JPS61276939A - 鋼帯冷却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、鋼帯の連続焼鈍設備における鋼帯冷却装置、
特に、各種鋼帯の特性、製造仕様に応じて冷却手段を切
り換えるなどして冷却時の過冷却を防止し、最適温度で
過時効を開始せしめ得る鋼帯冷却装置に関する。

（従来の技術） 鋼帯の連続焼鈍を行うに当たっては、まず、鋼帯を連続
的に加熱均熱してから所定温度にまで冷却し、次いで過
時効処理を行う。一般の絞り材については、この所定温
度までの冷却にはガスジェットによる冷却をおこなって
いた（冷却速度は約り０℃／秒）が、最近では品質改善
、コスト低減が可能になるということから、高張力鋼に
は、強冷却ができ、鋼帯表面酸化の起こり難いロール冷
却法（例：特公昭５８−４７４５７号）あるいはそれら
の組合せ（例：特開昭５９−２０４２８号）が採用され
るようになった。ロール冷却法では冷却速度は１００〜
ｂ ところで、かかる冷却装置に要求される機能は速やかに
冷却するということばかりでなく、材質の異なる鋼帯に
ついてもそれぞれ最適のパターンで冷却を行うとともに
過冷却を防止し、後続の過時効処理に有利なようにその
開始温度その他を制御できることである。

第１図は、通常の高張力鋼板の過時効処理温度と降伏強
度との関係を示すグラフである。

過時効処理温度の違いによって降伏強度が著しく変化す
るのが分かる。硬度についても同様である。一般には材
質あるいは仕様によって降伏強度や硬度が決まるため、
それに応して最適の冷却開始板温度、冷却速度、冷却停
止温度そして過時効処理開始温度が決定される。ところ
が、−殻材について言えば、ガスジェット冷却を行って
から過時効帯に入る間に板温度が下がってしまい、特に
薄板の場合その傾向が著しく、過時効帯内で、再び最適
過時効処理温度（約４００℃）まで加熱しなけらばなら
ない。また高張力鋼の場合は、均熱４ｉ）を出てからロ
ール冷却が行われるまでに、かなり板温度が下ってしま
い、最適冷却開始温度が確保できない。そのため冷却温
度が小さくなる。板温度が低くくなれば、ロール表面の
熱伝達係数が小さくなるためである。また所定の冷却停
止温度を守るためには同一板速度なら冷却用ロールとの
接触時間を小さくして、冷却速度を小さくしなければな
らない。

このように冷却速度が小さくなるために品質に悪影響を
与えるばかりでなく、過時効時間も長くなり、不利であ
る。これを防くために、均熱温度を高めにすることが考
えられるが、加熱コストが高くつくだけでなく、鋼種に
よっては、ヒートハックを発生ずることがある。

したがって、上述の鋼帯冷却装置にあっても中に急冷す
ることあるいは表面酸化を防止することばかりでなく、
冷却開始温度、冷却速度、冷却停止ト温度、後続の過時
効処理開始温度を正確に制御できることが重要となる。

ここに、従来の冷却装置にあっては、例えば、特開昭５
９−９３８３９号、同５９−１０４４３５号、は、均一
に冷却するためにガス冷却およびロール冷却の併用を開
示している。しかし、過冷却を防止し、１＆続の過時効
処理開始温度を正確に制御することについては何ら示唆
するものがない。

過冷却防止に関しては、特開昭５８−９１１３０・号が
有機酸を含む水溶液をスプレーするとともに該水溶液中
へ鋼帯を浸漬することを開示している。

（発明が解決しようとする問題点） かくして、本発明の目的は、鋼帯の連続焼鈍設備におい
て、均熱後に急冷が可能であり、鋼帯表面の酸化を防止
し、さらに過冷却を防止するとともに冷却開始温度、冷
却速度、冷却停止温度さらには過時効処理開始温度を正
確に制御することができる冷却装置を提供することであ
る。

