JPS6141086B2 - - Google Patents

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JPS6141086B2
JPS6141086B2 JP12740080A JP12740080A JPS6141086B2 JP S6141086 B2 JPS6141086 B2 JP S6141086B2 JP 12740080 A JP12740080 A JP 12740080A JP 12740080 A JP12740080 A JP 12740080A JP S6141086 B2 JPS6141086 B2 JP S6141086B2
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JP
Japan
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resin
composite material
diisocyanate
polyamide
item
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JP12740080A
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JPS5750717A (en
Inventor
Tooru Tominaga
Tetsuo Myagawa
Toichi Sakata
Yoshuki Mukoyama
Hiroshi Nishizawa
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6141086B2 publication Critical patent/JPS6141086B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は冷蔵庫、冷凍機、ルームクーラー等に
用いられる電動機の絶縁材に用いられる電気絶縁
用複合材料に関するもので、その目的とするとこ
ろは冷媒によるオリゴマー抽出量が小さく、しか
も塗工した樹脂皮膜とポリエチレンテレフタレー
トフイルムの密着性のすぐれた電気絶縁用複合材
料に関するものである。 一般に冷却機用電動機のスロツト絶縁、相間絶
縁、段間絶縁ウエツジ等に使用する絶縁材として
は、耐熱性、耐湿性、機械的強度の点を考慮して
ポリエチレンテレフタレートフイルムが最も多く
採用されており、電動機の耐熱度が上昇していく
最近の傾向とともに該ポリエチレンテレフタレー
トフイルムの採用はさらに増大する一方である。
しかしながら、このポリエチレンテレフタレート
フイルムは水分やアルカリ物質の存在下で劣化し
易い性質を有し、しかも、この劣化は温度上昇と
ともに促進され、ポリエチレンテレフタレートフ
イルムの機械的強度とくに引張り強さを低下させ
るとともにポリエチレンテレフタレートフイルム
からのオリゴマーの抽出量を増大させることが判
明した。 従つてE種以上の耐熱性を有する冷却機用電動
機の絶縁材として該ポリエチレンテレフタレート
フイルムを使用するのは十分な検討を要する。 即ちポリエチレンテレフタレートフイルムはオ
リゴマーと呼ばれる低分子量の不完全ポリマーを
1.5〜2.0重量パーセント含有しているために高温
中で使用されるとオリゴマーが冷媒(例えば冷凍
機油とフロン22の混合物)中に抽出されたり、そ
の他の冷化物が剥離脱落し、冷媒を汚染する。 その結果、現在の冷却機の冷凍サイクルは毛細
管を通つて膨張する方式をとつているので、上記
の劣化物やオリゴマーが、この毛細管部に詰り、
冷却能力を著しく低下することになる。 これらの問題を解決するために、ポリエチレン
テレフタレートフイルム上にイミド基を有する樹
脂溶液、例えばポリイミドワニス、ポリアミドイ
ミドワニスを塗布し、乾燥した複合材料を作成し
たが、この複合材料は、ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムとイミド基を有する樹脂フイルム間
の密着性(接着性)が小さいため、電工作業中に
イミド基を有する樹脂皮膜が剥離しやすく、実用
化を困難にしていた。 ポリエチレンテレフタレートフイルムとイミド
