JPS61146830A - スパンライク様2層構造毛羽糸の製造法 - Google Patents

スパンライク様2層構造毛羽糸の製造法

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JPS61146830A
JPS61146830A JP27693385A JP27693385A JPS61146830A JP S61146830 A JPS61146830 A JP S61146830A JP 27693385 A JP27693385 A JP 27693385A JP 27693385 A JP27693385 A JP 27693385A JP S61146830 A JPS61146830 A JP S61146830A
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱可塑性合成マルチフィラメント糸からなるニ
スパンライク様2層構造毛羽糸の製造法に関する。更に
詳しくは本発明は前記マルチフィラメント糸に毛羽を与
え、以て紡績糸様の外観、触感、膨み、吸汗性を具備す
る、新規な毛羽糸の製造法に関する。
従来、熱可塑性合成繊維マルチフィラメント糸に毛羽を
与え紡績糸的力ふくらみ、外観、触感、吸汗性等を与え
る方法に関してはすでに多くの方法が提案されている。
例えばフィラメント糸を撚糸機により撚糸しその際発生
するバルーニングの外面に擦過体を接触せしめて起毛す
る方法、或いはフィラメント糸に仮撚(捲縮)加工を行
なうに際し、加熱部分に擦過体を接触させ糸条表面のフ
ィラメントを切断し毛羽を与える方法等がある。このよ
うな方法にあっては例えば前者の場合、装置的には簡略
であるが加熱中の起毛であるために起毛速度に限界があ
り実用的でなく、又張力変動等の影響を受は毛羽量が変
動し易いし、極端な場合は断糸、ローラへの巻付き等の
トラブルが発生し、安定な操業性は望むべくもない。後
者の例にあっては毛羽を与える段階では速度的には通常
の仮撚加工と同様な高速度加工が可能であり、又毛羽を
与えることに関しても前者の場合より張力変動等のトラ
ブルが少ないので安定して毛羽を与え易い利点はある。
しかしながら加熱中の表面繊維の切断であるが実質的に
は糸条内部も略同等に切断されておシ得られる毛羽糸は
短繊維の集合体となシ強度の低下が甚だ大きい。従って
多数の毛羽を得ようとすればそれだけ強度が低下するの
で仮撚子の摩擦抵抗によ)断糸の発生頻度が高まる欠点
があるばかシでなく、自ら起毛毛羽量に限度があシ、か
くして得られる糸条はちょうど紡績に於けるフロントロ
ーラから取出した゛ フリースの如き構造に近似してい
るので低強度に加えて毛羽の糸条長手方向への移動が生
じ易く毛羽の生長が大きくネップ状となる。従ってこの
ままの糸条では製織、製編等の実用に殆ど供し得ないの
で実撚を追加し強度を高めると共に毛羽の移動を防止す
ることが不可欠となり、結果として加工速度の制約を受
ける。この点、特開昭51−112953号公報には仮
撚域で芯糸は他の糸条を巻きつかせ、この巻付糸を起毛
することが提案されているが、一般に巻付糸は芯糸上を
滑シ易いので、均一に起毛するにはかなシの工夫を必要
とする。
このように従来の方法にあっては毛羽を均一に糸条表面
に生ぜしめることは非常に困難であシ、多くの場合実撚
の追加は不可欠のものであるが、一方ではこの追撚によ
多糸条は強く縛られ集束し嵩高性、捲縮性が低下しふっ
くらしだ糸条が得られない。又、追撚することにょシ生
産速度が著しく低下し極めて非能率となる。従って実質
的に無撚状の嵩高捲縮糸に毛羽を安定して与える方法は
皆無というのが現状である。
従って本発明の目的は、糸自身充分な強度を有し、しか
も均一にして充分な毛羽を具備し、且つネップ発生の懸
念が解消されて糸取扱性の優れたスパンライク様毛羽糸
の製造法を提供することにある。
更に、本発明の他の目的は、施撚工程を省略し、高速加
工就中200m/”以上の加工速度下においても尚且つ
糸自身の物性を実質的に低下させることなく毛羽を均−
且つ安定した量で糸条表面に付与し得るスパンライク様
毛羽糸の製造法を提供することにある。
本発明者等は上記の目的を達成せんとして鋭意研究した
結果、高速加工の実現という観点からは、これを可能と
する仮撚加工を採用するのが最も有利であると考え、こ
の工程に起毛工程を組入れると共に、原糸使いの面から
眉間に交絡部分を有する安定な2層構造巻付糸を形成し
た状態で、主として巻付部分のフィラメントを切断起毛
する時、極めて満足すべき結果が得られることを究明し
、本発明に到達したのである。
かぐして、本発明によれば少くとも1.2倍以上の延伸
が可能で且つ伸度が少くとも80%以上ある2種以上の
フィラメント糸を互いに混繊、交絡させて少くとも20
個/Mの交絡を付与した状態で少くとも1.2倍以 沫1:伯伯 上の延伸倍率で同時延伸仮撚捲縮加工に附すと共に、仮
撚中の糸に起毛処理を施すことを特徴とするスパンライ
ク様2層構造毛羽糸の製造法 が提供される。
更に、これについて述べると、本発明は起毛   −量
、起毛の安定性、毛羽長の均一性、更には毛羽糸全体と
しての実用的強度の維持という諸要ヰを同時に満足する
には起毛原糸として均一な巻付構造を有する2層構造糸
の巻付部分のフィラメントを切断すると共に芯糸と巻付
糸との間にフィラメント間交絡を存在させることが不可
欠であるという技術思想に基いている。
更にこの点について詳しく述べると、一般に伸度の異な
る2種以上の糸条を合糸して、供給ローラに供給し、仮
撚スピンドルで施撚すると、伸度の小なる糸条は伸びに
くい為、糸条の芯部を構成し、伸度の大なる糸条は伸び
やすい為、糸条の外層部をとりまくように撚糸される。
この撚糸状態を熱固定してから、M撚すると伸度の小な
る糸条が芯となり、伸度の大なる糸条がそのまわりを交
互撚糸状にとりまいた2層構造捲縮糸が得られる。
所で、このような加工は一般に100m/mix以下の
