JPS6018133Y2 - 陳列装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は陳列装置に関し、詳しくはその支柱の構造に関
するものである。

従来から、陳列装置を、自立する支柱間に壁面パネルを
取りつけたり又は室内の壁前面に左右適宜間隔で支柱を
立設し、この支柱間に壁面パネルを取付ける一方、各支
柱にはその上下長手方向に沿って係止溝孔を設け、この
係止溝孔に棚板支持用ブラケットの基部を嵌挿し、この
左右両ブラケット上に棚板を載置するように構成するこ
とは良く知られていた。

この場合、前記ブラケットの基部が左右方向に振れるの
を防止するため、係止溝孔の側方に沿って前方に突出す
る上下長手のガイド部材（スリム部材ともいう）を設け
ることがある。

そしてこのスリム部材の前端は壁面パネルの側端におい
てこれを縁どる状態に配置され、しかも陳列装置の前面
側に向って露出するものであるから、陳列効果を高める
べくスリム部材に種々の色彩を施すことがある。

しかしながら、このスリム部材を支柱に対してスポット
溶接等で取外し不能に固着すると、スリム部材にのみ着
色することは不可能であり、陳列装置の前面に露出しな
い支柱部分も着色されて塗装コストを低減できないし、
またスリム部材のみの色彩を変更することは不可能であ
った。

本考案では、陳列装置における支柱において、壁面パネ
ルを支柱に取付けるための補助部材を利用して棚板支持
ブラケットのためのスリム部材を着脱自在となるように
構成し、陳列効果を向上できるようにすると共に、陳列
装置のコストを低減できるようにしたものである。

次に本考案を実施例に基いて説明すると、図において１
は自立型陳列装置で、該装置１は、前後長手の複数の水
平脚部材２の後部の各々に支柱３を立設し、これらを横
梁部材４，４にて左右方向に連結し、この左右に隣接す
る支柱３，３間に広巾等の壁面パネル５を取付けると共
にその前方に棚板６を設けるように構成されている。

前記各支柱３は、前側面又は後側面の一方又は両方にお
いて上下長手方向に適宜ピッチＰで係止溝孔７を穿設し
てなる断面矩形中空状の基柱部材８と、この基柱部材の
係止溝孔の側方において突設する上下長手のスリム部材
９と、該スリム部材９を基柱部材８の側面に挟着すると
共に壁面パネル５を取付けるための補助部材１０とを有
している。

補助部材１０は断面コ字状の溝形状で、補助部材１０の
溝形状外側面を前記基柱部材８における係止溝孔７を備
えた前側面及び後側面と互いに直交する左又は右の側面
８ａに沿わせるようにし、補助部材１０の断面中央部外
側面を基柱部材８の側面８ａに接当させた状態では、補
助部材１０の前後側部が前記基柱部材８の側面８ａに対
し適宜寸法りだけの隙間を生ずるように段付状に形成し
てあり、かつその段部１０ａは後述するスリム部材９の
基部９ａを押圧するようにスリム部材９の板厚より若干
小さくしである。

１１は前記補助部材１０を基柱部材８の側面８ａに対し
着脱自在に挟着する挟着金具で、例えば該金具１１の基
板から左右一対の下向き爪１２．１２を切起し、その爪
１２を基柱部材８側面８ａの適宜位置に穿設した係合孔
１３．１３と、この係合孔１３と一致する補助部材１０
の係合孔１４，１４とに貫通させて取付けるのであり、
補助部材１０の溝形内において前記挟着金具１１との隙
間に横梁部材４端部の下向き爪部４ａを落ち込み、左右
支柱３，３を連結するようにしている。

前記スリム部材９は、前記基柱部材８の角部に沿う断面
り字状の基部９ａと、基柱部材８における係止溝孔７の
側方に沿いかつ前方に向っ前記基部９ａから突出するガ
イド部９ｂとからなり、スリム部材９の基部９ａを前記
基柱部材８と補助部材１０との隙間に補助部材１０の段
部１０ａのばね力に抗して嵌挿係合するように構成する
。

このとき前記基部９ａに上下適宜間隔で形成した突起１
５を補助部材１０に適宜上下間隔で形成した凹所１６又
は上下長溝状凹所１６に係合するようにしている。

この構成の支柱３を陳列装置１の左右方向中間位置に配
設した場合は、第２図及び第３図に示すように、基柱部
材８の左右両側面８ａ、８ａに補助部材１０．１０をそ
れぞれ挟着金具１１．１１にて取付ける一方、該基柱部
材８と補助部材１０の段部１０ａとの各隙間にそれぞれ
左右対称形の一対のスリム部材９，９（合計４個）の基
部を補助部材１０の弾力に抗して嵌挿すれば良く、この
左右対のスリム部材９，９における平行なガイド部９ｂ
、９ｂ間に棚板６等陳列具支持用ブラケット１７の基部
を挿入し、該基部から突出する係合爪１８．１８を上下
−列状の係止溝孔７，７に落し込めば、ブラケット１７
は左右方向にガタ付かないのである。

