JPS6143124B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明はプレス機械に板材を供給するために用
いられるレベラーフイーダにおけるレリース装置
に関するものである。

レベラーフイーダとは、いわゆるレベラーとロ
ールフイードを一体化して同一フレーム内に組み
込んだもので、板材をプレスに一定量ずつ送る送
りロールと、板材の曲りを矯正するワークロール
列と、板材をワークロール列に送り込む際に用い
るピンチロールと、送りロールで送り出された板
材の後退を防止するバツクストツプロールと、プ
レスの金型内で板材の位置修正を行なうためにそ
の修正の時期に板材をワークロール列及び送りロ
ールから解放されるレリース装置とを備えてい
る。

「従来の技術」 従来、レベラーフイーダにおいては上下に設け
たワークロール及び送りロールの何れか一方をフ
レームに回転自在に設けて固定側とし、他方をこ
れに向けて油圧等によるクランプシリンダにより
付勢する可動側とし、曲りの矯正と送りとを行な
わせると共に所要の時期に切換弁により油圧等を
解放することによりレリースを行つていた。

「発明が解決しようとする問題点」 従来のレリースは、油圧を解放し付勢力を除く
だけであるためレリースは緩かで、プレスが高速
化するに従つてレリースが必要な時期に追従でき
ず、プレスの金型内で行なう板材の位置修正が不
正確となり、或いは位置修正用のピンなどが折損
して金型を破損するおそれがあつた。

「問題点を解決するための手段及び作用」 本発明はこれらの欠点を除き、可動側のワーク
ロール及び送りロールをクランプシリンダで付勢
すると共に、クランプシリンダの油圧を解放時、
あるいは解放せずにプレスのクランク軸と連動す
る駆動系により所要の時期に強制的にレリースさ
せることによりレリースの時期をプレスに追従さ
せ、プレスの金型内で行なう板材の位置修正を正
確とし、金型の破損を防止した。

「実施例」 第１図において本発明によるレリース装置を設
けたレベラーフイーダの構造を示している。本レ
ベラーフイーダにおいては上側のワークロール８
列とその出口側に設けた上側の送りロール９をフ
レームに回転自在に設けて固定側としている。逆
に固定側を下側に設けても差支えない。

上側のワークロール８列と互い違いに入り組む
ように対応した下側のワークロール８列はレバー
６に回動自在に設けられている。上側の送りロー
ル９と対向する下側の送りロール９はブロツク１
６に回転自在に設けられ、ブロツク１６に送りロ
ール９と同心に設けたピン１７はレバー６の上下
方向の長穴に隙間Ｃを設けて適合している。

レバー６は送りロール９の出口側Ｂに設けた支
点軸１０により揺動自在に支持されている。支点
軸１０は、送りロール９の出口側に設けた板材の
後退を防止するバツクストツプロール１３の下側
のロールと同心に設けられている。

レバー６の下方には支点ピン３でその中央部を
揺動自在に支持されたレバー５が設けられてい
る。レバー６の入口側Ａの先端部に連結したリン
ク４の他端部に設けたピン７はレバー５の端部に
設けた上下方向の長穴に隙間ｅを設けて適合して
いる。レバー５の他端部と偏心板１の偏心部とは
コンロツド２で連結されている。偏心板１はプレ
スのクランク軸（図示せず）と同期回転する構造
とし、偏心の向きはプレスのクランクの偏心と約
180℃位相をずらしてある。レバー６の先端部近
傍とフレームとの間にはワークロール８を上向に
付勢するクランプシリンダ１４が設けられ、また
ブロツク１６とフレームとの間には送りロール９
を上向に付勢する送りロール用クランプシリンダ
１５が設けられている。

上側のワークロール８には夫々ワークロール圧
下調整ねじ１２が設けられ、板材の曲りを矯正す
る際の下側のワークロール８への板材の圧下量を
調整できるようになつている。ワークロール８の
入口側Ａには板材をワークロール８に導入する場
合だけに用いるピンチロール１１が設けられてい
る。

