JPS6036373B2 - 共重合ポリアミドフイルムの製法 - Google Patents

共重合ポリアミドフイルムの製法

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JPS6036373B2
JPS6036373B2 JP52147178A JP14717877A JPS6036373B2 JP S6036373 B2 JPS6036373 B2 JP S6036373B2 JP 52147178 A JP52147178 A JP 52147178A JP 14717877 A JP14717877 A JP 14717877A JP S6036373 B2 JPS6036373 B2 JP S6036373B2
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copolyamide
nylon
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copolymer
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弘 岡田
康彦 山口
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は結晶性共重合ポリアミドフィルムの製法に関す
るものであり、とくに低結晶性共重合ポリアミドフイル
ムの製法として有効である。
共重合ポリアミドはその機能から種々の用途への利用が
期待されている。例えば、熱(ホットメルト)接着材料
、感光性樹脂、熱感応性電気材料、電気的情報記録材料
などの用途である。かかる用途において共重合ポリアミ
ドの使用形態は粉末、溶剤中溶液もしくは分散液、フィ
ルムがあるが、高次加工工程の簡易化、合理化からフィ
ルムが好ましく活用される。共重合ポリアミドフィルム
は一般に押出機を用にる成型法が用いられる。
押出機で溶融した樹脂をダィから押出して冷却固化する
方法である。しかるに共重合ポリアミドフィルムは押出
フィルムが著しく粘着し製腰上、致命的な問題がある。
常法のフィルム成型法では製膜装置のロールへの粘着と
捲取り時のブロッキングを生じフィルムを製造すること
が難しく、単一層の共重合ポリアミドフィルムを作る場
合製膜装置のロールを表面加工して樹脂の粘着を回避し
たとしても、捲取り時のブロッキングが著しく、捲取り
後フィルム同志が合着して分離することも困難な樹脂の
固まりの如き結果を招くことがある。この問題を解消す
るため共重合ポリァミドは、従来ケイ素樹脂などの雛型
剤を両面に塗布した紙上に溶融押出しして捲取るェクス
トルージョンラミネート法が用いられてきたが、かかる
方法においては次の問題があり、その改良が望まれてい
る。【11 共重合ポリアミドフイルムを単一層として
用いたい時は離型紙からフィルムを分離しロール状に捲
取るが鱗型紙は注意して捲取っても中方向に蛇行を生じ
るため離型紙を再使用することができずフィルムの製造
費用が高い。
‘2’ 離型紙上に共重合ポリアミドを円滑に押出すた
め第1図に示すように冷却ロール3とプレスロール2で
雛型紙4と共重合ポリアミドを合着して引取る必要があ
る。
しかし溶融した共重合ポリアミドが冷却ロール3に粘着
し円滑な作業がしにくい。冷却ロール3側にも雛型紙を
用いると冷却能力が低下して生産性が悪化し製造費用が
一段と高くなり実用的ではない。また、第2図のように
冷却ロール3側に雛型紙4を配置し、プレスロール2側
は共重合ポリアミドの粘着を防止するため水槽8と水ピ
ックアップロール7を用いプレスロール2に水を付与す
る方法があるが、雛型紙を介しての冷却のため冷却能力
に限界があり生産速度が上がらず製造費用が高い。
また共重合ポリアミドの吸水のため実用時の機能が低下
する問題がある。プレスロール2を使用しなければかか
