JPS60139840A - フアンシ−ヤ−ン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本゛発明は織編物製品において新規な外観を有するとと
もに短繊維の耐滑脱性に優れたフィラメント加工糸と短
繊維を複合してなるファンシーヤーンに関するものであ
る。

〈従来技術とその問題点〉 従来より糸条の長手方向の繊度が均斉な熱可塑性合成繊
維マルチフィラメント糸の仮撚捲縮加工糸に短繊維束を
交絡させて糸斑やスラブ、ネップなどを形成させた加工
糸は公知であり、例えば、・特公昭５１−１７６２６号
公報、特公昭５２−１２８０２号公報などに開示されて
いる。しかしながら、かかる従来の加工糸においてはス
ラブ部やネップ部以外のいわゆる比較的均斉な部分が単
なる仮撚捲縮部分であるため、極めて単調な視覚効果し
か得られず人為的感覚の域を出ないものであった。しか
も特公昭５２−１２８０２号公報に開示されたものは、
１本のフィラメント捲縮糸のまわシに短繊維束を捲きつ
け、搦みつけた構造としたもので、短繊維束がフィラメ
ント捲縮糸によって積極的に把持された構造でないため
製編織工程や製品着用時にスラブ部などが摩擦や引っか
きなどの外的作用によシ短繊維が滑脱し、いわゆるスナ
ツグ現象を起したシ、或いはスラブ部などが部分的にピ
リング現象をきたしたシすることがあった。また、一方
、特公昭５１−１７６２６号公報に開示されたものは、
フィラメント捲縮糸に短繊維束を接着剤によつて付着し
た構造であるから、スナツグ現象、ピリング現象の発生
を防止しうるものの、スラブ部などが接着剤によって・
硬化したシ、含気率が欠如したシして製品の触感、風合
に異質感を生じるという欠点を有している。

本出願人は上記の如き欠点を解消するため、先に特願昭
５５−３８４７６号において少なくとも′１本が熱可塑
性合成繊維からなる２本以上の連続マルチフィラメント
糸を同時仮撚加工した部分捲縮加工糸に短繊維を挾持せ
しめたファンシーヤーンを提案した。このファンシーヤ
ーンは織編物製品においてきわめて新鮮な外観を有し、
スナツグ現象、ピリング現象がほとんど発生しないもの
であったが各連続マルチフィラメント糸が送シ出されて
から撚合わされる間に、送シ出される点と撚合わされる
点とを含む平面と特定の角度で短繊維を供給して連続マ
ルチフィラメント糸間に挾持させたものであるから、短
繊維は連続フィラメント糸間に残留撚によって挾持され
るだけで、連続マルチフィラメント糸のまわシに搦みつ
いておらず、従つて捲縮加工糸の残留撚が少い場合や、
糸条同士の拘束力が弱い編物製品においては、短繊維の
滑脱防止が充分でないという問題が残されていた。

また前記ファンシーヤーンは、短繊維を連続的に供給し
て得られたものは、ヌラブヤーン的な効果が不足し、逆
に短繊維を間歇的に供給して得られたものはスラブ部以
外の部分に短繊維の絡合がないので糸条全長にわたって
いずれの部分にも短繊維が絡合した糸条とはならず、従
って短繊維の絡合のない糸条部分が隣接して形成された
布帛部分の外観においては、短繊維−が絡合した外観を
呈さないという問題もあった。

〈発明の目的〉 本発明は上記の如き問題点を解消し、短繊維の耐滑脱性
に優れ、スラブ状のファンシー効果をイ］すると共に、
糸条全長にわたって短繊維の絡合したファンシーヤーン
を提供することを目的とするものである。

〈発明の構成〉 即ち、本発明は少くとも１本が熱可塑性合成繊維からな
る複数本のマルチフィラメント糸を同時仮撚加工したマ
ルチフィラメント糸に短繊維が搦みつくと共に、仮撚加
工による残留撚によって、前記短繊維がマルチフィラメ
ント糸間に挾持された複合板撚加工糸であって、糸条の
長手方向に間歇的に短繊維束が節糸状に存在しておシ、
かつ、該節糸状部以外の部分に実質的に均質に短繊維が
絡合していることを特徴とするファンシーヤーンである
。

