JP2000212645A - 鋼材の連続加熱方法 - Google Patents

鋼材の連続加熱方法

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JP2000212645A
JP2000212645A JP11013600A JP1360099A JP2000212645A JP 2000212645 A JP2000212645 A JP 2000212645A JP 11013600 A JP11013600 A JP 11013600A JP 1360099 A JP1360099 A JP 1360099A JP 2000212645 A JP2000212645 A JP 2000212645A
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heating
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Toshiaki Saito
俊明 齋藤
Hideki Murakami
英樹 村上
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  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続加熱炉における熱間圧延用鋼材長手方向
の端部過加熱を抑制する。 【解決手段】 連続熱間圧延鋼材を多帯式ウォーキング
ビーム式連続加熱炉で加熱する際に、この鋼材を炉温1
200℃〜1350℃の予熱帯及び/または加熱帯で急
速加熱した後、炉温を目標鋼材抽出温度以上かつ目標鋼
材抽出温度+20℃以下に設定された均熱帯で、鋼材の
平均温度の最高値が1100℃以下になる状態を鋼材抽
出前30分以上保持して鋼材抽出温度を900℃以上1
100以下にして抽出することを特徴とする鋼材の連続
加熱方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続熱間圧延用の
鋼材の加熱方法に関するもので、より具体的には、連続
式のウォーキングビーム式加熱炉において、主として、
厚みが100〜300mmの鋼材を、連続熱間圧延して厚
みが6mm以下の鋼板を製造する場合に適用される、低温
加熱−連続熱間圧延プロセスを実現する連続熱間圧延用
鋼材の長手方向の端部過加熱を抑制するための多帯式ウ
ォーキングビーム式連続加熱炉における連続加熱方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、厚みが100〜300mmの連続熱
間圧延用の鋼材(スラブ)を連続熱間圧延して厚み6mm
以下の熱延鋼板を製造する場合、鋼材の加熱には、予熱
帯、加熱帯、均熱帯等を有する多帯式ウォーキングビー
ム式連続加熱炉が用いられている。この加熱炉での鋼材
の加熱パターンは、例えば250mm厚みの常温鋼材の場
合には、図1で示すように、予熱帯、加熱帯で炉温を1
000℃〜1300℃にして鋼材を加熱した後、均熱帯
で鋼材の平均温度が1200℃前後になるまで均熱して
抽出し、連続熱間圧延機で1050℃〜1150℃の温
度で粗圧延を開始している。この場合、加熱炉では、鋼
材を均熱して1200℃前後の温度にして抽出するた
め、在炉時間が200分程度と長時間になっており、生
産性向上を困難にしている。
【0003】また、加熱炉抽出直後の鋼材の温度分布は
鋼材の長手方向の両端部で高くなっており、時には両端
部の温度は鋼材の平均温度に比べて50℃以上も高くな
ることがある。その理由として、鋼材の端部が三面加熱
となっていることや燃焼条件によっては炉幅方向の炉温
分布が側壁側で高くなるためであると考えられている。
