JPS6040341B2 - 工具の取替え方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動工作機械に通用される工具の取替え方法に
関する。

マニシングセンタなどを多数並設し、これら工作機械を
コンピュータにより総括制御する加工設備（ＦＭＳ）が
最近数多くみらる。

この設備で使用される工具は、他の場合と同様に、寿命
がきたり、折損したり、或いは加工の対象が変ったよう
な場合、これを取替える必要がある。従来から行われて
きた工具の取替え方法としては、‘ａ’工作機械を停止
させ、人手により工具マガジンの工具を取り替える。

‘ｂ｝ 工作機械の工具マガジンを交換式にしてマガジ
ンごと工具を取り替える。

｛ｃ｝ 工作機械の工具マガジンと別のサブマガジンの
間で工具を取り替える。

などが採用されているが、上記｛ａ｝の場合は、機械を
停止させて工具を取り替える必要があるため、稼動率が
低くなり、また人手を要するため無人運転化することが
できない、という欠点がある。

また、脚の場合は、一般の加工において工作物の工程及
び対象によって共用工具と専用工具で対処することにな
るが、これを一つの工具マガジンに収納するとき、マガ
ジンごと交換する取替え方法では、共用工具を各マガジ
ンごとにもつ必要があり不経済である上、マガジンを搬
送し、工作機械にローデイングする装鷹、さらには位贋
決め、クランプ装置など、通常の工具交換装置以外の装
置が必要で高価につき、しかも広いスペースを必要とす
る、といった欠点がある。

さらにまた‘Ｃ’の場合は、サブマガジンの搬送渚山出
し菱瞳、工作機械の工具マガジンのローディング装置な
どが必要で、上記【ｂ｝の場合と同様に高価なものとな
り、広いスペースもとるといった欠点がある。本発明は
、取替えツールグリッパを工作機械の主軸に装着し、取
替え工具マガジンに主軸方向と異なる姿勢で装着された
工具を上記取替えツールグリツパで把持して取替えマガ
ジンから取り外し、上詐取替えツールグリッバを姿勢変
換装置に付けかえて取替えツールグリッパに把持された
上記工具の姿勢を姿勢変換装置の作動により主軸方向に
変換した後、上記工具を主軸でつかんで取替えツールグ
リッパから外し、工作機械に備えられた専用工具マガジ
ンと上記主軸の間で上記工具を取り替えることにより上
記従来の問題点を解消したもので、ドラムチエンジヤ（
マガジンチエンジャ５のように大型のローディング装置
や駆動装置等が不用である上、既存の工作機械に簡単な
装層を追加するだけ工具の取替えを容易化することがで
きる工具の取換え方法を提供することを目的とする。

以下本発明を図面を参照して詳細に説明する。第１図は
工作機械Ｂとこれら関連機器の関連構成を示すもの、工
作機械Ｂは通常の専用マガジン１と工具チェンジャ２と
を備え、工具チェンジヤ２により専用工具マガジン１か
ら１個の工具３を取り出してこれを主軸４に装着し、ま
た主軸４から工具３を取り出して専用工具マガジン１に
戻すことができるようになっている。

上誌工作機械Ｂのロータリテ−ブルＣを支持するテーフ
ルベースー０‘こは、後で詳しく述べる姿勢変換装置Ａ
が設けられ、更にロータリテーブルＣの前にオートパレ
ットチェンジャＤが配設されており、無人搬送車Ｅによ
って運ばれてきたワークパレットＦまたは工具パレット
Ｇを、オートパレットチェンジヤＤを通じてロータリテ
ーブルＣの上に送り込むことができるようになっている
。なお、上記において姿勢変換装置Ａを除く他の工作機
械ＢやオートパレットチェンジャＤ等は周知のものであ
る。第２図ないし第５図は本発明を実施する場合に用い
る姿勢変換装置Ａの一例を示すもので、これらの図にお
いて５ａはロータリテ−ブルＣから離れた位置における
テーフルベース１０の側面に固定した仮置きステーショ
ンの支持体、５は支持体５ａに支持され、テーフルベー
ス１０の上面に対して垂直に設けられている垂直軸であ
る。この垂直鞠５はその中央部に形成されたピニオン９
が支持体５ａに設けた第１回転装置を構成する油圧シリ
ンダ装置６のピストン７に形成されたラック８に噛み合
わせられて、ピストン７の移動によって周方向に回転す
るように構成されている。そして上記垂直軸５の上端に
はブラケット１１が固着され、このブラケット１１には
額斜軸１２がその軸万向を垂直な面内で４５度額斜させ
て回転自在に設けられており、該額斜軸１２に形成した
ピニオン１９がブラケット１１に設けた第２回転装置を
構成する油圧シリンダ袋鷹１６のピストン１７に形成さ
れたラック１８に噛み合わされて、ピピストン１７の移
動によって前記煩斜軸１２が周方向に回転するようにな
っている。なお、垂直軸５と、煩斜軸１２を周方向に回
転させる二つの回転装置６，１６は同一構造であるので
、第５図では第２回転装置１６側の符号を併記してその
図面を省略したが、各回転装置６，１６の種類及び両老
の異同は任意である。上記傾斜鎚１２の上端には、逆Ｔ
字状の鉄込み溝１３を形成した係止具１４ａを有する固
定部材１４が取り付けられ、またこの固定部村１４には
固定用シリンダ１５が固定用ピストン２０を上記鉄込み
溝１３に出没自在に配して設けられ、隊込み溝１３に鼓
め込まれた取替えツールグリッパ２２に設けた鉄込み突
部２１を固定ピストン２０１こより押圧して取替えツー
ルグリッパ２２を固定部材１４に固定することができる
ようになっている。