以下、本発明を更に詳細に説明する。

先ず、本発明ファンシーヤーンは少くとも１本が熱可塑
性合成繊維からなる複数本のマルチフィラメント糸を同
時仮撚加工したマルチフィラメント糸に短繊維が搦みつ
くと共に、仮撚加工による残留撚によって短繊維がマル
チフィラメント糸間に挾持された複合板撚加工糸である
。即ち、本発明ファンシーヤーンにおいては、マルチフ
ィラメント糸の少くとも一方に撚癖を残すことが必須で
あり、従って複数本のマルチフィラメント糸の少くとも
１本は熱可塑性合成繊維からなることが必要である。

そして、本発明ファンシーヤーンは、短繊維がマルチフ
ィラメント糸に搦みつくと共に、短繊維が仮撚加工によ
る残留撚によって、マルチフィラメント糸に挾持されて
いるものである。即ち、本発明ファンシーヤーンは、例
えば第２図に示されるように、２本のマルチフィラメン
ト糸のいずれか一方、または双方に短繊維（Ｓ）の少く
とも一端が搦みつくか、または短繊維（８）が仮撚加工
による残留撚によってマルチフィラメント糸間に挾持さ
れた構造である。このように短繊維臼らが同時仮撚加工
糸を構成する一方または双方のマルチフィラメント糸の
まわシに搦みつくとともに、マルチフィラメント糸間に
押え込まれる如く挾持されているので、単に短繊維が１
本のフィラメント糸のまわりに搦みついた構造のみのも
のや、単に２群からなるフィラメント糸間に挾持された
構造のものでは得られない、短繊維の強固な耐滑脱性を
有する。

なお、熱可塑性合成繊維からなるマルチフイラメント糸
の少くとも一部のフィラメントが融着している場合には
、熱可塑性マルチフイラメン）糸の熱による応力緩和に
よるいわゆる通常の撚の形態固定効果に加えて更に副を
接着による撚の形態固定効果が４１」乗されるため、糸
条に残留する撚密度をよシ高密度とすることができ、こ
の残留撚によってマルチフィラメント糸間に短繊維を更
に強固に挾持することができる。

次いで本発明ファンシーヤーンは、糸条の長手方向に間
歇的に短繊維束が節糸状に存在しており、かつ節糸状部
以外の部分には実質的に均質に短繊維が絡合しているも
のである。

ここに実質的に均質に短繊維が絡合しているとは外観上
知繊維塊として認識されず、短繊維がバラバラな状態で
絡合されており、３　ｃｍ単位で測定した繊度差が５０
係を超えない程度で短繊維が絡合された状態を云う。

即ち、上述したように本発明ファンシーヤーンは、部分
捲縮加工糸に仮撚加工による残留撚が存在するものであ
るから、これに短繊維束が挾持され絡合された部分は、
第１図−ａに示すように、短繊維束が節糸状に存在し、
スラブ状の外観を呈し、一方短繊維が束状で絡合されな
い部分であっても、仮撚加熱方向の撚が残存した未解撚
の非嵩高部と、仮撚解撚方向の撚が残存した、即ち一旦
解撚されて嵩高化された後、更に解撚された過解撚罵高
部とが交互にかつランダムに存在し、これら両部に短繊
維が第１図−ｂ、第１図−〇に示すように、糸条の長手
方向に実質的に均質に絡合しているので、短繊維が束状
で絡合されない部分が隣接して形成された布帛の外観に
おいても、短繊維が全面にわたって絡合された外観を呈
すると共に、前記スラブ状の部分がよ、！１１１Ｍ明化
される。

そして、スラブ状以外の部分に短繊維が実質的に均質に
絡合されている部分においても、該部分のマルチフィラ
メント糸は、前述のように嵩高差による自然な外観斑を
有するので、前記の短繊維束が挾持、絡合された部分の
スラブ効果と相俟って極めて新鮮な外観を呈する。

上記本発明ファンシーヤーンの製造原理は、例えば、少
くとも一方に熱可塑性マルチフィラメント糸を含む２本
のマルチフィラメント糸を間隔を保って同一の給糸装置
に供給し、同時仮撚加工を施すにあたシ、給糸装置の供
給側であって、前記マルチフィラメント糸のニップ点間
のニップ部に短繊維組糸を穴軸に斜行して圧縮空気を供
給しつつ入口側で吸引作用、出口側で吹出作用を有する
供給装置から給糸量を変化させて風送することにより達
成される。