る問題は解消できるが雛型紙との密着が不完全になり平
面性の良いフィルムを製造することが困難である。糊
ェクストルジョンラミネート法は単一層押出しのため品
質の良い薄いフィルムを得ることが難しく例えばフィル
ムの厚さが不均一になる。
厚みが50仏以下になると厚みの均一性のよいフィルム
を得ることは非常に難しい。フィルムの厚さは各用途に
おいて諸機能を発現する上で重要な役割を果す。電気用
途や接着用途では機能の制御から50仏以下の厚さのフ
ィルムが要求される場合も多い。例えば衣料用の接着フ
ィルムに供する際、風合し、のコントロールから厚いフ
ィルムが使用できない場合がある。繊維用途で不均一な
厚さのフィルムを使用すると風合いのむらとなり性能の
欠陥につながる。■ 離型紙のかわりにプラスチックフ
ィルムを用いようとしても、共重合ポリアミドの溶融押
出温度は一般の樹脂よりも高いためプラスチックフィル
ムの熱収縮や融解を招き実用できるものが限定される。
単一層の共重合ポリアミドフィルムの製膜は次のように
条件が整えば不可能ではないが機能の低下を招いたりフ
ィルムの製造に高額の費用を要し実現することは困難で
ある。
粘着防止は滑剤・ブoッキング防止剤、ポリマなどのブ
レンド‘こより可能であるが共重合ポリアミドフイルム
の単層の製膜で十分な効果を出すには少なくとも5〜3
彼容量%程度の添加が必要である。かかる添加量になる
と共重合ポリアミドの本来の機能が失われてしまう。例
えば、熱接着性、熱感応電気特性は殆ど消失する。また
、製膜工程内で適度に結晶化を促進する方法も考えられ
る。例えば、第3図のように水槽8に押出フィルムを導
く水槽冷却法を採用し、捲取りまでの工程間に結晶化を
促進するための熱処理ゾーン9を設ける。しかし、最高
の結晶化速度が得られるように温度、湿度条件を調整し
ても共重合ポリアミドによっては少なくとも1び分以上
の処理時間を要するものがある。プラスチックフィルム
の経済生産速度は少なくとも1位h/分以上が望まれる
が、かかる速度でこの共重合ポリァミドフィルムを製造
するには熱処理ゾーンの長さが10比h以上必要となり
実行は不可能である。また直接複合製膜については、ポ
リァミドと異種樹脂の複合製膜方法、多層ダィを使用し
粘着性樹脂と粘着性が極めて少ない異種の樹脂を同時に
押出す方法あるいはこのようにしてえた複合フィルムか
ら粘着性のフィルムを剥離して再使用する方法がすでに
提案されている。しかるにかかる従来の方法は次の点か
ら本発明とは内容あるいは作用効果が異なる。m 本発
明は結晶性共重合ポリアミドと異種樹脂との複合製膜と
結晶化度の推移をコントロールすることの両面から、す
ぐれたフィルム品質と共重合ポリアミドのすぐれた機能
の保持を両立しようとするものである。
従来の方法はかかる結晶化度の推移をコントロールしな
いのでたとえ製膜工程の粘着を回避したとしても実用時
に共重合ポリアミドのすぐれた性能を発現できない。粘
着性樹脂を非粘着性樹脂と直接複合する方法は、複合押
出しした後両フィルム層の合着が円滑に進まない場合が
多くプレスロールを用し、挟圧成形する手法さえ採用し
ているのが実状である。侠圧成形法は非粘着樹脂を片面
に用い製膜工程中の粘着を防止しようとするにもかかわ
らず、2層の場合は秋圧成型ロール部で粘着性樹脂が必
ずールに触れるので無意味である。本発明は結晶化度の
コントロールにより異種樹脂との合着、密着が円滑に行
なわれるのでプレスロールは必要とせずかかる問題はな
い。{2)ポリアミドと異種樹脂例えばボリオレフィン
の複合製膜に関する提案も多いが、本発明の結晶性共重
合ポリァミドを取上げたものはない。
本発明は、従来の方法では解決できなかった英重合ポリ
アミドフィルム製造上の問題点すなわち樹脂の粘着によ
り生産性が不良であること、および該対策のために製造
費が高いことを改良できる。さらに共重合ポリアミドが
