JPS61170543A - 耐摩耗性窒化用鋼 - Google Patents
耐摩耗性窒化用鋼Info
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- JPS61170543A JPS61170543A JP1067585A JP1067585A JPS61170543A JP S61170543 A JPS61170543 A JP S61170543A JP 1067585 A JP1067585 A JP 1067585A JP 1067585 A JP1067585 A JP 1067585A JP S61170543 A JPS61170543 A JP S61170543A
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- Japan
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- steel
- nitriding
- compound layer
- hardness
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、耐摩耗性窒化用鋼、特にポーラスな化合物層
を形成する耐摩耗性窒化用鋼に関する。
を形成する耐摩耗性窒化用鋼に関する。
(従来の技術)
窒化処理は、表面硬化法の一種であるが、A1変態点以
下の温度、一般的には500〜580℃程度の温度域で
処理するため、浸炭焼入法の如く、被処理物に大きな熱
処理歪を生じさせない。このため、窒化処理は機械構造
用部品、耐摩耗用部品などに広範に実施されている。
下の温度、一般的には500〜580℃程度の温度域で
処理するため、浸炭焼入法の如く、被処理物に大きな熱
処理歪を生じさせない。このため、窒化処理は機械構造
用部品、耐摩耗用部品などに広範に実施されている。
従来、窒化用鋼としては、JIS −5CM435 (
0,35G −0,75Mn−1,ICr −0,2M
o )やSACM645 (0,45C0,4Si
−1,5Cr 0.2Mo 1.OA<2)などが
使用されていたが、所要硬化特性が得られないため、最
近、種々の窒化専用の鋼種が多く提案されてきた(例:
特開昭59−16949号、同59−31850号、同
59−50158号、同58−171558号、特公昭
55−3424号など)。
0,35G −0,75Mn−1,ICr −0,2M
o )やSACM645 (0,45C0,4Si
−1,5Cr 0.2Mo 1.OA<2)などが
使用されていたが、所要硬化特性が得られないため、最
近、種々の窒化専用の鋼種が多く提案されてきた(例:
特開昭59−16949号、同59−31850号、同
59−50158号、同58−171558号、特公昭
55−3424号など)。
しかし、これら窒化鋼は、疲労強度、耐ピツチング性、
耐摩耗性を向上させることを目的に、硬化深さと表面硬
さを上げることに主眼を置いてきた。特に耐摩耗性を上
げる場合は表面硬さの向上を図ってきた。したがって、
表面硬さを低下させるCは有害元素とみなし、必要最低
限のC含有量にしている。このような観点から0.5%
を超える量のCは含有されることがなかった。
耐摩耗性を向上させることを目的に、硬化深さと表面硬
さを上げることに主眼を置いてきた。特に耐摩耗性を上
げる場合は表面硬さの向上を図ってきた。したがって、
表面硬さを低下させるCは有害元素とみなし、必要最低
限のC含有量にしている。このような観点から0.5%
を超える量のCは含有されることがなかった。
一方、従来からよく知られているように、窒化処理によ
って生成される硬化層には、侵入Nによる固溶強化およ
び窒化物の析出強化によって硬化する拡散層と、最表面
に生成するFeおよび合金元素(Cr、 AQ、■など
)の窒化物層すなわち化合物層から成り立っている。こ
の点、既に述べたように、従来の窒化鋼は、表面硬さや
硬化深さなど硬化層の硬さにのみ重点を置き、化合物層
の性状についてはあまり考慮されていなかった。