次に作用について述べる。プレスが上死点で停
止して偏心板１の偏心部が下限位置にあり、コン
ロツド２、レバー５、リンク４、レバー６を介し
て下側のワークロール８、送りロール９が上限に
ある状態、このときクランプシリンダ１４、送り
ロール用クランプシリンダ１５の油圧は切換弁
（図示せず）により解放されると隙間ｅ，ｃの作
用で下側のワークロール８等の自重でワークロー
ル８、送りロール９部は開口する。この状態で板
材は入口側Ａからピンチロール１１により出口側
Ｂに送り込まれる。板材がバツクストツプロール
１３で保持されると、ピンチロール１１は板材を
レリースし、運転準備が終る。

切換弁（図示せず）が切り換えられシリンダ１
４，１５に圧油が供給されワークロール８及び送
りロール９が板材をクランプし所要の送りを与え
る状態になる。隙間ｅとｃとが設けてあるので、
シリンダ１４，１５の上限において偏心板１の偏
心部がその上限前後を回転する間のレバー５の若
干の揺動が逃げられる。

送りを終り偏心板１の偏心部が上限に近づくと
レバー５はリンク４を下向に引く方向に揺動する
が隙間ｅがあるのである範囲ではワークロール８
及び送りロール９はシリンダ１４，１５により上
向に付勢されたまゝに保持される。所要の時期に
隙間ｅだけ動いたレバー５は強制的にリンク４、
レバー６を介してワークロール８をレリースす
る。続いてレバー６が隙間Ｃだけ動くと送りロー
ル９をレリースする。レバー６は出口側の支点軸
１０で支持されているので、入口側のワークロー
ル８のレリースの動きや大きく圧下量と対応する
と共に入口側からレリースされ、その後に送りロ
ール９がレリースされる。

「発明の効果」 本発明によれば、クランプシリンダの圧油を解
放すると共に強制的に所要の時期にレリースする
ことができ、かつレリースが入口側から順序に行
なわれるので材料のスプリングバツクが入口側に
逃げ、出口側へ影響しないでの送り長さの誤差を
小さくでき、プレスの金型内で行なわれる板材の
位置修正が容易で、かつ正確となり、金型の破損
が防止できる。従つてプレスの高速化に対応する
ことができるなど、実用上の効果と利点は大き
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用したレベラーフイーダの
要部を示した正面図である。 １は偏心板、２はコンロツド、３は支点ピン、
４はリンク、５はレバー、６はレバー、７はピ
ン、８はワークロール、９は送りロール、１０は
支点軸、１１はピンチロール、１２はワークロー
ル圧下調整ねじ、１３はバツクストツプロール、
１４はクランプシリンダ、１５は送りロール用ク
ランプシリンダ、１６はブロツク、１７はピン、
である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ プレス機械に板材を供給するレベラーフイー
   ダのレリース装置において、上側のワークロール
   ８とこれらの出口側の送りロール９とをフレーム
   に回転自在に設け、下側のワークロール８を回転
   自在に支持し、その出口側を支点軸１０に枢着
   し、シリンダで上向に付勢したレバー６を設け、
   下側の送りロール９を回転自在に支持し、フレー
   ムに昇降自在でシリンダで上向に付勢したブロツ
   ク１６を設け、ブロツク１６のピン１７をレバー
   ６の上下方向の長穴に隙間ｃをもたせて係合し、
   レバー６の下方にその中央部を支点ピン３に枢着
   したレバー５を設け、レバー６の入口側端部に枢
   着したリンク４の下端のピン７をレバー５の上下
   方向の長穴に隙間ｅをもたせて係合し、レバー５
   の出口側端をクランク軸と連動する偏心板１の偏
   心部を連結したことを特徴とするレベラーフイー
   ダにおけるレリース装置。