JPS6018626Y2 - デイ−ゼル車用グロ−プラグタイマ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はディーゼルエンジンの始動に際しグロープラグ
を所定時間通電するとともに、該ディーゼルエンジンが
始動した後グロープラグへの印加電圧が所定値を越えれ
ば該グロープラグへの通電を自動的にしゃ断する如＜シ
、これによりディーゼルエンジンの始動を容易にしかつ
過電圧印加によるグ冶−プラグの断線を防止すべくした
ディーゼル車用グロープラグタイマに関するものである
。

一般的にディーゼルエンジンはグロープラグによって予
熱され、しかる後スタータモータによって始動される。

ここにおいてエンジン始動可能か否かは運転者がグロー
パイロットの赤熱状態から判別していた。

従って周囲の明るさ及び個人差によって判断に誤差を生
じ、またわずられしい欠点を有していた。

そこでタイマーを用いグロープラグへの通電時間を一定
にすることが考えられる。

しかし夏、冬又は熱帯地、寒冷地等環境条件が変化した
場合でもグロープラグへの通電時間を一定にすることは
必ずしも現実的ではない。

このためエンジンを冷却するラジェータの水温に応じて
グロープラグへの通電時間を可変にすることが考えられ
る。

しかしスタータモータを始動するときからグロープラグ
への通電をしゃ断した場合、一時的にエンジン始動して
もすぐに停止する惧れを生じる。

而してエンジンが始動した後も一定時間グローブラグへ
の通電を継続させることが考えられる。

しかしながらエンジンが始動して発電機が電力を導出し
、グロープラグへの印加電圧が上昇した場合グロープラ
グが断線し易くなる。

本考案は上記問題点に鑑みて案出したもので、エンジン
を予熱するためのグロープラグをエンジンが始動した後
も一定時間通電を継続させるとともに、発電機が作動し
グロープラグへの印加電圧が上昇した場合に直ちにグロ
ープラグへの通電をしゃ断するようにしたものである。

以下、本考案に係るディーゼル車用グロープラグタイマ
ーの好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

１はタイマ一部であり、遅延回路２１、比較回路３、第
１のリレー４で構成している。

該遅延回路２は一方をアースしたコンデンサ２０と、該
コンデンサ２０の他方に接続した抵抗２１と、抵抗２１
に並列接続したダイオード２２とで構成している。

ダイオード２２はそのアノード側がコンデンサ２０の他
方に接続されている。

該抵抗２１の他方はキースイッチ６の固定接点６１に接
続されている。

ここに、該抵抗２１を可変抵抗で構成すれば遅延回路２
の作動時限を自由に設定することができる。

また該抵抗２１の代わりにエンジンを冷却するラジェー
タの水温を検出するサーミスタで構成すればラジェータ
水温に応じて作動時限を変化させることができる。

なお、キースイッチ６は固定接点６０，６１゜６２及び
可動接片６３で構成され、可動接片６３は直流電源７を
介してアースしている。

該比較回路３は抵抗３０．３１とコンパレータ３２とを
備えて構成される。

該抵抗３０．３１は直列接続されかつキースイッチ６の
固定接点６１とアースとの間に配備しており、分圧回路
を構成し、その分圧点Ａはコンパレータ３２の非反転入
力部に接続している。