基を有する樹脂皮膜間の密着性を改良するため
に、ポリエチレンテレフタレートフイルムの表面
をエツチング加工して粗面にして密着性を向上さ
せる試みもなされているが、ポリエチレンテレフ
タレートフイルムの両面をエツジング加工するこ
とは価格的に高価になり実際上はかなり限定され
て使用されることとなり幅広く使用されるには至
つていない。 ポリエチレンテレフタレートフイルムの耐冷媒
性向上に有効なイミド基を有する樹脂としてはポ
リイミド、ポリアミドイミド樹脂等があるが、こ
れらの樹脂はいずれもN―メチル―2ピロリド
ン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミ
ドなどの極めて吸湿性に富む溶媒を主成分に使用
している。 従つて塗工してから加熱乾燥する過程において
空気中の水分を吸湿しやすく吸湿するとこれらの
樹脂の一部が、その溶媒から析出し黄白色化し、
強じんな皮膜の形成が不可能になるという欠点が
あつた。 本発明は上記の点に鑑みなされたもので、ポリ
エチレンテレフタレートフイルムの両面にクレゾ
ール系溶媒に可溶なポリアミドイミド樹脂ワニス
を塗布した後、加熱乾燥させ、樹脂皮膜を密着さ
せてなる電気絶縁用複合材料に関する。 本発明によれば樹脂皮膜とポリエチレンテレフ
タレートフイルムの密着性のすぐれた低オリゴマ
ー抽出量の電気絶縁用複合材料が得られる。ポリ
エチレンテレフタレートフイルムの両面に塗布さ
れるワニスとしては、クレゾール系溶媒に可溶な
ポリアミドイミド樹脂が用いられ、これは、一般
に樹脂皮膜と密着性が非常に悪いポリエチレンテ
レフタレートフイルムとも極めてよく密着して、
しかも耐熱性が極めて優れている上に、冷媒中に
於て水分やアルカリ性物質が侵入して拡散してい
くのを抑える作用を有する。 本発明において用いられるクレゾール系溶媒に
可溶なポリアミドイミド樹脂としては、例えばイ
ソシアヌレート環含有ポリイソシアネート、ジイ
ソシアネート、ラクタム、トリカルボン酸無水
物、トリカルボン酸無水物以外の一般式
【式】〔X,X′は同一であつても異 なつていてもよく、カルボキシル基又は酸無水物
基、Yはカルボキシル基、酸無水物基、水酸基又
はアミノ基、Rは(―R1)―nZ―(R2)―l,芳香族、

肪族、脂環族又は複素環族の残基、但しR1とR2
は同一でも異なつていてもよく、芳香族、脂肪
族、脂環族又は複素環族の残基、Zは―CH2―,
―CO―,―SO2―又は―O―,mとlは1又は
2の整数であり、nは1以上の整数である〕で示
される化合物を、イソシアヌレート環含有ポリイ
ソシアネートを全イソシアネート当量の0〜30当
量パーセント、トリカルボン酸無水物以外の一般
【式】で示される化合物を全カルボ キシル当量の0〜30当量パーセントとしてクレゾ
ール系溶媒中で反応させて得られるポリアミドイ
ミド樹脂が使用される。 イソシアヌレート環含有ポリイソシアネートと
しては、例えばトリレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、4,4′―ジフエニルエ
ーテルジイソシアネート、ナフチレン―1,5―
ジイソシアネート、4,4′―ジフエニルメタンジ
イソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、エ
チレンジイソシアネート、1,4―テトラメチレ
ンジイソシアネート、1,6―ヘキサメチレンジ
イソシアネート、1,12―ドデカンジイソシアネ
ート等の脂肪族ジイソシアネート、シクロブデン
1,3―ジイソシアネート、シクロヘキサン1,
3―および1,4―ジイソシアネート、イソフオ
ロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネー
ト、トリフエニルメタン―4,4′,4″―トリイソ
シアネート等のポリイソシアネートの三量化反応
によつて得られるイソシアヌレート環含有ポリイ
ソシアネートが使用される。耐熱性等を考慮する
と、好適にはトリレンジイソシアネート、4,
4′―ジフエニルメタンジイソシアネートなどの芳
香族ジイソシアネートの三量化反応又はイソフオ
ロンジイソシアネートの三量化反応によつて得ら
れるイソシアヌレート環含有ポリイソシアネート
を用いることが好ましい。好適なイソシアヌレー
