JPS6332598Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、回転刃を回転自在に支持する支持体
とエンジンのクラツチハウジングとをアウターパ
イプによつて連結して設け、このアウターパイプ
をクラツチハウジングに回動自在に支持せしめた
刈払機に係るものである。

一般に、傾斜地等の刈払作業を行なうにあたつ
て、エンジン等の姿勢は変更せずに、回転刃を地
表面に合わせた姿勢に回動せしめれば、作業を容
易とすることができる。このためアウターパイプ
をクラツチハウジングに回動自在に支持せしめ、
作業者が把持するハンドルの操作によつてアウタ
ーパイプとともに回転刃を適宜回動した姿勢に保
持して作業が行なわれている。従来、この種の刈
払機においては、第１２図に示すごとく、クラツ
チハウジングに回動自在に嵌合するアウターパイ
プの先端の外周にスナツプリングを係合せしめ、
このスナツプリングによつて軸方向の移動を規制
せしめていた。このため、組み付けにあたつて
は、クラツチハウジングの内部からスナツプリン
グを取り付ける必要があつて、組み付け作業が厄
介であり、また薄い肉厚のアウターパイプにスナ
ツプリングの係合溝を加工するので、この部分が
さらに薄くなり破損のおそれがあつた。

本考案は、アウターパイプの外周に嵌合し、ク
ラツチハウジングの外端付近においてねじによつ
て締め付け固定された係合体を、クラツチハウジ
ングの外端付近においてクラツチハウジングに対
して軸方向の移動を規制して設けることにより、
組み付け作業容易で、しかもアウターパイプの外
周のスナツプリング溝を設けることがないので、
アウターパイプの強度低下することがなく、アウ
ターパイプの軽量化をはかることができる刈払機
を提供しようとするものである。

以下、図面により本考案の１実施例について詳
細な説明を行なう。

第１図〜第４図において、１は回転刃３を回転
自在に軸支する支持体５に一端を固着するアウタ
ーパイプで、他端はエンジン７のクラツチハウジ
ング９に回転自在に嵌合している。１１，１１は
アウターパイプ１に固着するハンドル１３に設け
られた握り部である。１５はクラツチハウジング
９に固着して設けた懸垂部で、肩掛バンド（図示
せず）を係止して機体を懸垂するものである。１
７はエンジン７のクランク軸１９に固着された遠
心クラツチで、遠心力により、外周に近接して設
けたクラツチドラム２１に押圧接続されるもので
ある。２３はクラツチドラム２１のボス部で、ベ
アリング２５によつてクラツチハウジング７９に
軸支され、スプライン２７により、伝動軸２９に
係合している。伝動軸２９はアウターパイプ１の
内部を貫通して回転刃３に連動している。

３１はアウターパイプ１の外周に嵌合する係合
体で、一端を軸方向に切り欠いた切欠溝３３を横
切つて貫通するねじ３５によつてクラツチハウジ
ング９の外端付近において１に締め付け固定され
ている。３７は係合体３１の他端に設けた鍔部
で、クラツチハウジング９の外端部に設けた嵌合
孔３９に回動自在に嵌合し、嵌合孔３９内の段部
４１と、嵌合孔３９に係合するスナツプリング４
３とによつて軸方向の移動を規制されている。４
５はクラツチハウジング９の上部に一体に設けた
ブラケツトで、ボルト４７，４７によつて懸垂部
１５が固着されている。４９はオイルシールであ
る。

以上の実施例において、エンジン７を駆動する
と動力は、遠心クラツチ１７、クラツチドラム２
１、伝動軸２９を経て回転刃３に伝達される。作
業者は肩掛バンド（図示せず）を肩に掛けて機体
を懸垂し、握り部１１，１１を両手で把持し、回
転する回転刃３によつて地上の草等の刈払作業を
行なうものである。地表面の傾斜に回転刃３の姿
勢を合わせて、ハンドル１３によつてアウターパ
イプ１を回動せしめると、アウターパイプ１はク
ラツチハウジング９内で回動し、自由な回動角度
に支持することができるものである。

