JPS61157300A - 同期機の励磁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は、サイリスタ整流装置を用いて同期機の界磁巻
線に励磁電流を供給する励磁装置に関する。

［発明の技術的背景とその問題点］ 最近は同期機の励磁方式として、パワーエレクトロニク
スの発達により、応答速度が非常に速いこと、保守が楽
なこと等の理由から、サイリスタ整流装置を用いたサイ
リスタ励磁方式が採用されている。

このサイリスタ励磁方式においては、運転の信頼性より
界磁主回路の直流ｌＡ：Ｌ絡故障の際にはサイリスタ整
流装置がたえるよう、また、サイリスタ整流装置を構成
するサイリスタ素子が故障した場合は同期機の運転に支
障を与えないように、故障選択しゃ断できることが要求
される。

そのような要求を満たす励磁装置の従来例を第５図〜第
７図を参照して説明する。第５図において、同期ｆｉｔ
の界磁巻線２には、界磁しゃ断器３を介してサイリスタ
整流装置４から励磁電流が供給される。一方、自動電圧
調整器７は、計器用変成器６により降圧された同期機１
の端子電圧と電圧設定器８の設定値とを比較し、その誤
差信号を適切な値に増幅および位相補償した後、位相制
御装置９へ印加する。位相制御装置９は入力信号に応じ
た位相の点弧パルスをサイリスタ整流装置４へ印加し、
同期機１の端子電圧が一定となるように制御する。

過電流継電器１０は、励磁用変圧器５の２次側電流の過
電流により動作し、界磁しゃ断器３を開放し、界磁エネ
ルギーを放電抵抗３−ａを介して放熱するように構成さ
れており、反限時動作要素と瞬時動作要素とを備えてい
る。

第６図は、サイリスタ整流装置４の回路図である。

サイリスタ素子ＴＩＩＵＩ　、ＴｌＯ２，・・・・・・
、ＴＩＩＬＩｎは各々限流ヒユーズＦＵ１．．ＦＵ２．
・・・・・・、Ｆｕｎと直列に接続された後、並列に接
続されて端子ｌと端子２間の１個のアームを構成してい
る。他の５個のアームも同様にｎ個のサイリスタ素子が
各々限流ヒユーズと直列に接続された後、並列に接続さ
れて、直列サイリスタ素子数１個、並列サイリスタ素子
数ｎ個の３相均−ブリッジ構成となっている。

以上の構成で、同期機１が運転中に界磁主回路Ｐ−Ｎ間
が直流短絡故障した場合、短絡点には交流電源の容量と
インピーダンスで決まる過大な短絡電流が第７図の短絡
電流ｅのように流れる。一方、アーム短絡故障、例えば
、Ｕ相を形成する並列サイリスタ素子のうちＴｌ＋旧が
短絡した場合は、■相のサイリスタ素子ＴＨＶ１．．Ｔ
ＩＩＶ２．・・・・・・、Ｔｌ１Ｖｎが点弧していた場
合で考えると、交流電源のＶ相の電位がＵ相の電位より
も高い領域で交流電源のＶ相からＴ）ＩＶｌ、Ｔ）ＩＶ
２．−、Ｔｌ１Ｖｎの並列回路とＴｌ１ｔｊｌを介して
交流電源のＵ相へ交流電源容量とインピーダンスで決ま
る過大な線間短絡電流が流れる。しかし、この結果、限
流ヒユーズＦ旧が即座に溶断し、ＴＨ旧は均一ブリッジ
回路から切り離され、残ったＴｌＯ２，・・・・・・、
ＴＨｌｌｎにて運転継続されるため、第７図で示すよう
に限流ヒユーズにより限流されたアーム短絡電流ｆが流
れる。

従って従来は、過電流継電器１０に、第７図に示すよう
な瞬時動作特性Ｃを持たせることにより、界磁主回路短
絡電流ｅには応動して界磁しゃ断器３と並列しゃ断器を
トリップして主機を停止させるが、アーム短絡電流ｆに
は応動しないような保護協調をとっていた。