ト環含有ポリイソシアネートの製造法は特開昭55
―75417号公報に示されている。 ジイソシアネートとしては、上記したイソシア
ヌレート環含有ポリイソシアネートの原料として
使用された芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイ
ソシアネート又は脂環族ジイソシアネートが使用
される。耐熱性等を考慮するとトリレンジイソシ
アネート、4,4′―ジフエニルメタンジイソシア
ネートなどの芳香族ジイソシアネートが好まし
い。 イソシアヌレート環含有ポリイソシアネートは
分岐成分として使用され、そのイソシアヌレート
環骨核はすぐれた耐熱性を付与する。 イソシアヌレート環含有ポリイソシアネートは
全イソシアネート当量の0〜30当量パーセントの
範囲で使用される。30当量パーセントを越えると
分岐度が高まり、目的とする分子量に到達するま
でに合成中ゲル化することもある。 クレゾール系溶媒可溶化の重要な原料であるラ
クタムとしては、一般的にはイソシアネート基又
は酸無水物基と反応して主としてクレゾール系溶
媒に可溶なものであれば何でもよいが、溶解性、
反応性及びコスト面を考慮すればε―カプロラク
タムが好ましい。ラクタムの使用量は特に制限は
ないが、耐熱性等を考慮すると全イソシアネート
当量の100当量パーセント未満が好ましい。 トリカルボン酸無水物としてはトリメリツト酸
無水物、ブタン―1,2,4―トリカルボン酸無
水物等が用いられる。耐熱性等を考慮するとトリ
メリツト酸無水物が好ましい。 トリカルボン酸無水物以外の一般式
【式】で示される化合物は、ポリイソ シアネートとアミド結合及び/又はイミド結合を
形成して樹脂化しうるカルボキシル基又は酸無水
物基を少なくとも2個有し、さらに必要に応じ水
酸基又はアミノ基を併せもつものである。可そう
性、耐熱性、耐摩耗性、耐フレオン性などを考慮
すれば、トリメシン酸、トリス(2―カルボキシ
エチル)イソシアヌレート、3,3′,4,4′―ベ
ンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物等が好ま
しく、またトリレンジイソシアネート三量体、イ
ソホロンジイソシアネート三量体等の上記したイ
ソシアヌレート環含有ポリイソシアネートと無水
トリメリツト酸との反応生成物、例えばポリイミ
ドポリカルボン酸等が用いられる。 トリカルボン酸無水物以外の一般式
【式】で示される化合物は、全カルボ キシル当量の0〜30当量パーセントの範囲で使用
される。30当量パーセントを越えると分岐度が高
まり、目的とする分子量に到達するまでに合成中
ゲル化することもある。ここで、酸成分の酸無水
物基、水酸基及びアミノ基1当量はカルボキシル
基1当量として取り扱う。 耐熱性、可とう性の点からイソシアネート成分
と酸成分の使用量は、カルボキシル基に対するイ
ソシアネート基の当量比が好ましくは1.5〜0.7に
なるように、より好ましくは1.5〜0.7になるよう
に、より好ましくは0.85〜1.15の範囲にする。 反応は、全ての原料を同時に仕込んでもよい
し、目的に応じて段階的に仕込み、反応を進めて
もよい。反応温度は全成分を仕込んだ後の主反応
を200〜220℃で行なう。反応の進行状態は発生す
る炭酸ガスの気泡及び溶液の粘度を観測すること
で把握可能である。 クレゾール系溶媒としてはクレゾールの他フエ
ノール、キシレノール等が使用でき、混合溶媒で
もよい。合成溶媒の一部には高沸点の芳香族有機
溶媒、例えばキシレン、NISSEKI HISOL―
100,150(日本石油化学〓製芳香族炭化水素の商
標)、セロソルブアセテート(ダウ・ケミカル社
製エチレングリコールモノエチルエーテルモノア
セテートの商標)等も使用できる。 このようにして得られたポリアミドイミド樹脂
組成物は、例えばさらに上記のクレゾール系溶媒
で樹脂分5〜40重量パーセントに希釈されてワニ
スとして用いられる。この場合、塗膜形成性等を
考慮して助溶剤としてキシレン、NISSEKI
HISOL―100、セロソルブアセテート、トリクレ
ン等の塩素系溶剤などを併用してもよい。 本発明におけるクレゾール系溶媒に可溶なポリ
アミドイミド樹脂は、出発原料として少なくとも
ラクタム、ジイソシアネートとトリカルボン酸無
水物を使用する場合、実質的に線状な高分子量体