有する諸機能を低下することなく表面粘着のない取扱い
容易なフィルムを得ることができる。更に厚みの均一性
のよい獲物フィルムが製造できることも本発明の一つの
特徴である。また直接複合する樹脂の設定によっては後
述するように従来にない新な機能を有する共重合ポリア
ミドフイルムを製造できる。本発明は、共重合ポリアミ
ドの結晶融解潜熱が1.比al′夕を越えないように共
重合ポリアミドと共重合ポリアミドを除く他の樹脂を直
接複合し製膜したのち共重合ポリアミドの結晶融解潜熱
が1.&al/タ以上になるように結晶化するものであ
る。なお結晶融解潜熱の測定は示差走査熱量計などによ
り測定することができる。ポリアミドは二量体脂肪酸(
ダィマー脂肪酸)とジアミンあるいは二量体脂肪酸とポ
リアルキレンポリアミンを主原料として縮合重合により
えられるいわゆる変性ポリアミド樹脂とジアミンとジカ
ルボン酸との縮合重合、アミノ酸の縮合重合、ラクタム
の開環重合などによりえられるスーパーポリアミド樹脂
いわゆるナイロンに大別される。本発明の英重合ポリア
ミドは後者のナィロにとくに有効であり接着、電気特性
などの諸機能がすぐれていることおよび結晶化挙動を有
効に利用できることなどから好ましく使用される。本発
明に用いる共重合ポリアミドは、結晶性の共重合ナイロ
ンであり、結晶化度は20%以下の低結晶性物である。
かかる共重合ポリアミドは2種以上のホモナィロンの原
料を混合して重合し得る。例えばその原料とは下記のも
のがある。ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610
、ナイロン11、ナイロン12用の原料のナイロン塩あ
るいはラクタム。次のジアミンとジカルボン酸(例えば
アジピン酸、セバシ酸)からえた塩、ビス(4一アミノ
ジクロヘキシル)メタン、メタキシリレンジアミンもし
くはこの水素化物、ピベラジン、2,5−ジメチルピベ
ラジン、トリメチルヘキサメチレンジアミンなどである
。本発明に用いる共重合ポリアミドは例えば次のものが
ある。
ナイロン6/66ノ610共重合体、ナイロン6/12
共重合体、ナイロン6/66/IZ共重合体、ナイロン
6/66/610/12共重合体、ナィ。
ン6/69共重合体、ナイロン12/612共重合体、
ナィoソ6/66/11共重合体、ナイロン6/66/
612共重合体などでり、好ましくは使用されるものと
して、例えば次の英重合組成物がある。ナイロン6/6
6/610/12共重合体(20〜60重量%/5〜4
5重量%/10〜5の重量%/2〜45重量%)、ナイ
ロン6/66/12共重合体(15〜55重量%/10
〜50重量%/25〜70重量%)、ナイロン6/12
共重合体(10〜40重量%/65〜90重量%)、ナ
イロン6/6僕共重合体(40〜80重量%/20〜6
の重量%)、ナイロン6/66/610共重合体(20
〜6の重量%/10〜5の重量%/10〜4の重量%)
かかる共重合ポリァミド‘ま取扱い作業時の非粘着性と
諸機能の両立から結晶化処理による飽和時の結晶融解潜
熱は3cal/タ以上好ましくは5cal/タ以上が望
ましい。なお、共重合ポリアミドは本来の機能を低下さ
せない範囲でその他の共重合性モノマーを導入したりあ
るいは異種樹脂や添加剤を混合してもよい。本発明にお
いて共重合ポリアミドと直接複合する樹脂は共重合ポリ
アミドを除く溶融押出し可能な樹脂で、共重合ポリアミ
ドと円滑に直藤複合できる溶融特性例えば溶融粘度、押
出し温度などが必要である。
また該樹脂層は終局的に剥脱するものであり共重合ポリ
アミドと永久的嬢着を生じてはならぬ。該樹脂の組成は
とくに限定されるものではないが、例えば次のものが使
用でき、共重合ポリアミドの用途に応じ適性なものを選
定する。ポリオレフィンが好ましく使用できる場合が多
い。ポリオレフィンとして例えばポリエチレン、ポプロ
ピレン、プロピレンーヱチレン共重合体、メチルベンテ