しかし、上記従来方法によると、界磁主回路のＰ−Ｎ間
短絡故障に過電流継電器１０が動作するまでに、故障発
生から少なくともアーム短絡か界磁主回路かを弁別し得
る時間し１が必要となる上、更に、補助リレーのロック
アウトリレーが動作する時間と、その動作により実際に
界磁し峰断器３が動作する時間を足し合せた時間は短絡
故障が継続することになる。

一方、このときのサイリスタ整流装置４の過電流耐量特
性と、限流ヒユーズ溶断特性は第７図のａとｂに示す関
係にあり、故障時間が長びくに従って限流ヒユーズ溶断
電流すよりサイリスタ耐電流ａの方が小さくなる。なお
、第３図のｄは過電流継電器１０の反限時動作特性を示
す。

この結果、故障発生から界磁しゃ断器３が動作するまで
の時間が長びくと限流ヒユーズより先にサイリスタ素子
が破壊され゛てしまう。

そこで、従来はこのサイリスタ素子の破壊を防止するた
め、例えば、通常要求仕様ではサイリスタ整流装置４の
アームのサイリスタ素子の並列数が３〜４パラで足りる
場合でも５〜８パラにパラ数を増やして対応したり、ま
た、短絡故障電流をおさえる意味で、励磁用電源変圧器
５のインピーダンスを増やしたりの対応を行なっていた
ため、サイリスタ整流装置４や励磁用電源変圧器５が大
形かつ高価となる問題点があった。

［発明の目的］ 本発明は、−上記従来技術の欠点を除去し、安価で信頼
性の高い同期機の励磁装置を提供することを目的とする
。

［発明の概要コ この目的を達成するため、本発明は、界磁主回路短絡時
に瞬時にサイリスタ整流装置をゲートブロックすると、
交流入力側の過電流は１サイクル以内に零になり、界磁
主回路短絡以外のとき（アーム短絡等）は、サイリスタ
整流装置をゲートブロックするとサイリスタ整流装置は
転流動作は行なわないが、いままで電流が流れていたア
ームに界磁電流が流れ続け、界磁電圧が交流電圧となる
ことに着目し、サイリスタ整流装置の交流入力側に。

瞬時に動作する過電流検出器を設け、過電流動作後、瞬
時にサイリスタ整流装置にグー１〜ブロツクをかけ、グ
ー１〜ブロツク後、界磁電圧が交流電圧のある値以上あ
るか否かでサイリスタ整流装置のアーム短絡故障か界磁
主回路の１’−１１短絡故障かの判別を行ない、ゲート
ブロック後のある時間以後、界磁電圧が交流電圧のある
値以上あるゲートブロック後の場合はサイリスタアーム
短絡と判定し、ゲートブロックを解除して通常運転を継
続する一方、グー１〜ブロツク後のある時間以後、界磁
電圧が交流電圧のある値以下の場合は、界磁主回路短絡
と判定し、ゲートブロックをかけたまま主機をトリップ
させるようにしたことを特徴としている。

［発明の実施例］ 以下、本発明の実施例を更に第１図〜第４図を参照して
説明する。

第１図は本発明の一実施例に係る同期機の励磁装置を示
したもので、第５図に示した従来例と同一符号は同一ま
たは相当部分を示し、第５図と異なる点は、サイリスタ
整流装置４の交流入力側に設けられた変速器１１の出力
とサイリスタ整流装置４の出力電圧即ち界磁電圧とを常
時入力し、その出力状態に応じてゲートブロック信号１
２−ａの出力、解除、および、トリップ信号１２−ｂの
出力を行なう電圧電流検出器１２を設けた点である。

この電圧電流検出器１２は交流入力側に設けた変流器１
１の信号で、サイリスタ整流装置４を損傷または過熱す
るような過電流を瞬時検出し、位相制御装置９にゲート
ブロック信号１２−ａを与えるゲートブロック信号出力
手段と、ゲートブロック発信後、界磁電圧が交流電圧で
ある値以上あるか否かを判断する判断手段と、界磁電圧
が交流電圧である値以上ある時は通常運転に復帰させる
ため、前記ゲートブロック信号を解除するゲートブロッ
ク信号解除手段と、界磁電圧が交流電圧である値以下の
時は前記ゲートブロックのまま主機にトリップ信号１２
−ｂを与えるトリップ信号出力手段とから成る。

