来殆どが人手によつて行われていたこの種
単板の仕組み作業を省力化し、また従来の仕組み
装置では達成し得なかつた端縁の揃つた正確な単
板の重合と高能率な単板の仕組みを可能としたも
のである。

従来のこの種単板の仕組み装置としては、例え
ば特開昭47−23517号公報のものがあるが、この
仕組み装置は下段コンベヤーの上方に二つの小コ
ンベヤーを直列的に配設し、下段コンベヤー上に
起伏可能な第１及び第２ストツパーを配置し、こ
れらのストツパーの起立により下段コンベヤーに
よつて搬送される単板と各小コンベヤーによつて
搬送される単板を制止し、各ストツパーの倒伏と
各コンベヤーの走行によつて上下の単板の揃合積
重を行う構成であり、ストツパーの制止により上
下の単板の端縁は揃えられるが、ストツパーを倒
伏して各単板を前進させるとき、コンベヤーと単
板との間の摩擦係数は単板面の粗密、波打ち等に
よつて一様でなく、従つて下段コンベヤーと上方
の小コンベヤーとの間にスリツプ等により単板へ
の送り力に差が生じて、端縁を揃えたとしても上
下の単板の積重が狂う致命的な難点があり、また
直線走路において積重を行うから多数の単板の積
重の場合には長大な敷地を要する難点があつた。

本発明装置は循環路を回流する支持枠を備え、
支持枠にはその進行方向において単板の両側面又
は一側面を規制する定規部材を備えて搬入手段に
より各単板をその一側面が定規部材に一致するよ
うに支持部材に積み重ねる構成であるから、各単
板の側面は正確に定規部材に一致するとともに、
支持枠は単板を載置するだけで単板の搬送には直
接関与せず、従つて単板に粗密の差、波打ち等が
あつても、単板の進行、停止等において単板側面
の定規部材への一致が乱れたり、積み重ねがくず
れたりする不具合は全く起らず、端縁の揃つた正
確な仕組みが行われる。また支持枠を循環路中に
回流させるから多数枚の仕組みにおいても長大な
敷地を要することなく実施できるものであつて、
従来装置の難点を完全に解消し得たものである。
この発明を図面に示す実施例により説明すれば、
１は搬送体で、搬送体１は例えば水平面内或いは
上下方向にわん曲した自由な走路が形成できるク
レゼント型チエン等を用いて、第１図に示すよう
に直線走路と曲線走路を備えた循環路を形成し、
駆動機構２によつて循環路を同一方向に連続的に
回流するもので、搬送体１のプレート３には適宜
の間隔で複数個（実施例は８個）の支持枠４が付
設してある。支持枠４は合板に構成する各単板を
載置して搬送するもので、単板を載置するための
支持部材５及び載置される原板（合板に構成する
単板のうちの表単板Ａと裏単板Ｂ）の繊維方向の
両側面を規制する２組の定規部材６，６′を備え
る。支持部材５は単板を載置できる適宜の構造と
するが、支持枠４に単板を合板の構成順に載置す
る場合に最下位の単板は原板となること及び重ね
合わせた単板を取り出すことを考慮して、例えば
実施例のように最下位に載置される原板の繊維方
向に分割した棒状又は平板状とする。また２組の
定規部材６，６′は第１図ないし第４図に示すよ
うに原板の繊維方向の両側面即ち支持枠４の進行
方向の両側面を規制するように備えるか、又は第
５図及び第６図に示すように原板の繊維方向の一
側面即ち支持枠４の進行方向の一側面を規制する
定規部材６ａを備える。２組の定規部材によつて
原板の両側面を規制する場合には、定規部材６と
定規部材６′との間隔を原板の繊維方向と直交す
る方向の寸法より幾分大きく設定し、また一側面
を規制する場合には、支持部材５ａを定規部材６
ａに向つて下向きに傾斜するように形成する。こ
のように支持枠に定規部材を備えることにより単
板の側面を正確に規制し、また両側面の規制或い
は一側面の規制と支持部材の傾斜により支持枠の
走行、停止等における単板のズレ等を防止するの
である。

搬送体１の循環路の適宜の位置には合板に構成
する各単板を回流する支持枠４に上方から送り込
むことができるように複数組の単板の搬入手段を
備える。例えば実施例のように３枚合わせの合板
（表単板Ａと両面に接着剤を塗布する心単板Ｃと
裏単板Ｂによつて構成する合板）の場合には、表
単板Ａ用の搬入手段７、裏単板Ｂ用の搬入手段７
ａ及び心単板Ｃ用の搬入手段７ｂを循環路の回流
方向の上手側から順次に配設し、これらの単板を
１個の支持枠４へ順次に送り込んで重ね合わせて
単板の仕組みを行うのである。５枚合わせ以上の
合板を仕組む場合には、中心単板用の搬入手段を
表単板Ａ用の搬入手段７の上手側又は裏単板Ｂと
心単板Ｃ用の搬入手段の中間に配設すれば同様に
仕組みを行うことができる。