低速で実施されているが、この場合、特に均一な巻付構
造を得ようとすると60m1m以下の低速で注意深く加
工することが必要になる。
かかる低速が採用されねばならない理由はその糸構造が
交互撚巻付糸という特殊性から、仮撚(捲縮〕加工中及
び製織工程中の糸構造安定性が極めて悪いという欠点を
有しているからである。特に仮撚加工においては、通常
のウーリー加工の常識では想像さえできないくらいに敏
感に糸構造が変化し、6omi=以下の加工速度では第
1図のように芯糸1の周りに巻付糸が交互撚糸状にとり
まいた均斉な巻付2@構造がまた100m/+++x近
辺では第2図のような部分的に巻付が不完全ながらも一
応は巻付2層構造が得られるが、150〜250 m1
mmになると、第6図のような巻付構造は極く一部分と
なり、さらに500m1mを越えると、もはJP善付構
造は得られず、第4図のように完全に2本の糸条に分離
した捲縮糸しか得られなくなる。
このような加工速度の上昇による巻付2層構造からウー
リー捲縮糸構造への変化に伴い、これらを起毛すれば益
々元の巻付構造が破壊され、起毛糸より得られる織編物
はスパンライクな外観、^合を著しく減じることになる
。しかも巻付構造、のない部分はその内外層糸条の糸足
分だけ外層糸に相当する糸条にたるみが生じ、その結果
仮撚加工の巻取り部及び製織工程でネップ発生の原因と
なり、ひいては工程トラブル製品の品位の著しい低下と
いった深刻な問題を招来するのである。
この点、本発明者等は高速加工下における、巻付構造の
破壊を防止し、恒久的に安定化された均斉な巻付構造更
には起毛処理によってもその構造が破壊されないような
巻付構造を得るには、2糸条の金糸に代えて混線交絡手
段に願らざるを得ないことを確認した。しかしながら、
この混繊交絡手段は2層構造の形成という観点からすれ
ばむ−し゛ろマイナスの要因となるにも拘らず、この加
工中の巻付構造破壊防止と2層構造の形成との間に横た
わる二律背反性は、2糸条の伸度の選定と加工手段とし
て延伸仮撚との岨合せにより、混線、交絡手段を使用す
ることの欠点が克服され、その結果理想に近い巻付状態
で起毛処理を行うことができるわけである。
本発明は伸度の異なる原糸(フィラメント糸)を混繊、
交絡する工程、交絡糸を加熱により、2層撚糸構造を作
る工程及びそれを解撚して交互撚巻付2層構造とする工
程及びこの2層構造形成中(仮撚中)の、フィラメント
の切断起毛工程とからなっている。
この工程は第5図に示され、ここで互いに伸度の異る2
糸粂3,3はガイド4で合糸されてから張力調g1g装
置5、フィードローラー6を経てT!A#!、交絡用の
空気噴射ノズル7に供給され、ここで20ケ/M以上の
交絡点を有する交絡糸とされる。次いで、この交絡糸は
第1デリベリ−ローラー8により延伸仮撚ゾーンに供給
され、ヒーター9、起毛機能を兼備した仮撚具1oを経
て、第2デリベリ−ローラー11により引取られた後、
チーズ12′として巻取られる。上記の例では仮撚具と
して外接式の摩擦仮撚具を示したが二の仮撚具によれば
スピンドルタイプの仮撚具に比べて200m/m以上の
高速加工が簡単である反面、合糸仮撚の場合、前面スピ
ンドルとは異って最終のディスク(pA撚点)で、巻付
糸が剥離され易い現象が判明した。この点、本発明では
摩擦仮撚具を採用しても訂記の剥離の懸念もな(高速下
に均斉な2層構造毛羽糸を得ることができる。
本発明によれば原糸に付与する交絡処理により、使用す
る原糸の特性と相俟って起毛に対して安定な2層構造糸
が得られる。しかしながら単に伸度差をもつ原糸に交絡
付与して、仮撚加工する時には、むしろ好ましからざる
影響を仮撚の加熱工程に及ぼすこととなる。即ち、供給
する2種の原糸に交絡を与えることは、それらの糸条を
混繊一体化してしまうことになり、単純に伸度の差をも
つ原糸を供給しても、芯部と外層部を構成する2層構造
糸を得ることはできない。従来、行なわれていた合糸、
仮撚では、・ お互いの伸張変形を阻害する力が働かな
かった為、伸度差が50%もあれば巻付2@構造になっ
たが、本発明の如く2糸条の間に交絡を与えた場合には
ただ単に伸度差のある原糸を一緒に施撚しても、交絡に
よる変形阻害により2@構造を形成しない。
この問題を解決し、交絡処理の効果を生かす為に、仮撚
加熱部の変形挙動について、種々検討した結果、その使
用する原糸の伸度が大きく寄与していることが判明した
。以下、供給する原糸特性と仮撚加熱部における糸条変
形過程の関係について説明する。
伸度差のある2種以上の原糸を交絡処理してから仮撚具
により加熱して、巻付2層撚糸構造t−得る為には伸度
の1氏い方の糸が延伸仮撚できることが必要であると同
時に更に組合せる糸条の伸度差が80%以上ある二とが
必要である。
交絡処理した糸条は伸度差をもつ2糸条が混線一体化し
ている為、そのまま加熱しても2′層構造にはなりにく
い。ところが、伸度の少ない方の糸条に延伸仮撚できる
糸条を供給することにより、この問題が解決される。即
ち、延伸と同時に仮撚加熱することにより、交絡処理で
エリ一体化した伸度差をもつ糸が両糸の仮撚加工張力に
対する伸長特性の差異によって、大まかにみると、張力
の高いフィラメント群と、張力の低いフィラメント群と
に再度分離しつつも両群の繊維の一部が長さ方向に部分
的に交絡した糸条となり、それが仮撚装置により撚糸さ
れる。
この点から、伸度の低い方のフィラメント糸は少くとも
1.2倍以上で延伸仮撚できることが必須の条件である
が、その延伸倍率が1.4倍以上とれるとき、最も好ま
しい結果が得られる。更にこの時、巻付2層撚糸構造を
得る為には、2糸条の伸度差の大きさが関係しており、
従来の常識以上に大きい伸度差が必要である。即ち、交
絡のない場合には、両糸条の伸度差は50%程度もあれ
ば十分2層構造となるが、交絡処理した場合には、80
%以上の伸度差が必要であり、就中150%以上の伸度
差があれば一層好ましい結果が得られる。
このように、2糸条間に大きな伸度差を与えておくこと
