JPS6018264Y2 - ピアスナツト自動組立装置におけるナツトの一時給送停止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ナツト端面が打抜きパンチとして働き、かし
めダイス上に載置した金属パネルを打抜くと同時に、そ
の打抜き孔の側縁をかしめてナツト自体を前記金属パネ
ルに固着する所謂ピアスナツトの自動組立装置に関する
。

ピアスナツト自動組立装置はプレス機械に装着され、シ
ュートホースを通じて連続的に供給されるピアスナツト
（以下単にナツトという）をプレスラムの上下動に連動
して前記組立装置の押圧パンチとかしめダイスとの中間
に１個ずつ保持し、かつ前記押圧パンチの下降に伴って
この押圧パンチにより前記ナツトを金属パネルに圧入す
るようになっている。

ところで、上記のようなピアスナツト自動組立装置を他
のプレス金型と一緒にプレス機械に組み込んで同時に作
動する場合、他の金型との関係上一時的にナツトの供給
を停止することがしばし２ば要求される。

例えば、他の金型と−緒に組み込まれた複数の前記組立
装置のうち一部を一時的に作動停止する場合、他の金型
を交換する時、あるいは金型の位置合わせをテストする
場合等がある。

本考案者はかかる点に鑑み、ピアスナツトの組立装置を
プレス機械にセットしたまま簡単な操作によりナツトの
供給を一時的に停止させ得るようにしたナツトの一時給
送停止装置を先に提案した（米国特許第４．１５３．９
８吋、実願昭５１−１６６２９５号参照）。

本考案は上記出願に係るナツトの一時給送停止装置を改
良したもので、構造の簡単な装置により遠隔操作できる
ようにした点に特徴がある。

以下本考案の実施の態様を図面に基づいて説明する。

第１図において、１はピアスナツト自動組立装置（以下
組立装置という）であって、他のプレス金型２１〜２３
と一緒にプレス機械のラム又はスライダに取り付けら
れたグイセット上型３とグイセット下型４に取り付けら
れる。

組立装置１は、第２図に示すように、グイセット下型４
に固定されるかしめダイス５、かしめダイス５に対設し
て配置されホルダ７を介してグイセット上型３に固定さ
れる押圧パンチ６及び押圧パンチ６が摺動自在に挿通す
る縦孔９とこの縦孔９に直交するナツト供給孔１０を穿
設したナツト保持ブロック８を具備味シュート接続金具
１１を介してナツト保持ブロック８に連結した可撓性の
シュートホース１２を通じて連続的に供給されるピアス
ナツト（以下単にナツトという）１７を供給１０に給送
して、縦孔９とナツト供給孔１０が交叉する位置に１個
ずつ保持するようになっている。

このナツト保持装置については、例えば実公昭４８−２
２０６９号公報に開示されているので詳細は省略する。

ナツト保持ブロック８は、その上側部に固着したガイド
ポスト１３を介してホルダ７に上下方向摺動自在に取り
付けられ、かつガイドポスト１３の側面に刻設した上下
方向に延びる係合溝１４に係合ピン１５を係合してその
上下摺動範囲が制限されると共に、ばね１６の作用で常
時ホルダ７に対して下方へ付勢されている。

そしてグイセット上型３が下降すると、ナツト保持ブ冶
ツク８がダイス５上に載置した金属パネル１８に当接す
るまでは第２図に示す姿勢のまま全体が下降を続け、ナ
ツト保持ブロック８が金属パネル１８に当接するに至る
と、ナツト保持ブロック８は停止して押圧パンチ６のみ
が更に下降する。

そして、第３図に示すように、押圧パンチ６の下方にお
いて、ナツト保持ブロック８の縦孔９内に保持されてい
るナツト１７が押圧パンチ６により金属パネル１８に押
圧せしめられ、その端面で金属パネル１８を打抜くと同
時に打抜き孔の側縁をかしめダイス５でかしめ、その圧
縮余肉をナット１７側面に設けた溝１９に圧入すること
により、ナツト１７が金属パネル１８に固着されるよう
になっている。