表単板Ａ用の搬入手段７は、例えば表単板Ａの
堆積山A′から表単板Ａをその繊維方向に１枚ず
つ送り出すように上下動及び前後動可能に設けた
バキユームカツプ等からなる送り出し機構８、送
り出された表単板Ａを継続して搬送するロール
９、送りロール９に続く搬送路を形成する上下動
可能なローラーコンベヤ１０とローラーコンベヤ
１０に対して直交する方向の搬送路を形成するベ
ルトコンベヤ１１により表単板Ａを直角方向に方
向転換させるクロスコンベヤ１２、ベルトコンベ
ヤ１１に続く搬送路を形成し、表単板Ａをその繊
維方向と直交する方向に搬送して支持枠４へ送り
込む送り込みコンベヤ１３等からなり、またクロ
スコンベヤ１２にはローラーコンベヤ１０によつ
て搬送されて来る表単板Ａの木口面Aaを規制す
るストツパー１４及び木口面Aaによつて作動し
てローラーコンベヤ１０を下降させ表単板Ａをロ
ーラーコンベヤ１０からベルトコンベヤ１１へ移
乗させる単板検知器１５を備える。搬入手段７に
よつて表単板Ａを支持枠４へへ置させる要領は、
例えば支持枠４が搬送体１により等速で連続的に
同一方向に回流する場合に、循環路に検知器１６
を備え、検知器１６により支持枠４を検出し、そ
の信号により表単板Ａを堆積山A′から送り出
し、表単板Ａの送り込みコンベヤ１３の位置への
到達と支持枠４の送り込みコンベヤ１３の下方の
位置への到達のタイミングを合わせ、表単板Ａの
繊維方向の一側面Abが支持枠４の一方の定規部
材６とほぼ一致するように表単板Ａを支持枠４へ
送り込んで支持部材５上に載置させるのである。
また送り込みコンベヤ１３を間欠駆動するように
構成し、送り込みコンベヤ１３の部位に検知器を
設けて表単板Ａを送り込みコンベヤ１３の所定の
位置に一旦停止させておき、支持枠４を検出する
検知器の信号により表単板Ａを発進させ、支持枠
４へ表単板Ａをその側面Abが定規部材６とほぼ
一致するように送り込んで支持部材５上に載置す
るように構成しても同様に実施できるものであ
る。

このように側面Abが定規部材６にほぼ一致し
また木口面Aaが規制された状態で表単板Ａを載
置した支持枠４は搬送体１の回流により搬入手段
７ａの位置へ移動し、表単板Ａの上に裏単板Ｂが
載置される。搬入手段７ａは搬入手段７と同様の
構成であるから詳細な説明を省略するが、送り出
し機構８ａ、送りロール９ａ、上下動可能なロー
ラーコンベヤ１０ａとベルトコンベヤ１１ａから
なるクロスコンベヤ１２ａ、送り込みコンベヤ１
３ａ、ストツパー１４ａ、単板検知器１５ａ、検
知器１６ａ等を備え、表単板Ａを載置した支持枠
４を検知器１６ａが検出するとその信号により裏
単板Ｂは送り出し機構８ａにより堆積山B′から送
り出され、その木口面Baはストツパー１４ａに
より表単板Ａの木口面Aaとほぼ一致するように
規制され、側面Bbは支持枠４の一方の定規部材
６にほぼ一致するように支持枠４へ送り込まれ、
裏単板Ｂは表単板Ａの上に木口面と側面が揃つた
状態で正確に重ね合わされる。

