JPS601924Y2 - コレットチャツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、旋盤等により加工を行なう際の被加工物の把
持装置に関するもので、特に、細径の被加工物を十分な
把持力により把持できるようなした把持装置に関するも
のである。

従来の旋盤等においては回転中心より放射方向に摺動可
能に取り付けた複数個の把持用部材（一般に三本爪チャ
ックと称している。

）を回転中心へ向けて同時に移動させ、該把持用部材の
相対的位置を狭めることにより加工物を把持するような
しである。

このような従来の把持用部材による被加工物の把持にお
いては、ある程度の径を有する被加工物の把持には問題
ないが、細径の被加工物の把持には装置自体の制約を受
けて把持用部材が小形化できず、又、該把持用部材が爪
状の板体よりなるものであるから、把持部先端が摩耗し
やすい等の理由により十分な把持力を与えることが困難
であった。

本考案はこのような従来の不都合を解消せんとしてなさ
れたもので、細径の被加工物であっても旋盤等において
十分な把持力でもって把持できるようなした把持装置に
関するもので以下に添付図面に示す実施例に従い詳細に
説明する。

第１図において参照符号１は支持体を示し、該支持体１
内には、前方へ向かって大径となるテーパ一部２が前方
に設けられた孔３が設けられており、又、前記テーパ一
部２と対応する外周面には螺子部４が設けられ、更に該
支持体１の側壁には長手方向の貫通孔５が適宜数設けら
れている。

（本実施例中、該貫通孔５は３個として例示したが、３
個に限定する理由はない。

）参照符号６で示す部材は位置決め用のピンで、該ピン
６は前記支持体１の側壁に軸心へ向かってけられた螺子
孔７に螺合され前記孔３内に先端部が突出するようにな
されている。

（第２図参照）参照符号８・・・で示す部材はピンで、
該ピン８・・・は前記支持体１の貫通孔５・・・よりも
長く形成され、且つ、該貫通孔５・・・内に移動可能に
嵌挿されるようになされている。

参照符号９で示す部材はコレクトチャックで、該コレッ
トチャック９の前部外周には前方へ向かって大径となる
テーパ一部１０が設けられ、且つ、前端より適宜長の複
数の割り１１・・・が放射状に設けられ、更に軸心上に
適宜の内径を有する孔１２が設けられていて、前記テー
パ一部１０の最小径部より後方は、該径を保持する円筒
部１３となされ、前記支持体１の孔３内に移動可能に嵌
挿されるようなされている。

参照符号１４は前記コレットチャック９の外面に長手方
向に設けられた溝で、該溝１４は前記位置決め用ピン６
の先端が嵌挿されるようなされている。

前記円筒部１３の後部には螺子部１５が設けられている
。

又、前記コレットチャック９は、前記割り１１・・・に
より外力が加わらない状態では自らの弾性力により外方
へ拡開するようなされている。

参照符号１６で示す部材はワッシャーで前記支持体１の
螺子部４上に移動可能に配置され一端面が前記ピント・
・と当接するようなされている。

参照符号１７で示す部材は前記支持体１の螺子部４に螺
合される固定用ナツトで、計１定用ナツト１７の支持体
１への螺合により前記ワッシャー１６を介してピント・
・を押圧するようなされている。

参照符号１８゛で示す部材は調節用ナツトで、前部を前
記支持体１の孔３内に移動可能に嵌挿される円筒部１９
となされ、後部を該円筒部１と連続する鍔部２０となさ
れている。

該鍔部２０の前端面は、前記ピント・・の他端が当接さ
れるようなされていて、又、円筒部１９はその内面に螺
子部２１が設けられ前記コレットチャック９の螺子部１
５に螺合されるようなされている。

（第２図参照）次に本考案の作用について説明する。

第２図は本考案装置を組み上げた状態を示すもので、こ
の状態においては固定用ナツト１７が支持体１に固く螺
合されていることによりピント・・が押圧され、該押圧
力によって前記ピント・・の一端に鍔部２０が当接され
る調節用ナツト１８をも押圧し、よって該調節用ナツト
１８を支持体１に対し後方へ向う方向へ押圧するような
されている。