を与える。このようなポリアミドイミド樹脂の製
造法は特公昭46―29730号公報、特開昭50―
116591号公報などに示されている。 出発原料として少なくともラクタム、ジイソシ
アネートおよびトリカルボン酸無水物に加えてイ
ソシアヌレート環含有ポリイソシアネートを使用
する場合分岐高分子量体を与える。このような分
岐ポリアミドイミド樹脂の製造法は特開昭55―
75417号公報、特開昭56―41218号公報,特開昭56
―95919号公報米国特許3238181号明細書などに示
されている。 出発原料として少なくともラクタム、ジイソシ
アネートおよびトリカルボン酸無水物に加えて更
に分岐成分として3,3′,4,4′―ベンゾフエノ
ンテトラカルボン酸二無水物などのケトポリカル
ボン酸無水物を使用する場合、分岐高分子量体が
得られる。このような分岐ポリアミドイミド樹脂
の製造法は特願昭55―30482号に示されている。 また、出発原料として少なくともラクタム、ジ
イソシアネートおよびトリカルボン酸無水物に加
えて更に分岐成分として3官能性以上のポリカル
ボン酸、例えば、トリメシン酸、トリス(2―カ
ルボキシルエチル)イソシアヌレート又はイソシ
アヌレート環含有ポリイソシアネートと無水トリ
メリツト酸との反応生成物などを使用する場合、
分岐高分子量体を与えることが知られている。可
とう性、耐熱性、耐摩耗性、コスト面などを考慮
すると出発原料として少なくともラクタム、ジイ
ソシアネート、トリカルボン酸無水物及びイソシ
アヌレート環含有ポリイソシアネートを使用して
得られるクレゾール系溶媒に可溶な分岐ポリアミ
ドイミド樹脂が好適である。 本発明で使用するクレゾール系溶媒に可溶なポ
リアミドイミド樹脂ワニスにエポキシ樹脂、アル
コキシ変性メラミン樹脂、フエノールホルムアル
デヒド樹脂、キシレンホルムアルデヒド樹脂、イ
ソシアヌレート環含有ポリイソシアネート、有機
酸金属塩、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリイミド樹脂、ポリヒダントイン樹脂、ポリス
ルホン酸樹脂、炭酸グアニジン、ベンゾトリアゾ
ール、フラン樹脂、フエノキシ樹脂、ウレタンエ
ラストマー、ポリブタジエン樹脂、ニトリルブタ
ジエンゴム、アクリルゴムなどの添加剤を樹脂分
に対して0.1〜25重量パーセントの割合で使用し
改質することができる。特に硬化速度を速め塗膜
形成性を向上させるためには、熱硬化性樹脂、特
にエポキシ樹脂、アルコキシ変性メラミン樹脂、
フエノールホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹
脂が好ましい。 クレゾール系溶媒に可溶なポリアミドイミド樹
脂をポリエチレンテレフタレートフイルムの両面
に塗布後加熱乾燥して樹脂皮膜をその両面に形成
すれば、その耐熱性を向上できるのはもちろんの
こと冷媒中に於て水分やアルカリ性物質の侵入が
少なくなるのでポリエチレンテレフタレートフイ
ルムの劣化は小さく、熱劣化後の発泡(ブリスタ
ー)の発生が防止できる密着性のすぐれた複合材
料が得られる。ポリエチレンテレフタレートフイ
ルムの両面に塗布し加熱乾燥して得られる乾燥さ
れた樹脂皮膜の厚さは0.004mmから0.025mmの範囲
が好ましい。ポリエチレンテレフタレートフイル
ムの表面上へのクレゾール系溶媒に可溶なポリア
ミドイミド樹脂ワニスの塗布、乾燥は、例えば10
重量パーセントの樹脂溶液に調整したポリアミド
イミド樹脂ワニスにポリエチレンテレフタレート
フイルムを浸漬後、好ましくは、80〜180℃の温
度で0.5〜2時間乾燥して行なわれる。 本発明を比較例及び実施例によつて説明する。 比較例 1 ポリエチレンテレフタレートフイルム(東レ株
式会社Sタイプルミラー#250、厚さ0.25mm)の
両面にポリアミドイミドワニス(日立化成工業(株)
製商品名HI―400)のジメチルアセトアミド溶液
(樹脂分8重量パーセント)を塗布し加熱乾燥し
て樹脂皮膜厚を0.006mmの厚さに形成し比較試料
1とした。 比較例 2 ポリエチレンテレフタレートフイルムの表面を
サンドマツト加工によりエツチングしたポリエチ
レンテレフタレートフイルムに前記のポリアミド
イミドワニスを塗布し加熱乾燥して樹脂皮膜厚を
