JPS6033419A - 焼却残渣処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、焼却炉から排出される焼却残渣を溶融処理す
る焼却残漬の処理装置に係り、特に焼却残漬中の未燃炭
素の燃焼促進を図ると共に、溶融スラグの炉壁等への付
着固化を防１卜することができる焼却残渣処理装置に関
する。

一般に、都市ゴミ、産業廃棄物は焼却処理されるが、排
出される焼却残漬は通常埋立処分されている。

ところで、この埋立処分においては、埋立地の確保や浸
水活水化対策等の点より大きな社会問題が発生している
。

そこで、最近にあっては、これら問題点を一挙に解決し
て無公害化できる焼却残漬の溶融固化処理方法が開発さ
れるに至っている。

この処理方法を第１図に基づいて説明すると、１はスト
ーカ式炉、回転キルン式炉などの焼却炉であり、この中
で都市ゴミ等の廃棄物Ｍが導入される燃焼用空気２によ
り焼却処理される。

排出された焼却残漬Ｎは焼却残漬処理装置３の溶融炉４
内へ導入され、これに残留する未燃炭素を溶融炉入口に
て供給する燃焼用空気５で燃焼して、この燃焼熱でもっ
て灰を加熱溶融する。この溶融スラグ６は炉床７を斜め
下方へ流下しつつ排出端８から所定形状の塊となってこ
の下方に位置されたスラグ冷部水槽９内に順次落下し、
冷却処理されて椀状の固形物が生成される。

ところで、この種従来例にあっては、溶融炉入口にて燃
焼用空気５を供給して未燃炭素を燃焼することとしＣい
るため、炉床７を流れる溶融スラグ６に充分な熱品が供
給されずこのスラグが炉床７に付着固化しＣ炉内を閉塞
する問題があった。

また、この現象は炉床７のみならず炉壁にも現われ、付
着固化したスラグを除去するために操業を中断せざるを
得ないばかりか、強固に付着するために除去作業に多大
な時間と、労力を必要としなければならなかった。

このため、燃焼渇Ｌａを高めて溶融スラグの固化を防止
すべく空気に代えて酸素を供給することも行なわれては
いるが、この場合には酸素発生器の消費電力が大きく、
且つこの取り扱いも容易ではなかった。

一方、上記従来例の外に、焼却残漬の表面に、油バーナ
による火炎を直接照射して溶融させたり、或いは、焼却
残渣や溶融スラグ中に電極を挿入してジュール熱により
これを溶融することも行われてはいるが、抽バーナによ
る方法は表面部たる溶融高温部が露出しているため敢ｍ
熱による熱損失が大きく、更に、溶融スラグの熱伝導率
が悪いことから必然的に油の消費量が増大し、ランニン
グコストが上昇していた。また、ジュール熱による方法
は残漬中の未燃炭素を燃料として使用できないので電力
消費量が増大し、実用には適していない。

本発明は以上のような問題点に着目し、これを有効に解
決１べく創案されたものである。

本発明の目的は、溶融炉内に移送される焼却残漬の移動
層中に燃焼用空気を供給するための燃焼用空気供給手段
と、上記移動層乃至溶融スラグを加熱するための加熱手
段とを設けるようにし、もって残漬層により保温しつつ
層内部より燃焼溶融させて燃料費の大幅な削減を図ると
共に、溶融スラグの炉床等への付着同化を防止して連続
運転がなし得る焼却残渣処理装置を提供するにある。

以下に、本発明の好適一実施例を添付図面に基づいて詳
述する。

まず、第２図は本発明に係る処理ｉ置の第１実施例を示
す縦断面図である。

図示する如く焼却残渣処理装置は焼却炉から排出される
焼却残漬Ｎ中の未燃炭素を燃焼させて溶融処理する溶融
炉１０と、この溶融炉１０内に移送される焼却残漬Ｎの
移動層１１中に燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給手
段１２と、上記移動層１１を加熱する加熱手段１３とよ
り主に構成されている。

