JPS61110743A - 押出用アルミニウム合金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は押出用アルミニウム合金に関し、さらに詳しく
は、押出性に優れ、熱膨張係数が低く、かつ、良好な強
度および耐摩耗性を有する押出用アルミニウム合金に関
する。

［従来技術］ 自動車、コンプレッサーおよび油圧機器等の部品に、軽
量１ヒ、省エネルギーのｒこめにアルミニウム合金が多
く使用されている。

これらの部品のうち、シリンダー、ケーシングおよび回
転部品等の摺動部品は、クリアランス数μで摺動が行な
われ、さらに、温度が２００℃前後に上昇するので、使
用される材料には熱膨張係数が低く、かつ、耐摩耗性に
も優れたものであることが要求されるのである。また、
耐圧に対する要求から強度の高いことが望ましく、さら
に、これら部品の断面は、例えば、第１図に示すように
中空部を有する複雑な形状である。

従って、上記した熱膨張係数、耐摩耗性、強度を満足さ
せ、かつ、複雑形状の部品が製作可能な材料として、Ａ
ｌ−８ｉ系合金鋳物が使用されているのが現状である。

しかし、このＡｌ−３ｉ系合金鋳物は生産性が低く、ま
た、鋳物特有のピンホール、巣等の組織欠陥が生じるの
で製造歩留りが悪いという問題がある。

このような、アルミニウム合金鋳物の欠点を解消するた
め、アルミニウム合金押出材の使用が考えられるが、従
来の合金では上記したような特性および中空部を有する
複雑形状のものが押出可能な押出性の両者を満足させる
ことはできなかった。

例えば、ＡＤＣ１２、ＡＣ４Ｃ等の鋳物と同程度の熱膨
張係数、耐摩耗性を有する押出合金として、Ａ４０３２
があるが、この合金は、押出性が悪く、中空部を有する
複雑形状への押出は不可能である。

また、押出性の優れている代表的な合金として、Ａ　６
０６３、Ａ７００３等のアルミニツム合金があり、中空
部材を有する部材の押出は可能であるが、熱膨張係数が
大きく、耐摩耗性が劣っているのである。

［発明が解決しようとする問題点１ 本発明は上記に説明した従来のアルミニウム合金の問題
点を解消したものであり、即ち、中空部を有する複雑な
形状の部品に押出すことができる優れた押出性を有し、
かつ、熱膨張係数が低く、良好な耐摩耗性、強度をも有
する押出用アルミニウム合金を提供するものである。

［問題点を解決するための手段１ 本発明に係る押出用アルミニウム合金の特徴とするとこ
ろは、 Ｓｉ　５．０−１１．７ｗＬ％ を含有し、さらに、 Ｍｇ　Ｏ，３〜１，０ｗｔ％、Ｃｕ　Ｏ，３〜０，８ｗ
ｔ％の１種または２種 を含有し、かつ、 Ｍｇ、Ｃｕを合計で１，６ｗｔ％以下 とし、残部Ａｌおよび不純物からなることにある。

本発明に係る押出用アルミニウム合金について、以下詳
細に説明する。

先ず、本発明に係る押出用アルミニウム合金の含有成分
および成分割合について説明する。

Ｓｉは熱膨張係数を低減させ、がっ、耐摩耗性を付与す
るのに不可欠の元素であり、これらの特性を通常のアル
ミニウム合金より優れたものとするために、５ｗＬ％以
上を含有させる必要があり、また、１１．７ｗｔ％を越
えて含有されると初晶Ｓｉが生成し、中空部を有する複
雑な形状への押出は困難となる。よって、Ｓｉ含有量は
５．０〜１１．７ｕ＋ｔ％とする。

Ｍｇ、　ＣＩＪは大体同じような効果を示し、時効によ
って機械的性質を向上させる元素であるが、押出時にＡ
ｌ中に固溶し変形抵抗を高めるため押出性を低下させる
。しかして、機械的性質をＡ６０６３以上とするために
は、Ｍ）（、Ｃｕ含有量は単独含有の場合０，３ｕ＋ｔ
％以上が必要であり、また、単独含有の場合のＭｇ、Ｃ
ｕの上限は押出性により決定するが、Ｍｇは１．Ｏｕ＋
ｔ％、Ｃｕは０．８ｗＬ％とし、また、合計で含有され
る場合は１．６ｗｔ％を越えて含有されると中空部を有
する複雑形状への押出は不可能となる。よって、Ｍ８含
有量は０．３〜１．Ｏｕ＋Ｌ％、Ｃｕｔ有量は０．３〜
０．８ｕ＋ｔ％とし、Ｍｇ、Ｃｕの合計では１．６ｗＬ
％以下とする。なお、八・１８はＭｇ、Ｓｉとして析出
し、押出中に固溶しにくいため、Ｃｕに比べて変形抵抗
増加に対するＩＩ”ｊ　％’？が小さいので、Ｎ旬の上
限含有量はＣｕの上限含有量よ１）多くなってもよく含
有量に相違が生じる。