0.007mmの厚さに形成し比較試料2とした。 実施例 1 (1) クレゾール系溶媒に可溶なポリアミドイミド
樹脂の合成 (i) イソシアヌレート環含有ポリイソシアネー
トの合成 成 分 グラム トリレンジイソシアネート 600 キシレン 600 2―ジメチルアミノエタノール(触媒) 1.8 上記成分を温度計、かきまぜ機をつけた四
つ口フラスコに入れ、窒素気流中で140℃に
昇温し、同温度でイソシアネート基の含有量
(初期濃度:48重量パーセント)が25重量パ
ーセントになるまで反応を進めた。このもの
の赤外スペクトルには1710cm-1、1410cm-1
イソシアヌレート環の吸収が認められ、2260
cm-1にはイソシアネート基の吸収が認められ
た。 (ii) クレゾール系溶媒に可溶なポリアミドイミ
ド樹脂の合成
【表】 環含有ポリイソシアネート
(50重量%溶液)
【表】 トリメリツト酸無水物を除く上記成分を温
度計、かきまぜ機、分留管をつけた四つフラ
スコに入れ、窒素気流中で温度を180℃に上
昇し90分間反応を行なう。次いでトリメリツ
ト酸無水物を添加し210℃に昇温する。210℃
で保温し、15時間反応を進めた。クレゾール
で樹脂分濃度30重量パーセントに調整してワ
ニスを得た。このものの粘度は250ポアズで
あつた。赤外吸収スペクトルには1780cm-1
イミド基の吸収、1650cm-1にアミド基の吸収
が認められた。 (iii) 複合材料の製造 ポリエチレンテレフタレートフイルム(東
レ株式会社Sタイプルミラー#250、厚さ
0.25mm)の両面に()で合成したクレゾール
可溶ポリアミドイミド樹脂ワニスのクレゾー
ル希釈溶液(樹脂分9重量パーセント)を塗
布し160℃の温度で2時間加熱乾燥して樹脂
皮膜厚さが0.006mmの複合材料を得た。 実施例 2 (1) エポキシ樹脂含有ポリアミドイミド樹脂ワニ
スの調製 (i) クレゾール系溶媒に可溶なポリアミドイミ
ド樹脂の合成
【表】 トリメシン酸、トリメリツト酸無水物を除
く上記成分を温度計、かきまぜ機、分留管を
つけた四つ口フラスコに入れ、窒素気流中で
温度を180℃に上昇し90分間反応を行なう。
次いで160℃に温度を下げ、トリメシン酸、
無水トリメリツト酸を添加しクレゾールが還
流する温度まで上昇する。この温度で10時間
反応を進めた。クレゾールで樹脂分濃度23重
量パーセントに調製してポリアミドイミドワ
ニスを得た。このものの溶液粘度は83ポアズ
(30℃)、還元比粘度は0.27(0.5g/ジメチ
ルフオルムアミド100ml溶液)であつた。 (ii) エポキシ樹脂含有ポリアミドイミド樹脂ワ
ニスの調製 (i)で得たポリアミドイミド樹脂の樹脂分
100重量部に対して樹脂分で15重量部のエピ
コート1004(シエル社製エポキシ樹脂、商品
名)をかきまぜながら加えて均一なワニスを
得た。 (iii) 複合材料の製造 ポリエチレンテレフタレートフイルム(東
レ株式会社Sタイプルミラー#250、厚み
0.25mm)の両面に(i)で得たエポキシ樹脂含有
ポリアミドイミドワニス(クレゾールとキシ
レンの混合溶媒で樹脂分9重量パーセントの
濃度に調整したもの)を塗布し160℃で40分
間加熱乾燥して樹脂皮膜厚さが0.008mmの複
合材料を得た。 実施例 3 (i) フエノールホルムアルデヒド樹脂含有ポリア
ミドイミド樹脂ワニスの調製 実施例1(i)で得たポリアミドイミド樹脂の樹
脂分100重量部に対してヒタノール2084(日立
化成社製フエノールホルムアルデヒド樹脂、商
品名)を樹脂分で7重量部かきまぜながら加え
て均一なワニスを得た。 (ii) 複合材料の製造 ポリエチレンテレフタレートフイルム(東レ
株式会社Sタイプルミラー#250、厚み0.25
mm)の両面に(i)で得たフエノール樹脂含有ポリ
アミドイミドワニス(クレゾール、セロソルブ
アセテート及びキシレンの混合溶媒で樹脂分
8.5重量パーセントの濃度に調整したもの)を
塗布し155℃の温度で50分間加熱乾燥して厚さ
0.007mmの樹脂皮膜を形成する複合材料を製造
した。 実施例 4 (i) アルコキシ変性メラミン樹脂含有ポリアミド
イミド樹脂ワニスの調製 実施例2(1)(i)で得たポリアミドイミド樹脂の
樹脂分100重量部に対してメラン20(日立化成
工業(株)製アルコキシ変性メラミン樹脂、商品
