JPS6031974Y2 - 車両用ピラ−のドリツプ構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両用ピラーのドリップ構造に関するものであ
る。

従来、第１図に示すように車体のルーフサイド１に設け
られたルーフドリップ２の前端はフロントピラー３に設
けられたピラーアッパードリップ４と一体に形成され、
前記ルーフドリップ２に流れ込んだ雨水等を該ピラーア
ッパードリップ４から排出するようにしていた。

しかしながらこの従来の構造のものはフロントピラー３
に設けられたピラーアッパードリップ４の下端はドアガ
ラス５の下端が位置する部分で終っているため、そこか
ら排出された雨水等は、フロントピラー３の略下半部を
覆っているコーナーパネル６の表面を流れることになる
ため、該流れ面に水垢７等が付着して汚れ易く、見栄え
がよくないという問題があった。

そこで本考案は、前記従来の問題点に鑑みてなされたも
のであって、コーナーパネルの表面を汚すことのない車
両用ピラーのドリップ構造を提供することを目的とする
ものである。

そのために本考案では、該ドリップ構造を、フロントピ
ラーの下部にはコーナーパネル上端近傍より下方に、上
下方向に延在する凹部が形成され、該凹部と前記コーナ
ーパネルとで中空状のドリップが形成され、かつ、ピラ
ーアッパードリップの下端が前記凹部の上端に連続する
ように設けられている構造とすることにより所期の目的
を遠戚するようにしたものである。

以下、本考案を図示せる実施例に随って説明する。

車体のフロントガラス１８とドアガラス１９との間に、
ルーフ２０から車体下部まで延びたフロントピラー１１
が設けられている。

又、前記フロントガラス１８の下部から下方に、前記フ
ロントピラー１１の下部１１ｂを覆うコーナーパネル１
２が設けられている。

さらに、前記フロントピラー１１の上部１１ａには、略
り状をなすドリップパネル２１が固着され、該ドリップ
パネル２１と前記フロントピラー１１の側面１ｉｃとで
断面略し状に形成されたピラーアッパードリップ１３が
形成され、該ピラーアッパードリップ１３は、その上端
においてルーフサイド１４に形成されたルーフドリップ
１５と連続して一体に形成されている。

前記フロントピラー１１の下部１１ｂには、前記コーナ
ーパネル１２の上端１２ａ近傍から下方に、上下方向に
延在する凹部１６が形成され、該凹部１６と前記コーナ
ーパネル１２とで中空状のドリップ１７が形成されてい
る。

又、前記ピラーアッパードリップ１３の下端１３ａは、
前記凹部１６の上端１６ａに連続するように互いに係合
して前記コーナーパネル１２の上端１２ａに嵌込まれ、
該ピラーアッパードリップ１３の側面と前記コーナーパ
ネル１２の側面が同一平面となるようになされている。

尚、第８図イに示すようにピラーアッパードリップ１３
の下方の巾Ｈが車体寸法の関係で充分取れない場合、第
８図口に示すように該部壁面の高さｈ□を上部の壁面の
高さｈ２より高くして該部の断面積を確保することが望
ましい。

又、前記凹部１６とコーナーパネル１２とで形成された
中空状のドリップ１７内は電着塗装などで塗装できるた
め、雨水等が通過しても防錆上の問題はない。

以上述べたように本考案によれば、フロントピラーに設
けたピラーアッパードリップの下端を、該フロントピラ
ーに形成した凹部とコーナーパネルとで形成した中空状
のドリップに連結させたので、ピラーアッパードリップ
を伝わってきた雨水は、コーナーパネルの表面を流れる
ことなく、コーナーパネルの内側に形成された中空状の
ドリップを通って車外に排出されるため、コーナーパネ
ルの表面を水垢等で汚したりすることがない。

又、本考案によれば、フロントピラーのピラーアッパー
ドリップの側面をコーナーパネルと同一平面にしたので
突起感がなく見栄もよい。

さらに本考案によれば、中空状のドリップは、フロント
ピラーに凹部を設け、該凹部をコーナーパネルで覆って
形成したので、部品点数の増加もなく、組付作業の工数
の増加もないのでコストアップにつながることはない等
の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のドリップ構造を示す車体の部分側面図、
第２図は本考案によるドリップ構造を示す車体の部分側
面図、第３図は同上の部分正面図、第４図は同上の後方
より見た要部斜視図、第５図は第２図のＡ−Ａ線断面図
、第６図は第２図のＢ−Ｂ線断面図、第７図は第２図の
Ｃ−Ｃ線断面図、第８図はフロントピラーに設けたドリ
ップの他側を示すものでイはその部分正面図、口は部分
側面図である。 １１はフロントピラー、１２はコーナーパネル、１３は
ピラーアッパードリップ、１６は凹部、１７は中空状の
ドリップ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 車体のフロントガラスとドアガラスとの間にルーフから
   車体下部まで延びたフロントピラーが設けられ、かつ、
   フロントガラス下部から下方に、該フロントピラー下部
   の側面を覆うコーナーパネルが設けられ、さらに、前記
   フロントピラー上部に、ルーフサイドに形成されたルー
   フドリップと連続され、フロントピラーの側面とで断面
   し状をなすピラーアッパードリップが形成された車両用
   ピラーのドリップ構造において、 前記フロントピラーの下部には前記コーナーパネル上端
   近傍から下方に、上下方向に延在する凹部が形成され、
   該凹部と前記コーナーパネルとで中空状のドリップが形
   成され、かつ、前記ピラーアッパードリップの下端が前
   記凹部の上端に連続するように設けられていることを特
   徴とする車両用ピラーのドリップ構造。