本発明の別の目的は、鋼帯の品質、仕様に応して冷却手
段を選択して最適冷却パターンでもって操業可能とした
冷却装置を提供することである。

（問題点を解決するための手段） ここに、本発明者らはかかる目的を達成する手段につい
て種々検討を行ったところ、ガス冷却およびロール冷却
をこの順で配置し、その間に温度コントロール用の予熱
装置を設けることによって、各仕様の冷却が可能になる
ことを知り、本発明を完成した。

よって本発明は、鋼帯の連続焼鈍設備において、均熱帯
から連続して搬送されてくる高温鋼帯を冷却して、次い
で過時効帯に送る鋼帯冷却装置であって、冷却ガスを鋼
帯に噴射して該鋼帯を冷却するガスジェット冷却部と、
該ガスジェット冷却部の下流側に設けられた、冷却ロー
ルを鋼帯に接触させて該鋼帯を冷却するロール冷却部と
、該ガスジェット冷却部とロール冷却部との間および該
ロール冷却部の下流側に設けられた鋼帯予熱部と、これ
らのガスジェット冷却部、ロール冷却部および鋼帯予熱
部の付勢、消勢の切り換えを行う制御部とを備えたこと
を特徴とする、鋼帯冷却装置である。

本発明の１つの好適態様にあっては、前記鋼帯予熱部は
加熱量調節可能なラジアントチューブ方式による加熱機
構を備えており、加熱量が制御できることから、前述の
ような冷却速度、冷却停止温度さらには過時効処理開始
温度をさらに一階正確に制御できる。

本発明において処理できる鋼帯については特に制限はな
いが、処理すべき鋼帯あるいは冷却の仕様によっては、
ガス冷却とロール冷却とのいずれかを選択し、予熱装置
の熱量についても調節することが好ましい。例えば、高
張力鋼板の場合、ガスジェット冷却部を消勢、つまり運
転を停止させるとともに前記ロール冷却部に先立って設
けられたラジアントチューブ方式の予熱装置の加熱量を
調節してロール冷却開始温度を最適化するのが好ましい
。一方、それ以外の一般の鋼板の場合、ガスジェット冷
却部で冷却するとともにその下流の予熱部で所定の過時
効処理温度にまで加熱されるのが好ましい。

また場合によっては、ガスジェット冷却部およびロール
冷却部の両方を付勢、つ♂搾動させて冷却を行うことも
可能である。

（作用） 次に、本発明を添付図面を参照してさらに詳述する。

第２図は、本発明にかかる冷却装置を模式的に示す説明
図であり、第３図は、ラジアントチューブ式の予熱装置
の部分説明図である。

本発明は、連続焼鈍炉の一次冷却帯に設けた冷却装置１
０に係り、ガスジェット冷却部１１とロール冷却部１２
との間およびロール冷却部１２と冷却装置出口１３との
間にはストリップ予熱部１４をそれぞれ設けている。好
ましくはガスジェット冷却部はいくつかに区画され、そ
れぞれが独立して冷却量を調節できるようになっている
。ロール冷却部についても同様であって冷却用ロールも
図示例では２個用意され、冷却量が調節可能となってい
る。なお、これらはいずれも従来より公６知のものを使
用すればよい。

次に、上記鋼帯予熱部１４は、第３図に詳細を示すよう
に、空気導入管２１より空気を吹込み、レキュペレータ
２２で燃焼ガスと熱交換を行い、バー十部２４で燃料ガ
ス２５との燃焼が行われ、ラジアントチューブ２６の管
外壁より鋼帯２７を熱放射で加熱し、レキュペレータで
空気と熱交換を行った後、排ガスダクト３０に流れる。