上記係合溝１４の上端部には上限の高い外側段部１４□
と上限の低い内側段部１４゜が設けられている。

一方、係合ピン１５はホルダ７に設けた取付孔２０に左
右摺動自在に嵌挿されていて、ピン先端部１５ａが係合
溝１４の２つの段部１４１．１４゜の一方に選択的に係
合し得るようになっている。

そして、ピン先端部１５ａが外側段部１４１に係合した
とき、押圧パンチ６は前述のように常態で作動し、第２
図に示す位置でナツト供給孔１０を通じて供給されるナ
ツト１７が順次押圧パンチ６の下方に給送され、グイセ
ット上型３の下降に伴い前述のように押圧パンチ６で押
圧してパネル１８に組み立てられるようになっている。

また、ピン先端部１５ａが内側段部１４゜に係合したと
き、第４図に示すように、ナツト保持ブロック８が押圧
パンチ６に対して相対的に上方へ変位し、その結果、押
圧パンチ６の下端部が縦孔９とナツト供給孔１０とが交
叉する位置まで下降して供給孔１０の端部開口を部分的
に塞ぎ、ナツト１７の給送が停止されるようになってい
る。

即ち、この状態でグイセット上型３に連動して組立装置
１が上下動しても、常時押圧パンチ６がナツト供給孔１
０の端部開口を塞ぐから、縦孔９のナツト給送は確実に
阻止されるのである。

保合ピン１５の外側端には鍔状の頭部２１と空所２３を
有する連結部２２とが一体的に設けられていて、頭部２
１を押しばね２４で押圧することによりピン先端部１５
ａが係合溝１４の内側へ付勢されている。

２５は保合ピン１５を作動するエアシリンダ装置で、ブ
ラケット３０を介してホルダ７に取り付けられ、ピスト
ンロッド２８の先端に接続した連結杆２９の鍔部２９ａ
が連結部２２の空所２３に一定範囲内て遊動てきる状態
に係合して係合ビン１５に連結されている。

そして、圧空気がホース３１を通じてシリンダ２６に供
給されると、第２図に示すように、ピストン２７が後端
まで移動し、これに連動して連結杆２９が係合ビン１５
を押しばね２４に抗して後退せしめ、ピン先端部１５ａ
を外側段部１４１に係合させる。

この状態で前述のようにピアスナツトの組立作業が行な
われる。

したがって、組立作業中は常時シリンダ２６に圧空気が
供給されていることになる。

そして、シリンダ２６に対する圧空気の供給を遮断する
と、係合ビン１５が押しばね２４の作用で保合溝１４の
内側方へ押し戻されるから、グイセット上型３が下降し
てナツト組立て工程を完了し、上昇する過程で、第４図
に示すように、ピン先端部１５ａが内側段部１４゜に係
合し、その結果、押圧バンチ６の下端部でナツト供給孔
１０の端部開口を塞ぎ、前述のように縦孔９へのナツト
１７の給送が停止される。

通常、シリンダ装置２５に供給する圧空気はピアスナツ
ト組立装置を作動するプレス機械又は該機械を含む工場
設備に付設されている空気圧縮機を供給源とする。

したがって、上記プレス機械又は工場設備の稼動停止と
同時にシリンダ装置２５へ供給していた圧空気を遮断す
るようにしておけば、前記組立装置の停止動作に連動し
てナツト１７の給送も自動的に停止させることができる
。

また、保合ビン１５の連結部２２とシリンダ装置２５の
連結杆２９との間で軸方向へ一定距離の遊びがあって、
第４図に仮想線で示すように手動操作で係合ビン１５が
係合溝１４から完全に抜脱てきる。

これによってホルダ７に対するガイドポスト１３の挿入
抜脱が容易に行なえるようになる。

上述のように、本考案の装置によれば、ピアスナツト自
動組立装置へのナツトの一時的な給送停止が遠隔操作に
より行なえ、前記組立装置を大型のプレス機械の奥深い
位置に他のプレス金型と一緒に組み込んで使用する場合
に特に有効である。