又、該調節用ナツト１８への押圧力は調節用ナツト１８
に螺合されているコレットチャック９をも支持体１に対
し後方へ向かい押圧するもので、これによってコレット
チャック９のテーパ一部１０は前記支持体１のテーパ一
部２に当接せられて縮径されている。

この状態により被加工物を把持させるためには、テーパ
一部２によるコレットチャック９の縮径を解除してやら
なければならないが、そのためには、前記固定用ナツト
１７の螺合をゆるめてピン８・・・への押圧力を解けば
よい。

このようにしてコレットチャック９を拡開させた後、把
持せしめる被加工物の径に対応するように、調節用ナツ
ト１８を回転させてコレットチャック９を後退、縮径さ
せる。

その後、コレットチャック９に被加工物（図示せず）を
挿入して、固定用ナツト１７を回転させ前述の如くピン
８・・・を押圧し、調節用ナツト１８を後退させてコレ
ットチャック９を縮径′させることにより被加工物を把
持させる。

このように被加工物を把持させた支持体１を従来の旋盤
等の三本爪チャックに取り付は固定した後、更に固定用
ナツト１７を回転させ被加工物をコレットチャック９に
より固く把持させる。

前述の如く前部外周にテーパ一部が設けられ前端より適
宜長の複数の割りが放射状に設けられ、更に軸心上に適
宜の内径を有する孔が設けられたコレットチャックと、
該コレットチャックが嵌挿される孔が設けられ前方内面
に前記コレットチャックのテーパ一部が摺接されるテー
パ一部が設けられ、更に側壁に長手方向の貫通孔が適宜
数設けられた支持体と、該支持体の後方に嵌挿される挿
入部と該挿入部の後端部に連設された鍔部とが設けられ
、該挿入部が前記コレットチャックと螺合される調節用
ナツトと、前記支持体の貫通孔に嵌挿され一端が前記調
節用ナツトの鍔部に当接されるピンと、該ピンの他端を
押圧するようなされ前記支持体の前部に螺合される固定
用ナツトとを有してなる本考案によれば、旋盤等に使用
されている三本爪チャックでは把持困難な細径の被加工
物の把持が可能となり、その把持力もコレットチャック
により強固に把持され、更に支持体を三本爪チャックに
より把持するものであるから十分な把持力が得られるも
のである。

又、調節用ナツトの存在により、コレットチャックを仮
り締めの状態に保持できるものであるから、被加工物の
把持位置あるいは把持状態の調整を行なった後に、その
状態を保ちつつ固定用ナツトで完全に固定でき精度向上
が計れる等、実用上の効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の分解図、第２図は本考案の組立図であ
る。 １・・・・・・支持体、２・・・・・・テーパ一部、３
・・・・・・孔、４・・・・・・螺子部、５・・・・・
・貫通孔、８・・・・・ゼン、・・・コレットチャック
、１０・・・・・・テーパ一部、・・・・・・割り、１
２・・・・・・孔、１５・・・・・・螺子部、１・・・
固定用ナツト、１８・・・・・・調節用ナツト、１・・
・挿入部、２０・・・・・・鍔部、２１・・・・・・螺
子部。 ９・・・ １ ７・・・ ９・・・

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 前部外周にテーパ一部が設けられ、前端より適宜長の複
   数の割りが放射状に設けられ、更に軸心上に適宜の内径
   を有する孔が設けられたコレットチャックと、 該コレットチャックが嵌挿される孔が設けられ、前方内
   面に前記コレットチャックのテーパ一部が摺接されるテ
   ーパ一部が設けられ、更に側壁に長手方向の貫通孔が適
   宜数設けられた支持体と、 該支持体の後方に嵌挿される挿入部と該挿入部の後端部
   に連設された鍔部とが設けられ、該挿入部が前記コレッ
   トチャックと螺合される調節用ナツトと、 前記支持体の貫通孔に嵌挿され一端が前記調節ナツトの
   鍔部に当接されるピンと、該ピンの他端を押圧するよう
   なされ前記支持体の前部に螺合される固定用ナツトとを
   有することを特徴とするコレットチャック装置。