ン共重合体、例えばポリ4ーメチルベンテン−1、ポリ
イソプチレン、ポリイソブレン、ポリブタジエン、ポリ
ー1ーオクテン。その他場合によってはアルキルアクリ
レート、タクリル酸、無水マレィン酸、ィタコン酸、酢
酸ビニルなどの英重合体モノマーの1種あるいは2種以
上を共重合した変成ポリオレフィン。金属イオン結合を
有するエチレン共重合体いわゆるアィオノマ−。エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体のけん化物。ポリエチレンテレ
フタレー、ポリブチレンテレフ夕レートなどのポリエス
テルなども含まれる。共重合ポリアミドと直俵複合する
樹脂にポリプロピレン、ポリ4−メチルベンテンー1な
どのポリオレフインを用いる場合、共重合ポリアミド中
にアルキルアクリレート、メタクリル酸、無水マレィン
酸、ィタコン酸、酢酸ビニルなどの共重合性モノマーの
1種あるいは2種以上を共重合した変性ポリオレフィン
又は共重合ポリオレフィン(エチレン共重合体も含む)
や金属イオン結合を有するエチレン共重合体いわゆるア
ィオノマ−を添加すると、複合フィルムを製膜する工程
内では両層の親和性がよくて円滑に作業でき、共重合ポ
リアミドを結晶化して両層を分離した後は共重合ポリア
ミドに添加した樹脂が共重合ポリアミドフィルム表面の
滑り性やブロッキング性を改良し好ましい効果が得られ
る場合がある。共重合ポリァミドと異種の樹脂の直接複
合製は、複数の押出機を用し、押出機シリンダーからダ
イスまでのポリマー管内、ダイス内での複合あるいはダ
イスから吐出直後に複合する方法などがある。共重合ポ
リアミドは複合フィルムを捲取って製膜が完結するまで
は、結晶融解潜熱は1.0cal′夕を越えてはならな
い。このため冷却固化(キャスティング)時および捲取
までの工程の温度・吸水条件に特に注意を要する。好ま
しい製膜条件の一例はフィルムのキヤステイングから捲
取りまで共重合ポリアミドの温度をラス転移温度以上に
上昇させないこと、あるいはガラス転移温度以上に上昇
しても数分以内におさえることがこのましい。また結晶
性共重合ポリアミドは吸水によっても結晶化が促進する
ので押出後水槽中に浸債する冷却方法は好ましくない。
製膜工程中の結晶化を抑制することにより直接複合する
異種樹脂との十分な密着をえることができ、非接着型、
複合フィルムの製膜業の大きな問題である製膜工程中の
フィルム層間の剥離を防止できる。複合フィルムを各々
単離して共重合ポリアミドの単一フィルムロールを得る
場合には部分的な剥離空隙があると剥離接着強さのむら
となり剥離張力の変動を生じて共重合ポリァミドが部分
的に変形ししわやたるみなどのフィルムの平面性の欠陥
を発生する。また本発明の方法では薄膜の共重合ポリア
ミドフィルムがえられることも本発明の特徴の一つであ
る。異種樹脂の厚さの比率を上げれば英重合ポリアミド
の薄膜化が可能であり異種樹脂との密着が良いので製膜
作業が容易である。例えば従来の方法では得られなかっ
た10〜20仏程度のフィルムも可能である。結晶融解
潜熱が1.0cal′夕を越えないように製膜された直
接複合フィルムは、各用途の使用に供する前に共重合ポ
リアミドの結晶融解潜熱が1.5cal/タ以上好まし
くは3cal/タ以上になるように結晶化する。
共重合ポリアミドの結晶化は温度・湿度の影響を受ける
。短時間で目的とする結晶化度をえるには最高の結晶化
速度となるように条件を設定すればよく、温度はガラス
転移温度と融点の間に最高値がえられる条件がある。ガ
ラス転移温度以下でかつ、低温度雰囲気の時は結晶化は
ほとんど進まず目的とする結晶化度をえるため数ケ月を
要する場合さえある。ガラス転移温度が30〜40qo
の共重合ポリアミドもあり製膜結晶化するには室内放置
では目標を達成できず加熱室が必要である。高温度雰囲
気下放置や散水により共重合ポリァミドを吸水させ結晶