って生成される硬化層には、侵入Nによる固溶強化およ
び窒化物の析出強化によって硬化する拡散層と、最表面
に生成するFeおよび合金元素(Cr、 AQ、■など
)の窒化物層すなわち化合物層から成り立っている。こ
の点、既に述べたように、従来の窒化鋼は、表面硬さや
硬化深さなど硬化層の硬さにのみ重点を置き、化合物層
の性状についてはあまり考慮されていなかった。
(発明が解決しようとする問題点)
このように、従来の窒化鋼では、化合物層の性状につい
ての考慮がなされておらず、化合物層硬さく表面硬さ)
、硬化深さの向上のみに重点が置かれていたため、これ
らの劣化を′もたらすCの含有量は、前述のように、0
.5%以下に制限されていた。このため、化合物層の延
性、靭性が悪く、また芯部の硬さも十分にとれなかった
。
ての考慮がなされておらず、化合物層硬さく表面硬さ)
、硬化深さの向上のみに重点が置かれていたため、これ
らの劣化を′もたらすCの含有量は、前述のように、0
.5%以下に制限されていた。このため、化合物層の延
性、靭性が悪く、また芯部の硬さも十分にとれなかった
。
(問題点を解決するための手段)
そこで本発明者らは、さらに耐摩耗性の優れた窒化鋼の
開発を目指し、鋭意研究を進めた結果、窒化用鋼におけ
る耐摩耗性は単に表面硬さによってのみ決まるのでな(
、化合物層の緻密度すなわちポーラスな化合物層になる
かどうかにも影響を受けていることを知見した。
開発を目指し、鋭意研究を進めた結果、窒化用鋼におけ
る耐摩耗性は単に表面硬さによってのみ決まるのでな(
、化合物層の緻密度すなわちポーラスな化合物層になる
かどうかにも影響を受けていることを知見した。
つまり、窒化処理により生成した窒化物からなる化合物
層はポーラスな構造になっているため、この空孔に潤滑
剤が保持され、適度な潤滑作用が行われれば、むしろ耐
摩耗性が向上すること見い出したのである。
層はポーラスな構造になっているため、この空孔に潤滑
剤が保持され、適度な潤滑作用が行われれば、むしろ耐
摩耗性が向上すること見い出したのである。
窒化用鋼の表面硬さ、すなわち化合物層の硬さは、従来
よりよく知られているように、C含有量が多くなるほど
低下し、耐摩耗性は劣化する傾向にあると考えられる。
よりよく知られているように、C含有量が多くなるほど
低下し、耐摩耗性は劣化する傾向にあると考えられる。
しかし、一方、本発明者の知見によれば、化合物層の緻
密度、すなわちポーラスな度合はC含有量が多くなるほ
ど大きくなり、潤滑剤による潤滑作用が向上し、耐摩耗
性が向上する傾向にある。もちろん極度に緻密度が低く
なるとその構造自体が弱体化し耐摩耗性は再び悪くなる
。
密度、すなわちポーラスな度合はC含有量が多くなるほ
ど大きくなり、潤滑剤による潤滑作用が向上し、耐摩耗
性が向上する傾向にある。もちろん極度に緻密度が低く
なるとその構造自体が弱体化し耐摩耗性は再び悪くなる
。
また、Cr、 AQ、 V等の窒化物形成元素について
は、それらの含有量が多くなれば化合物層の組成は、C
r、AQ、■の各窒化物の割合が増大するため硬くなり
耐摩耗性が向上するが、同時に脆化もする。
は、それらの含有量が多くなれば化合物層の組成は、C
r、AQ、■の各窒化物の割合が増大するため硬くなり
耐摩耗性が向上するが、同時に脆化もする。
かくして、本発明者らは、Cを従来よりも多量に加えて
、化合物層のポーラス化を図って耐摩耗性を改善すると
ともに、cr、 AQ、 V等の合金元素の含有量を適
度な範囲に限定することにより化合物層の脆化を防止し
て、従来の窒化鋼より耐摩耗性を大幅に向上させた窒化
鋼が得られることを知見し、本発明を完成した。
、化合物層のポーラス化を図って耐摩耗性を改善すると
ともに、cr、 AQ、 V等の合金元素の含有量を適
度な範囲に限定することにより化合物層の脆化を防止し
て、従来の窒化鋼より耐摩耗性を大幅に向上させた窒化
鋼が得られることを知見し、本発明を完成した。
ここに本発明は、重量%で、
C:Q、5%超、0.8%以下、Si : 1.2%以
下、Mn : 0.6〜1.5%、 Cr : 0.