取替えツールグリツパ２２は直角に曲がったフレーム２
２ａの一端に前記主軸４にくわえられるシャンク軸２３
を備えるとともに池端に取替え工具３の溝付フランジ部
３ａを把持する周知のバネクランプ等の把持部２４を有
する。前記シャンク軸２３は、主軸４のテーパ穴に合致
するテーパ軸部２３ａと工具チェンジャ２等のグリツパ
ーに把持される溝付フランジ２３ｂを有し、溝付フラン
ジ部には主軸４の端面に設けたキーと競合するキー溝を
備えている。また前記把持部２４は、第６図に示すごと
く、取替え工具３の溝付フランジ部３ａを把持する爪２
４ａを先端部に有しフレ−ム２２ａに回動自在に轍支し
た一対のグリッパ２４ｂ，２４ｂと、該一対のグリッパ
２４ｂ，２４ｂの後端部間にあって、前記爪２４ａ，２
４ａが閉じる側に付勢するバネ２４ｃと、前記グリツパ
２４ｂ，２４ｂの間に位置してフレーム２２ａに固定さ
れ、爪２４ａ，２４ａの閉じる側へのグリッパ２４ｂ，
２４ｂの回動を規制するとともに、該グリッパ２４ｂ，
２４ｂに把持された工具３のフランジ部のキー溝に俵合
する回止めキー２４ｄを有する係止部村２４ｅとからな
っている。さらに、把持部２４は、シャンク軸２３の鞠
線Ｘと４５度の角度で交わる傾斜軸１２の鞠線○上にお
し、て、工具３の軸線Ｙをシャンク軸２３の上記軸線Ｘ
と直交させて工具３を把持する構成となっている。なお
、上記ではシャンク鞠２３と工具３とは轍線０に対し対
称配置になっているが、必ずしも対称配置でなくてもよ
く、垂直な一つの面若し〈は二つの面でシャンク軸２３
と工具３のうちの一方が水平であるとき他方が垂直にな
るように構成されておればよい。しかして２５は工具パ
レットＧ上に固定されて運ばれるようになっている取替
え工具マガジンであり、ドラム２５ａの外周部に沿って
適宜間隔をあげて配置された複数個の工具ポット２６に
、取替え工具３をその鞠線が垂直（主軸４の麹線に直交
状態）にして着脱自在に装着されている。

２７は固定部材１４に固定され、係止具１４ａの按込み
溝１３に鉄め付けられる取替えツールグリツパ２２を所
定の位置に停止させるストッパ、２８は固定ピストン２
０の戻しバネで、固定ピストン２０の後端に固定されて
固定部材１４の外部に露出しているロッド２０ａの頭部
と固定部材１４との間に挟着されている。