以−ヒの構成で、今、同期機１が運転中に何らかの原因
により、界磁主回路のＰ−Ｎ間で短絡故障が発生すると
、短絡点に交流電源の容量とインピーダンスで決まる過
大な短絡電流が第２図の短絡電流ｅのように流れる。

この短絡電流ｅを電流一時間図でゲートブロックをかけ
ない状態で表わすと、各アームに流れる電流（但しＸ、
■、Ｚの図示は省略）は第３図のように正常時は０に近
い電流値が１０数倍にも上昇し、Ｗ相でピークとなり、
Ｕ、■相と一旦減少したのち、一定の短絡電流値となる
。

このとき、電圧電流検出器１２が第２図の動作特性ｇで
示すように短ｍ電流ｅを瞬時に検出してゲートブロック
信号】２−ａを位相制御装置９に送り、サイリスタ整流
装置４をゲートブロック状ｓｂこする。

このように短絡電流ｅが流れても瞬時にサイリスタ整流
装置４をゲートブロックするときは、第４図で示すよう
に短絡電流ｅはサイリスタ整流装置４でブロックされ、
サイリスタ整流装置４の出力電流は流れなくなる。この
ことは、短絡電流を瞬間的に流すだけで、サイリスタ整
流装置４を損傷または過熱するようなことはさけられる
。このとき、同期機１の界磁電圧はほぼ零となる。電圧
電流検出器１２はこの状態をサイリスタ整流装置４の出
力電圧即ち界磁電圧を監視することにより判断し、過電
流時でサイリスタ整流装置４をゲートブロックしたとき
、界磁電圧が交流電圧である値以下となった状態は界磁
短絡故障と判断し、主機トリップ信号１２−ｂを発し、
主機をトリップして機器を保護する。

一方、第６図に示したように、サイリスタ整流装置４で
仮にＵ相を形成する並列サイリスタ素子のうちＴＨ旧が
短絡故障すると、■相のサイリスタ素子ＴＨＶ１　、Ｔ
ＨＶ２．−−　、Ｔ）ｌＶｎの点弧時に、交流電源のＶ
相の電位がＵ相の電位よりも高い領域で交流電源のＶ相
からＴＩＩＶＩ、Ｔ）ｌＶ２．−・−・−、ＴＨＶｒ＋
７）並列回路とＴＨＵ＋を介して、交流電源のＵ相へ交
流電源容量とインピーダンスで決まる過大な線間短絡電
流が第２図の短ｇ電流ｆのように流ＪＬる。このとき、
電圧電滴検出器１２がその動作特性ｇにより、短終電流
ｆを瞬時に検出してゲートブロック信号１２−８を位相
制御装置９に送り、サイリスタ整流装置４をゲートブロ
ック状態にする。これと共に、限流ヒユーズＦ旧は短絡
電流ｆにより溶断し、故障素子ＴＨＵＩを回路より切部
し、選択しゃ断を行なう。このとき。

サイリスタ整流装置４の負荷である界磁巻線２は非常に
大きなインピーダンス１、であり、いくらサイリスタ整
流装置４をゲートブロック状態にしても、サイリスタ整
流装置４は位相制御装置９からのパルスをブロックされ
、転流動作を行なわないだけで、今まで流れていた電流
はＶ和の並列サイリスタ素子ＴＨＶｉ、ＴＩＩＶ２．・
・・・・・ＴＨＶｎを通って流れ続ける。このとき、界
磁電圧は交流電圧のある値以上を示す。

