JPS6355297B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電磁カツプリング付電動発電機におけ
る並行運転時の自動解列装置に関する。

従来、この種の電磁カツプリング付電動発電機
の並行運転時における故障機の自動解列装置とし
ては第１図に示す構成が公知とされている。この
第１図において１は電動発電機の駆動電源、２は
その駆動用電源１に挿入された配線用しや断器、
３は後述する電動機５の電源開閉用電磁接触器、
４は電動機５の保護用サーマルリレー、５は発電
機７の駆動用電動機、６は前記発電機７の周波数
制御用電磁カツプリング、６ａは電磁カツプリン
グ６の界磁コイル、７は発電機、７ａはその発電
機７の界磁コイル、９は界磁電源用変圧器８に接
続された自動周波数調整装置（AFC）、１０は界
磁電源用変圧器８に接続された自動電圧調整装置
（AVR）、１１は前記電磁カツプリング６の界磁
電流検出器で、過電流リレー１２を作動させ前記
過電流リレー１２の常開接点１２ａを開閉させ
る。１３は前記発電機７の界磁電流検出器で、過
電流リレー１４を作動させ、前記過電流リレー１
４の常開接点１４ａを開閉させる。また１５は負
荷開閉用気中しや断器、１５ａはその気中しや断
器１５の操作回路、１６は電源母線、１７は電磁
カツプリング付電動発電機である。

この様な構成からなる従来装置における回路動
作を以下説明する。まず電磁カツプリング付電動
発電機１７は大型コンピユータの電源などに適用
されるもので、電源１の質、すなわち、電圧安定
性やノイズレスを目指し、電圧及び周波数変換を
行い使用される。この場合、発電機母線１６の周
波数制御としては自動周波数調整装置（AFC）
９により電磁カツプリング６の界磁コイル６ａに
流れる電流を制御して発電機７の回転数を変化さ
せることにより行なわれる。発電機母線１６の電
圧については自動電圧調整装置（AVR）１０に
より発電機７の界磁コイル７ａに流れる電流を制
御して行なわれる。

この電磁カツプリング付電動発電機１７の保護
装置はケーブル保護用配線しや断器２、電動機保
護用サーマルリレー４、発電機及びケーブル保護
用気中しや断器１５などの他、前記自動周波数調
整装置（AFC）９及び自動電圧調整装置
（AVR）１０などの故障による界磁電流に対して
は各々の界磁コイル６ａ，７ａに電流検出器１
１，１３及び過電流リレー１２，１４を挿入し界
磁過電流が発生した場合にこれらの常開補助接点
１２ａ及び１４ａを閉成することにより気中しや
断器１５のトリツプコイルを励磁し電源１６より
トリツプさせる様にしている。

しかし従来の電動発電機の並行運転における自
動解列装置は以上のように構成されていたので、
たとえば並列運転中発電機の界磁喪失により発電
機の誘起電圧が低下する様な故障を生じた場合に
は、他の健全な発電機の方も母線電圧低下を早急
に回復しようとするため界磁過電流となりミスト
リツプすることがあつた。又同様に並行運転中電
磁カツプリングの界磁が喪失する様な事故の場合
にも母線周波数低下を補なうため健全機も過電流
となりミストリツプするなどの欠点があつた。

本発明は上記のような従来の欠点を除去するた
めになされたもので、並列運転時の母線電圧異常
に対しては発電機界磁電流の大小を自動判定する
ことにより又母線周波数の異常現象に対しては、
電磁カツプリングの界磁電流の大小により故障機
を自動判別し、系統より自動解列できる電動発電
機の並行運転自動解列装置を提供することを目的
とする。

以下本発明の一実例を図について説明する。第
１図と同一の部分は同一の符号をもつて図示した
第２図において、１８は各電磁カツプリングの界
磁電流の大小を比較する比較器、１９は各発電機
の界磁電流の大小を比較する比較器、２０は発電
機母線の周波数異常を検知する周波数検出器、２
１は前記発電機母線の電圧異常を検知する電圧検
出器、２２は前記発電機母線の周波数異常で電磁
カツプリングの界磁電流大小を比較し故障機を判
別する故障機判別回路、２３は発電機の母線電圧
異常で発電機界磁電流の大小を比較し、故障機を
判別する故障機判別回路、２４は前記故障機判別
回路２２，２３からの信号を受けて故障機側の気
中しや断器をトリツプさせる自動解列回路であ
る。

