JPS6141131Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の利用分野］ 本考案は光学的情報をデイスクに記録し、また
記録した情報を再生する装置に関し、特にその光
学系の駆動装置に関する。

［考案の背景］ 従来、この種の装置では、光ビームを適正位置
に向けさせるため回動可能な反射板を利用した
り、またビームスポツトの径を適正径にするため
に、収束レンズを上下制御する装置を利用するも
のがあるが、これらの装置の駆動装置の構成が複
雑であり、微細な光ビーム、ビームスポツトを制
御するため可動部材に微妙な制御が必要であり、
また可動部材が多く相乗誤差が大きくなり、その
補正が必要であつた。

［考案の目的］ 本考案は上記の諸点に鑑みて、光学系の各要素
を固定し、光学系全体を可動にして光ビームの焦
点及びトラツキング制御を行い、光学系の駆動装
置を簡潔にして装置全体を薄型化でき、各制御を
確実かつ容易にすることを目的とする。

［考案の概要］ 上記目的を達成するため、本考案は、光ビーム
をデイスクに収束させる収束レンズと、光ビーム
を収束レンズを介してデイスク及び光検出素子へ
導く光学素子とからなる光学系を収納体に固定
し、この収納体の前記デイスクの径方向に平行な
方向の一端部分を揺動可能に枠体に支承し、また
デイスクの径方向に平行な方向の他端部分に、前
記光検出素子から検出される焦点制御信号に従つ
て収納体を前記一端部分を中心にデイスク方向に
上下動させる第１駆動体を配置し、さらに収納体
の前記一端部分から他端部分方向に対して直交す
る方向の前記他端部分の側部に、前記光検出素子
から検出されるトラツキング信号に従つて収納体
を前記一端部分を中心にデイスクと略水平方向に
横動させる第２駆動体を配置したことを特徴とす
る。

［考案の実施例］ 以下本考案の好適な実施例を図面に従い説明す
る。

枠体１には、後述する光学系を固定する収納体
２のデイスク２０の径方向（図面の左右方向）と
平行な方向の一端、すなわち右端２ａから延出し
た固定片３をネジ止めしてあり、この固定片３の
途中にスプリング、ゴム等の弾性体４を介在さ
せ、収納体２を枠体１に対して可撓性を持たせて
支承している。更に収納体２のデイスク２０の径
方向（図面の左右方向）と平行な方向の他端、す
なわち左端２ｂには、一極を外部に向けて固定し
た磁石体５と、また枠体１の左部に収納体２の左
端２ｂと対向したＵ字状の鉄心６と、この鉄心６
の中央部に巻回したコイル７とからなる第１駆動
体８を配設する。また前記収納体２に設けた収束
レンズ９の近傍であつて、かつ収納体２の前記右
端２ａから左端２ｂに対して直交する方向の両側
には、同極を外部に向けた磁石体１０，１１を固
着し、更にこの磁石体１０，１１に端部１２ａ，
１２ｂを各々対向したＵ字状の鉄心１２と、この
鉄心１２の中央部に巻回したコイル１３とにより
第２駆動体１４を構成する。この第２駆動体１４
は枠体１の左部に配設されることになる。

前記収納体２に固定される光学系は第５図に示
す如く、光源１５から発する光ビームがレンズ１
６、偏光ビームスプリツタ１７、λ／４板１８を
透過し、反射プリズム１９にて前記収束レンズ９
を介してデイスク２０に入射する様にし、デイス
ク２０からの反射ビームが収束レンズ９、反射プ
リズム１９、λ／４板１８を透過し、偏光ビーム
スプリツタ１７にて光ビームと略90度異なる方向
へ反射され、レンズ２１を介して光検出素子２２
に入射する様にしている。

そして、デイスク２０に対する光ビームの適正
位置からの位置ズレをトラツキング信号として、
またデイスクを照射する光ビームのビームスポツ
トが適正な径より大小変化する際の変化を焦点制
御信号として、光学的に前記光検出素子２２にて
取らえる公知の手段を採用している。

枠体１の側壁には、頭部にスプリング、ゴム等
の弾性体２３を固着したネジ２４を螺着して、収
納体２の過回転を防止し、更に収束レンズ９を固
定した収納体２の下壁と枠体１間にはスプリン
グ、ゴム等の弾性体２５を配し、収納体２の支え
にしている。