化を促進することもできるが過剰の吸水は各用途におけ
る諸機能を低下させるので好ましくない。また吸水が不
均一だと寸法変化のむらを生じてフィルムにしわやたる
みを生じて平面性が悪くなる。共重合ポリアミドの結晶
融解潜熱が1.5cal/タ以上にならないと共重合ポ
リアミドの粘着や滑り性が悪く実用に供することはでき
ない。例えば次のような問題を生ずる。{1} 複合フ
ィルムから共重合ポリアミドを単離して単一層フィルム
のロールを作製する場合、異種樹脂フィルムとの粘着が
著しく剥離作業を円滑にできない。また剥離力が強いの
で共重合ポリアミドフィルムが変形ししわやたるみを生
ずやすし、。ロールに捲いたとしてもフィルム間のフロ
ッキングを生じ、捲戻す場合に問題となる。このように
結晶化が不十分だとフィルム品質の良い共重合ポリアミ
ドフィルムを製造することはできない。■ 共重合ポリ
アミドフィルムは異種樹脂との複合形態で、あるいは分
離し単一層のフィルムの状態で熱接着材料、感光性樹脂
、熱感応性電気材料、電気的情報記録材料などの各用途
に供するが、各種基村と接着複合して使用する場合が多
い。
例えば熱接着の場合は繊維布地や金属板と加熱圧着し、
熱感応性電気材料の場合は導電体と加熱圧着する。この
作業はロール状に捲取った共重合ポリアミドフィルムを
引出しながりロール上を搬送して連続作業するので英重
合ポリァミドは粘着しないことは勿論、低い摩擦係数が
要求される。結晶化が不十分だと粘着や摩擦係数が高く
円滑な接着複合作業ができない。本発明において直接複
合製膜工程の最終時点で捲取ったフィルムロールは、捲
取ってからこのましくは5時間から20畑時間以上放置
してから該複合フィルムを捲戻すと後に続く全ての作業
性がさらに改良されることがわかった。
後に続く作業とは例えば該複合フィルムの捲戻し作業、
該複合フィルムのスリット作業、異種樹脂フィルムと共
重合ポリアミドフィルムを分離する作業、異種樹脂と共
重合ポリァミドとの複合フィルムを金属や繊維材料に共
重合ポリアミド側を熱接着する作業および該作業の終了
後異種樹脂フィルムを分離する作業などである。なお本
発明において共重合ポリアミドあるいは異種樹脂の各層
は必要に応じ、あい異なるもの複数の層から構成するこ
ともできる。本発明によりえた結晶性共重合ポリアミド
フイルムは次の用途に応用できる。
tl} 教授着材料 本発明により製膜した結晶性共重合ポリアミドフィルム
例えば、結晶性のナイロン6/66/610共重合体、
ナイロン6/66/12共重合体、ナイロン6/66/
610/12共重合体フィルムは、繊維、金属、木材、
皮革、ガラス、高分子成型品などの各種材料の接着剤と
して有用である。
常温下では粘着性がなく滑り性がすぐれ取扱いが良好で
あり比較的低温で例えば10000位から熱接着でき加
熱圧着用接着フィルムとして有用である。特に熱によっ
て基材が変質しやすいもの例えば繊維、皮革などの接着
に好ましい。加熱圧着方法は熱プレス、高周波プレス、
超音波プレスが利用できる。本発明によれば直接複合す
る異種樹脂の選定によって新な機能を発現できる。例え
ば共重合ポリアミドよりも高い軟化温度を有する異種樹
脂を用いれば加熱圧着にも耐える離型フィルムの機能を
果す。押出後も透明なものを用いれば基材や熱接着フィ
ルムを固着する位置決めの確認や熱接着状態の良否の確
認が容易である。かかる目的にかなう好ましい樹脂とし
てはポリプロピレン、4ーメチルベンテン−1などのメ
チルベンテン重合体などがある。すぐれた熱接着強さを
えるため英重合ポリァミドの熱接着温度は200qoま
で上昇することがあるが4ーメチルベンテンー1重合体
は複合フィルムとして用いた場合、該温度の使用に耐え
好ましくは使用される。本発明はさらに次の特長を有す
る。基材に共重合ポリアミドの複合フィルムを熱接着し
たのち基材を成型すると、離型フィルムも曲面に追従し
