JPS61179778A - オフセツト印刷方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「技術分野」 本発明は、オフセット印刷方法に関し、特に給水方法の
改良に関する。

「従来技術およびその問題点」 周知の如く、オフセット印刷機においては、水元ローラ
、往復ローラ、ならしローラ、水着ローラ等からなる給
水装置により版胴の非画線部に湿し水を付着させ、イン
キ元ローラ、インキ呼出しローラ、インキ諌すローラ、
インキ往復ローラ、インキ着はローラ等からなるインキ
装置により版胴の画線部にインキを付着させ、画線部に
付着したインキをゴム胴に転写した後、このゴム胴を介
して圧胴に保持された紙面にインキを転写して印刷する
ようにしている。

従来、一般的なオフセット印刷機においては。

給水装置の水着ローラとして表面に保水性の良いカバリ
ング、例えばモルトン等を巻き付けたものが使用されて
いた。しかしながら、このオフセット印刷機では１版胴
のインキが徐々に水着ローラに付着し、この付着したイ
ンキにより水着ローラへの水の乗りが徐々に変化するの
で、湿し水の供給量を微妙に調整することが必要であっ
た。また、水着ローラがインキで汚れると版胴の非画線
部へのインキの付着が生じるので、水着ローラ表面のモ
ルトン等を時々取換えることが必要であった。

また、給水装置の水着ローラとしてゴムローラを使用し
たものも知られている。この装置では、水着ローラと往
復ローラとの回転数を変えて水着ローラ表面が常に水の
膜で覆われるようにし、これによって水着ローラへのイ
ンキの付着を防止するようにしている。しかしながら、
この装置においても、水着ローラへのインキの付着を完
全に防止することはできず、水着ローラに付着したイン
キにより湿し水の供給状態が変化するという不都合があ
った。

また、インキ装置のインキ着はローラの一つを水着ロー
ラとし、この水着ローラ表面でインキと湿し水とが乳化
状態を形成するようにした、いわゆるダールグレン装置
も知られている。しかしながら、このダールグレン装置
においては、湿し水中にイソプロピルアルコールなどの
低級アルコールを環境基準（５％以内）よりかなり多く
１例えば１５〜２０％程度含有させる必要があり、作業
者の健康を害する虞れがあった。また、水着ローラとイ
ンキ着はローラの一つを兼用させるので、印刷むらが生
じやすいという問題点もあった。

「発明の目的」 本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、給水
装置の水着ローラを長期間そのまま使用しても版胴の非
画線部にインキが付着しないようにし、かつ、作業者の
健康を害することがないようにした新規なオフセット印
刷方法を提供することにある。

「発明の構成」 本発明によるオフセット印刷方法は、水元ローラ、往復
ローラ、ならしローラ、水着ローラ等からなる給水装置
により版胴の非画線部に湿し水を付着させ、インキ装置
によりインキを版胴の画線部に付着させ１画線部に付着
したインキをゴム胴に転写する方法であって、前記湿し
水として界面活性剤を含有するものを使用し、前記水着
ローラとしてゴムローラを使用し、この水着ローラ表面
に湿し水とインキとのＷ／Ｏ型の乳化状態を形成するこ
とを特徴とする。

したがって１本発明では、水着ローラの表面に版胴から
のインキが付着し、このインキ中に水元ローラおよび往
復ローラから湿し水が供給され、湿し水はインキ中に練
り込まれて、水着ローラの表面でＷ／Ｏ型の乳化状態を
形成する。そして、乳化状態の水着ローラは、版胴の非
画線部に湿し水を付着させ、版胴の画線部にインキを付
着させる。なお、版胴の非画線部にインキが付着するこ
とはない、このように、水着ローラ表面のインキが版胴
の非画線部に付着しない理由は、水着ローラがゴムロー
ラからなるため、インキが版胴の非画線部より水着ロー
ラに対してより強い付着力を有するためである。

また、本発明によれば、水着ローラ表面のインキが往復
ローラに付着して湿し水を汚すこともない、すなわち、
往復ローラはその表面がクロームメッキなどの水に対し
て親和性の高い材質でできているので、表面に湿し水の
膜が形成され、インキが付着しにくいためである。