上記実施例の作用を説明すると、常時、収納体
では、第１駆動体８にて磁石体５が引付けられ、
また固定片３にて右端２ａが枠体１に固定されて
いるため、デイスク２０に対して、略水平に保た
れる。ここでデイスク２０の偏心等の影響にて光
ビームが適正位置よりずれたり、ビームスポツト
の径が変化すると、その変化が光検出素子２２上
に光学的変化として現われ、これを電気的信号に
変換し、ビームスポツト径の変化を焦点制御信号
として前記第１駆動体８のコイル７に入力し、鉄
心６の磁力を変化させ、磁石体５の引付け力を制
御し、収納体２を固定片３を中心にデイスク２０
方向に上下動させ、ビームスポツト径を適正径に
保持すべく制御する。一方光ビームが照射適正位
置よりずれた時の変化をトラツキング信号として
前記第２駆動体１４のコイル１３に入力し、鉄心
１２の磁力を変化させ、磁石体１０，１１の引付
け力を制御し、収納体２を固定片３を中心にデイ
スク２０と略水平方向に横動させ、光ビームの照
射位置の制御を行う。

第３図に示す第２実施例を、上記実施例と共通
部品には共通符号を付すことで略して説明する
と、枠体１に、収納体２の右端２ａから延出した
固定片３をネジ止めし、収納体２の左端２ｂをス
プリング２６にて枠体１に保持し、デイスク２０
に対し略水平に収納体２を保つている。また収納
体２の両側壁には上記実施例と同様に、磁石体１
０，１１を固着し、枠体１の左部に前記磁石体１
０，１１に端部１２ａ，１２ｂを各々対向したＵ
字状の鉄心１２と、その中央部にコイル１３を巻
回した第２駆動体を配設する。更に収納体２の収
束レンズ９を保持した左端２ｂ部分の底蓋に円筒
状コイル２７を固定し、この円筒状コイル２７に
対して、枠体１に凹状磁石体２８を固定して第１
駆動体２９を構成する。

従つて、トラツキング制御は、上記実施例とま
つたく同様に第２駆動体１４と磁石体１０，１１
との磁気作用にて行い、焦点制御は、焦点制御信
号を前記円筒状コイル２７に入力し、この筒状コ
イル２７と凹状磁石体２８との磁気作用にて、収
納体２をデイスク２０方向に上下動させて行う。

尚、収納体２内に収納固定する光学系は、公知
の種々の構成を基本にして種々の変型が考えられ
る。

［考案の効果］ 本考案は上述のごとく構成してなり、光学系の
各要素を収納体に単に固定すれば良く、その組立
が簡単であり、また光学系の各要素は動く必要が
なく、作動誤差が小さく、また第１駆動体、第２
駆動体は別離して配置することからその保守が容
易であり、かつ薄型化が図れる等実用上の効果大
なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例を示す正面一部断
面図、第２図は同実施例の側面一部断面図、第３
図は第２実施例の正面一部断面図、第４図は同実
施例の側面一部断面図、第５図は光学系の一実施
例を示す説明図である。 １……枠体、２……収納体、８……第１駆動
体、９……収束レンズ、１４……第２駆動体、２
０……デイスク、２２……光検出素子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 光ビームをデイスクに収束させる収束レンズ
   と、光ビームを収束レンズを介してデイスク及び
   光検出素子へ導く光学素子とからなる光学系を収
   納体に固定し、この収納体の前記デイスクの径方
   向に平行な方向の一端部分を揺動可能に枠体に支
   承し、またデイスクの径方向に平行な方向の他端
   部分に、前記光検出素子から検出される焦点制御
   信号に従つて収納体を前記一端部分を中心にデイ
   スク方向に上下動させる第１駆動体を配置し、さ
   らに収納体の前記一端部分から他端部分方向に対
   して直交する方向の前記他端部分の側部に、前記
   光検出素子から検出されるトラツキング信号に従
   つて収納体を前記一端部分を中心にデイスクと略
   水平方向に横動させる第２駆動体を配置してなる
   光学的情報の記録及び再生装置の光学系駆動装
   置。