JPS60176802A - 車両懸架装置用アツパサポ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、車両懸架装置において懸架用のロッド部材を
車体に対して弾性的に連結するためのアッパサポートに
係り、特に大変位の振動に対する減衰能に優れたアッパ
サポートに関するものである。

従来技術 従来より、車両懸架装置として、例えば緩衝器（ショッ
クアブソーバ）を）懸架リンクに組み込んだストラット
タイプのもの等が知られている。そのような懸架装置に
おいては、緩衝器の一端部が車輪側に連結される一方、
緩衝器のピストンロッドがアッパサポートを介して車体
側に弾性的に連結されるのが普通で、例えば緩衝器の外
側にコイルスプリングが配置されて、車両前輪用の懸架
装置としてよく用いられている、所謂マソクファーソン
・ストラットタイプのものを代表例として挙げることが
できる。

そして、かかるアソパサボ−１・は、一般に、車体側に
取り付けられる外側金具と、緩衝器のピストンロッドな
どのように車輪側に連結されたけ・７ド部材が取り付け
られる内側金具と、それら外側金具と内側金具との間に
介在せしめられたゴム弾性体とを含んで構成されるのが
普通であり、例えば前記ストランドタイプの懸架装置に
組め込まれた場合には、緩衝器およびコイルスプリング
等では吸収しきれない車輪側からの振動や、コイルスプ
リングの自助振動等が車体側に伝達されることを抑制す
る役割を果たす。

ところで、このようなアッパサポートにおいては、小変
位の振動入力を有効に遮断する遮断特性は勿論のこと、
大変位の振動を速やかに抑制する減衰特性が要求される
のであるが、従来のアッパサポートでは、ゴム弾性体自
身の減衰機能によって、そのような減衰を果たさせよう
とするものであったため、自ずと限界が生じ、要求され
る減衰特性を充分に果たし得ない面があった。

発明の目的 ここにおいて、本発明は、そのような事情に漏みて為さ
れたものであり、その目的とするところは、振動の遮断
能力のみならず、大変位の振動に対する大きな減衰力を
発揮し得ると共に、製作も容易なアソバザボ−１・を提
供することにある。

発明の構成 このような目的を達成するために、本発明にあっては、
前述のような外側金具、内側金具およびゴム弾性体を含
むアッパサポートにおいて、（ａ）　上記ゴム弾性体に
、外側金具と内側金具との相対変位によって容積が変化
せしめられる少なくとも一つの受圧室を形成すると共に
、その受圧室を前記ロッド部材の車輪連結側に開口させ
、かつゴム弾性体の該受圧室が開口する側にその開口部
に対応する窓部が形成された固着板を一体的に設げる一
方、 （ｂｌ　その固着板を挟んで上記ゴム弾性体とは反対側
に、可撓性材料から成る囲い部材にて容積可変の少なく
とも一つの平衡室を上記固着板の側に開口するように形
成し、かつその囲い部材の平衡室が開口する側に該開口
部に対応する窓部を備えた座板を一体的に設け、 （Ｃ１その座板を上記固着板に対してオリフィス形成部
材を介して固着せしめると共に、そのオリフィス形成部
材に上記受圧室と平衡室とを相互に連通せしめるオリフ
ィスを形成することにより、そのオリフィスを介して、
それら受圧室と平衡室とにそれぞれ封入された所定の非
圧縮性流体が相互に流通せしめられるようにしたのであ
る。

発明の効果 このようにすれば、大変位の振動入力時には内側金具と
外側金具との相対変位が太き（なることによって、受圧
室と平衡室との間で非圧縮性流体がオリフィスを介して
流通せしめられ、オリフィスを流通する際に生ずる粘性
抵抗によって、そのような大変位の振動エネルギーを速
やかに抑制する大きな／Ｊｌ衰力が得られるのであり、
またゴム弾性体等の動ばね定数を低く設定することによ
り、その弾性変形作用によって、小変位で高周波の振動
に対する遮断機能をも充分に得ることができるのである
。しかも、上述のように２分割構造にされ、かつ固着板
と座板との間にオリフィス形成部材を挟んで、それら固
着板と座板とが一体化される構造のため、複合的なアッ
パサポートでありながら、容易に製作することが可能な
のである。

実施例 次に、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。なお、この実施例は、車両前輪用の、所謂マツクフ
ァーソン・ストラットタイプの懸架装置におけるアッパ
サポートに、本発明を適用した場合の一例である。