により、延伸による混線糸の2層への分離の顕在化と相
俟って、初めて加熱領域で起毛処理に耐え得る2層撚糸
構造が得られ、その結果、その加熱糸の解撚によって交
互撚巻付2層構造糸が得られるのである。
次にg撚時の成分糸条の2@構造の発生について説明す
ると、単なる伸度差金糸、仮撚加工において、高速化し
た場合、加熱部では2層撚糸構造になっているにもかか
わらず、解撚時に2@交互撚啓付構造にならなかったの
は、解撚点における糸条のバルーニング、芯糸・外看部
糸それぞれに異った大きさで作用する遠心力により構造
発生が阻害されたり、スピンドル或は摩擦仮撚円板等の
仮撚装置により、擦過、しごき等の作用を受け、構造が
破壊されたシしたからである。
ところで、本発明においては原糸段階で、芯部を形成す
る糸条と外層部を形成する糸条との間に部分的な交絡を
付与しであるため、上記の解撚バルーニング、仮撚装置
による擦過、しごきに対して抵抗する集束力をもつため
うまく解撚されて2層交互撚巻付糸となる。尚このよう
な加工糸を得るためには原糸に付与する交絡は20個/
M以上必要で、30個/M以上(上限については100
個/M程度)あれば一層好ましい。交絡度の測定は次の
ようにして行なう。
即ち交絡処理した原糸を容器にはった水に浮かべたとき
、交絡のない部分は数倍以上の太さに開繊し、交絡点は
開繊しないという性質を利用して、交絡点の数を目で読
みとる。
尚、本発明に一見類似した方法として前述の特開昭51
−112953号公報には伸長モジュラスの異る2糸条
を引揃え、混繊ないし撚糸してから同時延伸仮撚加工に
供し、加熱域で毛羽立てすることが記載されている。そ
して同公報の実施例IKは伸度iso%及び80%(伸
度差70チ)の糸条を引揃えて延伸倍率1.5で同時延
伸仮撚加工する例が示されている。しかしこの例では、
引揃えであること及び糸条間の伸度差が70%と、共に
本発明の必須要件を欠いている。更に1混繊ということ
も一応示されているものの、ここでは本発明で言うよう
な、80%以上の伸度差1.2倍以上の延伸倍率下の同
時延伸仮撚加工において、糸条の交絡度を少くとも20
個/Mとするとき前述の作用・効果が得られることにつ
いては教えてはいない。
以上の如く、原糸の絡み処理は、2層構造を形成するK
はマイナスになっているが、それを延伸仮撚できる糸を
使い、さらに大きな伸度差の糸を組合せることによって
カバーできる。結果としては交絡処理と原糸伸度特性の
相乗的利用により、起毛に対しても複合糸を得ることが
できるのである。
本発明における伸度の異る2M以上のフィラメント糸の
組合せとしては、伸度の少ない方の糸条に少(とも1.
2倍以上に延伸仮撚できる糸条を用い、かつ伸度の大き
い糸条が抜糸よりも更に80%以上伸長できる糸条を用
いる。最も好ましくは、伸度の少ない方の糸が100%
以上の伸度をもち1.4倍以上の延伸倍率が採用できる
部分配向フィラメント糸で、かつ伸度の大きい糸条が2
50%を越える未延伸糸との組合せを用いる。
更に、本発明において、「フィラメント糸」とは熱可塑
性合成繊維フィラメント糸を意味し、特にポリエチレン
テレフタレートを主たる対象とするが、15モル%以下
の割合で第3成分を共重合したものでも差しつかえない
。また該ポリニスチルには艶消剤、着色剤、難燃剤等の
添加剤を含んでもさしつかえない。
また、未延伸糸及び部分配向糸のフィラメント断面形状
、艶消剤の含有量、着色剤含有の有無等を同じにしても
よいが、これらのうち少なくとも何れかを異ならせても
よい。
未延伸糸及び部分配向糸のデニールは用途に応じて選定
すべきであるが、一般にトータルテ゛ニールにおいて捲
付糸≧芯糸とするのがよく、餌者は75〜350 da
 、後者は50〜150deとするのが特に好ましい。
また単繊維デニールは加工時の延伸倍率を考慮して、加
工後、単繊維デニールが捲付糸≦芯糸となる組合せがよ
く加工後の捲付糸の単繊維デニールは3de以下、芯糸
の単繊維デニールは3de以上が特に好ましい。上記の
ような糸条の組合せによって、嵩高性と表面の柔軟な感
触と腰、反撥性をもつ織編物を得ることができる。
また、空気噴射ノズルとしては一般に用いられているイ
ンターレース加工用ノズルが好適でタスランノズルも適
用できる。またインターレース処理後一旦巻取ってもよ
り、巻取ることな(引続き仮撚してもいずれでもよい。
仮撚装置はツイストビンに巻付けるスピンドル、流体式
空気仮撚ノズル、内接式或は外接式摩擦仮撚装置のいず
れも適用できる。同様に仮撚捲縮加工条件にしても従来
採用されている範囲で適宜、選定すればよい。
一方、フィラメントの切断起毛具としては例えば特公昭
46−19743号公報、特公昭49−58379号公
報、特公昭48−7891号公報、特公昭48−319
42号公報等に示される回転乃至固定の粗面体若しくは
切断刃が有利に使用される。そしてこのような切断起毛
具は通常仮撚捲縮機のヒーター出口端と、仮撚具の間の
冷却ゾーンに設けるのが好ましい。
勿論、本発明によれば、切断起毛具と仮撚具を個々に設
ける場合のみならず、第5図に示す如き、切断起毛機能
を有する仮撚具10も好適に採用することができる。第
6図はかかる仮纒具の正面図であり、具体的には複数個
の円板摩擦体を装着した3本又はそれ以上の軸を、各軸
の円板が互いに部分的に重合交叉し、襟度に沼つて位置
するように平行に設け、その際複数個の円板摩擦体が糸
に仮撚を入れる施撚摩擦体と、糸に毛羽を与える起毛摩
擦体とから構成されている。
図において、ブラケット13に3つの軸受14.15及
び16をほぼ正三角形の頂点位置に設け、該軸受14,
15反び16を介して軸1乙18及び19を夫々回転可
能に枢支している。
軸17の下端にブー!J17aを、軸18の下端にブー
’) 18a 、 18b及び駆動輪20を、並びに軸
19の下端にブーJ19aを、それぞれ軸と一体に成形
し、又は止着している。プーリ17aと18bの間にタ
イミングベルト21等の動力伝達部材を、同様にブー!