温度偏差の大きい鋼材を連続熱間圧延すると、熱延板の
先端部、中間部、後尾部で材質が異なる場合があり、先
端部を欠陥材として廃棄することがあり、熱間圧延プロ
セスの歩留まり低下を引き起こすことがある。また、圧
延ロールの肌荒れを防止するために、鋼材のロール噛み
込み側の温度が適正な温度に低下するまで、圧延機前で
鋼材が待機することがあり、このことは熱間圧延プロセ
スにおける生産性の向上を阻害している。
【0004】連続熱間圧延プロセスの歩留まりの向上や
生産性の向上を阻害する加熱炉における鋼材の端部過加
熱を防止するために、例えば、特開昭60−11451
5号公報にあるように、加熱炉内に鋼材端部への放射熱
量を減じるための昇降可能な水冷式遮蔽板を上部帯に取
り付けて端部過加熱を防止する技術がある。しかし、1
200℃レベルの炉内では昇降装置の稼働に信頼性がな
いこと、水冷式のため加熱原単位が悪化すること、サイ
ドバーナ炉に適用できないこと、下部帯には遮蔽板が設
置できないことにより、従来技術では実質的に端部過加
熱を効果的に抑制することができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、加熱炉での
鋼材の抽出温度を1100℃以下にして、厚みが100
mm〜300mmの鋼材を、連続熱間圧延により厚み6mm以
下の鋼板にする場合において、多帯式ウォーキングビー
ム式連続加熱炉内で生じる鋼材長手方向の端部過加熱を
防止して均一な品質の圧延用鋼材を得ること、かつ連続
熱間圧延プロセスにおける歩留まりの向上と生産性の向
上とを同時に達成する鋼材の連続加熱方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続熱間圧延
鋼材を多帯式ウォーキングビーム式連続加熱炉で加熱す
る際に、この鋼材を炉温1200℃〜1350℃の予熱
帯及び/または加熱帯で急速加熱した後、炉温を目標鋼
材抽出温度以上かつ目標鋼材抽出温度+20℃以下に設
定された均熱帯で、プロコンで計算される鋼材の平均温
度の最高値が1100℃以下になる状態を鋼材抽出前3
0分以上保持して鋼材抽出温度を900℃以上1100
℃以下にして抽出することを特徴とする鋼材の連続加熱
方法である。
【0007】また、均熱帯の燃焼装置に軸流バーナを用
いた多帯式ウォーキングビーム式連続加熱炉において
は、片側または両側の側壁側の軸流バーナの燃焼量をそ
れ以外の軸流バーナの燃焼量以下に設定することを特徴
とする鋼材の連続加熱方法である。
【0008】また、均熱帯の燃焼装置にルーフバーナを
用いた多帯式ウォーキングビーム式連続加熱炉において
は、片側または両側の側壁側に設置された炉長方向に沿
った同一ライン上のルーフバーナ群の合計の燃焼量をそ
れ以外のライン上のルーフバーナ群の合計の燃焼量以下
に設定することを特徴とする鋼材の連続加熱方法であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では、主として、厚みが1
00mm〜300mmの鋼材を、連続熱間圧延により厚みが
6mm以下の鋼板にする場合において、多帯式ウォーキン
グビーム式連続加熱炉からの鋼材の抽出温度を900℃
〜1100℃にして、鋼材長手方向の端部過加熱を抑制
することで、鋼板全長に渡って均質な熱延板を製造でき
る低温加熱−連続熱間圧延プロセスに不可欠な熱間圧延
用鋼材の連続加熱方法を実現するものである。
【0010】すなわち、本発明の連続熱間圧延用の鋼材
の連続加熱方法においては、連続熱間圧延用の鋼材を、
多帯式ウォーキングビーム式連続加熱炉で加熱する際
に、例えば図2に示すように、鋼材を炉温が1200℃
〜1350℃の予熱帯及び/または加熱帯で急速加熱し
た後、炉温を目標鋼材抽出温度以上かつ目標鋼材抽出温