第１図には、そのような懸架装置が簡略に示されている
。かかる第１図において、１０は緩ｉｈ器であり、この
緩衝器１０の外側にはコイルスプリング１２が配設され
ている。そして、緩衝器１０のシリンダ１４の下端部が
、車輪１６を回転可能に支持するステアリング・ナック
ルに連結されると共に、アーム機構１８を介して車体２
０に支承されている。一方、緩衝器１０のピストンロッ
ド２２は、シリンダ１４を介して車輪１６側に作動英に
連結されたロンド部材として機能するものであって、こ
のピストンロッド２２の上端部が、アッパサポート（所
謂ストラットタイプト）２４を介して車体２０に弾性的
に連結されるのである。

このアッパサポート２４の拡大断面図が第２図に示され
ており、またその一部を切り欠いた平面図が第３図に示
されている。

そして、かかる第２図から明らかなように、このアッパ
サポート２４は円環状の外側金具２６と、その内側に同
心的に配置された円筒状の内側金具２８と、これら外側
金具２６と内側金具２８との間に介在させられたゴム弾
性体としての筒状のゴムスリーブ３０とを備えており、
このゴムスリーブ３０の内周側に内側金具２８が、また
外周側に外側金具２６がそれぞれ公知の加硫接着により
固着されている。

また、その外側金具２６はほぼ円筒状の形態を有してい
るが、それの前記緩衝器１０側の端部が半径方向外向き
に延出せしめられて、フランジ部３２が一体に形成され
ており、このフランジ部３２に立設された複数のポル１
〜３４において前記車体２０に取り付けられる。一方、
内側金具２８は全体として円筒形態をなすものであって
、その内側にベアリング３６がカシメ付けられており、
このベアリング３６を介して、前記緩ｉｈ器１０のピス
トンロッド２２の上端部が、ナンド３８によって内側金
具２８と相対回転可能な状態で取り付けられる。

上記ゴムスリーブ３０は、第３図から明らかなように円
環形状を有し、その周方向に沿って等角度間隔に４個の
受圧室４０を備えている。これらの受圧室４０は、第２
図から明らかなように、外側金具２６と内側金具２８と
の相対変位によって容積が変化せしめられるものであっ
て、前記緩衝器１０側、換言すればピストンロッド２２
の車輪連結側にそれぞれ開口させられている。そして、
このゴムスリーブ３０のそれらの開口側の端面には、円
環状をなす固着板４２が加硫接着されている。この固着
板４２は内側金具２８の中間部に嵌合され、かつ溶接に
よってそれと一体化されていて、上記各受圧室４０の開
口部に対応する４つの窓部４４を備えている。

一方、そのような固着板４２を挟んで上記ゴムスリーブ
３０とは反対側、特に前記緩衝器ｌｏ側には、円環状の
ゴムブロック４６が、上記ゴムスリーブ３０と同心的に
、かつ突き合わされるような形態で配置されている。こ
のゴムブロック４６には、その周方向に沿って等角度間
隔に４個の平衡室４８が設けられており、これら平衡室
４８は、第３図から明らかなようにゴムスリーブ３０例
の４個の受圧室４０とは互い違いの位相位置に形成され
ている。

そして、このゴムブロック４６が、可撓性を有する囲い
部材として機能し、容積可変の各平衡室４８を画成して
いる。すなわち、ゴムブロック４６は、各平衡室４６を
画成する実質的な囲い機能を有する部分を有すると共に
、周方向においてそれらの間の部分が成形性の観点から
連続的なゴム材料にて形成され、全体として円環状のブ
ロック形態を有しているのである。

それらの平衡室４８は、いずれも前記固着板４０ ２側に開口させられており、ゴムブロック４６のそれら
の開口部側の端面には、円環状の座板５０が加硫接着さ
れていて、この座板５０には各平衡室４８の開口部に対
応する窓部５２が形成されている。そして、この座板５
０と前記固着プレート４２との間に円環状のオリフィス
形成板５４を挟む状態で、固着板４２の外周縁部が座板
５０にカシメられることによって、それら三者が同心的
に重ね合わされて液密に固着され、それによってゴムス
リーブ３０側とゴムブロック４６側とが一体化されてい
るのである。

このオリフィス形成板５４はオリフィス形成部材として
機能するものであって、固着板４２との合わせ面に、４
個の受圧室４０の開口部（＠密には窓部４４）をつなぐ
円環状のオリフィス通路５６が形成されている。このオ
リフィス通路５６は、オリフィス形成板５４の固着板４
２側の板面に形成された円環溝が固着板４２で覆われる
ことによって形成されており、かかる円環状のオリフィ
ス通路５Ｇの周方向における４個所からは、オリフ１ イス形成板５４の板厚方向に前記ゴムブロック４６側の
４個の平衡室４８に連通ずるオリフィス孔５８が形成さ
れている。

