JPS6010355Y2 - 刈払機に於ける長尺柄管の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は基端部にクラッチハウジングを介してエンジン
を、先端部にギヤハウジングを介してカッターをそれぞ
れ取付け、且つ長尺柄管内に被動軸を通し、この被動軸
よりカッターを回転させるようにした式の刈払機に於て
、そのクラッチハウジング及びこれと一体に構成された
連結管部よりの長尺活管への振動伝達の防止と、前記の
連結管部に対する長尺活管の取付力について開発された
刈払機に於ける長尺活管の取付構造に関するものである
。

従来、クラッチハウジングの連結管部に対する長尺活管
の取付けは、その連結管部の内側に、長尺活管の基部が
嵌入されていた。

しかし、長尺活管の基部には通常グリップが取付けられ
るものであるが故に、そのグリップの取付位置が連結管
部より前方に設けられることとなる（注、エンジンより
カッタ一方向への前方に）為に、グリップを握った場合
に於けるバランスが悪ろく、即ちカッター側に比しエン
ジン側の重量が大であることよりして、グリップは極力
エンジン側に近い個所に取付けることが好ましいが、前
記されたように、連結管部が邪魔となってバラン；スの
良い個所に取付は難いものであった。

又、連結管部の内側に長尺活管を挿入したものに於ては
、エンジンよりの振動が連結管部を介して長尺活管に伝
達され、従ってグリップにも振動が伝達されることとな
り、為にグリップ自体を防′振構造にしたり、グリップ
と長尺活管との間に防振材を組込んだりするの要があり
、更に又、クラッチハウジング部よりの熱が伝達され易
く、これ等の点よりしても、従来のものは好ましくない
ものであった。

本考案は叙上の点に着目して威されたもので、その目的
は、クラッチハウジングの連結管部の外側に長尺活管の
基部を嵌合したことにより、グリップをして極力エンジ
ン方向に寄せて取付けることが出来、従ってグリップを
握った場合のバランスが良好で、それだけ作業性の優れ
た刈払機に於ける長尺活管の取付構造を提供するにある
。

本考案の他の目的は、クラッチハウジングの本体部の外
周側に於ける先端部と、長尺活管をクラソピングするた
めのクランプ金具との間に防振ゴム体を挿入したことと
、クラッチハウジングの連結管部の外周側に於ける前後
の２個所に環状溝を形成し、この環状溝内に防振ゴムリ
ングを嵌合すると共にその外周側を連結管部の外周より
も突出させ、この突出された２個の防振ゴムリングの外
側に長尺活管を嵌合すると共に長尺活管の基端部に形成
した環状鍔部を前記の防振ゴム体の前面なる溝に嵌合し
たことと相俟って極めて良好なる防振と断熱を得られる
刈払機に於ける長尺活管の取付構造を提供するにある。

又本考案の他の目的は、前記されたクラッチハウジング
の本体部の外周側に複数の鍔を形成し、これ等の鍔に防
振ゴム体の凹部を嵌合し、且つ防振ゴム体の外側に形成
した複数の突出部にクランプ金具の凹陥部を嵌合したこ
とにより、クラッチハウジングに対し長尺活管を確固に
取付けることが出来、従ってこれが回動等したりするこ
とのない刈払機に於ける長尺活管の取付構造を提供する
にある。

更に、本考案の他の目的は、前記された防振ゴム体及び
クランプ金具をして、それぞれ２つ割状に形成したこと
により、組立作業を容易になし得る刈払機に於ける長尺
活管の取付構造を提供するにある。

次に、上記の諸口的を達威し得る本考案の一実施例を、
添付図面について詳細に説明する。

第１〜８図は分解図で、第１図はクラッチハウジングの
正面図、第２図は同上■−■線の断面図、第３図は防振
ゴムリングの正面図、第４図は長尺活管の一部の縦断側
面図、第５図は防振ゴム体の内側側面図、第６図は同上
正面図、第７図は同上背面図、第８図はクランプ金具の
内側側面図、第９図は同上背面図、第１０図は組立状態
の縦断側面図が現わされている。

１は本体部１１と連結管部１２より成るクラッチハウジ
ングを示し、その本体部１１の基部にはエンジンの取付
用孔１１ａが穿たれ、先端部には複数の鍔１１ｂが形成
されている。

連結管部１２の外周側に於ける前後の２個所には環状溝
１２ａが形成され、この環状溝１２ａ内に防振ゴムリン
グ２が嵌合されると共にその外周側が連結管部１２の外
周より突出されている。

３は長尺活管を示し、その基端部には環状鍔部３１が形
成されている。

４は２つ割状に作られた防振ゴム体を示し、それぞれク
ラッチハウジング１の本体部１１用の大半円状溝部４１
と連結管部１２用の小半円状溝部４２及び大半円状溝部
４１と小半円状溝部４２間に形成された複数の凹部４３
と、複数の凹部４３の外側に形成された凸部４４より構
成されている。

