JPS6057843B2 - 靴底の製造法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 従来から靴底殊に運動靴底は、地面や床面等と接する
接面側が耐摩耗性及ひ滑り止めもよい、また上面側は軽
量であつてかつ弾性が良好であることが要請されていた
。

従来の靴底は前述の要請を充足するために、既発泡で
あつてかつ軽量で弾性の良好な気泡性ゴム体と既加硫で
あつてかつ耐摩耗性のよい充実ゴム体を接着剤剤て結合
した靴底、或いは未加硫未発泡であつて軽量かつ弾性の
良好な気泡性ゴム材と未加硫の充実ゴム若しくは未加硫
未発泡であつた耐摩耗性が良好となる気泡性ゴム材を、
靴底用の成形型内で加熱、加圧、加硫若しくは加圧反応
等して一体的に成形した靴底を得ようとするものがあつ
た。

前述の従の靴底例えば既発泡の気泡体と既加硫の充実ゴ
ム体を接着結合した靴底は、それぞれ別個に加熱加圧、
発泡成形した後これらの結合面を接着剤で塗布した後加
圧結合し、その後所望の靴底形状に切削成形するもので
あるから手数がかかりコスト高となつていた。同じく未
加硫のコム体材と未加硫未発泡の気泡性ゴム材若しくは
異質（異なる発泡率の配合でなる）の複数個の未加硫未
発泡性ゴム材を同じく成形型内に納入して密閉し一体的
に加熱加圧加硫発泡若しくは加熱発泡等して、一体的に
結合成形しようとするものである、然るにそれぞれの部
材はその発泡率、発泡圧等の発泡条件が異なるので発泡
後は所望靴底形状と異なり極めて外観体裁の劣るものに
成形され、或いは複数個の層が入り乱れて外観体裁の劣
るものに成形されいずれも商品価値の劣るものであつた
。更に前述の従来品の靴底はいずれも靴底の側面に意匠
を施すこともできず、附加価値の高い提供に寄与するこ
とができなかつた。本発明の靴底の製造方法は、所望の
靴底形状及び底面意匠を備えた凹みを備えた下型と上型
等内に未加硫未発泡のゴム材とその上に既発泡の熱可塑
性の気泡樹脂体材を納め入れ、加熱及び加圧を伴う成形
型によつて、前記未加硫のゴム材が前記凹みの底面の凹
凸に意匠に対応して前記ゴム材がその上方の前記気泡樹
脂体材に喰い込み結合しかつ該気泡樹脂体材がＥＶＡ気
泡体の如き熱可塑性の良好なものであることによつてそ
の上面、底面及び側面が熱と圧力によつて所望の靴底形
状及び意匠模様等を備えたものに成形できるので、極め
て外観体裁が良好て附加価値の高い靴底を提供すること
ができる。

前述の目的を達成することができる本発明の靴底の製造
方法を図面に従つて説明するとつぎのとおりである。

先つ本発明の靴底の製造方法は、第１図１乃至■で示す
ようにやや厚層の既発泡の熱可塑性の気泡樹脂体材ａを
やや薄層の未加硫のゴム材若しくは、未加硫未発泡の気
泡性ゴム材ｂを準備する。

これらの気泡樹脂体材ａ及びゴム材若しくは気泡性ゴム
材ｂは、予め靴底の外周形状に截断形成すればよいし、
気泡樹脂体材ａは第１図１及び■で一示すように爪先部
辺をやや薄く、踵部辺をやや厚く形成すればよい。次に
本発明の靴底の製造方法は第２図１乃至■で示すように
、上型１と下型３からなる成形型Ａを用いる該成形型Ａ
の上型１は第２図１で示され．ているような偏平な蓋形
のもの若しくは第２図■で示されているように、成形し
ようとする靴底Ｂの上面へ及び周側縁部卜を形成する下
向きの***部８を有するものに形成することができる。