j18aと19aとの間にタイミングベルト22等の伝
導部材を張架している。
駆動輪20がベルト23等の駆動手段に押圧されると、
駆動軸20から軸18へ、更にプーリー 18a 、 
18bからタイミングベルト、21.22及びプーリー
17a 、 i9aを介して軸1Z19へ夫々回転力が
伝達され軸5.6,7は同方向に回転される。
24、25.26.2ス28.29.30.31及び3
2は軸17.18.19に止着した円板摩擦体で、それ
ら円板摩擦体は糸に仮撚を入れる施撚摩擦体と糸を起毛
して毛羽を与える起毛摩擦体とからなり、図では1例と
して24.28.29.30.31及び32が起毛作用
のない施撚摩擦体、25゜26、27が起毛摩擦体の場
合を示している。
施撚摩擦体は従来公知のポリウレタン等の高摩擦部材又
はセラミック若しくはセラミックコーティングした金属
等の耐摩耗性部材で製作され、その表面粗さは1〜8S
が適当である。表面粗さを1〜8Sとすることによりポ
リウレタン等の高摩擦部材で製作した円板摩擦体とほぼ
同程度の施撚効果が得られると共にポリウレタン摩擦体
に比し遥かに長い寿命となる。しかしながら表面粗さが
88を越えると、摩擦体接糸面で糸の撚回がスリップし
、必要な高水準の撚が得に鳴くなる。
起毛摩擦体は酸化アルミニウム粒子を成形もしくはコー
ティングした粗面円板又はダイヤモンド粒子をコーティ
ングした粗面円板等の粗面円板摩擦体を用いる。起毛摩
擦体の表面粗さは加工に供する糸の太さ、単繊維の太さ
、及び糸の構造によって適したものとするが、粒子の平
均の大きさで表示すると100〜3000メツシユ相当
のものが適当であり、300〜1000メツシユの時に
は更に好ましい効果が得られる。
100メツシユより粗い粒子を用いた場合には、施撚摩
擦体によって施撚された撚が粗面な起毛摩擦体面で抑止
され必要な仮撚水準が得られな4なり、また断糸な起し
やすくなる。また3000メツシユを越える細かい粒子
を用いた場合には表面が滑らかになり、十分な起毛効果
が得られなくなる。
3木の軸1乙18及び19に止着した複数個の円板摩擦
体は糸に仮撚を入れる施撚摩擦体を、糸に毛羽を与える
起毛摩擦体とから構成し夫々仮撚反び起毛に関して独立
の機能を有する如くする。円板摩擦体を専ら施撚を行な
う施撚摩擦体と専ら起毛を行う起毛粗面体とに機能を分
担させることにより、必要な高水準の仮撚と短い毛羽を
多(たてることが同時に満足できるようになる。つまり
、施撚摩擦体で高水準の[撚が入れられるので、その撚
により繊維束が一時的に強く集束され、その状態で起毛
粗面体により擦過起毛することができ、従って短い毛羽
が得られる。また起毛摩擦体の表面を十分な毛羽数が得
られるまで租くしても何ら仮撚数の低下をひきおこさな
いので、多くの毛羽をたてるに必要な表面粗さの起毛摩
擦体を、所望の毛羽数に応じて必要な枚数だけ装着する
ことができる。
かくの如くして製造される加工糸は、高い水準の仮撚に
より十分高い電性(通常仮撚の熱固定による。)をもち
、かつ短い毛羽を多くもつものとなる。
本発明において、複数個の円板摩擦体は、施撚摩擦体と
起毛粗面体を適当に配置すればよいが、糸が加工中、最
後に摺接する摩擦体は起毛作用をもたない施撚摩擦体と
するのが好ましい。
糸が最後に摺接する摩擦体においては、その表面−で糸
が圧接、されている部分では糸が仮撚により集束されて
いるが、その摩擦体表面を離れようとする部分では糸の
M撚が始まり、糸は集束性をなくし、更に付与された捲
縮により糸はその構成単繊維がばらばらに分赦しふくら
む。この時最後に摺接する摩擦体が起毛粗面体であると
、糸がその面を離れようとする一瞬に、ばらばらに分散
して膨らもうとする単繊維が粗面体の粒子によってひっ
かけられ、長い毛羽を発生することになる。またその程
度が過ぎると断糸をひきおこす場合もある。従って、糸
が最後に摺接する摩擦体は起毛作用をもたない施撚摩擦
体とするのが好ましい。一方、糸が一番最初に摺接する
摩擦体も別の理由から施撚摩擦体とする方が好ましい。
即ち第1の摩擦体を起毛摩擦体とする場合は、その接触
長が決められた通りになるよう、その餌の糸ガイドの位
置を十分注意して設定する必要がある。これをおこたる
と多錘の生産機では錘間で毛羽数の異った糸ができてし
まう。この問題をさけるには第1の摩擦体を施撚摩擦体
にすれば、後は装置の機械的配置により、第2枚目以後
に止着した起毛摩擦体に決った接触長で糸を接触させる
ことが可能となる。
また起毛摩擦体と施撚摩擦体との径関係では餌者の直径
は後者の直径以下とするのが適当である。起毛摩擦体は
その表面粗さを加工しようとする糸の太さ、構成単繊維
の太さ、糸の構造と、得ようとする毛羽数に応じて選択
装着するが、表面粗さの粗い摩擦板を使用する場合には
施撚摩擦板により施撚された撚の遡及を阻害する場合が
起り、撚セットするヒータ一部への遡及撚数が1臣下す
る場合がある。これは、特に粒子径が400メツシユよ
り粗い起毛摩擦体を使う場合に注意が必要である。この