２９，３川ま、ブラケツト１１、傾斜軸１２、固定部材
１４にあげられ、前記固定用シリンダ１５に圧油を供給
する油孔である。

次に本発明を工具の運出しから順を追って説明する。

工具ステーションで用意された工具３は工具パレットＧ
にのせられた所定の取替え工具マガジン２５の各工具ポ
ット２６に保持される。

工作機械等を総括制御するコンビュー外こは、前記工具
パレットＮｏ．（取替え工具マガジン地．）、取替え工
具マガジン内の工具・と工具コード（工具は絶対コード
が付与されている。）が記憶される。取替え工具マガジ
ン２５をセットされた工具パレットＧはコンピュータか
らの取替え指令があるまでパレット収納場所などで待機
する。加工スケジュールに従って取替え指令が出ると、
取替え工具マガジン２５をセットした工具パレットＧは
無人搬送車Ｅにのせられて工作機械Ｂのオートパレット
チェンジヤＤの所まで運ばれ、取替え工具マガジン２５
とともにオートパーツトチェンジャＤに引込まれる。

工作機械Ｂが加工中である時は、加工が終るまで工具パ
レットＧはオートパレットチェンジャＤの上で待機する
。工作機械Ｂによる加工が終了すると、工具パレットＧ
は工作機械ＢのロータリテーブルＣに移され、主軸４と
工具パレットＧの中心が合わされる。なお、上記に並行
して、主軸４にくわえられた使用工具３は工具チヱンジ
ヤ２の作用で専用工具マガジン１に移される。上記とは
別に使用工具３を取り外した主軸４は、固定部材１４に
シヤンク軸２３を水平状態にして保持されている取り替
えツールグリッパ２２を、そのシャンク鼠２３をつかん
で固定部村１４から取り外しこれを支持している。なお
取替えツールグリツパ２２を主軸４に支持させるには、
シャンク軸２３が垂直になっている第２図２点鎖線の状
態から第２回転装置１６で煩斜軸１２を１８０度回動さ
せ、シャンク軸２３を水平にした後、そのシャンク軸２
３を主軸４でつかむとともに固定用シリンダ１５へ作用
していた油圧を解放することにより、戻しバネ２８の弾
力を作用させて固定用ピストン２０による取替えツール
グリッパ２２の固定を解き、主軸４を上昇させて隊込み
溝１３から取替えツールグリッパ２２を引き抜く。シャ
ンク軸２３をくわえて取替えツールグリッパ２２を支持
した主軸４は、上下、左右に動いて取替え工具マガジン
２５の工具ポット２６に垂直に保持された取り替えるべ
き工具３の前に把持部２４を位置させ、そのまま前方（
第２図で右方）に動いて把持部２４に上記取替え工具３
を把持した後、上方に動いて工具３を工具ポット２６か
ら引き抜き後退する。

次に主軸４は、横方向（第２図で紙面に垂直な方向）に
動いて取替えツールグリッパ２２を固定部材１４の真上
に動かし、そのまま下降して鉄込み突部２１を固定部材
１４の鉄込み溝１３に鉄め込む。このとき固定用シリン
ダ１５に油孔３０，２９を通じて圧油が供給され、固定
用ピストン２０を戻しバネ２８の弾力に抗して動かして
取替えツールグリッパ２２を固定部村１４に固定する。
しかる後、主軸４はその中のチャックを開放してシヤン
ク鞠２３を離す。取替えツールグリツパ２２を固定部材
１４に装着された姿勢変換装置Ａは、第２回転装置１６
の作動で煩斜藤１２を中心に取替えツールグリツパ２２
を１８０度回動させてそれまで垂直に把持部２４に把持
されていた取替え工具３を水平にする。

これが済むと主軸４が前進して上記の取替え工具３をつ
かみ、上昇して取替え工具３を取替えツールグリッパ２
２の把持部２４から外し工具の交換位置につく。工具チ
ェンジャ２は、主軸４が工具交換位置につくまでの間に
専用工具マガジン１から被取替え工具を取り出して待機
し、主軸４が工具換位置につくと、それまで主軸４１こ
くわえられてし、た取替え工具を取り外すとともに、被
取替え工具を主軸４にくわえさせた後、前記主軸４から
取り外した取替え工具３を専用工具マガジン１に装着す
る。主軸４は工具チェンジャ２から被取替え工具を受け
取ると、取替えツールグリッパ２２の把持部２４の真上
に移動して下降し「被取替え工具を把持部２４に装着し
て該工具を離し後退する。