従来は、水着ローラ表面にインキが付着しないような状
態で使用することが常識と考えられていたのであるが、
本発明では、水着ローラ表面にインキをむしろ積極的に
付着させ、このインキ中に湿し水を練り込んで乳化させ
るようにしたので、水着ローラ表面のインキの汚れは全
く問題でなくなる。したがって、水着ローラのモルトン
等の交換資材は全く不要となり、手入れなどのメンテナ
ンスが少なくてすみ、作業能率を向上させることができ
る。なお、版胴の画線部から水着ローラに付着するイン
キと水着ローラから版胴の画線部に付着するインキとが
平衡状態となるので、水着ローラ表面には常に一定量の
インキと湿し水とが付着し、一定の乳化状態を形成する
。

湿し水を水着ローラ表面のインキ中に乳化させるために
は、湿し水に界面活性剤を添加する必要がある。かかる
界面活性剤としては、例えば「ピンク５」　（商品名、
株式会社松井ビ・テ・オ印刷製）が好ましく、この「ピ
ンク５」を４００倍に薄めた湿し水はインキ中に練り込
まれたとき極めて良好な乳化状態を形成する。

また、水着ローラ表面にインキを付着させ、このインキ
中に湿し水を練り込んで乳化させた際、湿し水のみが版
胴の非画線部に付着してインキは非画線部に付着しない
ようにするためには、水着ローラ表面のゴムの材質も問
題となってくる０本発明者の実験によれば、水着ローラ
としては親油性と親木性とを兼ね備えた特殊ゴムローラ
が好ましく１例えば「３２Ａ３０ＧＫ」（商品名、株式
会社金陽社製）を使用することにより良好な結果が得ら
れることがわかった。

さらに、本発明においては、往復ローラおよび水着ロー
ラを版胴の回転と同調させて回転させることが好ましい
、往復ローラ、水着ローラおよび版胴の回転を互いに変
えた場合には、水着ローラ表面のインキに練り込んだ湿
し水が良好な乳化状１ムを形成することが困難になる。

「発明の実施例」 第１図には本発明によるオフセット印刷方法を実施する
ための装置の一例が示されている０図において、１１は
版胴であり、その表面には水に対して親和性の高い非画
線部と、インキに対して親和性の高い画線部とが形成さ
れている。１２はインキ装置であり、インキ往復ローラ
１３からインキ着はローラ１４にインキが供給され、イ
ンキ着はローラ１４により版胴１１の画線部にインキが
付着するようになっている。なお、図ではインキ元ロー
ラ、インキ呼出しローラ、インキ練りローラ等は省略さ
れている。１５は給水装置であり、湿し水の槽１８、ブ
ラシ式の水元ローラ１７１表面をクロームメッキされた
往復ローラ１８、ならしローラ１９．水着ローラ２０か
らなっている。水元ローラ１７は湿し水を往復ローラ１
８にはねかけて供給し、直流モータで単独に駆動して回
転の増減で湿し水の供給量を調整するようになっている
。往復ローラ１８は版胴１１の回転に同調して回転し、
同時に軸方向に往復運動して湿し水を水着ローラ２０に
練り込むようになっている。ならしローラ１８は湿し水
を保水し平らにならすもので、ゴムローラからなり表面
にはモルトンが巻かれている。水着ローラ２０は例えば
「３２Ａ３０ＧＫ　Ｊ　　（商品名、株式会社金陽社製
）のようなゴムローラからなり、版胴ｌ！と往復ローラ
１８とに接触して同時に回転する。

本発明によるオフセット印刷方法は、例えば上記装置に
おいて、「ピンク５」を４００倍に薄めた湿し水を用い
て印刷を行なう、まず、水着ローラ２０の表面には版胴
１１からインキが付着する。そして、水元ローラ１７か
ら往復ローラ１８を介して湿し水が水着ローラ２０表面
のインキ中に練り込まれてＷ／Ｏ型の乳化状態が形成さ
れる。水着ローラ２０の表面でインキ中に分散した湿し
水は１版胴１１に接触するとその非画線部に付着する。