また、シリンダ装置の駆動源を遮断すると、押しばねの
作用により保合ビンが自動的に一時給送停止側へ変位す
るから、ピアスナツト組立装置の停止と前記駆動源の遮
断を連繋させておけば、前記組立装置を停止させたのち
再び作動するに際して型合せ等のためグイセット上型を
上下動させても、ナツトがナツト保持ブロックの縦孔に
不測に供給されるおそれがなく、使用取扱い上大変有利
である。

しかも、装置の構造が簡単で故障も少ない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による装置を備えたピアスナツト自動
組立装置の使用状態を示す正面図、第２図は第１図のＡ
−Ａ線に沿う拡大断面図、第３図は同作動状態の要部拡
大縦断正面図、第４図は第２図と同様の図面であってナ
ツトの給送を一時停止した状態を示す要部拡大断面図で
ある。 １・・・・・・ピアスナツト自動組立装置、２１〜２３
・・・・・・プレス金型、３・・・・・・グイセット上
型、４・・・・・・グイセット下型、５・・・・・・か
しめダイス、６・・・・・・押圧バンチ、７・・・・・
・パンチホルダ、８・・・・・・ナツト保持ブ陥ツク、
９・・・・・・縦孔、１０・・・・・・ナラ１〜供給孔
、１２−−−−−−シュートホース、１３・・・・・・
ガイドポスト、１４・・・・・・係合溝、１４□・・・
・・・外側段部、１４゜・・・・・・内側段部、１５・
・・・・・係合ビン、２４・・・・・・押しばね、２５
・・・・・・シリンダ装置。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）金属パネル１８を載置するかしめダイス５に対設
   した押圧パンチ６がプレスラムに固装したホルダ７に取
   り付けられ、該押圧パンチ６が上下摺動自在に挿通ずる
   縦孔９と、該縦孔９に直交するナツト供給孔１０とを穿
   設したナツト保持ブロック８が、ガイドポスト１３を介
   してホルダ７に上下方向摺動自在に取り付けられ、ガイ
   ドボスト１３の側面に刻設した上下方向に延びる係合溝
   １４にホルダ７に装着した保合ビン１５が係合してナツ
   ト保持ブロック８の上下摺動範囲を制限腰ナツト保持ブ
   ロック８が押圧パンチ６と一緒に上下動すると共に、押
   圧パンチ６に対して相対的に上下方向へ移動するように
   構ｔされているピアスナツト自動組立装置において、 係合溝１４の上端部に上限の高い外側段部１４と上限の
   低い内側段部１４゜が設けられ、係合ビン１５がホルダ
   ７に左右摺動自在に取り付けられると共に、その外側端
   に連設した頭部を押しばね２４で押圧してビン先端部１
   ５ａが係合溝１４の内側に付勢されており、該先端部１
   ５ａが内側段部１４゜に係合したとき押圧パンチ６が常
   時ナツト供給孔１０の端部開口を塞ぐように構成され、
   かつ係合ビン１５の頭部にシリンダ装置２５のビス１−
   ンロツド２８が連結され、該シリンダ装置２５の作動時
   に係合ビン１５が押しはね２４に抗して後退せしめられ
   ζピン先端部１５ａが外側段部１４１に係合して押圧パ
   ンチ６及びナツト保持ブロック８が常態の上下動を行な
   うように構成されているナツトの一時給送停止装置。
2. （２）保合ビン１５の頭部とシリンダ装置２５との連結
   部に保合ビン１５の軸方向に一定距離の遊びを有し、係
   合ピン１５が手動で保合溝１４か’５Ｅ全に抜脱できる
   ようになっている実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   ナラ１〜の一時給送停止装置。
3. （３）シリンダ装置２５の駆動源が圧空気である実用新
   案登録請求の範囲第１項又は第２項記載のナツトの一時
   給送停止装置。