成型できることであり雛型紙では発現できない性能であ
る。積層に供する基材の曲面成型を別々に加工した後積
層合着する場合は何れかの基村の曲面成型時に共重合ポ
リアミド複合フィルムを貼着ければ異種樹脂が基材輸送
時の保護フィルムとなり熱接着層の損傷を防止する。例
えば自動車の屋根(金属)への成型天井材(内装材を被
覆した断熱、吸音材)の接着加工、凸面あるいは凹面鏡
の製作すなわち支持体と鏡面材料のどちらかの基材に共
重合ポリアミドを貼着け成型した後、両基村を加熱圧着
し合体する。【21 電気材料共重合ポリアミドは雰囲
気温度によってインピーダンス特性が変化する特性があ
り、スイッチ素子として使用することができる。
フィルム化された共重合ポリアミドフィルムは面状発熱
体などの熱感応材料に使用される。【3} 感光性樹脂 英重合ポリアミド‘こ光不溶イq機能を発現する押出し
の熱に安定な光重合性あるいは光架橋性物質を添加し本
発明により製膜すれば、感光性の英重合ポリアミドフィ
ルムを製造できる。
プリント回路や金属部品の製作などに用いられるいわゆ
るフオトレジストドラィフィルムなどに使用できる。実
施例 1ガラス転移温度が2yoの結晶性ポリアミド共
重合体(ナイロン6/66/610/12共重合体(4
0重量%/2の重量%/25重量%/15重量%)とア
イソタクチックポリプロピレンを2台の押出機を用いダ
イス内の直接複合方法により共重合ポリアミド、厚さ2
0ム、ポリプロピレン厚さ30仏で製膜した。
第4図に示すように冷却ドラム3によるキャスティング
法を採用しポリプロピレンがドラムに触れるように押出
した。ドラムに230Cの水を循環し冷却ドラムからフ
ィルムが離れる時点ではフィルムの温度は25〜270
であった。捲取りロールの温度もこの範囲である。捲取
った直後のフィルムから共重合ポリアミド部分を取出し
示差走差熱量計を用い結晶融解潜熱を測定し0.1ca
l/夕の値をえた。製膜中、複合フィルム間の剥脱や部
分的な空気のかみこみがなく円滑に作業することができ
た。該複合フィルムを5℃の雰囲気に3時間放置したも
のと4糊時間放置したものの2種類を作った。該処理品
の結晶融解潜熱を測定し3時間処理品が3cal/夕、
4別時間処理品が9cal/夕の値をえた。各々の処理
品について共重合ポリアミドフイルムとポリプロピレン
フィルムの分離作業を行なった。剥離時の抵抗がなく共
重合ポリアミドフィルムの変形もなく円滑に捲取ること
ができた。また捲取った後ロール状で放置してもブロッ
キングすることはなかった。共重合ポリアミドフイルム
は金属帯材とウレタン発泡体シートの熱接着に用いた。
積層用材料は全てロール状で供給し引出しながら連続的
に加熱圧着する方法を採用したが共重合ポリアミドフィ
ルムの滑り性が良好好で円滑に作業することができた。
滑り性は3時間処理品に比べ4錨時間処理品の方がより
良好で高速作業の場合は後者の方が作業性が良かった。
なお、複合製膜した捲取ロールをそのまま製膜室(室温
10℃、相対湿度60〜70%)内に放置するテストを
行なったところ1週間を経過しても共重合ポリアミドの
結晶融解潜熱は0.沙al/夕であった。共重合ポリア
ミドの粘着が著しくポリプロピレンフィルムと分離する
ことさえもできなかった。 **実施例 2結晶
性のナイロン6/66/12共重合体(3の重量%/2
の重量%/5の重量%)と4ーメチルベンテン−1重合
体を実施例1と同様にダイス内で複合し製膜した。
押出温度は260℃である。押出後の温度条件は実施例
1と同様に制御し捲取った。捲取り後の結晶融解潜熱は
0.2cal′夕であった。実施例1と同様に複合フィ
ルムの密着は良好で円滑に製膜できた。複合フィルムは
50q○の雰囲気に4報時間放置した。該処理品の結晶
融解潜熱は11cal′夕であった。該複合フィルムを
ワッペンの繊維布地への接着用途に使用した。複合フィ
ルムのまま共重合ポリアミドがワッペン側に接着するよ