問題を避ける為には、施撚摩擦体の表面速度を速めに設
定することによっても十分解決できるが、もともと高速
加工に適用する装置をより一層速(回転させることにな
り、振動等別の問題をひきおこしかねない。一方、本−
発明によれば起毛摩擦体の直径を施撚摩擦体の一直径以
下とすることにより粗面での糸の摺接角が小さくなり、
それだけ糸の撚回抵抗が減じ、撚遡及が阻害されなくな
り、上述の問題が解決される。
また、施撚摩擦円板の厚さTは一般に5〜10龍とし、
且つその端面の円弧部の曲率半径Rは厚さTの¥4〜1
倍とするのが適当である。
尚、摩擦円板の上下の面と端面の円弧部との間は前記曲
率半径Rに比し、十分小さい曲率半径rによって滑らか
に連結することが好ましい。
その際摩擦円板の直径りは通常40〜5511の範囲と
することが好ましい。
更に起毛摩擦円板の厚さTは一般には5〜10Bとし、
かつその端面の円弧部の曲率半径R′は厚さT′の3〜
1倍とするのがよい。又、摩擦円板の上下の面と端面の
円弧部との間は、前記曲率半径R′に比し十分小さい曲
率半径r′によって滑らかに連結することが好ましい。
このようにした摩擦体円板を、それぞれ軸17、18.
19に取付け、各軸の摩擦円板が互いに部分的に重合交
叉するようにする。ここで、隣り合う摩擦円板の間隙t
は通常1.0n以下に維持するのが好ましい。これを越
えると、糸の走行が不安定になり、0,3龍未満では糸
掛けが難いなる。
一方、施撚摩擦体の枚数は起毛摩擦体の枚数より多(す
る。施撚摩擦体の枚数が少ないと必要な撚が入りにくく
なり、更に起毛摩擦的での若干の撚a反阻害に、糸の撚
回が負けて仮撚水準が低下しやすい。このような問題は
施撚摩擦体の枚数を起毛摩擦体の枚数より多くすること
によって解決できる。更にいえば、施撚摩擦体の枚数を
起毛摩擦体の枚数の2倍以上とするのが好ましい。
さて以上のように構成した仮撚、起毛装置においては、
糸条Yは糸ガイド2′3から各摩擦円板が重合交叉して
形成する糸道を順次摺接して糸ガイド34に至る。ここ
で、施撚摩擦円板の厚さTを十分に厚くするとともに、
その端面の曲率半径Rを厚さTの¥4〜1倍と十分に大
きくすることにより糸条Yが摩擦円板に到達する点及び
離れる点の回転速度と、糸条Yを最大の回転速度で施撚
する点の回転速度との差を小さくし、糸道方向にほぼ均
一の施撚が可能となる。
又、施撚摩擦円板が厚くすることにより施撚部が十分長
いので、起毛摩擦体による撚遡及阻害作用に打勝って、
均一かつ高水準の施撚を行なうことができ、極めて均一
で、かつ電性の高い加工糸を得ることができる。尚、施
撚摩擦円板の厚さが薄すぎるときは施撚が十分に行なわ
れず、また厚すぎるときは糸道方向の抵抗を生じ、断糸
を生じ易い。また端面の曲率半径(R)が過度に大きく
なると端面は円柱断面に近付き糸条の施撚が主としてそ
の到達点及び離れ点で行なわれることから起毛摩擦体の
撚遡及阻害に打勝って施撚することができず、得られる
加工糸の電性を低下させ、また毛羽も毛足が長く、かつ
きたないものとなってしまう。また[8己Rが小さ過ぎ
ると糸の到達点と円弧断面の最外接部との速度差が大と
なり、施撚部を生じやすい。
更に、上記の点を考慮して、十分高い撚水準が得られる
もとで、起毛摩擦体についていえば、その円板の厚さT
′を十分に厚くすること、により十分多くの毛羽をたて
ることができるばかりでなく、その端面の曲率半径R′
を厚さT′の3〜1倍とすることにより糸溜接面の応力
集中の適正化を計ることができる為、起毛効果を十分に
し、かつ断糸等の問題が起らないような加工が可能であ
る。尚、起毛摩擦体の厚さくT)が厚すぎると施撚摩擦
体によって付与された撚の遡及を阻害し、加工糸の電性
を低下し、かつ毛羽も毛足の長いものとなってしまう。
また糸道方向の抵抗が増大し断糸を生じ易い。逆に薄す
ぎるときは十分な起毛効果が得られない。また端面の曲
率半径(勅が大き過き゛るときは、糸溜接面での2力集
中が小さすぎて、十分な毛羽効果が得られず、逆にR′
が小さすぎるときは糸溜接面での応力集中が大きすぎて
断糸を生じ易くなる。
かくして得られるスパンライク様2@構造毛羽糸の糸使
い乃至構造(第8図)とそれに対応する特性、機能との
関係は以下の如く説明できる。
(蜀芯糸;伸度が小さい・・曲・・・起毛される確率が
極めて小さいので毛羽糸全体の 強度維持効果あり (刺巻付糸; (1)伸度が大きい・・・・・・芯糸な被覆しゃすい(
i)毛羽・・・・・・柔軟、スパンライク風合の増長 (110交互撚糸状捲付・・・・・・スパンライク風合
の付与 (C)芯糸と巻付糸との部分的交絡 (1)捲付構造の安定作用(製編織性の改良)(11)
毛羽の安定化(ピリング防止)(iii)捲付構造自身
の安定化(ネップ防止)尚、伸度差合糸、仮撚加工によ
り得た複合毛羽糸の製織性を向上させる為に加工糸を空
気噴射ノズルに通して交絡処理を行うことも考えられる
が、その場合、その糸構造を乱流空気で一旦破壊して芯
部の繊維を外部へ引張り出して外層部の繊維と交絡する