上記溶融炉１０はその外殻が耐火レンガ等により構成さ
れたほぼ筒体状のケーシング１４として形成され、その
土部一端には、焼却炉１の残漬排出口に連結させるべく
上方に拡開されたホッパーすなわち焼却残漬導入口１５
が形成されている（第１図参照）。この溶融炉１０は、
この中に移送される焼却残漬乃至溶融スラグの移送方向
に沿って所定の角痕で下方に傾斜され、これら移動層１
１が自重でもって流下し得るようになっている。

上記ケーシング１４０下部他端には、生成された溶融ス
ラグを排出ずべく鉛直方向に延出された溶融スラグ排出
油１Ｍ１６が連結されると共に、こ５− の通路の下端部には塊状になって落下してくる溶融スラ
グを冷却固化するためのスラグ冷却水槽９が設けられて
いる（第１図参照）。

そして、上記排出通路１６の途中にはこれより分岐させ
てやや上方に傾斜された煙道１７が設けられており、燃
焼排ガスをプロ９１８により吸引しつつｎ［ガス冷却器
１９にて冷却して大気中へ放出するようになっている。

このように構成された溶融炉１ｏ内の底部には第３図拡
大図にも示す如くその傾斜方向乃至残渣の移送方向に沿
って多数の火床板２ｏ・・・が設けられている。この火
床板２０は短冊状に成型された耐火性のセラミックスよ
りなり、傾斜方向に相隣接する火床様同士の端部を、上
下に所定の間隙を隔てて重ね合わせて全体の火床板２ｏ
が布設されており、全体として炉床２１を形成している
。

この火床板２０の下端部の下面には、傾斜方向に隣接し
た火床板２０の上端部の上面と当接して上記間隙を保持
するための支持部材２２が設けられている。

−６＝ これら火床板２０の両端は炉の側壁に、その傾斜角を可
変自在に支持されており、焼却残渣の移８層の速度調整
をしうるようになっている。

イして、これら名犬床板２０の下部にはその長手方向に
沿って本発明の特長とする加熱手段１３が設けられてい
る。この加熱手段は発熱体２３と、これを被う発熱体保
護ケース２４とにより構成されている。発熱体２３は、
溶融スラグの固化を防止Ｊべく高湿瘍が必要とされるた
め例えば炭化珪素等を棒状に成型したものより成り、こ
れに電流を通ずることにより金属発熱体にクロム線など
）では得られない高温１良が得られ、火床板２０上に移
送される移動層１１乃至溶融スラグを加熱してこれが固
化することを防止し得るようになっている。この発熱体
２０とし−（は溶融スラグの融点以上の高温を出し得る
ならば、上記炭化珪素よりなるものに限定されるもので
はない。また、上記火床板２０もスラグの溶融温度以上
の部材（セラミックス等）で構成されているのは勿論で
ある。

そして、各発熱体２３はこれより所定間隔だけ隔てて断
面半円形状の前記発熱体保護ケース２４により被われて
おり、こり保護ケース２４はその上端部を上記火床板２
０の下側面に取付けて、これに一体向に固定されている
。上記発熱体２３の劣化を防止するためには、発熱体保
護ケース２４内を密閉空間構造とし、これに窒素等の不
活性ガスを封入するのがよい。

そして、炉底板２５の上側面２５ａにはこれより上記各
保護ケース２４に向けて斜め上方に延出され且つその上
端部が上記保護ケース２４の外側面に摺接する複数の仕
切壁２６が設けられており、火床板２０の下部空間をそ
の長手方向に多数に区画分割形成して風箱２７を構成し
ている。

これら各風箱２７内には途中に開閉弁２８及びオリフィ
ス２９を介設した燃焼用空気供給管３０が炉底板２５を
貝通して挿入されており、この空気供給管３０と風箱２
７とにより燃焼用空気供給手段１２を構成している。す
なわち、この風箱２７内に導入された加熱燃焼用空気は
火床板２０の重ね合わせ部に形成される間隙すなわち燃
焼用空気量＠　Ｌｌ　３１から移ｉ１１層中に供給され
ることになる。