図示しないが、ガスジェット冷却部とロール冷却部の切
り換えおよび冷却量調節、ならびに鋼帯予熱部の加熱量
調節は、別途設けた制御部によって行われる。

ここで、一般の鋼帯の場合、高張力鋼帯の場合それぞれ
について、第２図に示す装置を使って実際に冷却を行っ
た結果について説明する。

まず、絞り材としての一般の鋼帯の場合、均熱帯を出る
と直ちにガスジェット冷却部において所定の板温度より
、最適冷却速度で最適冷却停止温度まで冷却される。そ
の後、予熱装置によって予熱されながら、最適時効処理
開始温度で過時効帯に搬送されて行く。この間ロール冷
却は停止される。

一方、高張力鋼帯の場合、均熱帯からロール冷却部入口
までの間、予熱装置によって最適時効開始温度を保つこ
とができるように予熱され、ロール冷却部に至り最適冷
却速度で最適冷却停止温度まで冷却され、これにより最
適時効温度で過時効処理ができる。

ラジアントチューブによる予熱は、無酸化加熱炉中で鋼
帯を酸化させることなく加熱できるので有利である。こ
の予熱温度の制御はバーナのオン、オフを繰り返し、あ
るいは予熱ゾーンをいくつかに分割してそのゾーンの長
さで板温度を制御して行ってもよい。

本例によって得られたヒートパターンを第４図に示す。

参考までに、従来の例についても、ヒートパターンを示
す。図中、＾、Ａ゛は最適冷却開始板温度、Ｂ、Ｂ’は
最適冷却停止板温度、ｃ、　ｃ’は最適過時効開始温度
である。　　。

図示結果からも明らかなように、本発明によれば、高張
力鋼帯およびそれ以外の一般鋼帯のいずれについても同
一装置で最適冷却が・可能となるばかりでなく、過時効
処理時間の短縮が可能となり、生産性が上がるばかりで
なく、製品の品質のバラツキが少なくなり、高品質の製
品が安定して製造できるのが分かる。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明にかかる冷却装置を使用す
ることにより、同一の冷却装置でもって、単に冷却手段
を切り換えるだけでそれぞれについて最適の冷却パター
ンを確保でき、過冷却を防止し、過時効開始温度を正確
にコントロールできることになり、それにＩ より、処理時間の短縮、品質の向上が図られ、その効果
は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、過時すｌ処理温度と降伏強度との関係を示す
グラフ； 第２図は、本発明にかかる冷却装置の略式第３図は、本
発明にかかる上記冷却装置に使用する予熱装置の１例を
示す略式説明図；および、 第４図は、本発明の装置を使った場合の、鋼帯のヒート
パターンを示すグラフである。 １０：冷却装置　　　１１ニガスジ工ツト冷却部１２：
　ロール冷却部　１３：冷却装置出口１４：鋼帯予熱部 出願人　　住友金属工業株式会社 代理人　　弁理士　広　瀬　章　− 素１図 過時効処理ｌ塵’Ｃ（に１時間） 見２図 第３面 第Δ　閉

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）鋼帯の連続焼鈍設備において、均熱帯から連続し
   て搬送されてくる高温鋼帯を冷却して、次いで過時効帯
   に送る鋼帯冷却装置であって、冷ガスを鋼帯に噴射して
   該鋼帯を冷却するガスジェット冷却部と、該ガスジェッ
   ト冷却部の下流側に設けられた、冷却ロールを鋼帯に接
   触させて該鋼帯を冷却するロール冷却部と、該ガスジェ
   ット冷却部とロール冷却部との間および該ロール冷却部
   の下流側に設けられた鋼帯予熱部と、これらのガスジェ
   ット冷却部、ロール冷却部および鋼帯予熱部の付勢およ
   び消勢の切り換えを行う制御部とを備えたことを特徴と
   する、鋼帯冷却装置。
2. （２）前記鋼帯予熱部が加熱量調節可能なラジアントチ
   ューブ方式による加熱機構を備えた、特許請求の範囲第
   １項記載の鋼帯冷却装置。