2〜1.5%、V : 0.02〜0.25%、sol
、A(2: 0.02〜0.25%、さらに必要に応じ
、S:0.04〜0.13%、Pb:0.03〜0.3
5%およびCa : 0.001〜0.01%のうち1
種または2種以上を含有し、 残部Feと不可避不純物 からなる耐摩耗性窒化用鋼である。
下、Mn : 0.6〜1.5%、 Cr : 0.
2〜1.5%、V : 0.02〜0.25%、sol
、A(2: 0.02〜0.25%、さらに必要に応じ
、S:0.04〜0.13%、Pb:0.03〜0.3
5%およびCa : 0.001〜0.01%のうち1
種または2種以上を含有し、 残部Feと不可避不純物 からなる耐摩耗性窒化用鋼である。
ここで、窒化用鋼とは窒化処理に適する鋼の意味であり
、また、その窒化処理とは、窒化物から成る化合物層の
生成されるあらゆる窒化処理、例えばガス窒化、イオン
窒化、ガス軟窒化、液体軟窒化処理など意味している。
、また、その窒化処理とは、窒化物から成る化合物層の
生成されるあらゆる窒化処理、例えばガス窒化、イオン
窒化、ガス軟窒化、液体軟窒化処理など意味している。
また、上述のように本発明鋼はC含有量が従来より多い
ため、純粋な硬化深さの点では劣るが、むしろ芯部硬さ
が大幅に向上しているため、見掛は上硬化深さは従来と
同等かそれ以上になり、疲労強度も従来並み以上である
ため、機械構造用部材にも通している。
ため、純粋な硬化深さの点では劣るが、むしろ芯部硬さ
が大幅に向上しているため、見掛は上硬化深さは従来と
同等かそれ以上になり、疲労強度も従来並み以上である
ため、機械構造用部材にも通している。
(作用)
次に、本発明鋼の成分範囲を上述の如く限定した理由を
以下に述べる。なお、特にことわりがない限り、本明細
書において、「%」は「重量%」である。
以下に述べる。なお、特にことわりがない限り、本明細
書において、「%」は「重量%」である。
C(炭素):
すでに述べたように、Cは多くなるほど化合物層の硬さ
が低下し耐摩耗性は悪くなる傾向にある半面緻密度が小
さくなって潤滑剤による潤滑作用が向上するため、潤滑
剤と組合せた耐摩耗性はよくなる傾向にある。
が低下し耐摩耗性は悪くなる傾向にある半面緻密度が小
さくなって潤滑剤による潤滑作用が向上するため、潤滑
剤と組合せた耐摩耗性はよくなる傾向にある。
したがって、耐摩耗性に対してC含有量の適正範囲が存
在し、本発明によればその範囲は0゜5%超、0.8%
以下である。すなわち、0.5%以下では、化合物層の
緻密度が高く、すなわち十分にポーラスにならないため
潤滑剤保持能力が低く、耐摩耗性が劣化する。一方、0
.8%を超えると、化合物層の緻密度が小さくなり過ぎ
、構造的に脆弱化するとともに、化合物層の硬さが非常
に低くなり、耐摩耗性が劣化する。
在し、本発明によればその範囲は0゜5%超、0.8%
以下である。すなわち、0.5%以下では、化合物層の
緻密度が高く、すなわち十分にポーラスにならないため
潤滑剤保持能力が低く、耐摩耗性が劣化する。一方、0
.8%を超えると、化合物層の緻密度が小さくなり過ぎ
、構造的に脆弱化するとともに、化合物層の硬さが非常
に低くなり、耐摩耗性が劣化する。
また、本発明鋼においては、表面硬さが絶対的に低いた
め、芯部硬さを高めることにより見掛は上の硬化深さを
大きくし、疲労強度を向上させる必要がある。このため
には0.5%超のC含有量は必要であるが、0.8%を