名)を樹脂分で5重量部かきまぜながら加えて
均一なワニスを得た。 (ii) 複合材料の製造 実施例3複合材料の製造に用いたポリエチレ
ンテレフタレートフイルムの両面に(i)で得たア
ルコキシ変性メラミン樹脂含有ポリアミドイミ
ド樹脂ワニス(クレゾール、セロソルブアセテ
ート及びキシレンの混合溶媒で樹脂分8重量パ
ーセントの濃度に調整したもの)を塗布し160
℃の温度で50分間加熱乾燥して厚さ0.006mmの
樹脂皮膜を形成する複合材料を製造した。 比較例及び実施例の複合材料を供試試料とし
ポリエチレンテレフタレートフイルムと塗布し
た樹脂皮膜との密着性を、初期及びフロン―22
ガス(R―22)中に於て140℃で4日間加熱劣
化後を比較した。 密着性の価はJIS K 5400―1979の碁盤目試
験法に準じて碁盤目状の切り傷をつけさらにそ
の上に粘着テープを貼りつけて粘着テープによ
る強制剥離試験により樹脂皮膜の密着性を比較
した。 また急加熱時に、複合材料の中に侵入した冷
媒(R―22)の急激な揮散のために発生するポ
リエチレンテレフタレートフイルムと塗布した
樹脂皮膜間の発泡の状態を調べるブリスター試
験は130℃の温度で10分間加熱して行なつた。
以上の試験方法により密着性の試験結果を表1
に示す。
【表】
【表】 実施例1〜4に用いたポリエチレンテレフタレ
ートフイルム単独、比較例1,2で得た複合材料
実施例1〜4で得た複合材料をR―22ガス雰囲気
(100mlのオートクレーブ中にR―22を30g採取)
中で120℃の温度で1500時間加熱劣化した。 所定の時間毎にR―22によるオリゴマーの抽出
量を測定した結果を第1図に示す。 1はポリエチレンテレフタレートフイルムを示
し、2,3は比較例1,2の複合材料を示し、4
〜7(4,5,6,7)はそれぞれ実施例1,
2,3,4の複合材料を示すものである。これか
らも分るようにクレゾール系溶媒に可溶なポリア
ミドイミド樹脂ワニスで処理した。ポリエチレン
テレフタレートフイルムのオリゴマーの抽出量
は、クレゾール系溶媒に可溶なポリアミドイミド
樹脂ワニスで処理しないポリエチレンテレフタレ
ートフイルムに比べて50%以下である。 上記試験方法と同じR―22ガス雰囲気中で130
℃の温度で1500時間加熱劣化し所定の時間毎にR
―22によるオリゴマーの抽出量を測定した結果を
第2図に示す。数字は第1図と同じものを示す。
120℃の加熱劣化の場合と同様にクレゾール系溶
媒に可溶なポリアミドイミド樹脂ワニスで処理し
たポリエチレンテレフタレートフイルムのオリゴ
マーの抽出量はクレゾール系溶媒に可溶なポリア
ミドイミド樹脂ワニスで処理しないポリエチレン
テレフタレートフイルムに比べて約50%以下と少
ないことが示される。また120℃と130℃の加熱劣
化温度でのオリゴマーの抽出量はほぼ同じ値を示
しR―22に対して安定していることがわかる。 本発明になる電気絶縁用複合材料においては、
ポリエチレンテレフタレートフイルムの両面にク
レゾール系溶媒に可溶なポリアミドイミド樹脂を
塗布乾燥して得られる樹脂皮膜を設けることによ
り従来のポリアミドイミド樹脂に見られたような
樹脂皮膜の剥離の問題が著しく改良できポリエチ
レンテレフタレートフイルムとこの樹脂皮膜との
密着性が強いため、電工作業にも十分耐えること
ができる。また、これを冷凍機、ルームクーラ
ー、冷蔵庫等の電動機に適用すれば、冷媒雰囲気
中で特に優れた効果を有し、水分、アルカリ性物
質及び冷媒の侵入拡散を抑制することができるの
で、劣化が少なく、また密着性が強いため冷媒に
よる発泡(ブリスター)の発生がなくなり伸びや
引張り強さ等機械的特性はもちろん冷媒によつて
ポリエチレンテレフタレートフイルム中のオリゴ
マーの抽出はポリアミドイミド樹脂皮膜が形成さ
れているため、この樹脂皮膜で防止されオリゴマ
ーの抽出量は著しく減少される。またポリアミド
イミド樹脂溶液を塗工してから加熱乾燥する過程
において、従来のポリアミドイミド樹脂溶液は基
材のポリエチレンテレフタレートフイルム上に塗
工された直後、空気中の水分を吸湿しやすく、吸
湿するとポリアミドイミド樹脂の一部が、その溶
媒から析出し黄白色化し強じんな皮膜の形成が不
可能になるという欠点があり、このためポリアミ
ドイミド樹脂ワニスの塗工〜加熱乾燥工程は厳し
