JPS599982B2 - リ−ル台回転駆動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は略定速回転を行なう１個の駆動ロータからリー
ル台を低速巻取り高速巻取り高速巻戻し等の各動作の回
転を行なわせる極めて簡単で小型に構成できるリール台
回転駆動装置を提供するものである。

従来、テープレコーダ等のテープを供給し、また巻取る
ように設けられたリール台回転駆動装置は各テープの走
行状態すなわちテープの定速走行における巻取りまた高
速走行における巻取り、さらに高速巻戻し等における巻
取りのための回転をリール台に得るためにその駆動源で
あるモータを低速あるいは高速に切換えたりまた逆転さ
せる等してモータそのものの回転速度を切換える方式、
またモータを定速回転させておき、そのモータからリー
ル台への動力伝達経路を各テープ走行状態に応じて切換
える機構切換え方式がある。しかしながら、この従来の
装置はいずれも複雑な回路構成や複雑な機構よりなつて
いるため、装置が高価であり、かつ特に機構切換え方式
では大型化しているものであつた。本発明はこのような
従来の装置に鑑みて、特に小型に構成することができる
リール台回転駆動装置を提供するもので、以下その一実
施例について第１図〜第４図を用いて説明しよう。

まず、第１図、第２図において、１、２はリール台であ
り、該リール台１、２は基板３に建止された軸４、５、
に回転可能に支持され、かつリール台１はこれと一体の
円板部１ａの外周部に歯部ｌｂが形成されており、一方
リール台２はその円板部２ａに外周に歯部６ａを有する
プーリ６が摩擦部材Ｔを介してばね８により圧接されて
いる。前記両リール台１、２に巻回されたテープ９はウ
ーフライホイール１０と一体のキヤプスタン１１にピン
チローラ１２により圧接され、そのキヤプスタン１１の
回転によりヘツド２５に当接しながら走行されるように
なつている。

１３は前記両リール台１，２間で基板３の軸１４に回転
可能に支持された駆動ロータで、その外周縁１３ａの内
面には歯部１３ｂが形成されているとともに軸部１３ｃ
の外面にも歯部１３ｄが形成されている。

１５はモータ、１６はモータプ一りであり、このモータ
プ一り１６、フライホイール１０、駆動ロータ１３には
一本のベルト１７がかけられており、モータ１５の回転
によりベルト１７は矢印方向に走行され、フライホイー
ル１０、駆動ロータ１３はいずれも反時計方向に回転さ
れ、またテープ９はリール台１からリール台２方向へ走
行される。

１８は前記軸１４に回動可能に支持された回動部材で、
これには操作部１８ａと腕１８ｂ，１８ｃ，１８ｄが設
けられ、腕１８ｂには常時上記駆動ロータ１３の歯部１
３ｂに噛合い、かつリール台１の歯部１ｂに噛合い可能
な歯車１９が軸２０により回転自在に支持されており、
また腕１８ｃには前記歯車１９に常時噛合い、かつ上記
リール台２のプーリ６の歯部６ａに噛合い可能な歯車２
１が軸２２により回転自在に支持され、さらに腕１８ｄ
には軸１４とリール台２の中心を結ぶ直線上で駆動ロー
タ１３の歯部１３ｄと前記プーリ６の歯部６ａに噛合い
可能な歯車２３が軸２４により回転自在に支持されてい
る。

以上のような構成からなり、いま回動部材１８の操作部
１８ａが第１図に示す中立位置、すなわち第１の位置に
ある状態では犠車２３が駆動ロータ１３の軸１４とリー
ル台２の軸５の中心を結ぶ直線上に中心が位置されるよ
うにされ、これによりその歯車２３は歯部１３ｄと歯部
６ａ間に噛合いされ、モータ１５からベルト１７により
駆動ロータ１３が反時計方向に回転されることにより該
駆動ロータ１３からリール台２は反時計方向に減速回転
されてキヤプスタン１１とピンチローラ１２により送り
出されて来るテープ９を巻取る。

また、回動部材１８がその操作部１８ａによつて時計方
向に回動され、第３図に示す位置、すなわち第２の位置
に回動されると、歯車２３は歯部》１３ｄ，６ａから下
方に移動されてこれらの歯部１３ｄ，６ａから離れ、こ
れに代わつて歯車２１が歯部６ａに歯合う。