コンパレータ３２の非反転入力部は遅延回路２の接続点
Ｂすなわちコンデンサ２０の他方に接続している。

そしてコンパレータ３２の出力部は第１のリレー４のリ
レーコイル４０を介してアースしている。

第１のリレー４においてリレースイッチ４１はリレーコ
イル４０の励磁によってＯＮする。

リレースイッチ４１の一方は直流電源７を介してアース
しており、リレースイッチ４１の他方はグローパイロッ
ト８０、グロープラグ８１を介してアースしている。

９は第２のリレーであり、リレーコイル９０と、リレー
コイル９０が励磁したときＯＮするリレースイッチ９１
とで構成される。

リレーコイル９０はキースイッチ６の固定接点６２とア
ースとの間に配備している。

リレースイッチ９１の一方は直流電源７を介してアース
しており、リレースイッチ９１の他方は該グロープラグ
８１を介してアースしている。

従ってリレースイッチ４１がＯＮすればグローパイロッ
ト８０とグロープラグ８１とは同時に通電される。

そしてリレースイッチ９１がＯＮしたときはグロープラ
グ８１のみが通電される。

５は電圧検出部であり、ダイオード５０，５１、ツェナ
ダイオード５２、抵抗５３．５４．５５、コンパレータ
５６から構成されている。

該ダイオード５０のアノードはグロープラグ８１とグロ
・−パイロット８０との接続点に接続しており、ダイオ
ード５０のカソードは抵抗５３，５４を介してアースし
ている。

そして抵抗５３．５４で分圧回路が構成され、その分圧
点Ｃはコンパレータ５６の非反転入力部に接続しており
、コンパレータ５６の出力部はダイオード５１を介して
該遅延回路２の接続点Ｂに接続している。

該ツェナダイオード５２のアノードはアースしており、
ツェナダイオード５２のカソードは抵抗５５の一方とと
もに該コンパレータ５６の反転入力部に接続している。

抵抗５５の他方はキースイッチ６の固定接点６１に接続
している。

該電圧検出部５はグロープラグ８１に印加される電圧が
所定値を越えたときにこれを検出し、該コンデンサ２０
を急速に充電させる作用をする。

キースイッチ６において固定接点６０はＯＦＦ位置、固
定接点６１は予熱位置、固定接点６２はスタート位置で
ある。

本考案に係るディーゼル車用グロープラグタイマは上記
した構成であるので下記の如く作動する。

まづキースイッチ６の可動接片６３が固定接点６０に接
触しているとき、すなわちキースイッチ６がＯＦＦ位置
にあるときはタイマ一部１及び電圧検出部５には直流電
源７から電力が供給されないため作動しない。

従って第１のリレー４及び第２のリレー９とともに作動
せず、グローパイロット８０、グロープラグ８１も作動
停止しでいる。

そしてコンデンサ２０は未充電状態である。

次にキースイッチ６を予熱位置すなわちキースイッチ６
の可動接片６３を固定接点６１に接触させると、タイマ
一部１及び電圧検出部５は通電され、コンデンサ２０は
抵抗２１を介して充電開始する。

ここにおいてコンデンサ２０が所定の電圧値を越えるま
での間遅延回路２の接続点Ｂの電位は該分圧点Ａの電位
より低いので、コンパレータ３２はＨレベルの出力を導
出し、リレーコイル４０が通電され、リレースイッチ４
１がＯＮする。

そこでグローパイロット８０及びグロープラグ８１が通
電され、エンジンを予熱開始する。

そして所定時間を経過し遅延回路２の接続点Ｂの電位が
該分圧点Ａの電位を越えるとコンパレータ３２はＬレベ
ルの出力を導出する。

このためリレーコイル４０は消磁し、リレースイッチ４
１はＯＦＦする。

このときキースイッチ６をスタート位置へ切替るとリレ
ーコイル９０が通電され、リレースイッチ９１がＯＮし
てグロープラグ８１は引き続き通電されるとともにスタ
ータモータ（図示せず）が作動されエンジンは始動する
。

またこのとき該コンデンサ２０に充電されていた電荷は
ダイオード２２、抵抗３１．３０等を介して放電される
。

而してキースイッチ６を予熱位置へ戻せば、リレーコイ
ル９０は消磁し、リレースイッチｇ１はＯＦＦする。

またこのときからコンデンサ２０は充電開始し、コンパ
レータ３２は所定時間Ｈレベルの出力を導出腰革１のリ
レー４を介して該グロープラグ８１を引き続き通電する
。

ここにおいてエンジンが始動した後もグロープラグ８１
を所定時間通電するのは途中でエンジンが停止しないよ
うその始動を完全にするためである。

なお、エンジンが始動して所定時間を経過すれば遅延回
路２の接続点Ｂの電位は分圧点Ａの電位を越えるので比
較回路３は第１のリレー４の作動を停止し、グロープラ
グ８１への通電を自動的にしゃ断する。