次に成形型Ａの下型３は第２図１及び第３図１で示す・
ように、成形しようとする靴底Ｂ状の凹み４と該凹み４
内における底面相当部に前記靴底Ｂの接面側の滑り止め
の溝二を形成する突起５，５を多数設けているし、また
該下型３は第２図■及び■並びに第３図■で示すように
成形しようとする靴底Ｂの周側縁部卜を形成できるよう
にやや深い凹み４″を形成しかつその外側面側における
主として踵部辺若しくは不踏部から踵部にわたる部辺を
横方向の外方にスライドして除去でき得かつ凹み４″の
一部６を形成し更に内面壁に前記靴底Ｂの側面意匠卜を
形成する彫刻７を備えた左右２つの側型２を取着、取外
し自在に結合することができる。該下型３の左右の側型
２，２は、熱可塑性のＪ気泡樹脂体材ａを加熱しかつ押
圧できるので靴底Ｂにおいて第５図■で示すようにその
周側縁部トを設けかつその外側面側における主として踵
部辺若しくは不踏部から踵部にわたる部辺に商標示しく
は模様これらの結合等の如き側面意匠４を容易に刻設す
ることができる。前述のような上型１と下型３若しくは
左右の側型２，２を横方向にスライドして取着取外し自
在に結合した下型３及び、既発泡の気泡樹脂体材ａと未
加硫のコム材若しくは未加硫未発泡の気泡ゴム材ｂを準
備した本発明の靴底の製造方法は、先づ成形型Ａを予め
１００乃至２０喰Ｃで加熱した後、第４図１乃至■で示
すように、先づ前記成形型Ａの下型３の凹み４″と側型
２の凹み６（若しくは下型３の凹み４）内に、できれば
靴底周形状に截断形成した未加硫のゴム材若しくは未加
硫未発泡のやや薄層の気泡性コム材ｂを挿入し、次に既
発泡のＥＶＡのように熱で軟化し易い熱可塑性の気泡樹
脂体材ａをてきれば平面が靴底周形状であつた爪先部が
やや薄く踵部辺に向つて激次厚層に截断形成し、該気泡
樹脂体材ａはその下面側に接着剤を塗布された後その下
面側を前記未加硫のゴム材若くは未加硫未発泡の気泡性
コム材ｂ上に截せ、その後これら気泡樹脂体材ａとゴム
材若しくは気泡性ゴム材ｂを挿入している下型３と２つ
の側型２，２（若しくは下型３のみ）を下面側に***部
６を有している上型１（若しくは蓋形の上型１）で閉塞
し５分〜１紛間加熱加圧しその閉塞状態を続ける。

その間に成形型Ａ内の未加硫のゴム材は加硫して充実ゴ
ムの外底イを形成しかつ前記既発泡の熱可塑性の気泡樹
脂体材ａ底面側に予め塗布していた接着剤によつて該気
泡樹脂体材ａに接着結合する。このとき例えば成形型Ａ
の下型３の凹み４″及び側型２，２の凹み６（若しくは
下型３の凹み４）の底面側に設けられている突起５，５
によつて押圧されて底面側に多数の滑り止め溝二とこれ
によつて盛り上つた部分をもつ充実ゴムの外底イと、そ
の上面側の気泡樹脂体の底主体口の一体的な結合体であ
る靴底Ｂを成形する。該靴底Ｂはその底主体口が熱で軟
化し易いＥＶＡの如き熱可塑性の気泡樹脂体材ａである
ので成形型Ａの熱と前記外底イの盛り上り部による圧力
によつてこの盛り上り部に対応する凹みを形成すること
なり、従つて互いに喰い込み合うように結合することな
つて、その結合力が更に強化される。次に前記成形型Ａ
は冷却水若しくは常温の下で放置され冷却され、該成形
型Ａの上型１を下型３若しくは下型３と側型２，２上か
ら除去した後靴底Ｂを型出しする。このとき該靴底Ｂは
、成形型Ａの下型３の一部である左右側型２，２によつ
て加熱されかつシリンダー等によつて押圧された側型２
，２で圧迫される。従つて該靴底Ｂの底主体口はＥＶＡ
の如き熱で軟化し易い熱可塑性の気泡樹脂体材ａである
から、その側型２，２のそれぞれの凹み６の内壁面に設
けられた彫刻７によつて内側面側の主として踵部辺若し
くは不踏部から踵部にわたる部辺に商標模様若しくはこ
れらの結合よりなる側面意匠卜を鮮明に表現できるので
、靴底Ｂ及びこれを備えた運動靴の外観体裁をよくしそ
の商品価値を一層高められる。また前記各側型２は下型
３の横方向にスライドして下型３に取着し、取外し自在
に結合できるのて、靴底Ｂの主として底主体口に側面意
匠卜を鮮明に表現出来るのみならず、下型３内から成形
された靴底Ｂの取出しが極めて容易であり、かつ、その
凹み６の内壁面に各種の彫刻７をもつ側型２を準備すれ
ば異なる側面意匠卜を備えた靴底Ｂを簡単に製造するこ
とができる。