又小半円状溝部４２の前面には長尺活管１の環状鍔部３
１用の溝４５が形成されている。

５は２つ割状に作られたクランプ金具を示し、防振ゴム
体４の凸部４４用の凹陥部５１ａを有する本体部５１と
、ねじ用孔５２ａを有する長尺活管３用の半円管部５２
より構成されている。

なお、第１０図に於て６はクラッチドラム、７はクラッ
チドラム６に固着された被動長軸、８はボールベアリン
グ、９はねじが示されている。

そして、クラッチハウジング１の本体部１１の鍔１１ｂ
に２個の防振ゴム体４の凹部４３が嵌合され、又連結管
部１２に嵌合された防振ゴムリング２の外側に長尺活管
３が嵌合されると共に、その基端部なる環状鍔部３１が
防振ゴム体４の溝４５に嵌合され、防振ゴム体４の凸部
４４に２個のクランプ金具５の本体部５１の凹陥部５１
ａが嵌合された状態に於て、ねじ用孔５２ａに於てねじ
９で緊定されたものである。

よって、本考案は次の効果を有する。

（ａ） クラッチハウジング１の連結管部１２の外側
に長尺活管３を嵌合したことにより、グリップを極力エ
ンジン寄りに取付けることができるので、グリップを握
った場合のバランスが良好で作業がし易い。

（ｂ） クラッチハウジング１の連結管部１２の外周
に、その外周側を連結管部１２の外周より突出させる如
く嵌合した２個の防振ゴムリング２の外側に長尺活管３
を嵌合したことにより、クラッチハウジング１の本体部
１１に連設する連結管部１２の振動が防振ゴムリング２
によって長尺活管３に伝達されないと共に、連結管部１
２の外周と長尺活管３の内周間に間隙が形成されている
ので、連結管部１２の熱が長尺活管３に伝達されない。

（Ｃ） 長尺活管３の外周にねじ９で嵌着されるクラ
ンプ金具５は、クラッチハウジング１の本体部１１との
間に防振ゴム体４てか介装されているので、本体部１１
の振動がクランプ金具５に伝達されず、したがって上記
（ｂ）の防振ゴムリング２と相俟ってクラッチハウジン
グ１からの長尺病３への振動伝達は確実に阻止され、グ
リップの振動もなく作業を快適に行い得る。

（ｄ） 防振ゴム体４は、その複数の凹部４３にクラ
ッチハウジング１の本体部１１の複数の鍔１１ｂが夫々
嵌合しているので、本体部１１に対して回動することが
ない。

そして、この不回動の防振ゴム体４の外周に設けた複数
の凸部４４がクランプ金具５の複数の凹陥部５１ａに嵌
合しているので、クランプ金具５は防振ゴム体４に対し
て回動することがない。

したがって、この不回動のクランプ金具５をねじ９によ
り嵌着している長尺活管３はクラッチハウジング１に対
して回動することがないので、グリップも不回動となり
作業性がよい。

（ｅ） 防振ゴム体４及びクランプ金具５が２つ開放
に形成されているので、組立作業が容易である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈払機に於ける長尺活管の取付構造
の一実施例を示腰第１図はクラッチハウジングの正面図
、第２図は■−■線の断面図、第３図は防振ゴムリング
の正面図、第４図は長尺活管の一部の縦断側面図、第５
図は防振ゴム体の内側側面図、第６図は同上正面図、第
７図は同上背面図、第８図はクランプ金具の内側側面図
、第９図は同上背面図、第１０図は組立状態の縦断側面
図である。 １・・・・・・クラッチハウジング、１１・・・・・・
本体部、１１ｂ・・・・・・鍔、１２・・・・・・連結
管部、１２ａ・・・・・・環′状溝、２・・・・・・防
振ゴムリング、３・・・・・・長尺活管、３１・・・・
・・環状鍔部、４・・・・・・防振ゴム体、４３・・・
・・・凹部、４４・・・・・・凸部、４５・・・・・・
溝、５・・・・・・クランプ金具、５１ａ・・・・・・
凹陥部、９・・・・・・ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クラッチハウジング１の本体部１１に複数の鍔１１ｂを
   形成すると共に、前記本体部１１に連設する連結管部１
   ２の前後２個所に穿った環状溝１２ａに、それぞれ防振
   ゴムリング２をしてその外周側を前記連結管部１２の外
   周より突出して嵌合し、前記鍔１１ｂに２つ割状に構成
   した防振ゴム体４の凹部４３を嵌合し、前記防振ゴムリ
   ング２の外側に長尺活管３を嵌合すると共にその基端部
   に形成した環状鍔部３１を防振ゴム体４の前面なる溝４
   ５に嵌合し、更に防振ゴム体４の複数の凸部４４に２つ
   割状に構成したクランプ金具５の凹陥部５１ａを嵌合し
   、且つねじ９で緊締して戒る刈払機に於ける長尺活管の
   取付構造。