この状態を電圧電流検出器１２はサイリスタ整流装Ｍ４
の出力電圧即ち界磁電圧を監視する二とにより検出し、
過電流時でサイリスタ整流装置４をゲートブロックした
ときに、界磁電圧が交流電圧のある値（例えば、交流入
力電圧値の０．９倍ぐらいの値）以上の状態は、サイリ
スタ整流装置４のアーム短絡故障であったＣ短絡した素
子は既に限流ヒユーズでしゃ断されている）と判断し、
ゲートブロック信号１２−ａを解除する。これにより、
位相制御装置９は再び動作を開始し、通常の自動電圧調
整器７の出力に応じた位相点弧パルスのゲート信舛をサ
イリスタ整流装置４に送る。一方、サイリスク整流装Ｗ
４はこのグー１−信号により、再び転流動作を開始する
。

ところで、上記構成によれば、ノイズ等で電圧電流検出
器１２が誤動作して、ゲートブロック信号１２−ａを発
した場合も、上記同様直流出力電流が流れ続けて界磁電
圧が交流電圧のある値以−ヒとなる同じ現象となり、−
に配回様、ゲートブロック信号１２−ａを解除し１通常
運転に戻ることができる。

このため、非常に信頼性の高い励磁装置が得られること
となる。

尚、上記実施例ではサイリスタ整流装置４の入力側電流
と出力側電圧を検出して各種処理を行なうため、電圧電
流検出器１２を設けた例について示したが、電圧検出器
と電流検出器とをそれぞれ別々に設け、それぞれの信号
をシーケンス的に組合わせて実施例同様の処理を行なわ
せるようにしてもよい。

［発明の効果コ 以上のように本発明によれば、サイリスタ整流装置を損
傷または過熱するような界磁主回路短絡故障に対しては
ゲートブロックで瞬時に事故電流をしゃ断し、アーム短
絡故障時にはヒユーズによる従来の選択しゃ断を行なっ
て通常運転を続行し、また、ノイズ等で誤ってゲートブ
ロックがかかっても、すぐに状態を判別して通常運転を
行なうことができ、従来行なっていた故障電流を抑える
ために励磁用電源変圧器のインピーダンスを増やしたり
、故障電流に耐えるようにサイリスタ整流装置のアーム
のサイリスタ素子数を増やす対策が不要になり、経済的
にして信頼性の高い同期機の励磁装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る同期機の励磁装置の構
成図、第２図は第１図に示したサイリスタ整流装置の保
護協調を説明するための特性図、第３図は界磁直流短絡
時流を示す短絡電流の時間的変化図、第４図は界磁直流
短絡時に瞬時ゲートブロックをかけたときの短絡電流の
時間的変化図、第５図は同期機の励磁装置の一従来例を
示す構成図、第６図は同期機の励磁装置に用いられる一
般的なサイリスタ整流装置の回路図、第７図は第５図に
示したサイリスタ整流装置の保護協調を説明するための
特性図である。 １・・・同期機、２・・・界磁巻線、３・・・界磁しゃ
断器、４・・・サイリスタ整流″３装置、５・・・励磁
用変圧器、６・・・計器用変成器、７・・・自動電圧調
整器、８・・・電圧設定器、９・・・位相制御装置、１
０・・・過電流継電器、１１・・・変流器、１２・・・
電圧電流検出器。 第３図 ′ｈδ４図　８吠− Ｂ１間（ｍｔ＋）　− 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 交流電源をサイリスタ整流装置で制御整流して同期機の
   界磁巻線に供給する同期機の励磁装置において、前記サ
   イリスタ整流装置の交流電源側過電流を検出して前記サ
   イリスタ整流装置をゲートブロックする信号を出力する
   ゲートブロック信号出力手段と、ゲートブロック後の同
   期機界磁電圧値が規定値以上あるか否かを判断する判断
   手段と、その結果、前記界磁電圧値が規定値以上のとき
   は前記ゲートブロック信号を解除するゲートブロック解
   除手段と、前記判断結果、前記界磁電圧値が規定値以下
   のときは前記ゲートブロックのまま、同期機トリップ信
   号を出力するトリップ信号出力手段とを備えて成ること
   を特徴とする同期機の励磁装置。