度+20℃以下に設定した均熱帯で鋼材の平均温度の最
高値が1100℃以下になる状態を鋼材抽出前30分以
上保持して鋼材抽出温度を900℃以上1100以下に
して抽出する連続加熱方法である。ここで、均熱帯で鋼
材の平均温度の最高値が1100℃以下になる状態を保
持する時間は90分以下とすることが望ましい。その理
由は、均熱帯直前までに鋼材の平均温度を1100℃程
度に加熱するための加熱時間はおおよそ80分〜100
分程度であり、均熱時間を90分以上とすると在炉時間
が200分程度になり生産性向上が阻害されるからであ
る。なお、在炉中の鋼材の平均温度は、燃焼制御や操業
監視のために設けられているプロコンの値で管理するの
が一般的である。平均温度は、例えば文献「連続鋼片加
熱炉における伝熱実験と計算方法(日本鉄鋼協会熱経済
技術部会加熱炉小委員会編、昭和46年)」に記載されて
いる計算により求める。
【0011】本発明の連続加熱方法で重要な点は均熱帯
の炉温と目標鋼材抽出温度との差を20℃以下とするこ
とにある。鋼材長手方向の端部は主に三面加熱を理由に
鋼材長手方向の中央部よりも伝熱速度が速いため、均熱
帯での鋼材の在炉時間を30分以上とすることにより、
加熱炉抽出時の鋼材長手方向の端部は均熱帯の炉温に近
い値となる。このため、均熱帯の炉温を目標抽出温度以
上かつ目標抽出温度+20℃以下の範囲に設定すること
によって、鋼材長手方向の端部の温度と中央部の温度と
の差を20℃以下に抑制することができる。
【0012】均熱帯の炉温の設定値の下限を目標鋼材抽
出温度以上とする理由は、鋼材の抽出温度を確保するた
めである。また、上限を目標鋼材抽出温度+20℃以下
とする理由は、実現可能なスキッドマーク部と他の部位
での温度差の下限値が20℃程度であることによる。低
温加熱−連続熱間圧延プロセスにおいては鋼材の圧延温
度を確保するために、連続加熱炉における鋼材の均一加
熱を実現することが重要である。例えば、特願平10−
55510号によれば、適正なスキッド配列、スキッド
ボタン背高化、スキッド断熱強化等を施した多帯式ウォ
ーキングビーム式連続加熱炉によりスキッドマークを低
減しているが、スキッドビームを水冷することを前提に
考えた場合、種々の施策を講じても、抽出時のスキッド
マークの限界値は20℃程度となっている。
【0013】したがって、例えば特願平10−5551
0号による炉内のスキッドビーム配置を採用した連続加
熱炉、特開平4−301047号公報、特開平4−30
1048号公報、特開平4−301049号公報による
スキッドボタン採用した連続加熱炉、特願平10−10
1247号、特願平10−113363号によるスキッ
ドビームを採用した連続加熱炉またはこれらの技術を複
合した連続加熱炉において本発明の連続加熱方法を実施
することが望ましい。
【0014】以上に述べた本発明による連続加熱方法に
対して、従来の連続加熱方法では図1に示すように、鋼
材を炉温600℃〜1300℃の予熱帯及び加熱帯で1
60分〜190分かけて加熱し、炉温1250℃前後の
均熱帯で40分〜50分均熱して、1200℃前後で均
熱帯から抽出している。均熱帯での炉温は目標鋼材抽出
温度+40℃〜70℃となっており、伝熱速度が相対的
に速い鋼材の端部では均熱帯の設定炉温とほぼ等しい温
度になるのに対して、鋼材長手方向中央部は目標鋼材抽
出温度近くの温度となる。このため、鋼材長手方向の端
部過加熱が顕著になる。
【0015】従来までの連続加熱炉における鋼材の抽出
温度1200℃前後に対して、本発明の連続加熱方法に
準じた連続加熱方法を適用すると、予熱帯及び加熱帯に
おける炉温を1300℃〜1350℃程度にする必要が
ある。炉温の上限値は用いられている炉壁耐火物の耐用
温度から決まるが、熱延加熱炉における炉温の上限値は