同じく前記靴底Ｂは、第５図■及び■に示すように、そ
の上面へから靴底周縁部ホを形成するものと形成しない
ものを提供できるし、また靴底周縁部ホをもつ靴底Ｂに
はその靴底周縁部ホの外側面側の主として踵部辺若しく
は不踏部から踵部にわたる部辺に前記側面意匠卜を設け
ることができる。前記成形型Ａは、第２図■で示すよう
にその上型１と下型３とはその一端部に設けた蝶番等１
２に連結されて下型３を覆閉していた上型１をその他端
部辺を持ち上げるようにして開放できるし、同じく第２
図１乃至■で示すようにまた上型１から突出したノック
１１を下型３若しくは該下型３及び側型２，２に設けた
透孔若しくは凹み１０内に挿嵌してこれら上型１及び下
型３若しくは該下型３と各側型２を結合でき、更に第２
図■で示すように前記上型１の他端部の一部に摺動自在
に取付けられている挾持部品９によつて、上型１及び下
型３若しくは該下型３と各側型２が締付け結合される。
従つて成形型Ａの上型１と下型３内に挿入された未加硫
のゴム材ｂは、成形型Ａの温度：１００乃至２００度Ｃ
で５乃至１紛間加熱加圧されることにより加硫し成形し
かつ気泡樹脂体材ａと結合した充実ゴムの外底イを容易
に形成できる。また同じく上型１と下型３及び側型２，
２内に挿入された未加硫未発泡の気泡ゴム材ｂは、成形
型Ａの温度：１０晒至２０喰Ｃで５乃至１紛間加熱加圧
されることにより発泡し成形しかつ気泡樹脂体材ａと強
固に結合した気泡樹脂の成形物の外底イを容易に形成す
ることができる。図面の簡単な説明図面は本発明の靴底
の製造方法を示すものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 既発泡の熱可塑の気泡樹脂体材ａ及び未加硫のゴム
   材若しくは未加硫未発泡の気泡性ゴム材をを靴底用の成
   形型内で一体的に成形するに係り、予め前記成形型Ａを
   加熱し、該成形型Ａの下型３の凹み４内にやや薄層であ
   つて未加硫のゴム材若くは未加硫未発泡の気泡性ゴム材
   ｂを挿入し該未加流のゴム材若しくは未加流未発泡の気
   泡性ゴム材を上に予め下面側に接着剤を塗布した既発泡
   のやや厚層の熱可塑性の気泡樹脂体材ａを載せ、これら
   ゴム材若しくは気泡性ゴム材を及び気泡樹脂体材ａを挿
   入している下型３を上型１で密閉し、加熱加圧成形した
   後成形型を冷却し靴底を取り出することを特徴とする靴
   底の製造方法。 ２ 前記成形型Ａの下型３は、その凹み４の外側面側に
   おける模様、記号若しくは文字等の如き商標若しくは模
   様等の装飾意匠を表示すべき個所に彫刻７を設けたこと
   を特徴とする特許請求の範囲１項記載の靴底の製造方法
   。 ３ 前記成形型Ａの下型３は、その外側面側における主
   として踵部辺若しくは不踏部辺若しくは不踏部から踵部
   にわたる部辺を横方向にスライドして取着取外しできか
   つ深い凹み４′の一部６を形成しかつその内面壁に装飾
   意匠を形成する彫刻７を備えた左右２つの中型２を有す
   ることを特徴とする、特許請求の範囲１項及び２項記載
   の靴底の製造方法。 ４ 前記成形型Ａはその左右２つの中型２と下型３若し
   くは上型１と左右の中型２、２及び下型３を締結する挾
   持部９を備えたことを特徴とする、特許請求の範囲１項
   乃至３項記載の靴底の製造方法。