超えると基地組織中への網状の初析セメンタイトの混入
が甚だしくなり大幅に靭性を劣化させる。
め、芯部硬さを高めることにより見掛は上の硬化深さを
大きくし、疲労強度を向上させる必要がある。このため
には0.5%超のC含有量は必要であるが、0.8%を
超えると基地組織中への網状の初析セメンタイトの混入
が甚だしくなり大幅に靭性を劣化させる。
以上の理由により、C含有量は0.5%超、0゜8%以
下とした。好ましくは、0.6〜0.7%である。
下とした。好ましくは、0.6〜0.7%である。
Si (ケイ素):
Siは通常、脱酸剤として一添加されるが、固溶強化お
よび焼戻し軟化抵抗の向上にも有効で、結果として窒化
処理後の芯部硬さを高める。
よび焼戻し軟化抵抗の向上にも有効で、結果として窒化
処理後の芯部硬さを高める。
したがって、添加量は多いほどよいが・、1.2%を超
えると窒化特性(表面硬さ、硬化深さ)の劣化が始まる
ので、上限を1.2%とした。一般には0.2%以上添
加すれば十分である。好ましくは、0.60−1.20
%である。
えると窒化特性(表面硬さ、硬化深さ)の劣化が始まる
ので、上限を1.2%とした。一般には0.2%以上添
加すれば十分である。好ましくは、0.60−1.20
%である。
Mn (マンガン):
Mnは製鋼時の脱酸剤として不可欠であるとともに、芯
部の強度、靭性の向上にも有効であって、窒化処理品の
性能確保のために最低0.6%は必要であるが、1.5
%を超えて添加しても効果が小さいので、下限を0.6
%、上限を1.5%とした。
部の強度、靭性の向上にも有効であって、窒化処理品の
性能確保のために最低0.6%は必要であるが、1.5
%を超えて添加しても効果が小さいので、下限を0.6
%、上限を1.5%とした。
Cr (クロム)二
Crは窒化処理物の最表面における化合物層中に非常に
硬いCr窒化物を生成せしめ、添加量が多くなるほど化
合物層中におけるCr窒化物の割合が増加し、化合物層
の硬さが高くなる。また拡散層においてもCr窒化物を
生成するため、硬化深さが太き(なる、したがって、C
r添加量が多いほど耐摩耗性は向上するが、このために
は少なくとも0.2%は必要である。しかし、余り多量
に加えると、例えば、1.5%を超えて添加すると、化
合物層の脆化が著しくなり、窒化処理物に変形が生じた
際に、クランクが発生し、化合物層の剥離が起こりやす
くなる。また1、5%を超えて添加すると、硬化深さが
かえって低下する。以上のことから下限を0.2%、上
限を1.5%とした。好ましくは0.7〜1.2%であ
る。
硬いCr窒化物を生成せしめ、添加量が多くなるほど化
合物層中におけるCr窒化物の割合が増加し、化合物層
の硬さが高くなる。また拡散層においてもCr窒化物を
生成するため、硬化深さが太き(なる、したがって、C
r添加量が多いほど耐摩耗性は向上するが、このために
は少なくとも0.2%は必要である。しかし、余り多量
に加えると、例えば、1.5%を超えて添加すると、化
合物層の脆化が著しくなり、窒化処理物に変形が生じた
際に、クランクが発生し、化合物層の剥離が起こりやす
くなる。また1、5%を超えて添加すると、硬化深さが
かえって低下する。以上のことから下限を0.2%、上
限を1.5%とした。好ましくは0.7〜1.2%であ
る。
■(バナジウム):
VもCrの場合と同様に、窒化処理物の化合物層および
拡散層中にV炭窒化物をつくり化合物層の硬さを上昇せ