1350℃前後というのが一般的である。そのため、抽
出温度1200℃前後の鋼材に対しては所望のヒートパ
ターンを得ることが困難である。また、より耐熱温度の
高い耐火物を利用することで所望のヒートパターンを実
現した場合は、高価な断熱材を必要とする経済的なデメ
リットに加えて、排ガス損失熱の増大を招き加熱原単位
が大きく悪化する。
【0016】本発明による連続加熱方法では、均熱帯の
燃焼装置に軸流バーナを用いる場合、片側または両側の
側壁側の軸流バーナの燃焼量をそれ以外の軸流バーナの
燃焼量以下に設定することが有効である。また、均熱帯
の燃焼装置にルーフバーナを用いる場合、片側または両
側の側壁側に設置された炉長方向に沿った同一ライン上
のルーフバーナ群の合計の燃焼量を、それ以外のライン
上のルーフバーナ群の合計の燃焼量以下に設定すること
有効である。
【0017】鋼材長手方向の端部は三面加熱により鋼材
長手方向の中央部に比べて伝熱速度が速いため、均熱帯
での炉幅方向の炉温分布は側壁側が低く、炉幅中央付近
が高い分布となることが望ましい。上記炉幅方向炉温分
布を実現するための本発明による連続加熱方法を用いる
ことによって、鋼材長手方向の端部過加熱を抑制でき
る。
【0018】
【実施例】以下に本発明の連続加熱方法の実施例を本発
明を実施する多帯式ウォーキングビーム式連続加熱炉と
ともに図3〜図9に基づいて説明する。図3は本発明を
実施する多帯式ウォーキングビーム式連続加熱炉の炉長
方向の模式図である。本連続加熱炉は非燃焼帯1、予熱
帯2、加熱帯3及び均熱帯4からなっており、それぞれ
の帯は鋼材Sを挟んで上部帯と下部帯とに分かれてい
る。また、それぞれの帯は上部仕切壁5aと下部仕切壁
5bとで仕切られ、仕切壁5aと5bとの間には鋼材S
と燃焼排ガスの流通路が形成されている。
【0019】上部予熱帯2aの前半部にはサイドバーナ
が配置され、上部予熱帯2aの後半部及び上部加熱帯3
aには軸流バーナが配置され、上部均熱帯4aにはルー
フバーナが配置されている。下部予熱帯2b、下部加熱
帯3b及び下部均熱帯4bにはサイドバーナが配置され
ている。
【0020】上記の各バーナは、例えば燃料としてLN
Gを用い、支燃剤として空気または酸素富化空気を用い
る燃焼制御可能な構造を有するものである。各バーナに
送られる支燃剤は、レキュペレータ6により炉内排ガス
顕熱からの回収熱で400℃〜600℃程度に予熱され
る。
【0021】上記各帯のバーナは本実施例で示した型に
限られるものではない。上部帯、下部帯の別を含めて各
帯のバーナはサイドバーナ、軸流バーナ、ルーフバーナ
の何れであっても良い。また、バーナの全てまたは一部
に蓄熱式切り替え燃焼バーナを用いても良い。その場合
には、蓄熱式切り替え燃焼バーナに導かれる支燃剤はレ
キュペレータ6による予熱は行わない。
【0022】各帯の下部帯には、鋼材Sを支持する固定
スキッドビームと鋼材Sを移送方向に複数回シフトして
移送するウォーキングビームとからなる移送装置7が配
設されている。これらの移送装置7を構成する固定スキ
ッドビーム及びウォーキングビームは、図4に示すよう
に水冷構造を有するものである。鋼材Sと接触するスキ
ッドボタン71は耐熱合金であり、スキッドボタンは金
物72に支持され、金物は水冷パイプ70に溶接されて
いる。また、水冷パイプにはスタッド73が多数溶接さ
れており、セラミックファイバーを混ぜ込んだ断熱キャ
スタブル74を支持する構造となっている。
【0023】下部非燃焼帯1b、下部予熱帯2b及び下
部加熱帯3bの固定スキッドビームの敷設ラインと下部
均熱帯4bの固定スキッドビームの敷設ラインとは、炉
幅方向に600mmずらして配置されている。これにより
鋼材Sの支持部が加熱途中で鋼材Sの長手方向にずれ
