JPH051401Y2

JPH051401Y2 -

Info

Publication number: JPH051401Y2
Application number: JP1986036112U
Authority: JP
Priority date: 1986-03-14
Filing date: 1986-03-14
Publication date: 1993-01-14
Anticipated expiration: 2001-03-14
Also published as: JPS62150140U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、グラビア輪転印刷機のインキ供給装
置に関するものである。

〔従来技術〕

グラビア輪転印刷機において、版胴にインキを
供給する方式として、直漬方式、フアニツシヤロ
ーラ方式、アプリケータ方式（またはカスケード
方式）等がある。

直漬方式は、第２図に示すように、インキパン
１の中のインキ２に版胴３の下端を直接浸漬させ
て、インキ２を版胴３に供給するものである。な
お、４は版胴３に付いたインキ２を掻き落し、均
一な厚さにするためのドクター装置。５は版胴３
に対応する圧胴。６は被印刷物である。

このような直漬方式は、ドクターむら（版胴に
付いたインキ２の厚さの均一性）については、比
較的良好である。

フアニツシヤローラ方式は、第３図に示すよう
に、インキパン１の中のインキ２にフアニツシヤ
ローラ７を浸漬させ、フアニツシヤローラ７から
版胴３へインキ２を転写するようにしたものであ
る。なお、その他は第１図と同じであるから同じ
符号を付けて示してある。

このようなフアニツシヤローラ方式では、版胴
３に対するインキ２の転移が確実で、しかも版胴
３からのインキ２の脱落がない。

アプリケータ方式は、第４図に示すように、イ
ンキタンク８内のインキ２を、ポンプ９で汲上げ
フイルタ１０を通してアプリケータ１１へ入れ、
アプリケータ１１から流れ出すインキ２を版胴３
に掛けるようにしたものである。なお、１２はイ
ンキ２を回収するためのインキパン。その他は、
第１図と同じであるから同じ符号を付けて示して
ある。

このようなアプリケータ方式では、ドクターむ
らが小さい特徴がある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、前記直漬方式では、インキパン１中の
インキ２の表面が空気にさらされているため、イ
ンキ２の表面が乾き、インキ２が版胴３に移転し
にくくなる。また、版の細い部分にインキ２が入
り込みにくいなどの欠点がある。

また、フアニツシヤローラ方式では、印刷時に
発生する紙粉、あるいは空気中の塵埃などがイン
キ２の中に混入し、ドクターむらが発生し易い欠
点がある。

また、アプリケータ方式では、版胴３にインキ
２を掛けるだけであるため、版胴３にインキ２が
なじみにくく、版胴からインキ２が脱落するイン
キ落ちが発生し易い欠点があつた。

本考案は、上記各方式の長所を組合せ、高速印
刷を可能にするグラビア輪転印刷機のインキ供給
装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するための本考案の構成を、
実施例に対応する第１図を用いて説明する。

本考案は、インキタンク８から常にインキ２が
オーバーフローするようにインキ２の供給を受け
るインキパン１の中に、フアニツシヤローラ７を
浸漬し、このフアニツシヤロール７に接するよう
に版胴３の下端部をインキ２の中に浸漬させるよ
うにしたものである。

〔作用〕

そして、本考案は上記の構成により、直漬方式
と同様に版胴３にインキ２が供給され、さらに、
フアニツシヤローラ７で版胴３にインキ２を圧着
させるので、インキ落ちやインキ移転不良の発生
がなくなる。さらに、インキパン１内は、フイル
タ１０を通したインキ２が常時オーバーフローし
ているので、インキ２表面の乾燥、汚染等の問題
もなく、ドクターむらも小さくすることができ
る。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図は、本考案の一実施例を示すものであ
る。

図において、第２図ないし第４図と同じもの
は、同じ符号を付けて示してある。

上記の構成であるから、ポンプ９でインキタン
ク８の中のインキ２を汲上げ、フイルタ１０を通
してインキパン１へ供給する。インキパン１でフ
アニツシヤローラ７および版胴８を浸したインキ
２は、インキパン１から溢れ、インキパン１２に
回収されたのち、インキタイン８へ戻される。

一方、版胴３を回転させることにより、フアニ
ツシヤローラ７も回転する。したがつて、版胴３
には、浸漬によつて付着したインキ２がフアニツ
シヤローラ７で押付けられるので、版面にインキ
２を確実に供給することができる。また、インキ
２は、常時フイルタ１０を通したものがインキパ
ン１に供給され、紙粉や塵埃の混入が極めて少な
いので、ドクターむらを少なくすることができ
る。

〔考案の効果〕

以上述べた如く、本考案によれば、従来の各イ
ンキ供給方式の利点を生し、欠点を補うことがで
き、高速印刷時にも版胴にインキを確実に供給す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のインキ供給装置の一例を示
す構成図、第２図は、直漬方式のインキ供給装置
の構成図、第３図は、フアニツシヤローラ方式の
インキ供給装置の構成図、第４図は、アプリケー
タ方式のインキ供給装置の構成図である。１……インキパン、２……インキ、３……版
胴、７……フアニツシヤローラ、８……インキタ
ンク、９……ポンプ、１０……フイルタ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

内部にフアニツシヤローラを回転可能に支持
し、かつ内部で版胴の下端部にフアニツシヤロー
ラが接するように配置されたインキパンと、この
インキパンに、インキが版胴の下端部を浸し、か
つオーバーフローするようにインキを供給する供
給手段を設けたことを特徴とするグラビア輪転印
刷機のインキ供給装置。