しめるとともに、硬化深さを太き(する効果がある。特
に■はCrに比べて、化合物層硬さの向上効果は小さい
ものの、硬化深さを大きくする効果は極めて大きく、こ
のためには少なくとも0.02%必要であるが、0.2
5%を超えて添加してもその効果はそれ以上太き(なら
ないばかりでなく、化合物層の脆化をもたらすので、下
限を0,02%、上限を0.25%とした。
拡散層中にV炭窒化物をつくり化合物層の硬さを上昇せ
しめるとともに、硬化深さを太き(する効果がある。特
に■はCrに比べて、化合物層硬さの向上効果は小さい
ものの、硬化深さを大きくする効果は極めて大きく、こ
のためには少なくとも0.02%必要であるが、0.2
5%を超えて添加してもその効果はそれ以上太き(なら
ないばかりでなく、化合物層の脆化をもたらすので、下
限を0,02%、上限を0.25%とした。
好ましくは0.05〜0.20%である。
sol、A(2(酸可溶アルミニウム):AQもCrと
同様、窒化処理物の化合物層および拡散層中に窒化物を
生成し、化合物層の硬さを高くするとともに、硬化深さ
も大きくする。AQはCrに比べて、硬化深さの向上効
果より化合物層の硬さ向上効果が大きく、特に、C含有
量が多い場合にもその効果が全(低下しないのでAQ添
加は不可欠である。このためには少なくとも0.02%
を必要とするが、0.25%を超えて添加すると、化合
物層の脆化が著しくなり、変形時の表面クランクの発生
が心配される。以上の理由から下限を0.02%、上限
を0.25%とした。好ましくは0.05〜0.20%
である。
同様、窒化処理物の化合物層および拡散層中に窒化物を
生成し、化合物層の硬さを高くするとともに、硬化深さ
も大きくする。AQはCrに比べて、硬化深さの向上効
果より化合物層の硬さ向上効果が大きく、特に、C含有
量が多い場合にもその効果が全(低下しないのでAQ添
加は不可欠である。このためには少なくとも0.02%
を必要とするが、0.25%を超えて添加すると、化合
物層の脆化が著しくなり、変形時の表面クランクの発生
が心配される。以上の理由から下限を0.02%、上限
を0.25%とした。好ましくは0.05〜0.20%
である。
S、 Pb、 Ca :
これらの成分は、任意添加成分であって、窒化処理前に
切削を施す場合の切削性向上に有効である。特に本発明
鋼はC含有量が多く、基地の切削性が劣るため、切削性
の要求される度合に応じて、これら元素を1種または2
種以上を含有させる。これらの元素は化合物層の硬さや
硬化深さには何ら影響を及ぼさない。
切削を施す場合の切削性向上に有効である。特に本発明
鋼はC含有量が多く、基地の切削性が劣るため、切削性
の要求される度合に応じて、これら元素を1種または2
種以上を含有させる。これらの元素は化合物層の硬さや
硬化深さには何ら影響を及ぼさない。
切削性を向上させるのに必要最小限の添加量は、S :
0.04%、Pb : 0.03%、Ca : 0.
001%である。またSは0.13%、pbは0.35
%を超えると強度、耐ピツチング性の低下が著しくなり
、一方、Caは溶製上0.01%を超えて添加するのは
困難である。以上のような理由からSについては下限0
.04%、上限0.13%、pbについては下限0゜0
3%、上限0.35%、Caについては下限0.001
%、上限0.01%に限定した。
0.04%、Pb : 0.03%、Ca : 0.