為、2IIi構造が破壊され、第7図の如き、構造的に
は糸足差をもった捲縮糸の絡み糸となり、製織性の向上
とひきかえに風合が従来のウーリー加工糸に毛羽を付与
したものの風合の域を出ないという別の問題をひきおこ
すことになる。これに対し、本発明の毛羽糸は第8図の
如き1部分的に絡みをもつ、2@巻付構造毛羽糸である
為、製織性の改善とともに、従来のウーリー捲縮糸とは
異ったスパンライクな風合の織編物が得られるという特
長がある。
以上、述べたように本発明によれば高速度で仮撚加工し
た場合でも、均斉且つ安定な2@巻付構造糸が得ること
ができ、しかも断糸の懸念もなく、短い毛羽を均−且つ
高密度でたてることができる。しかも得られる毛羽糸も
製織性を改善できるばかりでなく得られる織編物も均整
でスパンライクな風合を有するものを得ることができる
度70%・′のポリエステルフィラメント糸(9Sde
/24fils)と速度2500 m/wig (7)
紡糸t’l(:+t’した伸度150%の黒原着ポリエ
ステルフィラメント糸(180de/48 filB)
とを引揃えて第5図の工程で交絡処理灰び延伸仮撚起毛
加工を行なった。
即ち訂記2糸条をフィードローラ6に供給し、第1テ′
リベリローラ8との間で、オーバーフィード率0.5%
、圧空圧4 Ky/diでインターレースノズル7によ
りインターレース処理し、60個/mの交絡を付与し、
引続いてローラ8を介して仮撚ゾーンに供給し、延伸倍
率1.284倍、仮撚数2550T/m、ヒータ一温度
200’e、糸速即ち第2テ゛リベIJローラ11の速
度250m/iで延伸仮撚加工した。尚、仮撚具1oと
しては第6図に示すもので且つ下記第1表の実験鷹1の
ものを使用した。
このようにして得た加工糸を顕微鏡で観察すると第8図
の如き均斉な交互撚2層構造毛羽糸で、かつ芯部な構成
する糸条(伸度30%)と外層部を構成する糸条との間
に白黒のフィラメントが互いに入りくんでなる部分的交
絡(rl、ケ/M)を有する毛羽様加工糸であった。ま
たこの糸を使って製織した所、製織工程でのネップ発生
等のトラブルもなく、得られた織物もスパンライクな風
合を有していた。
更に、仮撚具10の条件を種々変えて仮撚起毛した際の
結果を第1表に示す。
比較例1 伸度27チの延伸ポリエステルフィラメント糸(75d
e/ L 5 ff1s)と紡糸速度3500m/履で
紡糸した、伸度120チのポリエステルフィラメント糸
(115de/36 fils )とを引揃えて、第5
図の工程で交絡処理及び仮撚起毛加工を行なった。
ここでは交絡処理は実施例1と同様に行ない、仮撚条件
は伸度27チの延伸糸が延伸仮撚できない糸である為、
オーバーフィード率3チで、撚数2400 T0n 、
ヒータ一温度220℃、糸速200 tn / mで仮
撚起毛加工を行った。
このようにして得た毛羽様加工糸は第10図の如きもの
で、伸度差は本発明の要件を満足するものの、延伸仮撚
できる糸条を採用していないため、2層構造の程度が悪
く、しかも交互撚構造をも有しない糸であった。また、
この糸を使って製織した所、製織工程でのトラブルはな
かったが、織物はスパンライクな風合に欠け、普通のウ
ーリー糸織物と大差なかった。
比較例2 紡糸速度4500 B /―で紡糸した伸度7゜チのポ
リエステルフィラメント糸(96de/24 ft1g
 )と紡糸速度3000 m/”で紡糸した伸度130
%のポリエステルフィラメント糸(180de/48 
fils )とを引揃えて、第5図の工程で交絡処理及
び仮撚起毛加工を行なった。
加工条件はインターレース、仮撚とも実施例1と同条件
で加工した。
このよう、にして得た加工糸は第9図の如き糸で、一応
芯部を構成する糸条と外層部を構成する糸条とからなっ
ていたが、糸条間の伸度差が60%であって本発明の下
限とする80チには及ばないため、交互撚巻付構造は殆
んどできなかった。また、この糸を使って製織した所、
製織工程でのトラブルは殆んどなかったが、織物はスパ
ン2イクな風合に欠け、普通のウーリー糸織物と大差な
かった。
実施例2 紡糸速度3500 m/”の紡糸によって得られた伸度
112チのポリエステルフィラメント糸(115de/
24 fils)と紡糸速度1500゜/―の紡糸によ
って得られ九伸度350%の黒原着ポリエステルフィラ
メント糸(220de/72 fitg )とを 珠1:奪白 引揃えて、第5図の工程で交絡処理及び延伸仮撚起毛加
工を行なった。
その際、インターレースノズルによりオーバーフィード
率0.5%、圧空圧4KP/mで−Sユ個/mの交絡を
付与し、引続いて延伸倍率155倍、仮撚数2500T
/m、ヒータ一温度180℃、糸速350m/mで延伸
仮撚起毛加工を行った。
このようにして得た加工糸は第8図の如き、均斉な交互
撚2層構造毛羽糸で、かつ芯部を構成する糸条(伸度3
9%)と外層部を構成する糸条との間に部分的交絡(交
絡点t、ht、ケ/M )を有する糸であった。また、
この糸を使って製織した所、製織工程でのネップ発生等