本願考案は、請求の範囲に記載のとおりの構成
であるから、組み付け、分解作業が容易で、しか
もアウターパイプの強度を低下することがないの
で、肉厚を薄くして重量軽減を計ることができる
ものである。

なお、第５図は第２の実施例を示すもので、係
合体３１の端部の切欠溝３３を相対して２個設
け、外周に嵌合する２つ割の締付環５１，５１を
２個のねじ３５，３５によつて締め付け固定した
ものである。第６図は第３の実施例を示すもの
で、第５図の第２の実施例におけるスナツプリン
グ４３に替えて、鍔部３７を係止する蓋体５３を
ねじ５５によつてクラツチハウジング９の端部に
固着したものである。第７図は第４の実施例を示
すもので、第６図の第３の実施例における係合体
３１、締付環５１、蓋体５３を一体に形成して係
合体３１とし、かつ軸心線を含む平面において分
割したものである。第８図、第９図は第５の実施
例を示すもので、クラツチハウジング９の端部
の、鍔部３７を覆つて係合する溝部５６を備えた
係合部分を、軸心線を含む平面で２分割し、一方
の係合部５７はクラツチハウジング９の本体部分
と一体に形成し、他方の蓋部５９はねじ６１，６
１によつて着脱自在に係合したもので、係合体３
１は第６図の第３の実施例と同じである。第１０
図、第１１図は第６の実施例を示すもので、係合
体３１を軸心線を含む平面で２分割してねじ３
５，３５によつてアウターパイプ１に締め付け固
定し、この係合体３１をクラツチハウジング９の
嵌合孔３９に嵌合し、スナツプリング４３によつ
て係止したものである。

第１２図は従来の要部を示すもので、アウター
パイプ１の先端部外周にスナツプリング６３が係
合し、ベアリング５を嵌装するベアリング孔６５
の端部に嵌入したワツシヤー６７に係止してい
る。アウターパイプ１の端面はワツシヤー６９を
介して、ベアリング２５のアウターレースを係止
するスナツプリング７１，７１に係止している。
７３はアウターパイプ１に固定された係止体で、
クラツチハウジング９と係止して、アウターパイ
プ１の回動範囲を規制している。

なお、第５図〜第１２図において、第１図〜第
４図に示す符号と同一の符号は同一の構成部分を
表わすものである。

なお、本考案は前述の実施例に限定されるもの
ではなく、他の態様においても実施しうるもので
ある。また、請求の範囲に示す符号は本考案の技
術的範囲を限定するものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例の斜視説明図、第２
図、第３図はそれぞれ同要部の分解斜視説明図、
側断面図、第４図は第３図の−線の正断面
図、第５図、第６図、第７図はそれぞれ第２、第
３、第４の実施例の要部の側断面図、第８図、第
９図はそれぞれ第５の実施例の要部の側断面図、
平断面図、第１０図は第６の実施例の側断面図、
第１１図は第１０図のXI−XI線の正断面図、第１
２図は従来の刈払機の要部の側断面図である。 図面の主要な部分を表わす符号の説明、１……
アウターパイプ、３……回転刃、５……支持体、
７……エンジン、９……クラツチハウジング、３
１……係合体、３５……ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転刃３を回転自在に支持する支持体５とエン
   ジン７のクラツチハウジング９とをアウターパイ
   プ１によつて連結して設けた刈払機において、前
   記アウターパイプ１を前記クラツチハウジング９
   に回動自在に嵌合するとともに、前記アウターパ
   イプ１の外周に嵌合して、前記クラツチハウジン
   グ９の外端付近においてねじ５により締め付け固
   定された係合体３１を、前記クラツチハウジング
   ９の外端付近において前記クラツチハウジング９
   に対して軸方向の移動を規制して設けたことを特
   徴とする刈払機。