この様に構成された本発明の動作を以下説明す
る。上記発電機電源の異常現象としては次の２つ
の場合が考えられる。まず第１は発電機の誘起電
圧に何らかの異常として表われる発電機系の故
障、第２は回転数及び周波数の異常として表われ
る駆動側、例えば電磁カツプリング系の故障等で
ある。又発電機出力電圧と界磁電流、及び発電機
周波数、例えば回転数と電磁カツプリングの界磁
電流はほぼ比例関係にある。故に並行運転時の出
力電圧及び出力周波数に異常が発生すると上記の
理由から電磁カツプリングの界磁電流にも変化が
あらわれる。たとえば自動電圧調整器（AVR）
１０などの故障により発電機出力電圧が過電圧に
なつた場合には母線電圧が過電圧になつたことを
電圧検出器２１によつて検知し、発電機界磁電流
の大小を比較器１９で比較してその大きい方を故
障機判別回路２３によつて明らかに故障機と判別
し自動解列回路２４で故障機側の気中しや断器１
５を連動してトリツプさせ、系統より切り離す。
また、同様に今度は発電機の出力電圧が低下する
様な故障に対しては発電機における界磁電流の比
較器１９の結果と母線電圧の異常を界磁電流の大
小で比較する故障機判別回路２３等により界磁電
流の小さい方を故障機として自動解列回路２４に
よつて判断し、並列運転中の発電機の中で故障機
側の気中しや断器１５をトリツプさせて系統より
解列させる。又、周波数異常の場合についても同
様で母線の周波数検出器２０によつて周波数異常
を検知し、次に前記周波数異常の結果と電磁カツ
プリングの果磁電流比較器１８との両入力信号か
ら故障機判別回路２２によつて判別し、母線周波
数の低下では電磁カツプリングの界磁電流の小さ
い方を故障機と判定し、また母線周波数の上昇で
は界磁電流の大きい方を故障機と見なして、自動
解列回路２４に出力信号を伝達し故障機側の気中
しや断器１５をトリツプさせ系統より解列させ
る。

以上のように本発明によれば並行運転時の発電
機における出力電圧の変化及び出力周波数の異常
によつて電磁カツプリングの界磁電流の大小を比
較し、故障機の判別を行い該故障機を自動解列さ
せるようにしたため、回路構成が簡単で、かつ安
定度が高く、高信頼性の電磁カツプリング付電動
発電機の並行運転時の自動解列装置を安価に提供
できる顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の電動発電機の保護装置を示す
ブロツク構成図、第２図は本発明の一実施例を示
す電磁カツプリング付電動発電機の並行運転時の
故障機自動解列装置を示すブロツク構成図であ
る。 １１，１３…電流検出器、１８，１９…比較
器、２０…周波数検出器、２１…電圧検出器、２
２，２３…故障機判別回路、２４…自動解列回
路。なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示
す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 並行運転中の電磁カツプリング付電動発電機
   の何れか一方の発電系統に電圧もしくは周波数異
   常を伴う故障で故障機を自動判別して自動解列す
   る故障機自動解列装置において、前記並行運転中
   の電源母線の電圧及び周波数が異常であることを
   検出する母線異常電圧検出器及び母線周波数異常
   検出器と、前記、電磁カツプリングの界磁電流及
   び発電機の界磁電流異常を夫々検出し、該両界磁
   電流を各々比較する電磁カツプリングの界磁電流
   比較器及び発電機の界磁電流比較器と、前記並行
   運転時の母線の電圧又は前記母線の周波数異常で
   前記発電機及び電磁カツプリングの界磁電流を比
   較し、故障機を判別する電磁カツプリングの故障
   判別回路及び発電機界磁電流の故障判別回路と、
   前記２組の故障判別回路の出力信号を受け故障機
   を系統より解列する自動解列回路とを備えたこと
   を特徴とする電動発電機の並行運転自動解列装
   置。