これらの上記に説明した含有成分以外に、ｔｉ！塊組臓
を微細化し、機械的性質を安定化させるために、Ｔｉ　
０．００１〜０，０５ｗｔ％を含有させてもよい。

また、押出材の組織を繊維状として機械的性質を向上さ
せるために、Ｃｒ　Ｏ，０５−０，３ｗｔ％、ＺｒＯ，
０５−０，２５ｕ＋ｔ％、Ｍｎ　０．３〜０．７＋＋＋
ｔ％のうちから選んだ１種または２種以上を含有させて
もよい。

通常、鋳塊は溶製にあだりＮａを添加してＳｉを微細化
し、かつ、４５０℃以上の温度で均質化とＳｉ球状化を
施されるのである。

［実　施　例１ 次に本発明に係る押出用アルミニウム合金の実施例を説
明する。

実施例 ｆｐＪ１表に示す含有成分および成分割合のアルミニウ
ム合金を通常の方法により溶製上　２４５φの鋳塊を製
作した。

この鋳塊を押出し、Ａｌ−Ｓｉ系合金鋳物ＡＣ２Ｂと押
出性、熱膨張係数、耐摩耗性、機械的性質を以下に示す
方法により比較評価した。

その結果をｔｊＳ２表に示す。

押出性　：　２４５φの鋳塊を第１図に示す断面形状の
中空部材へ押出し、押出速度３１１１／ｍｉｎ以上で割
れないものを◎、３ｎ＋／ｍｉｎでは割れが発生するが
２ｍ／ｍｉｎでは割れが発生しないものを０．２ａ＋／
ｎ＋ｉｎでは割れが発生するものをＸとして評価した。

熱膨張係数　：　Ｒ１−１７０℃間の熱膨張係数を測定
し、比較した。

機械的性質　：　押出材から所定の引張試験片を採取し
、５２０°Ｃの温度で３０ａａｉｎの溶体化処理後、１
００℃／ｍａｉｎの冷却速度で冷却し、１９０℃の温度
で３Ｈｒの熱処理を行ない、引張強さを測定した。

耐摩耗性　：　引張試験と同様な試験を行なった試験片
を使用し、大越式試験磯により、相手材を鋳鉄とし、荷
重２．１ｋｇ、摩擦速度３．５ｍ／ｓｅｅの条件によＩ
）評価した。

第２図（、）に本発明に係る押出用合金Ｎｏ、１１の押
出材および第２図（ｂ）にＡｌ−３ｉ系鋳物ＡＣ２Ｂ押
出材の金属組織を示す顕微鏡写真を示すが、本発明に係
る押出用アルミニウム合金のＮｏ、１１の顕微鏡組織に
は巣等の組織欠陥が認められず、晶出物が均一に分布し
ているが、ＡＣ２Ｂ鋳物の顕微鏡組織には巣が認められ
る。

第２表において、本発明に係る押出用アルミニウム会合
１’Ｊｏ、　１−Ｎｏ、　１７は、Ａ６０６３と同程度
の押出性を有し、さらに、Ａ６０６３上り熱膨張係数が
格段に低・く、ｉｔ摩耗性、強度についても優れている
。

比較合金Ｎｏ、１８−Ｎｏ、２１およびＮｏ、２６は押
出性が劣り、Ｎｏ、２２〜Ｎｏ、２４は強度の点で劣っ
ている。

［発明の効果１ 以上説明したように、本発明に係る押出用アルミニウム
合金は上記の構成を有しているものであるから、押出性
に優れ、熱膨張係数が低（、かつ、耐摩耗性および機械
的性質にも優れているという効果を有−者るらのである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る押出用アルミニウム合金により押
出すことができる中空部を有する複雑形状の押出材の断
面図、第２図は本発明に係る押出用アルミニウム合金の
金属組織の顕微鏡写真と比較合金の金属組繊の顕微鏡写
真である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 Ｓｉ５．０〜１１．７ｗｔ％ を含有し、さらに、 Ｍｇ０．３〜１．０ｗｔ％、Ｃｕ０．３〜０．８ｗｔ％
   の１種または２種 を含有し、かつ、 ＭｇおよびＣｕを合計で１．６ｗｔ％以下 とし、残部Ａｌおよび不純物からなることを特徴とする
   押出用アルミニウム合金。