その結果、ゴムスリーブ３０側に形成された受圧室４０
とゴムブロック４６側に形成された平衡室４８とが、上
記円環状のオリフィス通路５６の一部とオリフィス孔５
日とを介して相互に連通せしめられている。また、本実
施例においては、ゴムスリーブ３０例の４ＩＩｌｉｌの
受圧室４０同士が、円環状のオリフィス通路５６によっ
て相互に連通せしめられ、またゴムブロック４６例の４
個の平衡室４８同士が、各オリフィス孔５日と上記オリ
フィス通路５６との一部を経て相互に連通せしめられて
いるのであり、これらオリフィス通路５６とオリフィス
孔５８とが、全体として上記のような複合的な連通状態
を生しるオリフィスを形成しているのである。

そして、上記のようにそれぞれ画成され、互いに連通せ
しめられた各受圧室４０と平衡室４８とには、例えば水
、ポリアルキレングリコール、あるいはシリコーン油等
の所定の非圧縮性流体（以下、流体という）がそれぞれ
封入せしめられている。

また、上記ゴムブロック４６の外側には、それを覆うよ
うに金属製の保護カバー６０が設けられ、その開口部に
形成されたフランジ部６２において前記外側金具２６の
フランジ部３２に合わされ、かつ一体的に取り付けられ
て、外側金具２６と共に前記ボルト３４によって車体２
ｏ側に取り付けられる。この保護カバー６０は、その底
部がゴムブロック４６の前記座板５ｏとは反対側の端部
に接触若しくは極く近接して位置せしめられ、平衡室４
８に上記流体が流入する際に、その平衡室４８を囲む部
分が外側に過大に膨出変形することを抑制すると共に、
ゴムブロック４８の全体およびゴムスリーブ３０の一部
を覆い包んで、泥水等から保護する役割を果たす。なお
、前記ピストンロッド２２は保護カバー６０の底部に形
成された開口を経て取り付けられる。

ところで、このようなアッパサポート２４を製３ Ｚ 作するに際しては、例えば、内側金具２８に固着プレー
ト４２を溶接したものと外側金具２６とを所定の金型内
に同心的にセットし、それらの間にゴム材料を注入して
、受圧室４０を備えたゴムスリーブ３０を加硫成形する
と共に、外側金具２６゜内側金具２８および固着板４２
を加硫接着する。

なお、ヘアリング３６はその加硫成形に先立って、ある
いはその後に内側金具２８にカシメ付ける。

一方、それとは別に座板５ｏを金型内にセットして、平
衡室４８を有するゴムブロック４６を加硫成形すると共
に、座板５０と加硫接着する。

そして、そのようにして得られた双方の加硫成形品を、
前記流体が収容された流体槽内に浸漬した状態で、固着
板４２と座板５ｏとの間にオリフィス形成板５４を挟ん
で、固着板４２をカシメることによりそれら三者を液密
に一体化すれば、それと同時に受圧室４０および平衡室
４８に流体が容易に封入され、かつ、それらを相互に連
通させるオリフィスが得られるのであり、したがって、
その組付け、ひいては製作を容易に行い得るので４ ある。なお、保護カバー６０はそのような組付けの後に
外側金具２６と一体化されることとなる。

以上のように構成されたアッパサポート２４は、第１図
に示したように、緩衝器１０のピストンロッド２２を車
体２０に対して弾性的に連結すべく、内側部材２８にそ
のピストンロッド２８が取り付けられる一方、外側金具
２６が車体２０に取り付けられた状態で使用される。

そして、ピストンロッド２２の軸方向において大変位で
低周波の振動入力が作用した場合には、外側金具２６と
内側金具２８との相対変位が大きくなり、両者の接近時
に受圧室４０のそれぞれの容積が縮小せしめられる。そ
れに伴って、受圧室４０内の上記流体がオリフィス通路
５６およびオリフィス孔５８を介して平衡室４８の側に
それの容積を増大させつつ流入し、それらオリフィス通
路５６およびオリフィス孔５８を流通せしめられる際の
粘性抵抗によって、大変位の振動に対する減衰力が発生
する。逆に、外側金具２６と内側金具２８とが軸方向に
離間する向きに大きく変位すＴ！’１ ろ過程では、受圧室４０の容積が増大することにより、
一旦は平衡室４８に流入した流体がオリフィス孔５８お
よびオリフィス通路５８を介して再び受圧室４０側に移
動し、その際にも上記と同様の減衰力が生じる。その結
果、ピストンロッド２２の軸方向に生じる大変位で低周
波の振動エネルギーを速やかに減衰して、車輪１６等ば
ね下部材の大きなバウンド、リバウンドを抑制し得て、
走行安定性３乗心地等を向上させることが可能となった
のである。