そして第４図又は第７図に示すように補助部材１０の前
後７ランジ部に壁面パネル５の裏面を接当させてねじ１
９止めすれば良い。

また、第５図及び第８図に示すように支柱３の前面又は
後面のいずれか一方にのみスリム部材９．９を突出させ
、世面ではスリム部材９を取り外せば、壁面パネル５，
５を相隣接して密着させ、基柱部材８における係止溝孔
７箇所を塞ぐようにすることもできる。

さらに、第６図の実施例は、基柱部材８の前側面もしく
は後側面の一方またはその両方にその長手方向に沿って
左右２列の係止溝孔７，７を穿設したものに適用した場
合であって、基柱部材８の側面に挟着金具１１にて補助
部材１０を取付けし、この補助部材１０と、基柱部材８
の角部隙間にスリム部材９の基部９ａを嵌挿することは
前記実施例と同様であるが、基柱部材８における左右２
列の係止溝孔７，７の左右中間位置では、中間スリム２
０の断面コ字状の内部から穿設した鉤爪２１を基柱部材
８における前記左右２列の係止溝孔７，７の左右中間に
穿設された係合孔（図示せず）に嵌め込んで、この上下
長手の中間スリム２０を着脱自在に設け、該中間スリム
２０の左右同じ高さ位置に棚板支持用ブラケット１７．
１７を取付けられるようにしている。

なお、壁面パネル５を支柱３に取付ける他の手段は、第
７図の上部に示すように、上下長さ適宜寸法のボードク
リップ２２の断面丁字形の中央足部を基柱部材８の係止
溝孔７に嵌挿し、ボードクリップ２２の断面Ｔ字の左右
鍔部にて左右壁面パネル５，５の表面を挟着するように
しても良い。

また、第８図の上部及び第９図に示すのは、横長壁面パ
ネル５′を支柱３，３間に吊り懸は取付けするもので、
各補助部材１０のフランジ部１ｏｂに断面り字状のパネ
ル支持部材２３を、これから突出するブラケット部２４
を介してビス２５止めしてあり、パネル支持部材２３の
前面側端部には下向き鋳型の切欠係止溝２６を設け、該
係止溝２６内に前記上下方向に隣接させるべき横長壁面
パネル５′の一方の上端係合部と下端係合部とを重合さ
せた状態で吊り下げるのである。

なおまた、第４図から第６図の各図の左端部のように陳
列装置１の端部支柱３に適用する場合は、断面コ字状コ
ーナカバー２７の内面に前記挟着金具１１と同様の下向
き爪２８を突出させて、この爪２８部を基柱部材８側面
の係合孔１３に嵌め込めば良く、このとき、コーナカバ
ー２７のフランジ部を基柱部材８における係止溝孔７の
側方前方に沿うように折曲しておくと、対峙するスリム
部材９のガイド部９ｂと合せて棚板等陳列具支持用ブラ
ケット１７のガイドとして利用できる。

さらに、前記補助部材１０は、基柱部材８の上下長さと
略同−の長尺ものの他、適宜長さ寸法のものを２〜３個
基柱部材８に取付けるようにしても良いことは云うまで
もない。

以上要するに、本考案に従えば、支柱を構成する断面四
角形中空の基柱部材の右又は左の側面に壁面パネル取付
けのための補助部材を着脱自在に取付け、この基柱部材
と補助部材の隙間にスリム部材の基部を嵌挿するもので
あるから、スリム部材の取付け、取外しが極めて容易で
、したがって、スリム部材のみを着色できて着色コスト
を低減できると共に、異なる色彩のスリム部材と取替え
たりスリム部材の装着、取外しにより、陳列装置の陳列
効果を変更したり向上させたりすることができるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は陳列装置の斜視
図、第２図は要部斜視図、第３図は第２図の■−■線一
部切欠断面図、第４図は組立状態を示す断面図、第５図
は別の実施例を示す断面図、第６図は係止溝孔が２列の
場合の一実施例を示す断面図、第７図は壁面パネルの取
付状態を示す断面図、第８図は横長壁面パネルの取付を
示す断面図、第９図は第８図の斜視図である。 １・・・・・・陳列装置、３・・・・・・支柱、４・・
・・・・横梁部材、５，５′・・・・・・壁面パネル、
７・・・・・・係止溝孔、訃・・・・・基柱部材、９・
・・・・・スリム部材、１０・・・・・・補助部材、１
０ａ・・・・・・段部、１１・・・・・・挟着金具、１
２・・・・・・爪、１６・・・・・・棚板、１７・・・
・・・ブラケット、１８・・・・・・係合爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁面パネルの左右端部が取付く補助部材を断面四角中空
   状に形成した基柱部材の右又は左の側面に着脱自在に取
   り付けてなる一対の支柱を、前記両補助部材が相対向す
   るように左右に適宜隔てて立設し、前記各基柱部材にお
   ける前記補助部材が取付く側面と直角方向の前側面又は
   後側面には、上下適宜ピッチで棚板等の支持ブラケット
   の基部を係止するための係止溝孔を穿設し、前記基柱部
   材と補助部材との間には前記係止溝孔の開口方向と同方
   向に開口する隙間を形威し、基柱部材における前記係止
   溝孔を有する前後側面に対して略直角に突出するガイド
   部を備えたスリム部材の基部を、前記隙間に着脱自在に
   嵌挿してなる陳列装置。