JPS5946734B2 - 回転テ−ブルの姿勢変換装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は回転テーブルの姿勢変換装置に関し、目的とす
るところは回転テーブルを水平状態から傾斜状態に精度
よく安定した姿勢変換をする装置を提供することにある
。

従来、一般に数値制御工作機械等において回転テーブル
はテーブル面が水平面内で割出し回転されるので、回転
テーブルに載置される被加工物の加工は水平面と垂直面
しか行えなかった。

従って生産性の向上を図るため、回転テーブルを姿勢変
換により傾斜させ又被加工物の多面的な加工を行なえる
ようにすることが要求され℃いた。

この要求を満足させるために東回転テーブルを支持ベー
スに割出し回転可能に支承し、この支持ベースを基体に
回転テーブルの回転軸線と直角な軸線回りを回動して傾
動可能に枢支し、支持ベースを駆動モータに回転連結し
たウオーム・ウオームホイール機構により回動させて回
転テーブルを水平状態から傾斜状態に姿勢変換すること
が考えられる。

しかしながらこの場合、ウオーム・ウオームホイール機
構において回転伝達等を阻害するバツクラツシが存在す
る。

さらに支持ベースおよび回転テーブルにおいては、支持
ベースおよび回転テーブルの重心がテーブル面、水平状
態と傾斜状態との間、姿勢変換するに伴つ℃支持ベース
の回動軸心を通る鉛直線を境界とじ℃反対側に変位する
。

従つ又重心の移動によりバツクラツシの影響かで１くる
ために回転テーブルの高精度な姿勢変換の遂行が不可能
であり、回転テーブル上に設置する被加工物の加工精度
の低下を招く。

本発明は、このような問題点を解消するためになされた
もので、回転テーブルをテーブル面水平状態と傾斜状態
との間、姿勢変換する場合に支持ベースおよび回転テー
ブルの重心が支持ベースの回動軸心を含む鉛直線上を通
過するまで支持ベースに対しその傾動方向の側方より外
力を付与するようにした装置であって、これにより前述
したバツクラツシを除去し良好な回転伝達をもたらし、
かつ不平衡をもたらす重心移動を補償し回転テーブルの
正確で、確実な姿勢変換を遂行させるとともに、姿勢変
換時に支持ベースおよび回転テーブルの重量を適確に支
持し、支持ベースおよび回転テーブルの傾動動作を安定
円滑かつ良好に行い得る。

以下、本発明装置の一実施例を図面に基いて説明する。

支持ベース１には回転軸１１が嵌着固定され℃おり、こ
の回転軸１１には被加工物Ｗの載置される回転テーブル
２が支持ベース１に対し回転可能に取り付けられている
。

回転テーブル２の下面にはウオームホイール２１が固着
され、このウオームホイール２１には支持ベース１に回
転可能に軸支されたウオーム軸１２のウオーム１３が噛
合されている。

このウオーム軸１２は支持ベース１の側方に配設するパ
ルスモータ１４を介し１回転連絡されている。

このウオーム軸１２の回転により回転テーブル２は支持
ベース１に対し又回転軸１１を中心に正転または逆転す
る。

基体３０には支持軸１５を回転可能に軸支する支持台３
が設置されている。

支持軸１５はその軸線を回転テーブル２０回転軸１１に
対し工垂直に配しである。

この支持軸１５によりその軸回りを回動し又傾動可能に
支持ベース１が枢支される。

前記回転テーブル２０回転軸線ｔに対して垂直関係の支
持ベース１の傾動軸線０は第１図に示すように偏位量ｄ
だけ回転テーブル２の側方に偏位せしめられている。

支持台３の内側部には、ウオームホイール１６が支持ベ
ース１に固着され、これには支持台３に回転可能に軸支
されたウオーム軸３１のウオーム３２が噛合されている
。

このウオーム軸３１は支持台３の下部に内装するギアー
伝達機構３３を介して支持台３の側方に配設するパルス
モータ３４に回転連絡される。

このウオーム軸３１の回転ニより支持ベース１は支持台
３に対し又支持軸１５を中心に所定角度範囲にて昇降傾
動する。

これにより、支持ベース１上の回転テーブル２は、その
テーブル面を傾動せしめられる。

支持台３の側方には、保持装置としての一対の流体圧シ
リンダ装置４，５と外力付−与装置とし又の流体圧シリ
ンダ装置６を装備する。

この一対の流体圧シリンダ装置４，５は第５図、第６図
図示のように、支持ベース１の傾動位置を適宜支承する
もので、シリンダ内に摺動自在に嵌合したピストン（図
示せず）のピストンロッド４１を有し、このピストンロ
ッド４１は、後述の支持ブラケット４２に固着された支
持ブロック４３内に摺動自在に嵌合した作動ロッド４４
に一体連結する。