第３図は、かかる本発明ファンシーヤーンの製造工程の
一例を示す工程概略図であシ、少くとも一方に熱可塑性
合成繊維からなるマルチフィラメント糸（ＦＡ　）及（
ＦＢ）は束ねられることなく適宜の間隔を保ちつつ、給
糸ローラー（１）に供給され加熱域へ導かれ加熱される
。一方、短繊維からなる粗糸（Ｒ８）は、変速回転する
給糸ローラー（７）を経て、穴軸に斜行して圧縮空気を
供給しつつ、入口側で吸引作用、出口側で吹出作用を有
する風送ノズル（８）ニ至す、風送ノズル（８）によシ
、前記給糸ローラー（１）の給糸側であって、マルチフ
ィラメント糸（ＦＡ　）　、　（ＦＢ　）のニップ点間
の任意のニップ部へ風送される。この場合、短繊維組糸
（Ｒ８）の給糸ローラー（１）が低速で回転するときは
、短繊維組糸（Ｒ８）はバラバラに吹き飛ばされながら
フリーヌ状態で風送され、一方給糸ローラー（１）が間
歇的に高速で回転するときは、短繊維粗糸（Ｒｓ）が間
歇的な東線状態で前記ニップ部へ風送さ、れる。そして
、給糸ローラー（１）から送り出された短繊維束線、ま
た゛は短繊維はマルチフィラメント糸条（Ｉｉ’Ａ）　
、（ＦＢ　）のいずれか一方または両方のまわシに搦み
つく。

このようにして、マルチフィラメント糸（ＦＡ）。

（、ＦＢ）及び粗糸（Ｒ８）により構成された複合糸は
、仮撚スピンド／Ｌ／　（３）によって互いに撚合わさ
れつつヒーター（２）により熱可塑性部分が熱固定され
、仮撚スピンド／ｌ／　（３）を経た後、加熱側で熱固
定された撚が糸条全長にわたって解撚されて、捲縮嵩高
部とならない程度の低張力下で解撚されつつ引取ローラ
ー（４）ヲ経て捲取ローラー（５）によりパッケージ（
６）に捲取られる。

本発明における熱可塑性マルチフイラメンｌ−系条は、
他糸条と同時仮撚加工による仮撚捲縮加工が可能であれ
ばいかなるものでもよく、ポリアミド、ポリエステ／Ｌ
／等の熱可塑性合成繊維からなる通常法による未延伸糸
、延伸糸、あるいは高速紡糸された未延伸糸など、糸条
の長手方向、断面方向に均質な糸条や、墨染混繊糸、異
収縮混繊糸、太細糸など糸条の長手方向、断面方向に異
質なものであってもよく、又非熱可塑性繊維との混繊糸
であってもよい。

また短繊維はフリース状及び短繊維束状で供給でき仮撚
加工によって著しく変質し、布帛の形成に支障をきたす
ものでない限シ、いかなる種類の繊維であってもよく、
天然繊維、再生繊維、合成繊維、半合成繊維等のいずれ
でもよい。

〈発明の効果〉 以上述べた如く、本発明ファンシーヤーンは、糸条の長
手方向に間歇的に短繊維束が節糸状に存在しており、か
つ節糸状部以外の部分にも短繊維が実質的に均質に絡合
しているものであるから、これより得られる布帛の外観
は、短繊維束が絡合したスラブ状のファンシー効果を有
すると共に、全面にわたって短繊維が絡合した外観を呈
する。

しかも、節糸状以外の短繊維が実質的に均質に絡合した
部分においても、フィラメント糸の嵩高斑による自然な
外観斑を有するので、短繊維束が絡合したスラブ効果と
相俟って本発明ファンシーヤーンは極めて新規な外観斑
を有する。

また、本発明ファンシーヤーンは、描成するマルチフィ
ラメント糸のまわシに短繊維が搦みつくと共に、仮撚加
工による残留撚によって、マルチフィラメント糸間に挾
持されているので、従来の複合糸では到底得られない優
れた短繊維の而」滑脱性を有する。

以下、本発明の実施例によシ具体的に説明する。

〈実施例〉 ２本のポリエステルマルチフィラメント糸１５０デニー
ル／４８フィラメント及び綿糸４０番手用短繊維粗糸２
７０ゲレン／３０ヤード（組糸番手０．９２）を用い、
第３図に示す工程に従い、ＸＳ１表及び第２表に示す仮
撚加工条件及び短繊維風送条件によシ本発明ファンシー
ヤーンを製造した。