ところでエンジンが始動すれば発電機が作動されるとと
もに該タイマ一部１の作動によってグロープラグ８１は
引き続き通電される。

ここにおいて発電機（図示せず）の出力電圧が異常に上
昇するとグロープラグ８１は過電圧印加によって断線し
易くなる。

しかしながら本考案では電圧検出部５を備えているので
この不具合を解消することができる。

次に電圧検出部５の作動を説明する。

キースイッチ６が予熱位置に切り替えられてグロープラ
グ８１が通電されたとき抵抗５３．５４の接続点Ｃの電
位はツェナダイオード５２のカソード側電位より低くな
るように設定されている。

従って、コンパレータ５６の出力側はＬしネルとなって
いて、電圧検出部５は遅延回路２の作動に何ら影響を与
えない。

しかるに全発電機の出力電圧が上昇し、グロープラグ８
１へ印加される電圧が上昇すると、抵抗５３．５４の接
続点Ｃの電位は上昇する。

そして接続点Ｃ電位がツェナダイオード５２のカソード
側電位より高くなると、コンパレータ５６はＨレベルの
出力を導出し、ダイオード５１を介してコンデンサ２０
を急速に充電する。

而して遅延回路２の接続点Ｂの電位は分圧点Ａの電位を
越え、コンパレータ３２は第１のリレー４の作動を停止
し、これによってグロープラグ８１への通電がしゃ断さ
れ、グロープラグ８１が過電圧印加によって断線するの
を防止する。

本考案に係るディーゼル車用グロープラグタイマは上記
の構成及び作動を有するので次の優れた効果を奏する。

すなわち、グロープラグへの印加電圧を検出しタイマ一
部の時間設定用コンデンサを急速充電してタイマー作動
を停止する電圧検出部を備えているので、エンジンが始
動して発電機の出力電圧が上昇し、グロープラグへの印
加電圧が所定値を越えれば該タイマ一部を介して直ちに
グロープラグへの通電をしゃ断することができる。

従って過電圧印加によるグロープラグの断線事故の発生
を防止できる。

又、電圧検出部の出力をタイマ一部のコンデンサに接続
する構成としたので、ノイズによるタイマーの誤停止や
、グロープラグへの通電しゃ断後のタイマー誤再作動を
防止でき、且つ、電圧検出部をグロープラグの端子へ接
続したのでグロープラグの印加電圧を適切に検出できる
等の諸効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るディーゼル車用グロープラグタイマ
の好適な実施例を示す電気回路図である。 １・・・・・・タイマ一部、２・・・・・・遅延回路、
３・・・・・・比較回路、４・・・・・・第１のリレー
５・・・・・・電圧検出部、６・・・・・・キースイ
ッチ、９・・・・・・第２のリレー、２０・・・・・・
コンデンサ、２１・・・・・・抵抗、３２，５６・・・
・・・コンパレータ、８０・・・・・・グローパイロッ
ト、８１・・・・・・グロープラグ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キースイッチを予熱位置へ切り替えたときグロープラグ
   を通電すべく出力を導通し所定時間経過後にグ冶−プラ
   グへの通電をしゃ断するタイマ一部と、グロープラグへ
   の印加電圧が所定値を越えたときにこれを検出しタイマ
   ーを停止すべく前記グロープラグ及びタイマ一部のコン
   デンサ間に介設された電圧検出部とを具備することを特
   徴とするディーゼル車用グロープラグタイマー。