トラブルもなく、得られた織物もスパンライクでソフト
な風合を有していた。
度150%のポリエステルフィラメント糸(140as
/24 fils)と速度1500 m 7Kinの紡
糸で得られた伸度350%のポリニスデルフィラメント
糸(220de/72 fils)とを引揃えて、第5
図の工程で交絡処理及び延伸仮撚起毛加工を行なった。
、 その際、インターレースノズルによりオーバーフィ
ード率1.0%、圧空圧5.5に91crdで、38個
/mの交絡を付与し、引続いて延伸倍率1、892倍、
仮撚数2450T/m、 ヒータ一温度200℃、糸速
400 m 7sinで延伸仮撚起毛加工を行った。
織上のトラブルもな(、得られた織物はスパンライクで
ソフトな風合を有していた。
実施例4 第6図に示したような仮撚・起毛摩擦体を施撚摩擦円板
と起毛摩擦円板とから構成した装置を用い、摩擦板の配
置を、最後に摺接する摩擦体を起毛作用をもたない施撚
摩擦板とした場合と、起毛作用をもつ起毛摩擦板とした
場合の効果について比較した。即ち第6図の実施態様の
通り、摩擦板24.28.29.30.31.32を施
撚摩擦板、25.26.27を起毛摩擦板とした場合と
、摩擦板24.27.28.29.30.51を施撚摩
擦板とし、25.26.32を起毛摩擦板とした場合を
比較した。
原糸は伸度350%の未延伸ポリエステルフィラメント
 (220de/72 fits)と伸度120%の部
分配向ポリエステルフィラメント(115de/ 24
 fiLs )とを引揃えて通常の方法でインターレー
ス処理(絡み点40個/m)した糸を用い、第5図に示
す工程で延伸仮撚起毛加工を行った。
加工条件は。
延伸倍率      :155倍 ヒータ一温度    :200℃ 施撚・起毛摩擦体の表面速度:  700 m/sin
糸速度    : 550 m7m1nで加工した。結
果を第2表に示す。
1=     ′ゝ ・ ごnl ヤ  申 へ ′L : 上記の表から糸が最後に摺接する摩擦板を施撚摩擦板と
した場合(/I65 )には、起毛摩擦板にした場合に
比べて、毛羽長は短かく、断糸回数も少なくなることが
判る。
実施例5 第6図に示したような仮撚・起毛摩擦体を施撚摩擦体と
起毛摩擦とから構成した装置を用い、摩擦板の配置は第
6図の態様の如(、摩擦板24、28.29.50.5
1.32を施撚摩擦板、25゜26、27を起毛摩擦板
とし、起毛摩擦板の直径の効果について検討した。尚、
施撚摩擦板の直径は50絹とし、軸17.18.反び1
9のお互いの間の間隔は37mとした。また施撚摩擦板
の表面粗さは2Sを使用した。
原糸は伸度350%の未延伸ポリニスデルフィラメント
(220da/72 fils)と伸度120%の部分
配向lリエステルフィラメント(115de/ 24 
fils )とを引揃えて通常の方法でイノターレース
処理(絡み点40個/m)した糸を用い、第5図に示す
工程で延伸仮撚起毛加工を行った。
加工条件は。
延伸倍率  :1.56倍 ヒーター温11j : 195℃ 施撚、起毛摩擦体の表面速W、: 700 m/min
糸速匿 : 350 m/min で加工した。結果を第3表に示す。
上記表から明らかなように、施撚摩擦体の直径が505
mの時或いはそれより直径が小さいときは、よく仮撚が
入り、毛羽も長いものの割合が少なくて良好な効果が得
られる。特に起毛摩擦板の表面が粗い場合にその効果が
大きい。
実施例6 第6図に示したような仮撚・起毛摩擦体を施撚摩擦円板
と起毛摩擦円板とから構成した装置を用い、施撚摩擦板
と起毛摩擦板の枚数構成についてその効果について検討
した。第6図の如く、摩擦板は軸17.18.19にそ
れぞれ3枚ずつ止着し、その中24と32の摩擦板は施
撚摩擦板とし、25〜31の摩擦板を初めは25のみを
起毛摩擦板とし、順次25及び26.25゜26及び2
7というように1枚ずつ起毛摩擦板の枚数を増やしてい
った。施撚摩擦板は表面粗さ28.起毛摩擦板はダイヤ
モンドコートの粗さ800メツシユのものを用いた。
原糸は伸度350%の未延伸ポリエステルフィラメント
(220da/72 fils)と伸度120%の部分
配向ポリエステルフィラメント(115de/ 24 
fiL+ )とを引揃えて通常の方法でインターレース
処理(絡み点42個/m)した糸を用い、第5図に示す
工程で延伸仮撚起毛加工を行った。
加工条件は 延伸倍率      =1.56倍 ヒータ一温度     = 210℃ 施撚・起毛摩擦体の表面速度:  870 m/m糸速
変速度  : 450 m/m で加工した。結果を第4表に示す。
第    4    表 上記表から明らかなように、施撚摩擦体の枚数は起毛摩
擦板の枚数より多いとき、特裔こ2倍以上の枚数をもつ
とき(屑15〜17)、仮撚数が多く入り、毛羽長も短
いものが多くなって極めて良好な結果が得られる。
実施例7 第5図に示したような仮撚・起毛摩擦体を施撚摩擦体と
起毛摩擦体とから構成した装置を用い、摩擦板の配置は
第6図の態様の如く、摩擦板24.28.29.30.