このとき、インキは水着ローラ２０のゴム面に強く付着
しているので１版胴１１の非画線部には付着しない、ま
た、インキは湿し水で表面を覆われた往復ローラ１８に
も付着しない、なお、版胴１１の画線部に付着したイン
キは水着ローラ２０に接触するとき水着ローラ２０の表
面に付着するのであるが、水着ローラ２０の表面のイン
キが多くなると逆に水着ローラ２０の表面のインキが版
胴１１の画線部に付着するので１両者の間でいわば平衡
状態が形成され、水着ローラ２０の表面にインキが過剰
に付着して支障を生じることはない、なお、版胴１１は
その非画線部に湿し水を付着された後、インキ装置１２
により画線部にインキを付着され、図示しないゴム胴に
画線部のインキが転写される。以下、通常のオン７セツ
ト印刷と同様にして印刷がなされる。こうして１本発明
では水着ローラ２０を長期間継続的に使用しても良好な
印刷状態が保持され、水着ローラ２０の敬神えや手入れ
などのメンテナンスは極めて少なくてすむ、また、水着
ローラ２０表面への湿し水の取込み量が安定しているの
で、使用中に湿し水の供給量を微妙に調整する必要もな
くなる。

第２図には本発明によるオフセット印刷方法を実施する
ための装置の他の例が示されている。この装置では、給
水装置！５の水元ローラ！７゛が表面をクロームメッキ
されたローラからなり、この水元ローラ１７°と往復ロ
ーラ１８との間に呼出しローラ２１が介在されている。

呼出しローラ２１は、ゴムローラの表面にモルトンが巻
かれてできており、機械的に揺動して水元ローラ１７°
より往復ローラ１８に示し水を供給する。他の構成は第
１図の装置と同様である。

第３図には本発明によるオフセット印刷方法を実施する
ための装置のさらに他の実施例が示されている。この装
置では、給水装置１５の水元ローラ１７”がゴムローラ
からなり、往復ローラ１８に接触して回転し、湿し水の
槽！６より湿し水を往復ローラ１８に供給する。他の構
成は第１図の装置と同様である。

「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、湿し水として界
面活性剤を含有するものを使用し、水着ローラとしてゴ
ムローラを使用し、この水着ローラ表面に湿し水とイン
キとの一１０型の乳化状態を形成するようにしたので、
水着ローラから版胴の非画線部への湿し水の供給がイン
キ中に乳化した湿し水によってなされる。また、版胴の
画線部から水着ローラに付着するインキと水着ローラか
ら版胴の画線部に付着するインキとが平衡状態となり、
水着ローラには常に一定量のインキが付着しているので
、インキと湿し水との乳化状態を一定に維持することが
できる。さらに、水着ローラのインキは、水着ローラの
ゴム面に強く付着するので、版胴の非画線部や往復ロー
ラへ転写されることはない、このようにして、水着ロー
ラをそのままの状態で長期間使用しても良好な印刷状態
を保つことができ、水着ローラの敬神えや手入れを極め
て少なくして作業能率を向上させることができる。また
、湿し水の供給状態が一定となるので、湿し水の供給量
の調整が容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるオフセット印刷方法を実施するた
めの装置の一例を示す模式図、第２図は本発明によるオ
フセット印刷方法を実施するための装置の他の例を示す
模式図、第３図は本発明によるオフセット印刷方法を実
施するための装置のさらに他の例を示す模式図である。 図中、１１は版胴、１２はインキ装置、１３はインキ往
復ローラ、１４はインキ着はローラ、１５は給水装置、
１８は湿し水の槽、１７．１７”、１７″は水元ローラ
、１８は往復ローラ、１９はならしローラ、２０は水着
ローラ、２１は呼出しローラである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）水元ローラ、往復ローラ、ならしローラ、水着ロ
   ーラ等からなる給水装置により版胴の非画線部に湿し水
   を付着させ、インキ装置によりインキを版胴の画線部に
   付着させ、画線部に付着したインキをゴム胴に転写する
   オフセット印刷方法において、前記湿し水として界面活
   性剤を含有するものを使用し、前記水着ローラとしてゴ
   ムローラを使用し、この水着ローラ表面に湿し水とイン
   キとのＷ／Ｏ型の乳化状態を形成することを特徴とする
   オフセット印刷方法。
2. （２）特許請求の範囲第１項において、前記往復ローラ
   および前記水着ローラを前記版胴の回転と同調させて回
   転させるオフセット印刷方法。