る。
【0024】鋼材Sは装入プッシャ8により非燃焼帯1
に装入され、移送装置7によって間欠移送されながら予
熱帯2及び加熱帯3で急速加熱され、均熱帯4で均熱さ
れる。均熱帯4の炉温は目標鋼材抽出温度以上かつ目標
鋼材抽出温度+20℃以下に設定されている。また、均
熱帯4においては鋼材Sの平均温度の最高値が1100
℃以下になる状態を30分以上保持され、900℃以上
1100℃以下の抽出温度にて鋼材Sは抽出される。そ
の後、鋼材Sはエキストラクタ9により均熱帯4から炉
外へと抽出され、搬送テーブルにより後工程の連続熱間
圧延機(図示省略)に搬送され、所定の厚みに熱間圧延
される。なお、在炉中の鋼材の平均温度と表面温度は加
熱炉に設けられているプロコンによる計算値で代表して
いる。
【0025】この実施例においては、予熱帯2の各バー
ナの燃料流量と支燃剤流量とを制御して、予熱帯2の炉
温を1250℃に設定する。装入プッシャ8で炉内に装
入された鋼材Sは、予熱帯2で表面温度が1100℃〜
1150℃になるまで平均加熱速度15℃/分程度で約
80分間急速加熱される。
【0026】鋼材Sの表面温度が1100℃〜1150
℃になったところで、鋼材Sは炉温が1060℃に設定
された加熱帯3(本実施例においては加熱帯3及び均熱
帯4にて鋼材Sを均熱加熱する)に移送され、加熱帯3
及び均熱帯4で約100分間均熱され、平均温度105
0℃にて均熱帯4から炉外へとエキストラクタ9により
抽出される。
【0027】本実施例における鋼材S(目標抽出温度1
050℃)の在炉中の鋼材表面及び鋼材平均の温度履歴
を図2に示す。鋼材Sの表面温度は加熱から80分の時
点で約1135℃に加熱され、その後1060℃に設定
された加熱帯3に移送されている。その後の70分間の
均熱により鋼材Sの表面温度は目標抽出温度である10
50℃よりも若干高くなっている。さらに表面温度を目
標抽出温度に近づけるために30分加熱され、在炉時間
180分、抽出温度1050℃にて抽出された。
【0028】また、抽出直後の鋼材Sの厚み方向断面の
平均温度分布を図5に示す。本発明例による連続加熱方
法では、鋼材Sの端部温度の過加熱が抑制されており
(端部偏熱5℃)、鋼材S全長に渡って高い均一性を実
現している(全体偏熱30℃)。
【0029】従来技術による鋼材の連続加熱方法は、図
3に示した本発明を実施する多帯式ウォーキングビーム
式連続加熱炉に、図6に示す鋼材長手方向の端部過加熱
を抑制する水冷式遮蔽板10(水冷部図示省略)を備え
た多帯式ウォーキングビーム式連続加熱炉を用いて、従
来技術による鋼材の連続加熱方法を実施した。このよう
な加熱炉において、図1に示す加熱パターンで鋼材Sを
加熱した。このとき予熱帯2の前半部のサイドバーナは
消火している。移送装置7により鋼材Sは装入側から抽
出側へ間欠移送され、在炉時間約240分で鋼材温度約
1190℃で抽出された。抽出直後の鋼材Sの厚み方向
断面の平均温度分布を図7に示す。従来技術による連続
加熱方法では、鋼材Sの端部温度の過加熱が顕著である
(端部偏熱45℃)。
【0030】なお、本実施例では上部均熱帯4aに設置
された炉長方向に沿う同一ライン上のルーフバーナ群の
合計の燃焼量が各列で一致するように設定したが、図8
に示すように上部均熱帯4aにおける炉幅方向の炉温分
布が側壁側で高く炉幅方向中央部で低い場合には、片側
または両側の最側壁側に設置された炉長方向に沿った同
一ライン上のルーフバーナ11群の合計の燃焼量を他の
ライン上のルーフバーナ群の各列の合計の燃焼量よりも
小さくすることが有効である。
【0031】また、上部均熱帯4aに軸流バーナが設置
されており、かつ、上部均熱帯4aの炉幅方向の温度分
布が側壁側で高く炉幅方向中央部で低い場合には、図9
