JPS5911826Y2 - 二輪車等の物入れ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は二輪車等の物入れ装置に関するものである。

更に詳細には、低床式フロアを有する二輪車等において
、フロア前部にフロントフエンダ後半部を兼ねる傾斜部
を設け、傾斜部と前車輪後部間の空間に下方へ膨出する
箱状凹部を設け、この凹部のフロア傾斜部への開口部に
開閉自在に蓋体を設ける如くし、他のスペースを犠性に
することなくスペースを有効に利用しつつ物入れを得る
ことができるとともに、物入れ部が低い位置に設けられ
、重心を可及的に低く設定し得て走行性、安定性向上を
も図ることができるようにした二輪車等の物入れ装置に
関する。

二輪車等では工具類等を収納する物入れは一般的にはフ
ロア上部や車体の後部上部に設けられている。

このため物入れとしての特別のスペースを必要とすると
ともに、フロア上部に設けられた場合には足廻りのスペ
ースを犠性にする等スペース上好ましくない。

又物入れが高い位置にあるため重量物を収納した場合に
は重心位置が高くなり、走行安定性の点で最善とはいえ
なくなる。

本考案者等は二輪車等の物入れにおける以上の如き問題
を解決すべく本考案をなしたものである。

本考案の目的は、低床式フロアを有する二輪車等におい
て、フロア前部にフロントフエンダ後半部を兼ねる傾斜
部を設け、傾斜部と前車輪後部間の空間に下方へ膨出す
る箱状凹部を設け、この凹部に工具その他を収納すると
ともに、凹部の開口部をフロア傾斜面と同一面をなす如
く開閉自在な蓋体で塞ぐ如くし、フロントフエンダ部の
スペースを有効に利用し、他の足廻りのスペースを犠性
にすることなく物入れを得ることができ、又これにより
工具等を含む物入れが低い位置に設けられることとなり
、重心を低く設定し得て走行安定性を向上せしめ得る二
輪車等の物入れ装置を提供する。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

第１図は自動二輪車の側面図を、第２図は第１図２−２
線断面図を、第３図は第１図３−３線断面図を示してい
る。

二輪車１は車体２の前部に低床式のフロア３を備え、フ
ロア３の後部には起立部４を備え、この部分４上に座乗
用シ一ト６を支持するシートポスト５が起設されている
。

起立部４の後方下部には後車輪７が配設され、これ７は
リャフォーク８で支持され、これ７は起立部４内に設け
られた図示しない原動機で駆動され、起立部４の上部後
方にはりャフエンダ９が延設されている。

車体２の前部にはフロントフォーク１０を介して前車輪
１１が支持され、フロント・フォーク１０は上方へ延出
されたステアリングシャフト１２に連結され、シャフト
１２上端はハンドル１３及びヘッドライト１４が設けら
れている。

フロア３はフラット且つ水平に設けられ、これ３の前部
には斜め前上方へ傾斜した部分１５が一体に設けられ、
この部分で前車輪１１のフロントフエンダ後半部を構戒
する。

傾斜部１５を含むフロア３の下面中央部には図示例では
第２図、第３図で明らかな如くフレームパイプ１６が前
後方向に縦通しこの傾斜部１５の下面は前車輪１１の後
部に適合し、これと空隙を保持し、且つ倣う如く下方へ
の膨出部１７が設けられ、図示例ではフレームパイプ１
６を挾んで左右に垂下設置され、この左右の膨出部１７
． １７内は傾斜部１５の上面に開口する箱状凹部とし
、物入れ１８， １８を形或する。

物入れ１８，１８の上端開口部周縁には段部１８ａ，１
８ａが形或され、この上面より一段下った段部１８ ａ
， １８ ａ上に開口部を覆う如く蓋体１９， １９を
各嵌合被冠し、蓋体１９， １９の上面はフロア傾斜部
１５上面と略同一面となる如く設定し、蓋体１９を開い
て内部に工具等を収納する。

蓋体１９は一端を開口周縁の一部に蝶着して枢動開閉自
在としても、開口に強嵌軽圧入する如くし、強制的に蓋
体を外す如くしても良い。

以上の傾斜部１５の前端部には半割状のポスト部２０が
形威され、ポスト部２２を有するフロントフエンダ前半
体２１と接合し、フロントフエンダ２３を構或するとと
もに、ポスト部２０． ２２でシャフト１２を支持する
フレームに双方を結合支持する。

このようにフロントフエンダ後半部をなすフロア前部の
車輪後部に適合する傾斜部１５下方に物入れを形威し、
蓋体を傾斜部表面と同一面とし、フエンダ後半部のスペ
ースを有効に利用する。

そして傾斜部がフロア前部に設けられているため足載せ
部として用いることができ、乗員の乗車姿勢や体格に応
じて足を任意に水平面、傾斜面に置くことができ、又傾
斜部で踏ん張りが効き、制動時等に姿勢が不安定になる
ことを防止することができる。

又物入れた重量物を収納した場合重心が低くなり、走行
安定性は向上する。

更に蓋体の上面は傾斜面と同一面であるため足の邪魔に
なることはない。

第４図は本考案の変更実施例を示し、本実施例は中央部
にフレームパイプのない実施例を示している。

フロア１０３の前部に傾斜部１１５を形或し、この部分
に下方へ膨出する部分１１７を形威し、上面を開口した
箱状空間１１８を形威し、この部分１１８内にバツテリ
１２４等の電装品を収納し、傾斜部上面の一部をなす蓋
体１１９で開口部を塞いだ。

かくすることにより電装品のスペース利用上有効な格納
部が得られ、バッテリーボックス等として他のスペース
を犠牲にすることなく、又邪魔になることもない。

そして重量物が低い位置にあるため重心は下って走行安
定性は一段と向上する。

以上図示例では二輪車に適用したが、前一輪の三輪車に
適用し得ること勿論である。

以上で明らかな如く本考案によれば、スペースを有効に
利用しつつ、他のスペースの犠性を伴なうことなく物入
れを設けることができ、足の邪魔となることなく、足の
踏ん張を効果的に行わせつつ物入れを設けることができ
る。

又物入れが低い位置にあるため、これへの工具等の収納
で重心が低くなり、走行安定性を向上させる上で好都合
である他、構造的にもフロアの一部と一体に設けること
ができる等簡易で部品の増加を伴うことなく実施できる
等実用性に富む。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は二輪車
の側面図、第２図は第１図２−２線断面図、第３図は第
１図３−３線断面図、第４図は変更実施例の側断面図、
第５図は同平面図である。 尚図面中１は二輪車、３，１０３はフロア、１１は前車
輪、１５， １１５は傾斜部、１８， １１８は物入れ
、１９，１１９は蓋体である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 低床式フロアを有する二輪車等において、フロア前部に
   前車輪後部を覆う如く傾斜部を設け、傾斜部と前車輪後
   部間の空間に下方へ膨出する箱状凹部を設け、この凹部
   のフロア傾斜部への開口部を塞ぎ、且つ傾斜部の面とほ
   ぼ同一面を構戒する蓋体を備えてなる二輪車等の物入れ
   装置。