表単板Ａと裏単板Ｂが重ね合わされて載置され
た支持枠４は、さらに進行して搬入手段７ｂの位
置に移動し心単板Ｃが裏単板Ｂの上に載置され
る。搬入手段７ｂは心単板Ｃを支持枠４へ送り込
むとともに心単板Ｃの表裏両面に接着剤を塗布す
る糊付け機１７を備えたもので、心単板Ｃを堆積
山C′から１枚ずつその繊維方向に送り出すバキ
ユームカツプ等からなる送り出し機構８ｂ、心単
板Ｃを糊付け機１７へ搬送する送りロール９ｂ、
接着剤が塗布された心単板Ｃを搬送する円板コン
ベヤ１８、無端帯に多数の凸起体を付した送り込
みコンベヤ１３ｂ、支持枠４を検出する検知器１
６ｂ等を備え、表裏単板Ａ，Ｂを載置した支持枠
４を検知器１６ｂが検出するとその信号により送
り出し機構８ｂが作動して心単板Ｃは堆積山Ｃか
ら送り出され、その繊維方向に搬送されて糊付け
機１７により接着剤が塗布され、送り込みコンベ
ヤ１３ｂを介して下方に達した支持枠４の一方の
定規部材６にその木口面Caがほぼ一致するよう
に支持枠４へ送り込まれ、その木口面Caは裏単
板Ｂの側面Baにほぼ一致して裏単板Ｂの上に載
置される。また心単板Ｃの繊維方向の一方の側面
Cbは表裏単板Ａ，Ｂの規制された木口面Aa，Ba
とほぼ一致するように支持枠４へ送り込むが、こ
の手段としては心単板Ｃの堆積山Ｃにおける側面
Cbを揃えて堆積するか、或いは送り出し機構８
ｂによつて心単板Ｃを送り出す際に側面Cbを調
整して送り出す等の適宜の手段によつて行う。

このように各単板の支持枠４への送り込み載置
は支持枠４の設けた一方の定規部材６によつてそ
れぞれの側面及び木口面が規制されてほぼ一致し
た状態で行われるから、常に正確な重ね合わせが
行われ、また各単板を載置したのち支持枠が回流
しても、原板の進行方向となる両側面を規制する
２組の定規部材６，６′の構成或いは原板の一方
の側面を規制する定規部材６ａと傾斜した支持部
材５ａの構成によつて、回流中に原板がその繊維
方向と直交する方向にずれたりすることがなく、
重ね合わされた状態が維持されまた正確な重ね合
わせを行うことができ、さらに原板の木口面と心
単板の側面の位置規制がなされて支持枠に載置さ
れるから、少なくとも各単板の直交する２面が揃
つた状態となり、所望の正確な重ね合わせ単板を
得ることができるのである。

３枚合わせとなつた単板は支持枠４に載置され
てさらに下手側に移動し、取り出し手段１９によ
つて３枚重ねの状態が維持されて支持枠４から取
り出され堆積山Ｄに積み込まれる。この場合下位
から表単板Ａ、裏単板Ｂ、心単板Ｃの順に重ねら
れて堆積山Ｄに積み込まれ、最下位の表単板Ａと
先に積み込まれている２枚の心単板Ｃと裏単板Ｂ
とによつて３枚合わせの合板が構成されるのであ
る。１山の堆積山Ｄにおいては常態では前記３枚
合わせで積み込みが行われ、堆積山の最下位では
裏単板Ｂと心単板Ｃの２枚合わせで積み込み、最
上位は表単板Ａのみを積み込んですべて３枚合わ
せの合板が構成されるようにするのである。５枚
合わせ７枚合わせ等の多数枚の合板を構成する場
合には、前記したように中心単板用の挿入手段を
備え、５枚合わせのときは相隣れる支持枠に表裏
単板Ａ，Ｂの重ねられたものと中心単板１枚が載
置されたものとを交互に心単板Ｃの搬入手段７ｂ
の位置へ回流させ、表裏単板と中心単板の上にそ
れぞれ１枚の接着剤の塗布された心単板を載置し
て堆積山に順次積み込むように構成し、７枚合わ
せのときは表裏単板の支持枠に続いて２個の支持
枠にそれぞれ１枚の中心単板を載置し、これらの
各支持枠にそれぞれ１枚の接着剤の塗布された心
単板を載置して堆積山に順次積み込むように構成
して、それぞれ５枚合わせ及び７枚合わせの合板
の仕組みを行うのである。このように中心単板の
搬入手段を設けることによりどのような構成の多
数合わせの合板でも仕組むことができるのであ
る。

取り出し手段１９は、例えば支持枠４を載置し
た原板の両木口端付近が支持枠から突出する構造
とし、第４図で示すように支持枠４の両外側の位
置において回流する支持枠４の支持部材５又は５
ａの支持面をよぎるように傾斜コンベヤ２０を設
け、傾斜コンベヤ２０の速度を回流する支持枠４
の移動速度より幾分大きく設定し、傾斜コンベヤ
２０により３枚合わせの単板を支持枠４から受け
取り、これを搬送コンベヤ２１を介して積み込み
コンベヤ２２へ移送し、積み込みコンベヤ２２に
より堆積山Ｄに積み込むように構成したものであ
る。積み込みコンベヤ２２は、例えば間欠駆動
し、その末端付近に単板検知器２３を設け、無端
帯を張設する末端部を含む遊車２４，２５を進退
自在に設け、積み込みコンベヤ２２によつて搬送
される３枚合わせの単板が単板検知器２３を作動
すると、その信号によりコンベヤの走行を停止す
るとともに遊車２４，２５を後退させ、遊車２４
の後退によりその末端から３枚合わせの単板が堆
積山Ｄ上に正確に積み込まれるように構成したも
のである。なお、支持枠４からの３枚合わせの単
板の取り出しと堆積山Ｄへの積み込みは、この種
機械的な手段によつて行つても又人手によつて行
う等適宜の手段によつて行うことができるもので
ある。