基体３０上に所定間隔を保持し又共に固定する支持ブラ
ケット４２と軸受台３５とはクランプ軸３６を軸承する
。

クランク軸３６は貫通長孔３６ｃを有し軸受台３５に装
架する係止ど７３５ａに嵌合され軸方向にのみ摺動可能
で回動を規制されている。

このクランク軸３６にはそれぞれ左ネジ３６ａおよび右
ネジ３６ｂを刻設し、左ネジ３６ａおよび右ネジ３６ｂ
には回動アーム４５の一端がそれぞれ回動可能に螺合さ
れる。

回動アーム４５の他端は前記作動ロッド４４に連結ビン
４６を介して連結枢支される。

前記軸受台３５と支持ブラケット４２０間には、支持ベ
ース１と一体連結する突起部１１を配設する。

この突起部１１には円孤状の長孔１８を設けこれに前記
クランプ軸３６が嵌合されている。

またクランプ軸３６は突起部１７と軸受台３５との間に
フランジ部３６ｄが配設されている。

前記一対の流体圧シリンダ装置４，５による支持ベース
１の保持動作について、アンクランプ時は支持ベース１
の傾動による昇降に伴ない突起部１１の長孔１８とクラ
ンプ軸３６との対応位置を変化させ、支持ベース１が所
望の傾動位置に達したとき、作動ロッド４４を後退制御
せしめ回動アーム４５を正方向に回動（第５図中実線に
℃示す位置へ）させることにより、前記支持ベース１を
クランクしてその前記傾動位置を保持する。

またアンクランプは、作動ロッド４４を後退制御せしめ
回動アーム４５を逆方向に回動（第５図中仮想線位置へ
）させることによりなされる。

さらに詳述すれば、クランプ時作動ロッド４４の後退作
、動に℃回動アーム４５は正方向に回動しり２ンプ軸３
６の左ネジ３５ａおよび右ネジ３６ｂとの螺合関係が締
付は状態となりクランプ軸３６を軸方向（図中実線矢印
方向）に摺動させる。

これによりクランプ軸３６のフランジ部３５ｄと支持ブ
ラケット４２０間は狭められ前記突起部１１を挟着し支
持ベース１をクランクする。

また、このクランプの解除は、作動ロッド４４の前進作
動にて回動アーム４５が逆方向に回動しクランプ軸３６
の左ネジ３６ａおよび右ネジ３６ｂとの螺合関係を緩み
状態にしてクランク軸３６を軸方向（図中破線矢印方向
）に摺動させる。

これによりクランプ軸３６のフランジ部３６ｄと支持ブ
ラケット４２０間は拡げられ前記突起部１７を解放して
支持ベース１のクランプを解除する。

一方、前記流体圧シリンダ装置６は、第４図図示のよう
に支持ベース１の傾動位置に応じてその傾動方向に適宜
外力を付与するもので、シリンダ内に摺動自在に嵌合し
たピストン（図示せず）のピストンロッド６１を有する
。

ピストンロッド６１は先端に球面を有する押圧子６２が
一体連結され℃いる。

この抑圧子６２はその先端を支持ベース１の側方に固着
した係合部材２２の係合溝２２ａに、支持ベース１の所
定の傾動範囲内にて当接し抑圧可能とし又ある。

流体圧シリンダ装置６はその端部６３を、基台３０上に
固定したコ字状の支持ブロック６４に、支持ベース１の
傾動面内に又揺動可能に枢支されている。

支持ブロック６４には前記流体圧シリンダ装置６の揺動
範囲を調整する規制部材６５を対向配設し流体圧シリン
ダ装置６の外周に尚接可能としである。

抑圧子６２の支持ベース１に対する押圧制御は、回転テ
ーブル２がテーブル面水平状態より第４図中傾斜状態Ｐ
１ まで、またこれと逆の移行状態の場合も抑圧子６２
が支持ベース１に対しその傾動方向に流体圧による外力
を付与させるように行われる。

上記構成よりなる本発明装置においては、回転テーブル
２は、パルスモータ１４、ウオーム軸１２、ウオーム１
３、ウオームホイール２１を介して所定の割出し回転動
力が伝達され、支持ベース１に対して回転軸１１を中心
に正または逆方向に回転移動され所定位置に回転割出さ
れる。

また支持ベース１はパルスモータ３４、ギア伝達ｇ３３
、ウオーム軸３１、ウオーム３２、ウオームホイール１
６を介して正または逆方向に回転する所定の傾動動力が
伝達され支持台３に対し支持軸１５を中心に上昇または
下降方向に傾動され、所定位置に傾動割出される。

前記回転テーブルの姿勢変換装置は、回転テーブル２の
回転割出しと支持ベース１の傾動割出しとをそれぞれ独
立し又作動させたりまたは両者の組合せに又作動させた
りすることができる。