に示すように片側または両側の最側壁側に設置された軸
流バーナ12の燃焼量をそれ以外の軸流バーナの燃焼量
よりも小さくすることが有効である。
【0032】
【発明の効果】本発明の連続加熱方法により、加熱炉を
900℃〜1100℃で抽出された熱間圧延用鋼材の鋼
材長手方向の端部過加熱を抑制して、鋼板全長に渡って
均質な熱延板を製造することができ、連続熱間圧延プロ
セスの歩留まり向上と生産性向上とを同時に達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の連続加熱方法の鋼材の加熱パターンを示
す図である。
【図2】本発明による連続加熱方法の鋼材の加熱パター
ンを示す図である。
【図3】本発明による連続加熱方法を実施する多帯式ウ
ォーキングビーム式加熱炉の炉長方向の模式図である。
【図4】本発明による連続加熱方法を実施する多帯式ウ
ォーキングビーム式加熱炉のスキッドビームの断熱構成
を示す図である。
【図5】本発明による連続加熱方法の実施例における鋼
材抽出時の断面平均温度分布を示す図である。
【図6】従来技術による連続加熱方法を実施する多帯式
ウォーキングビーム式加熱炉の端部過加熱防止設備を説
明する図である。
【図7】従来技術による連続加熱方法の実施例における
鋼材抽出時の断面平均温度分布を示す図である。
【図8】本発明による連続加熱方法の実施例における均
熱帯に設置された炉長方向に沿う同一ライン上のルーフ
バーナ群の各列での合計の燃焼量を説明する図である。
【図9】本発明による連続加熱方法の実施例における均
熱帯に設置された軸流バーナの燃焼量を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1、1a、1b…非燃焼帯 2、2a、2b…予熱帯 3、3a、3b…加熱帯 4、4a、4b…均熱帯 5、5a、5b…仕切壁 6…レキュペレータ 7…移送装置 8…装入プッシャ 9…エキストラクタ 10…水冷式遮蔽板 11…ルーフバーナ 12…軸流バーナ 70…水冷パイプ 71…スキッドボタン 72…スキッドボタン台座 73…スタッド 74…断熱キャスタブル S…鋼材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続熱間圧延鋼材を多帯式ウォーキング
    ビーム式連続加熱炉で加熱する際に、この鋼材を炉温1
    200℃〜1350℃に設定された予熱帯及び/または
    加熱帯で急速加熱した後、炉温を目標鋼材抽出温度以上
    かつ目標鋼材抽出温度+20℃以下に設定された均熱帯
    で、鋼材の平均温度の最高値が1100℃以下になる状
    態を鋼材抽出前30分以上保持して鋼材抽出温度を90
    0℃以上1100℃以下にして抽出することを特徴とす
    る鋼材の連続加熱方法。
  2. 【請求項2】 均熱帯の燃焼装置に軸流バーナを用いた
    多帯式ウォーキングビーム式連続加熱炉による鋼材の連
    続加熱方法において、片側または両側の側壁側の軸流バ
    ーナの燃焼量をそれ以外の軸流バーナの燃焼量以下に設
    定することを特徴とする請求項1記載の鋼材の連続加熱
    方法。
  3. 【請求項3】 均熱帯の燃焼装置にルーフバーナを用い
    た多帯式ウォーキングビーム式連続加熱炉による鋼材の
    連続加熱方法において、片側または両側の側壁側に設置
    された炉長方向に沿った同一ライン上のルーフバーナ群
    の合計の燃焼量をそれ以外のライン上のルーフバーナ群
    の合計の燃焼量以下に設定することを特徴とする請求項
    1記載の鋼材の連続加熱方法。
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