搬送体１を駆動する駆動機構２を間欠駆動機構
とし、支持枠４を間欠的に回流させて支持枠４が
停止しているとき、各搬入手段によつて合板に構
成する各単板を支持枠４に順次送り込むように構
成しても同様に実施できるものであり、この場合
には各支持枠４を搬送体１に等間隔で付設し、ま
た送り込みコンベヤ１３，１３ａ，１３ｂを積み
込みコンベヤ２２と同様の構成にして、停止して
いる各支持枠４へ各単板を正確に送り込むように
構成するのである。また原板の搬入手段は原板を
その繊維方向に搬送しつつ各支持枠４へ送り込む
ように構成しても同様に実施できるものであり、
この場合には支持枠４に原板の木口面を規制する
定規部材を備えれば効果的である。この間欠駆動
の場合には、各単板の支持枠４への送り込みがよ
り正確で確実となる利点はあるが、能率が幾分低
下する欠点がある。

以上のようにこの発明は循環路を回流する複数
個の支持枠に単板を載置する支持部材と単板の側
面を規制する定規部材を備え、合板に構成する各
単板を複数組の搬入手段によつてその一側面が定
規部材に一致するようにまた合板の構成順に支持
部材上に載置する構成であるから、支持枠には各
単板の端縁が揃つた正確な重合がなされ、しかも
支持枠にはその進行方向において単板の両側面を
規制する２組の定規部材又は単板の一側面を規制
する１組の定規部材とその定規部材に向つて下向
きの定規部材を備え、支持枠は単板の搬送に直接
関与しないから、支持枠の回流又は停止等によつ
て重合単板のずれ等は全く起らず、常に正確に端
縁の揃つた単板の仕組みがなされ、また重合は一
工程操作で１組の重合単板が得られるから高能率
な仕組みがなされ、さらに支持枠を循環路中を回
流させるから多数枚の単板の仕組みにおいても広
い敷地を要しない等の諸効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は平面
図、第２図は第１図のｘ−ｘ線の縦断側面図、第
３図は第１図のｙ−ｙ線の縦断側面図、第４図は
第１図のｚ−ｚ線の縦断側面図である。 １……搬送体、２……駆動機構、３……プレー
ト、４……支持枠、５，５ａ……支持部材、６，
６′，６ａ……定規部材、７……表単板用の搬入
手段、７ａ……裏単板用の搬入手段、７ｂ……心
単板用の搬入手段、８，８ａ，８ｂ……送り出し
機構、１３，１３ａ，１３ｂ……送り込みコンベ
ヤ、１４，１４ａ……ストツパー、１７……糊付
け機、１９……取り出し手段、２２……積み込み
コンベヤ、Ａ……表単板、A′……表単板の堆積
山、Aa……表単板の木口面、Ab……表単板の側
面、Ｂ……裏単板、B′……裏単板の堆積山、Ba
……裏単板の木口面、Bb……裏単板の側面、Ｃ
……心単板、C′……心単板の堆積山、Ca……心
単板の木口面、Cb……心単板の側面、Ｄ……重
ね合わせ単板の堆積山。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 循環路を同一方向に連続的に駆動されて回流
   する搬送体と、該搬送体に適宜の間隔で付設され
   且つ単板を載置する支持部材とその進行方向にお
   いて単板の両側面を規制する２組の定規部材を備
   えた複数個の支持枠と、該各支持枠が回流する循
   環路の適宜位置に、合板に構成する各単板をその
   一側面が支持枠の一方の定規部材にほぼ一致する
   ようにまた合板の構成順に順次１個の支持枠に送
   り込んで重ね合わせ可能に配設した複数組の搬入
   手段からなり、重ね合わされた単板を循環路の適
   宜位置において支持枠から取り出して堆積山に積
   み込むことを特徴とする単板の仕組み装置。 ２ 支持枠はその進行方向において単板の一側面
   を規制する１組の定規部材を備え、該定規部材に
   向つて支持部材を下向きの傾斜に形成したことを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の単板の仕
   組み装置。 ３ 搬送体は間欠的に駆動して回流させ、支持体
   は搬送体に等間隔で付設したことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項又は第２項記載の単板の仕組
   み装置。