また、この回転テーブルの姿勢変換装置は、支持ベース
１が所望の傾動位置に割出されたとき、一対の流体圧シ
リンダ装置４，５により作動ロッド４４を進退制御して
回動アーム４５をフラング軸３６上にて回動して係止せ
しめることにより、支持ベース１を基体３０に対して前
記所定の傾動位置に℃適確にクランプできる。

これにより被加工物Ｗの重切削加工を行う場合に、支持
ベース１は動（ことがな（安定した加工を遂行すること
が可能である。

ところで、回転テーブルの姿勢変換装置は、前述したよ
うに回転テーブル２を傾斜せしめ又姿勢変換する場合、
支持ベース１および回転テーブル２の傾動および回動軸
線が所定の偏位量で配設され、支持ベース１および回転
テーブル２の重心が、テーブル面の姿勢変換に伴つ又支
持ベース１の回動軸心を通る鉛直線を境界として反対側
に変位し、支持ベース１および回転テーブル２に不均衡
をもたらす重心移動が生ずるので、ウオーム・ウオーム
ホイール機構におけるバックラッシの影響ニより正確な
姿勢変換を行えない。

しかし１本装置は、流体圧シリンダ装置６により押圧子
６２を支持ベース１の係合部材２２の係合溝２２ａに当
接するとともに、前記支持ベース１および回転テーブル
２６重心が、支持ベース１０回動軸心を含む鉛直線上を
通過するまで、すなわち回転テーブル２が第４図中傾斜
状態Ｐ０になるまで支持ベース１に対しその傾動方向に
流体圧による外力を付与する。

これにより前述のウオーム・ウオームホイール機構１６
，３１．３２は常に一方向への片尚り状態の歯車伝達が
行われバックラツシは前記重心移動に関係なく効率良（
かつ適確に除去され、回転テーブル２の正確かつ確実な
姿勢変換を遂行できるとともに、この姿勢変換のとき、
支持ベース１および回転テーブル２０重量を適確に支持
でき、回転テーブル２の姿勢変換を安定し１行ない得る
。

また流体圧シリンダ装置６の抑圧子６２は、前記支持ベ
ース１および回転テーブル２の傾動進行によりそれらの
重心が前記鉛直線上を通過し、すなわち傾動状態Ｐ□を
通過したのちにて支持ベース１の係合溝２２より離脱し
℃支持ベース１に対する外力の付与を解除きせることか
できる。

以上詳述したよう九本発明の回転テーブルの姿勢変換装
置は、回転テーブルを水平状態と傾斜状態との開姿勢変
換する場合に、支持ベースおよび回転テーブルの重心が
、支持ベースの回動軸心を含む鉛直線上を通過するまで
支持ベースに対しその傾動方向側方にて外力を付与する
ようにして成り、これにより支持ベースおよび回転テー
ブルの重心移動に関係なく前記ウオーム・ウオームホイ
ール機構におけるバツクラツシを常に除去でき良好な回
転伝達が得られ、姿勢変換のとき支持ベースおよび回転
テーブルの重量を適確に支持できることもあって、回転
テーブルの正確で安定、円滑な姿勢変換を遂行できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一実施例を示す正面図、第２図は
第１図の矢印■より見た矢視図、第３図は第１図中ｍ−
ｍ５に沿う断面拡大図、第４図は第２図中ＩＶ−ＩＶ線
に沿う拡大図、第５図は第２図中■−■線に沿う断面拡
大矢視図、第６図は第５図中■−■線に沿う断面図であ
る。 図中 １・・・・・・支持ベース、２・・・・・・回転
テーブル、３・・・・・・支持体、４，５・・・・・・
保持装置、６・・・・・・外力付与装置、１６・・・・
・・ウオームホイール、３１・・・・・・ウオーム軸、
６２・・・・・・押圧子、２２・・・・・・係合部材、
２２ａ・・・・・・係合溝。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 支持ベースに回転可能に支持された回転テーブルを
   有し、この支持ベースを前記回転テーブルの回転軸線に
   垂直な軸線回りをウオーム・ウオームホイール機構によ
   り回動して傾動可能に枢支する基体を備え、前記支持ベ
   ースに対し℃外力を付与する外力付与装置を装備し、こ
   の外力付与装置はこれを前記支持ベースおよび回転テー
   ブルの傾動に伴い支持ベースおよび回転テーブルの重心
   が支持ベースの回動軸心を含む鉛直線上を通過するまで
   支持ベースに対しその傾動方向側方より外力を付与する
   ようになし、前記重心が鉛直線上を通過後においては支
   持ベースに対する外力の付与を解除するようにしたこと
   を特徴とする回転テーブルの姿勢変換装置。