い防湿雰囲気の条件で行なわねばならなかつた
が、本発明におけるクレゾール系溶媒に可溶なポ
リアミドイミド樹脂ワニスを用いた場合、溶媒と
してクレゾール又は吸湿性の小さい有機溶剤が用
いられているために前記樹脂溶液の如く、塗工〜
加熱乾燥中に水分等の湿気による影響を受けるこ
とがなく、容易に強じんな樹脂皮膜を形成するこ
とができ、製作工程も単純化でき、しかも均質な
製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は実施例で測定した複合材
料のR―22によるオリゴマー抽出量と時間との関
係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエチレンテレフタレートフイルムの両面
    に、クレゾール系溶媒に可溶なポリアミドイミド
    樹脂ワニスを塗布した後、加熱乾燥させてなる電
    気絶縁用複合材料。 2 クレゾール系溶媒に可溶なポリアミドイミド
    樹脂ワニスが、イソシアヌレート環含有ポリイソ
    シアネート、ジイソシアネート、ラクタム、トリ
    カルボン酸無水物及びトリカルボン酸無水物以外
    の一般式【式】〔X,X′は同一であ つても異なつていてもよく、カルボキシル基又は
    酸無水物基、Yはカルボキシル基、酸無水物基、
    水酸基又はアミノ基、Rは(―R1)―nZ(―R2)―l

    香族、脂肪族、脂環族又は複素環族の残基、但し
    R1とR2は同一でも異なつていてもよく、芳香
    族、脂肪族、脂環族又は複素環族の残基、Zは―
    CH2―,―CO―,―SO2―又は―O―,mとl
    は1又は2の整数であり、nは1以上の整数であ
    る〕で示される化合物を、イソシアヌレート環含
    有ポリイソシアネートを全イソシアネート当量の
    0〜30当量パーセント、トリカルボン酸無水物以
    外の一般式【式】で示される化合物を 全カルボキシル当量の0〜30当量パーセントとし
    てクレゾール系溶媒中で反応させて得られるポリ
    アミドイミド樹脂である特許請求の範囲第1項記
    載の電気絶縁用複合材料。 3 イソシアヌレート環含有ポリイソシアネート
    が4,4′―ジフエニルメタンジイソシアネート、
    トリレンジイソシアネート、イソフオロンジイソ
    シアネートから得られるイソシアヌレート環含有
    ポリイソシアネートである特許請求の範囲第2項
    記載の電気絶縁用複合材料。 4 ジイソシアネートが4,4′―ジフエニルメタ
    ンジイソシアネート、4,4′―ジフエニルエーテ
    ルジイソシアネート、トリレンジイソシアネート
    又はキシリレンジイソシアネートである特許請求
    の範囲第2項又は第3項記載の電気絶縁用複合材
    料。 5 ラクタムがε―カプロラクタムである特許請
    求の範囲第2項,第3項又は第4項記載の電気絶
    縁用複合材料。 6 一般式【式】で示される化合物 が、トリメシン酸、トリス(2―カルボキシエチ
    ル)イソシアヌレート、3,3′,4,4′―ベンゾ
    フエノンテトラカルボン酸二無水物又はイソシア
    ヌレート環含有ポリイソシアネートと酸無水物基
    を含有するポリカルボン酸との反応生成物である
    特許請求の範囲第2項,第3項,第4項又は第5
    項記載の電気絶縁用複合材料。 7 トリカルボン酸無水物がトリメリツト酸無水
    物である特許請求の範囲第2項,第3項,第4
    項,第5項又は第6項記載の電気絶縁用複合材
    料。 8 ポリアミドイミド樹脂ワニスが、熱硬化性樹
    脂を含有するポリアミドイミド樹脂である特許請
    求の範囲第1項,第2項,第3項,第4項,第5
    項,第6項又は第7項記載の電気絶縁用複合材
    料。 9 熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂、アルコキシ変
    性メラミン樹脂又はフエノールホルムアルデヒド
    樹脂である特許請求の範囲第8項記載の電気絶縁
    用複合材料。
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