このため駆動ロータ１３の回転は歯車１９から歯車２１
を介してリール台２に伝達され、リール台２は先のテー
プ定速送りの場合よりも高速で反時計方向に回転される
ため、テープ高速巻取りが行なわれる。もちろんこの場
合はピンチローラ１２はキヤプスタン１１から離されて
いる。さらに、第１図の状態から回動部材１８がその操
作部１８ａにより反時計方向に回動され、第４図に示す
位置、すなわち第３の位置に回動されると、歯車２３は
歯部１３ｄ，６ａから土方に移動されてこれらから離れ
、同時に歯車１９が歯部１３ｂに噛合された状態のまま
歯部１ｂに噛合う。これによりリール台１は時計方向に
高速で回転されるため、テープ９を高速で巻戻す。もち
ろんこの場合もピンチローラ１２はキヤプスタン１１か
ら離れている。このように回動部材１８を回動させるだ
けでリール台１，２をそれぞれ低速巻取り、高速巻取り
、高速巻戻し等の各動作状態に応じた回転駆動を行なわ
しめることができるものである。したがつて回動部材１
８の操作部１８ａを動作切換えのための部材等で操作す
るようにすることでテープレコーダのリール台駆動装置
が簡単に構成されるものである。第５図は本発明の他の
実施例を示すもので、ここに示すものは駆動ロータ１３
′の外周縁の外面に歯部１３ｂ′を形成し、歯車２１′
を常時その歯部１３ｂ′に噛合わせ、回動部材１８を反
時計方向に回動させた時歯車２１′がリール台２′側の
歯部６ａ″に噛合い、また時計方向に回動させた時は前
記歯車２１′に常時噛合つている歯車１９′がリール台
１の歯部１ｂ′に噛合うようにしたもので、これによつ
ても上記実施例のものと同様である。

なお、この第５図においては上記一実施例の構成と対応
構成部分には（′）を附して同一番号で示している。な
お、以上の実施例では３つのリール台駆動状態を得るも
のにつき述べたが、さらに多くのり一ル台駆動状態を得
るものでも同様であり、また上記実施例の構成は停止状
態の位置を設けずに、停止状態ではモータが停止されて
いることより歯車２３，２３′が歯部１３ｄ，１３ｄ′
と歯部６ａ，６ａ′に噛合つた状態で停止されるように
しているが、これはいずれの歯車も噛合わない状態を設
定して停止位置を設けてもよく、さらに上記実施例では
歯部と歯車の噛合で回転力を伝達するようにしたが、こ
れは摩擦ローラ等、その他の回転体であつても同様であ
る。

また、リール台２の回転においてテープ高速巻取り時は
リール台に直接設けた歯部を駆動するようにしてもよい
。本発明は以上のように１つの駆動ロータに回動部材上
に設けた複数個の回転体をその回動部材の回動で選択的
にリール台と係合せしめ、そのりール台をテープの低速
巻取り、高速巻取り、高速巻戻しに応じた回転を行なわ
せるようにしたものでこれによれば一対のリール台間で
そのリール台の回転駆動機構を集中的に集め、しかも駆
動ロータと同心に回動変位する回動部材上の回転体によ
つて極めて小型にかつ簡単にリールの選択駆動動作を行
なわせることができたものである。

そして、回転体を駆動ロータの外周縁部の内面に係合せ
ることによつて装置を著しく小型化、かつ薄型化するこ
とができるもので、テープレコーダの小型化に大きな効
果をもつものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す上面図、第２図は同要
部断面図、第３図、第４図は同動作説明用土面図、第５
図は他の実施例の要部上面図である。 １，２・・・・・・リール台、１ｂ・・・・・・歯部、
６ａ・・・・・・歯部、９・・・・・・テープ、１３・
・・・・・駆動ロータ、１３ｂ，１３ｄ・・・・・・歯
部、１４・・・・・・軸、１８・・・・・・回動部材、
１９，２１，２３・・・・・・歯車。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一対のリール台と、そのリール台間で軸により回転
   されるように設けた駆動ロータと、前記駆動ロータから
   前記リール台に回転力を伝達するための複数個の回転体
   と、前記回転体を回転自在に支持する上記駆動ロータと
   同心的に回動変位可能に設けた回動部材を備え、前記複
   数個の回転体のうちの少なくとも１つの回転体が前記駆
   動ロータの中心と一方のリール台の中心を結ぶ直線上に
   位置する回転部材の第１の位置ではその回転体は駆動ロ
   ータの回転を一方のリール台に伝達するように係合され
   、前記回動部材を第１の位置から時計方向および反時計
   方向に回動させた第２の位置および第３の位置では上記
   他の回転体が駆動ロータからそれぞれのリール台に選択
   的に回転力を伝達するように係合されることを特徴とす
   るリール台回転駆動装置。 ２ 回動部材の第１の位置で駆動ロータの中心とリール
   台の中心を結ぶ直線上に位置する回転体はその駆動ロー
   タの軸部に係合され、一方駆動ロータに係合される他の
   回転体はその駆動ロータの外周縁の内面に係合されるよ
   うに構成したことを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載のリール台回転駆動装置。