第１表 第　２　表 得られた本発明ファンシーヤーンは１．７　’ｃｍ〜４
．２ｃｍの長さで、他の部分よシも見掛けの外径比が１
０〜２０倍である短繊維束がマルチフィラメント糸のま
わりに搦みついて挟持されスラブ状の外観を呈すると共
に、該スラブ部以外の部分においても糸条の長手方向に
短繊維がバラバラに分散した状態で外観上均質に絡合し
てお９、更に糸条の長手方向に仮撚方向の実撚が平均９
００Ｔ／Ｍで長さ２ｍｍ〜１０胴の未解撚部と、これと
は逆方向の実撚が平均５００’Ｉ’／Ｍで長さ８　ｍｍ
−３０ｍｍで見掛けの外径比が１．５倍に嵩高となった
過解撚嵩高部とが交互にかつランダムな長さで存在し、
新規な外観を有するファンシーヤーンであった。

一方、比較のために前記と同じ２本のポリエステルマル
チフィラメント糸及び短繊維粗糸を用い、第３表に示す
短繊維風送条件で給糸ローラー出口側のニップ点と撚合
わせ点とで形成される平面に対して６０°の角度で短繊
維粗糸を撚合わせ点へ風送する以外は前記と同様にして
比較の加工糸を製造した。

第　３　表 これら本発明ファンシーヤーンと比較の加工糸を１８ゲ
ージの編機で編成し、得られた平編地について外観を比
較したところ比較の加工糸から得られた平編地はスラブ
部以外の部分には殆んど短繊維の絡合がみられないのに
対し、本発明ファンシーヤーンよシ得られた平編地は、
編地表面全面に短繊維が絡合した外観を呈するものであ
った。

また、ＩＣＩ法ピリングテスター及びこのテスターのコ
ルクボックス中に鋸刃を取シつケタスナツグテスターを
作成し、これに両者の短繊維の耐滑脱を調べたところ、
いずれの試験法においても、本発明ファンシーヤーンは
比較の加工糸に比して面１滑脱性が１級差以上良好であ
った。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明ファンシーヤーンの外観概略図、第２図
は本発明ファンシーヤーンの短繊維の絡合状態をモデル
的に示した説明図、第３図は本発明ファンシーヤーンの
製造工程の一例を示す工程概略図である。 （１）・・・給糸ローラー、　（２）・・・ヒーター、
（３）・・・仮撚スピンドル、（４）・・・引取ローラ
ー、（５）・・・捲取ローラー、（６）・・・パッケー
ジ、（７）・・・給糸ローラー、（８）・・・風送ノズ
ル、（ＦＡ）、（ＦＢ）・・・マルチフィラメント糸、
（Ｒ８）・・・短繊維粗糸。 特許出願人　ユニチカ株式会社 事ｌ困 羊Ｚ凪 手続ネ市正書（自発） 昭和５９年９月２Ｇ日 １、事件の表示 特願昭５８−２４９９８６ ２、発明の名称 ファンシーヤーン 母−に≠１Ｆ ３、補正をする者 事件との関係　特許出願人 住所　兵庫県尼崎市東本町１丁目５０番地〒５４１ 住所　大阪市東区北久太部町４丁目６８番地名称　ユ　
ニ　チ　カ　株式会社　特許部電話０６−２８１−５２
５８　（ダイヤルイン）４、補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 ５、補正の内容 ｆｌｌ明細書第７頁第１８行の［即ち、上述したように
」を「また、」と訂正する。 （２）同上第７頁第１９行の「部分捲縮加工糸」を「捲
縮加工糸」と訂正する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、少くとも１本が熱可塑性合成繊維からなる複数本の
   マルチフィラメント糸を同時仮撚加工したマルチフィラ
   メント糸に短繊維が搦みつくと共に、仮撚加工による残
   留撚によって短繊維がマルチフィラメント糸間に挾持さ
   れた複合板撚加工糸であって、糸条の長手方向に間歇的
   に短繊維束が節糸状に存在、しており、かつ前記節糸状
   部以外の部分には実質的に均質に短繊維が絡合している
   ことを特徴とするファンシーヤーン。