001%である。またSは0.13%、pbは0.35
%を超えると強度、耐ピツチング性の低下が著しくなり
、一方、Caは溶製上0.01%を超えて添加するのは
困難である。以上のような理由からSについては下限0
.04%、上限0.13%、pbについては下限0゜0
3%、上限0.35%、Caについては下限0.001
%、上限0.01%に限定した。
次に実施例によって本発明をさらに説明する。
大施男
第1表に示す組成を有する鋼を高周波溶解炉により大気
熔解し、鋼塊にしたのち、直径30mmの丸棒に熱間鍛
造し、950℃X lhrの焼ならしを施した素材を準
備した。これらの素材から、直径10III!1)、長
さ13mmで端面をRmax 5μm以下に仕上げた摩
耗試験片と、直径25mm、長さ300mmの静曲げ試
験片を作成し、その後、それ、ぞれイオン窒化処理とガ
ス軟窒化処理に供した。
熔解し、鋼塊にしたのち、直径30mmの丸棒に熱間鍛
造し、950℃X lhrの焼ならしを施した素材を準
備した。これらの素材から、直径10III!1)、長
さ13mmで端面をRmax 5μm以下に仕上げた摩
耗試験片と、直径25mm、長さ300mmの静曲げ試
験片を作成し、その後、それ、ぞれイオン窒化処理とガ
ス軟窒化処理に供した。
イオン窒化処理は、ガス圧力2 Torrの20%N2
−H2混合雰囲気中で500℃、4時間の条件で、ガス
軟窒化処理は、NH3ガスとRXガスを1=1の割合で
混合した混合ガス中において570℃、4時間の条件で
それぞれ実施した。
−H2混合雰囲気中で500℃、4時間の条件で、ガス
軟窒化処理は、NH3ガスとRXガスを1=1の割合で
混合した混合ガス中において570℃、4時間の条件で
それぞれ実施した。
それぞれの処理後、表面硬さと硬化深さくHv=400
に対応する表面からの深さ)を測定するとともに、摩耗
試験と静曲げ試験を行った。
に対応する表面からの深さ)を測定するとともに、摩耗
試験と静曲げ試験を行った。
摩耗試験は、第1図に示すPin −Ring式の10
0%すべり摩耗試験機を使用して行ない、aI涜剤とし
てメカニックオイル#56を用いた。345C製の回転
リング10 (900℃焼入れ、580℃焼戻し)を回
転させながら、試験片1)を接触圧力5 kgf/−で
接触させた。摩擦速度はIn/sで行った。上記潤滑剤
はノズル12から供給された。また静曲げ試験は第2図
に示した要領で試験片20を200mm離れた2つの支
点21.22で支持しながら静的に曲げ、表面層にクラ
ックが発生するまでの限界たわみ量を測定した。なお、
表面硬さは、摩耗試験片の端面において測定した。
0%すべり摩耗試験機を使用して行ない、aI涜剤とし
てメカニックオイル#56を用いた。345C製の回転
リング10 (900℃焼入れ、580℃焼戻し)を回
転させながら、試験片1)を接触圧力5 kgf/−で
接触させた。摩擦速度はIn/sで行った。上記潤滑剤
はノズル12から供給された。また静曲げ試験は第2図
に示した要領で試験片20を200mm離れた2つの支
点21.22で支持しながら静的に曲げ、表面層にクラ
ックが発生するまでの限界たわみ量を測定した。なお、
表面硬さは、摩耗試験片の端面において測定した。
鋼種部1〜m13は本発明に係る鋼であり、鋼種NQ1
4〜Nl1)6はC含有量の点で、鋼種階17.18は
Cr含有量の点で、鋼種部19.20は■含有量の点で
また鋼種部21.22はsol、A(!含有量の点で本
発明の範囲外である比較鋼である。
4〜Nl1)6はC含有量の点で、鋼種階17.18は
Cr含有量の点で、鋼種部19.20は■含有量の点で
また鋼種部21.22はsol、A(!含有量の点で本
発明の範囲外である比較鋼である。
第1表の結果かられかるように、本発明鋼は、いずれも
比摩耗量は5.9+ng/c+J以下で、かっ限界たわ
み量が2 、3mm以上となっており、しかも硬化深さ
は0.13n+m以上と、いずれの性能も優れているこ
とがわかる。これに対して、比較鋼は、比摩耗量、限界
たわみ量、硬化深さのうちいずれかが極端に劣っている
。
比摩耗量は5.9+ng/c+J以下で、かっ限界たわ
み量が2 、3mm以上となっており、しかも硬化深さ
は0.13n+m以上と、いずれの性能も優れているこ
とがわかる。これに対して、比較鋼は、比摩耗量、限界
たわみ量、硬化深さのうちいずれかが極端に劣っている
。
次に、C含有量以外は実質的に同一組成とみなせる鋼種
部14.15、■、2.3.16について、ガス軟窒化
処理を施した試料の比摩耗量と限界たわみ量をC含有量
で整理すると第3図のようになり、比摩耗量はC含有量
0.5〜0.8%範囲内で最も少なく、限界たわみ量も
この範囲内では低下しないことがわかる。
部14.15、■、2.3.16について、ガス軟窒化
処理を施した試料の比摩耗量と限界たわみ量をC含有量
で整理すると第3図のようになり、比摩耗量はC含有量
0.5〜0.8%範囲内で最も少なく、限界たわみ量も
この範囲内では低下しないことがわかる。
(効果)
以上のように、本発明により、耐摩耗性にすぐれ、同時
に硬化層の延性にすぐれた窒化用鋼が得られ、本発明の
斯界への寄与の大きなことのが分かる。
に硬化層の延性にすぐれた窒化用鋼が得られ、本発明の
斯界への寄与の大きなことのが分かる。
第1図は、摩耗試験要領の説明図;
第2図は、静曲げ試験要領の説明図;および第3図は、
C含有量と比摩耗量および限界たわみ量との関係を示す
グラフである。 10:回転リング ll:試験片 12:ノズル 出願人 住友金属工業株式会社 代理人 弁理士 広 瀬 章 −(他1名)第1− 第2図
C含有量と比摩耗量および限界たわみ量との関係を示す