尚、上記実施例にあっては、火床板２０の傾斜角を可変
構造どしたことから、保護ケース２４を仕切壁２６に対
１ノてＩｆ！’！初可能とするためにこの外側面と仕切
壁２Ｇの上端部とを摺接させる構造としたが、火床板２
０の傾斜角を固定構造にすれば、仕切壁２６と保護ケー
ス２４とを接続固定し、この強電を増すようにしてもよ
い。

以上のように構成された本発明の作用について述べる。

まず、第１図及び第２図に示す如く都市ごみ等の産業廃
棄物Ｍ【：１投入１」から焼却炉１内へ供給され、この
中で通常の燃焼がなされた後、発生した焼？Ｊ１残渣は
焼却炉１の端部に連設した溶融炉４の焼却残漬導入口１
５内へ供給される。燃焼に際しては、残漬中に未燃炭素
が７〜２５％好ましく１０〜２０％の範囲に残存するよ
うに炉内の燃焼を制御する。具体的にはごみの投入量、
燃焼用空気量およびストーカ式ではストーカの送り速度
、回９− 転キルン式では回転速度などを調節することにより燃焼
制御を行う。

第２図及び第３図に示す如く未燃炭素を含んだ焼却残渣
Ｎは溶融炉１０内の火底板２０上に積層し、この−Ｆを
移動層１１となって傾斜方向へ流下する。

一方、燃焼用空気供給管３０を介して風箱２７内へ供給
された高温の燃焼用空気は火床板２０の重ね合わせ部に
形成された燃焼用空気噴射口３１から上記移動層中へ供
給され、これにより未燃炭素が燃焼してこの時発生する
熱により焼却灰が溶融される。このように残漬の下部よ
り並列的に且つ直接移動層中へ空気を供給するので残漬
の内部から燃焼することができ、且つ熱放射も少なく燃
焼熱を層内に保持して溶融化に有効に寄与させることが
できる。この溶融スラグは、発熱体２３により高温にす
なわち溶融スラグの融点以上に加熱された火床板２０上
を自重でもって流れ、下端排出端より所定の大きさの溶
融スラグとなって溶融スラグ排出通路１６内を落下して
行き、スラグ冷−１〇− 却水槽９内にて冷ＬＪＩ固化される。そして、燃焼排ガ
スは溶融スラグが流出すると同方向にブロワ１８により
吸引され、火床板の排出端の冷却を防止しつつ煙道１７
にり排出される。このように、溶融スラグは未燃炭素が
燃えつきた後であっても、融点以上に加熱された火床板
２０から常時熱量の供給を受（）で溶融状態が保持され
ているのでこれが炉床２１や、炉壁に１１着固化するこ
とがなく、安定した操業を行うことができる。

また、燃焼熱以外の熱で焼却残漬を加熱することができ
るので、この燃焼が促進され、低負荷運転時や残漬中の
未燃炭素が少ない場合にあってもこれに対応することが
できる。

更には、未燃炭素の燃焼が火床板２０の直」一部で行わ
れるために火床板２０の加熱が更に良好となり、溶融ス
ラグの流れがよく、また、未溶融灰と溶融スラグどの分
離が促進されて未燃炭素と燃焼用空気との接触が良好と
なる。

また、焼却残漬或いは溶融スラグの流下速境を変化させ
るには、各火床板２０の傾斜角を増減してこれを行う。

尚、上記実施例にあっては火床様下部より発熱体２３で
加熱することとしたが、これに限定されるものでなく例
えば発熱体での加熱は側部または上部の炉壁を介して行
なったり、或いは発熱体を単独でまたは保護ケース内に
挿入して炉内に配列するようにしてもよい。

また、燃焼用空気を供給するに際しては、火床板３２上
に形成した燃焼用空気噴射口３１より吹き出す方法を講
じたが、これに限定されず例えば炉側部よりノズルで吹
き込む方法（サイドノズル方式）、または、このサイド
ノズル方式と本実施例による方式とを複合させて用いて
もよく、熱効率、燃焼効率を考慮した組み合わせとする
。

次に、第４図に基づいて第２実施例について説明する。

この第２実施例は焼却残漬中の未燃炭素が燃焼する高温
部のみに燃焼用空気を供給し、月つこの高温部を灰層乃
至残渣層で保温しτ熱損失を少なくすることを目的とし
たものである。