しかも、本実施例においては、ピストンロッド２２の半
径方向の振動に対しても効果的な減衰機能が発揮される
。ピストンロッド２２の半径方向に大きな振動入力が加
えられると、そのピストンロッド２２を挟んで両側に位
置するそれぞれの受圧室４０および平衡室４８の一方の
ものの容積が減少して他方のものの容積が増大すること
により、ゴムスリーブ３０側においてはオリフィス通路
５６を介してそれら受圧室４０の相互間に流体の流通が
生し、ゴムブロック４６側においてはオリフィス孔５８
とオリフィス通路５６の一部とを経てそれら平衡室４８
の相互間において流体の流通が生ずるのであり、その際
の流通（粘性）抵抗によってピストンロッド２２の半径
方向の振動エネルギーをも有効に減衰し得て、乗心地等
を一層向上させることができるのである。

特に本実施例では、それぞれ４個の受圧室４゜と平衡室
４８とが円周方向において互い違いの位相位置に形成さ
れているため、ピストンロッド２２のいかなる半径方向
においても有効な減衰機能が得られるのである。

以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明してきた
が、これは文字通り例示であって、本発明はかかる具体
的な記載によって限定的に解釈されるべきものでは決し
てない。

たとえば、オリフィス通路５６の主体をなす円環溝を、
固着板４２の側に形成してもよく、またそれの断面積や
オリフィス孔５８の孔径は請求められる減衰特性が得ら
れるように適宜に決定されるものである。

７ ６ また、本発明は、前述のように緩衝器の外側にコイルス
プリングを備えたものだけに限らず、そのようなコイル
スプリングを有しない、また緩衝器を設けないストラッ
トバータイプの懸架装置用のアッパサポートに対しても
有効に適用することができる。更に、前述のような保護
カバー６０を省略した態様においても、本発明の利益は
享受することができる。

その他、受圧室４０や平衡室４８の個数あるいは形状若
しくは配列形態等を始めとして、当業者の知識に基づき
種々の変更・改良等を施した態様で本発明を実施し得る
ことは改めていうまでもないところである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例であるアッパサボーゞ　トを
含む懸架装置の具体例を示す概略図である。 第２図はそのアッパサポートの拡大断面図であって、か
つ第３図における■−■断面図でもある。 また、第３図は第２図における■−■断面図である。 ８ １０：緩衝器　１４；シリンダ ２２：ピストンロンド（ロンド部材） ２４ニアソバサポート　２６：外側金具２８：内側金具 ３０：ゴムスリーブ（ゴム弾性体） ４０：受圧室　４２：固着板 ４４：窓部 ４６：ゴムブロソク（囲い部材） ４８：平衡室　５０：座板 ５２：窓部 ５４ニオリフイス形成板（オリフィス形成部材）出願人
　トヨタ自動車株式会社 同　東海ゴム工業株式会社 ９ 第１図 ２乙

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 車体に取り付けられる外側金具と、車輪側に連結された
   ロッド部材が取り付けられる内側金具と、それら外側金
   具と内側金具との間に介在せしめられたゴム弾性体とを
   含むアッパサポートにおいて、前記ゴム弾性体に、前記
   外側金具と内側金具との相対変位によって容積が変化せ
   しめられる少なくとも一つの受圧室を形成すると共に、
   該受圧室を前記ロッド部材の車輪連結側に開口させ、か
   つ前記ゴム弾性体の該受圧室が開口する側にその開口部
   に対応する窓部が形成された固着板を一体的に設ける一
   方、該固着板を挟んで前記ゴム弾性体とは反対側に、可
   撓性材料から成る囲い部材にて容積可変の少なくとも一
   つの平衡室を、前記固着板の側に開口するように形成し
   、かつ該囲い部材の該平衡室が開口する側にその開口部
   に対応する窓部を備えた座板を一体的に設け、そして該
   座板を前記固着板に対してオリフィス形成部材を介して
   固着せしめる共に、該オリフィス形成部材に前記受圧室
   と平衡室とを相互に連通せしめるオリフィスを形成する
   ことにより、該オリフィスを介して、それら受圧室と平
   衡室とにそれぞれ封入された所定の非圧縮性流体が相互
   に流通せしめられるようにしたことを特徴とする車両懸
   架装置用アッパサポート。 （２）前記受圧室および前記平衡室がそれぞれ複数形成
   され、かつ前記オリフィス形成部材に、それら受圧室と
   平衡室とを相互に連通せしめるオリフィスと共に、前記
   複数の流体室同士および複数の平衡室同士を相互に連通
   せしめるオリフィスが形成されている特許請求の範囲第
   １項記載のアッパサポート。 （３）前記囲い部材の外側に、該囲い部材の過大な膨出
   変形を抑制し且つ該囲い部材を保護する保護カバーが設
   けられ、かかる保護カバーが前記外側金具に取り付けら
   れている特許請求の範囲第１項または第２項記載のアッ
   パサポート。