次いで「第２回転装置１６が作動して鏡斜軸１２と−緒
に取替えツールグリッパ２２を１８０度回動させ、水平
状態の被取替え工具３を垂直に、また「垂直状態にあっ
たシャンク軸２３を水平する。前記で被取替え工具を離
して後退した主藤４は、再び前進し、今度はシャンク軸
２３をつかん，で取替えツールグリッパ２２を再度保持
し、固定ピストン２０が固定部材１４に対する取替えツ
ールグリッパ２２の固定を解くのを待って上昇して取替
えツールグリッパ２２を固定部材１４から外す。取替え
ツールグリッパ２２を保持した主軸４は、横及び前に動
いて取替えツールグリッパ２２の把持部２４に装着され
た被取替え工具３を取替え工具マガジン２５の空の工具
ポット２６の真上につけ、そのまま下降して被取替え工
具３を工具ポット２６に挿入し、次いで後退して把持部
２４から工具を外す。上記で１回の工具交換が終了する
が、何本もの工具を交換する場合は上記の作動が繰り返
えされる。

なお、この場合、ロータリテーブルＣが工具パレットＧ
をのせたまま回動して次の工具を割り出す。工具を工具
ポットに挿入して後退した主軸４は、最後に固定部材１
４の位置まで移動して下降し、取替えッ−ルグリッパ２
２を固定部村１４に装着し、次の指令を待つことになる
。

なお、工具の取替え動作をしない場合は、取替えツール
グリッパは上記のごとく固定部材１４に固定しておいて
もよいが、専用工具マガジン１に収納することもできる
。

この場合は、取替え動作指令にもとづき、主軸４が取替
えツールグリッパ２２をくわえて通常の工具交換位置へ
移動した後工具チェンジャ２により主軸４にくわえられ
た取替えツールグリツパ２２がその溝付フランジ部２３
ｂを把持されて、主軸より抜き出されて、専用工具マガ
ジンに収納される。主軸４の作動による加工時、或いは
その他の必要時においては、回転装置６により垂直軸５
を回動させて、取替えッールグＩＪッパ２２やブラケッ
ト１ １が邪魔にならないようにする。なお、上記にお
いては、工具チェンジヤ２を使用して専用工具マガジン
１と主軸４との間で通常の工具交換を行う方式の自動工
具交換装置付工作機械に、本発明を適用した場合を示し
たが、本発明はこれに限定されず、上記工具チェンジャ
２を使用しないで、専用工具マガジン１と主軸４との間
で直接に通常の工具交換を行う方式の自動工具交換装置
付工作機械にも適用できる。

以上説明したように、本発明は、取替えツールグリツパ
を工作機械の主軸に装着し、取替え工具マガジンに主軸
方向と異なる姿勢で装着された工具を上記取替えツール
グリッパで把持して取替え工具マガジンから取り外し、
上記取替えツールグリッパを姿勢変換装置に付けかえて
取替えツールグリッパに把持された上記工具の姿勢を姿
勢変換装置の作動により主軸方向に変換した後、上藷工
具を主軸でつかんで取替えツールグリッパから外し、工
作機械に備えられた専用工具マガジンと上記主軸の間で
上記工具を取り替えるものであるから、工作機械に備え
られた工具マガジンを他の工具マガジンに取り換える方
式のものと違って大型のローディング装置や駆動装置が
不要であり、全体的に規模が小さくて良い上、工具マガ
ジン専用の搬送装置を必要とせずワーク搬送装置と共用
にすることができる。

しかも、既存の工作機械に簡単な姿勢変換装置を取り付
けるだけでよいので、実施が容易であり、また経済的で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は工作機械とこれの関連機器の関連構成を示す平
面略図、第２図ないし第６図は本発明の実施に用し、ら
る姿勢変換装置の一例を示すもので、第２図は断面図、
第３図は固定部村に対する取替えツールグリツパの固定
状態を示す断面図、第４図は固定部材の縦断面図、第５
図は回転装鷹の断面図、第６図は一部を破断した取替え
ツールグリッパの平面図である。 Ｂ・・・工作機械、１…専用工具マガジン、３・・・工
具、４・・・主軸、２２・・・取替えツールグリッパ、
２５・・・取替え工具マガジン。 第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 取替えツールグリツパを工作機械の主軸に装着し、
   取替え工具マガジンに主軸方向と異なる姿勢で装着され
   た工具を上記取替えツールグリツパで把持して取替え工
   具マガジンから取り外し、上記取替えツールグリツパを
   姿勢変換装置に付けかえて取替えツールグリツパに把持
   された上記工具の姿勢を姿勢変換装置の作動により主軸
   方向に変換した後、上記工具を主軸でつかんで取替えツ
   ールグリツパから外し、工作機械に備えられた専用工具
   マガジンと上記主軸の間で上記工具を取替えることを特
   徴とする工具の取替え方法。