第１実施例ど同一部分については同一符号を付して説明
を省略する。。

本実施例にあっては、構造の簡単化のために、セラミッ
クス製火床板３２を分割することなく連続させて一体的
に形成し、これを焼却残漬Ｎの流れ方向へ傾斜ざ０て設
けることにより炉床３３を構成している。

そして、この炉床３１３の下側面にはその長手方向に沿
って連続的に加熱手段３４が形成されている。この加熱
手段３４は第１実施例と同様に炭化珪素より（２る発熱
体２３とそれを被って形成された発熱体保護ケース２４
とにより構成されている。

そして、未燃炭素の燃焼を主に行う燃焼部（炉内上方）
３５を区画する炉側壁には焼却残渣Ｎの流れ方向に沿っ
て複数の噴射ノズル３６が取り付けられるど共に、これ
ら各噴射ノズル３６には途中に開閉弁２８及びＡリフイ
ス２９を介設した燃焼用空気供給管３０が連結され、全
体として燃焼用空気供給手段３７が構成されている。従
って、上記噴射ノズル３６から焼却残漬の移動層中内に
１３− 直接高温の燃焼用空気が供給されることになる。

本実施例の作用は第１実施例の場合とほぼ同様であるが
、特に高温部３５にて、炉側壁に設けた噴射ノズル３６
から水平方向に向けて直接移動層１１内に高温の燃焼用
空気を供給することとしたので灰層で保温しつつ層内部
より燃焼させて溶融スラグを形成することができる。

従って、放射熱が少なくなることから熱損失を小さくし
、熱効率を大幅に向上させることができる。

また、第１実施例同様に火床板３２上を流れる溶融スラ
グが加熱手段３４の発熱体２３により加熱されているの
でこれが炉壁等に付着固化することなく、円滑に流下さ
せることができる。

尚、本焼却残渣処理装置は焼却炉に連設されることが熱
的に望ましいが単独で設置するようにしてもよい。

以上型するに、本発明によれば次のような優れた効果を
発揮する。

（１）　炉床、炉壁へ溶融スラグが付着固化すること１
４− を防１１−できるので、閉塞障害をなくし、安定した操
業が（′ぎる。

（２）　万一、溶融スラグが付着固化しても炉床、炉壁
が高？晶状態を緯持しているので付着部分の粘性が低く
　−（ｆｆｌりやすい状態となっているため、容易にＩ
ｌｌ　ｉｌ　リ−ることができる。

（３）　燃焼及び溶融を灰層で保温しつつ灰層内部で行
うので外部への熱放射乃至熱損失がなく熱焼効率を可及
的に向上させることができる。

（４）　従って、補助燃料の使用量も少なくし得、また
燃焼用気体どして酸素を使用することなく空気を使用す
ることができる。

（５）　また、酸素を使用する必要がないことから、酸
素発生のための電力費をなくし、且つこれに必要ＩＪ　
装置Ｆ３類を全て排除することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図【、１焼ノ１１）炉１．″沖設された従来の焼却
残渣処理装置を示′？１縦断面図、第２図は本発明の第
１実施例を示Ｊ組断面図、第３図は本発明の要部拡大斜
視図、第４図は本発明の第２実施例を示す縦断面図であ
る。 尚、図中、１は焼却炉、１０は溶融炉、１１は移動層、
１２．３７は燃焼用空気供給手段、１３．３４は加熱手
段、Ｎは焼却残渣である。 特許出願人　石川島播磨重工業株式会社代理人弁理士　
絹　谷　信　雄

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 焼却炉から排出される焼却残渣を、これに含まれる未燃
   炭素を燃焼させて溶融スラグとして得る焼却残漬処理装
   置において、上記排出される焼却残漬を溶融処理づべく
   移送する溶融炉と、該溶融炉内に移送される焼却残渣の
   移動層中に燃焼用空気を供給して未燃炭素を燃′焼させ
   る燃焼用空気供給手段と、上記炉内の上記移動層を加熱
   する加熱手段とを備えたことを特徴とする焼却残漬処理
   装置。