うに4ーメチルベンテンー1重合体側に熱板をあて18
0℃で熱圧着した。熱板への樹脂の粘着の問題がなく円
滑に作業できた。また、熱圧着作業時、4−メチルベン
テンー1重合体フィルムの熱収縮や変形がなかった。該
複合フィルムを貼着けたワッペンから4ーメチルベンテ
ンー1重合体フィルムを除去したが容易に剥離できた。
引続き該ワッペンの繊維布地への熱接着を行なったが作
業性が良好であった。実施例 3 実施例1と同じ方法でさらに鑑次の共重合ポリアミドを
複合製膜した。
結晶化度、結晶融解潜熱、および製膜作業性の比鮫果は
次表の通りであり、本発明の方法は用いる共重合ポリア
ミドの結晶化度が20%以下であることが必要なことを
示している。*1 実施例1に示したナイロン共重合体
と同一*2 複合製膜し巻取直後での測定値*3 50
℃で3時間処理した後の測定値ナイロン6/66共重合
体(5重量%/95重量%)を製膜後冷却水(5〜10
qo)中へ冷却固化しその状態で放置するとポリプロピ
レンフィルムと層間には十分な接着力を有しいることの
確認はできるが、実際の生産ではこのような状況下で厚
みの調整(厚み測定)が実施できないなどの理由で実用
しえない、すなわち結晶化度20%以下の共重合ポリア
ミドを使用することによって初めて実用化できるのであ
る。
同じくナイロン6/6年共重合体(95重量%/5重量
%)でも複合製膜後直ちに冷却水(5℃)中に浸潰して
いるとフィルム層間には十分な接着力を有するが、水分
を除去し、室温にもどすと上表のような結晶融解潜熱に
近い値と挙動を示す。
これに対してナイロン6/66共重合体(6の重量%/
4の重量%)は巻取るまでの間、トラブルなく実施でき
る。実施例 4 実施例1と同じ方法で次の共重合ポリアミドを複合製膜
し、得られたフィルムについて50COで48時間熱処
理した。
この結果は次表の通りで用いた共重合ポリアミドの結晶
化度が20%以下でも最終的には結晶融解潜熱が1.5
cal′タ以上に達しないと本発明の目的が達成できな
いことを示している。*1 61:へキサメチレンジア
ミンーイソフタル酸塩*2 複合製模し巻取直後での測
定値*3 50℃で3時間処理した後での測定値
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は従来の共重合ポリアミドフィルムの押
出成型方法を説明するための略線図であり、第4図は本
発明の一実施態様の例を示す略線図である。 図中 1は押出機のダイス、2はプレスロール、3は冷
却ロール、4は離型紙、5はガイドロール、6は捲取り
ロール、7は水ピックアップロール、8は水槽、9は熱
処理炉、10は共重合ポリアミド用押出機、11は異種
樹脂用押出機である。 l図 2図 S図 熱願

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 共重合ポリアミドの結晶融解潜熱が1.0cal/
    gを越えないように結晶化度20%以下の低結晶性共重
    合ポリアミドと共重合ポリアミドを除く他の樹脂を直接
    複合し製膜したのち共重合ポリアミドの結晶融解潜熱が
    1.5cal/g以上になるように結晶化することを特
    徴とする合着した相手フイルムとの剥離性良好な結晶性
    共重合ポリアミドフイルムの製法。
JP52147178A 1977-12-09 1977-12-09 共重合ポリアミドフイルムの製法 Expired JPS6036373B2 (ja)

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JP5652025B2 (ja) * 2010-07-13 2015-01-14 三菱瓦斯化学株式会社 複合材の製造方法および成形品

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