51.52を施撚摩擦板25゜26、27を起毛摩゛擦
板とし、それぞれの摩擦板の厚さく句(T5、端面の円
弧断面の曲率半゛径(■(R5の効果について検討した
。尚、摩擦板直径はいずれも50Mとし、軸1ス18及
び19のお互いの間の間隔は5711IIとした。また
施撚摩擦体はセラミック製で表面粗さ2Sのものを、起
毛摩擦板はダイヤモンドコート製で粗さ600メツシユ
のものを用いた。
原糸は伸度350%の未延伸ポリエステルフィラメント
(22,Ode/72 filg)と伸度120%の部
分配向ポリエステルフィラメント(i15de/24f
ils)とを引揃えて通常の方法でインターレース処理
(絡み点40個/m)した糸を用い、第5図に示す工程
で延伸仮撚起毛加工を行った。
加工条件は 延伸倍率      : 1.56倍 ヒータ一温度     =200℃ 施撚・起毛摩擦体の表面速度:  970 yn/m、
%l[度    : 500 m/inで加工した。結
果を第5表に示す。
上表の如く、施撚摩擦円板と起毛摩擦円板の形状がT=
5〜10 m、 T’= 5〜10 Nil、R/T=
芝〜1、R′/T′=先〜1を同時に満足する場合(腐
21〜25)、より高水準の仮撚数、短かくかつ多い毛
羽数を同時に満足する良好な結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は伸度差のある2本の糸条を引揃え仮撚
捲縮加工した場合、加工速度に対応して得られる加工糸
の構造(比較例)を示す拡大側面図、第5図は本発明を
実施する装置の一態隨を示す概略図、第6図は本発明で
、好適に用いられる起毛・摩擦仮撚具の正面図、第7図
は伸度差のある2本の糸条な引揃え仮撚捲縮、起毛加工
をして得られた毛羽様加工糸をインターレース処理した
糸の構造を示す拡大側面図、第8図は本発明の糸構造を
示す拡大側面図であり、第9〜10図は第8図糸構造の
比較として示した不完全な糸構造を示す拡大側面図であ
る。 図において、 1 :原糸の伸度が低い方の糸 2 :原糸の伸度が高い方の糸 2 :伸度の高い方の糸の切断自由端(毛羽) 3.3’:原糸 4 ニガイド 5 :張力装置 6 :フイードローラ 7 :インターレースノズル 8 :第1デリベリローラ 9 :ヒーター 10 :仮撚具 11 :第2デリベリローラ 12 :巻取ローラ 12 :@取チーズ 13 ニブラケット 14〜16:軸 受 17〜19:摩擦体止着軸 17a:プーリー 18a   :  プ − リ − 18b   : プ − リ − 19a   : プ − リ − 20 :駆動輪 21〜22:タイミングベルト 23 :駆動ベルト 24 :施撚摩擦板 25〜27:起毛摩擦板 28〜32:施撚摩擦板 33〜34:子方1ド D :施撚摩擦板の直径 T :施撚摩擦板の厚さ R:施撚摩擦板端面の曲率半径 T′:起毛摩擦板の厚さ R′:起毛摩擦板端面の曲率半径 t :隣合う摩擦円板間の距離 Y :糸 第31」 笛+量 第 8 図 M91」 第(olEJ =216

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少くとも1.2倍以上の延伸倍率での延伸が可能
    で、かつ伸度差が少くとも80%以上ある2種以上のフ
    ィラメント糸を互いに混繊、交絡させて少くとも20個
    /Mの交絡を付与した状態で1.2倍以上の延伸倍率で
    同時延伸仮撚捲縮加工に附すとともに仮撚中の糸に起毛
    処理を施すことを特徴とするスパンライク様2層構造毛
    羽糸の製造法。
  2. (2)一方のフィラメント糸が伸度100〜250%の
    部分配向糸で構成され、他方のフィラメント糸が伸度2
    50%以上の未延伸糸で構成され、かつ両糸条間に少く
    とも80%以上の伸度差が存在する特許請求の範囲第1
    項記載のスパンライク様2層構造毛羽糸の製造法。
  3. (3)交絡点が30ケ/M〜100ケ/Mの範囲にある
    特許請求の範囲第1項または第2項記載のスパンライク
    様2層構造毛羽糸の製造法。
  4. (4)延伸倍率が1.2〜2.5である特許請求の範囲
    第1項記載のスパンライク様2層構造毛羽糸の製造法。
  5. (5)仮撚具が外接式摩擦仮撚具である特許請求の範囲
    第1項記載のスパンライク様2層構造毛羽糸の製造法。
  6. (6)仮撚具が複数個の円板摩擦体を装着した3本又は
    それ以上の軸を、各軸の円板が互いに部分的に重合交叉
    し、螺旋に沿つて位置するように平行に設けその際複数
    個の円板摩擦体を糸に仮撚のみを入れる施撚摩擦体と、
    糸に毛羽を与える起毛摩擦体とから構成したものである
    特許請求の範囲第5 項記載のスパンライク様2層構造毛羽糸の製造法。
  7. (7)糸が最後に摺接する摩擦体が起毛作用をもたない
    施撚摩擦体よりなる 特許請求の範囲第6項記載のスパンライク様2層構造毛
    羽糸の製造法。
  8. (8)起毛摩擦体の直径が施撚摩擦体の直径以下である
    特許請求の範囲第6 項又は第7項記載のスパンライク様2層構造毛羽糸の製
    造法。
  9. (9)フィラメント糸がポリエステル系重合体より成る
    特許請求の範囲第1項または第2項記載のスパンライク
    様2層構造毛羽糸の製造法。
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