グラフである。 10:回転リング ll:試験片 12:ノズル 出願人 住友金属工業株式会社 代理人 弁理士 広 瀬 章 −(他1名)第1− 第2図
Claims (2)
- (1)重量%で、 C:0.5%超、0.8%以下、Si:1.2%以下、
Mn:0.6〜1.5%、Cr:0.2〜1.5%、V
:0.02〜0.25%、sol.Al:0.02〜0
.25%、残部Feと不可避不純物 からなる耐摩耗性窒化用鋼。 - (2)重量%で、 C:0.5%超、0.8%以下、Si:1.2%以下、
Mn:0.6〜1.5%、Cr:0.2〜1.5%、V
:0.02〜0.25%、sol.Al:0.02〜0
.25%、さらにS:0.04〜0.13%、Pb:0
.03〜0.35%およびCa:0.001〜0.01
%のうち1種または2種以上を含有し、 残部Feと不可避不純物 からなる耐摩耗性窒化用鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1067585A JPS61170543A (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 | 耐摩耗性窒化用鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1067585A JPS61170543A (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 | 耐摩耗性窒化用鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61170543A true JPS61170543A (ja) | 1986-08-01 |
JPH0471987B2 JPH0471987B2 (ja) | 1992-11-17 |
Family
ID=11756831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1067585A Granted JPS61170543A (ja) | 1985-01-23 | 1985-01-23 | 耐摩耗性窒化用鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61170543A (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5716496A (en) * | 1980-07-04 | 1982-01-27 | Masayuki Hayashi | Performance trainer for instrument |
JPS5871358A (ja) * | 1981-10-22 | 1983-04-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 軟窒化用鋼 |
JPS58113316A (ja) * | 1981-12-25 | 1983-07-06 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 熱処理ひずみの少ない肌焼鋼の製造法 |
JPS5916948A (ja) * | 1982-07-16 | 1984-01-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 軟窒化用鋼 |
JPS5916949A (ja) * | 1982-07-16 | 1984-01-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 軟窒化用鋼 |
JPS619555A (ja) * | 1984-06-25 | 1986-01-17 | Komatsu Ltd | 迅速軟窒化用鋼 |
-
1985
- 1985-01-23 JP JP1067585A patent/JPS61170543A/ja active Granted
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5716496A (en) * | 1980-07-04 | 1982-01-27 | Masayuki Hayashi | Performance trainer for instrument |
JPS5871358A (ja) * | 1981-10-22 | 1983-04-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 軟窒化用鋼 |
JPS58113316A (ja) * | 1981-12-25 | 1983-07-06 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 熱処理ひずみの少ない肌焼鋼の製造法 |
JPS5916948A (ja) * | 1982-07-16 | 1984-01-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 軟窒化用鋼 |
JPS5916949A (ja) * | 1982-07-16 | 1984-01-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 軟窒化用鋼 |
JPS619555A (ja) * | 1984-06-25 | 1986-01-17 | Komatsu Ltd | 迅速軟窒化用鋼 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0471987B2 (ja) | 1992-11-17 |
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