JPS5945389B2 - ヘアカツタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヘアカッタに関する。

従来この種のヘアカッタにおいてはモータからの回転出
力を減速し方向変換した上、偏心カムおよび前記偏心カ
ムの偏心軸が摺動する長穴を介して回転運動を往復運動
に変え、これにより可動刃を固定刃に対し摺動させるよ
う構成されている。

しかしながらこの場合ヘアカッタによりスキ機能（髪を
疎らに切断する機能）またはカット機能（髪を揃えて密
に切断する機能）を実現するためにはその都度刃体を交
換しなければならず、煩雑であった。

また駆動力が伝達される偏心カムの偏心軸と駆動子とが
長穴による遊合連結部を介して連係せしめられ、且つ駆
動子の往復動機構が煩雑であったため、ガタッキ、振動
が大となり騒音を発生すると共に組立性が悪かった。

本発明は上記の欠点を除去し、簡潔な構成をもってスキ
・カットの切換を容易に行ない得、且つ騒音・振動を抑
制し得ると共に、使用勝手の良好なヘアカッタを提供す
ることを目的とする。

以下、図面に沿って本発明のヘアカッタを説明する。

第１図乃至第７図において、１は細手のグリップ部２が
延設されたケーシングで、前記グリップ部２内に電池３
およびモータ４が収容されており、且つ前記モータ４の
軸線方向はグリップ部２の軸線と少なくとも平行になる
よう配列されている。

前記モータ４の出力軸５はモータの回転出力を減速且つ
方向変換するカサ歯車列６を介して偏心カム７の軸８に
連係され、前記偏心カム１の偏心軸９は駆動子１０の充
分に可撓性をもつ水平アーム部１１の端部に枢着されて
いる。

前記駆動子１０は水平アーム１１が延設された剛性を有
する基部１２の中央に支軸１３が支承されると共に、前
記基部１２に対して直角に延び、充分な可撓性を有する
脚部１４．１５が延設され、更に前記脚部１４．１５間
には中央に突起１７を膨張せしめた下辺部１６が一体に
設けられている。

また前記脚部１４．１５の外側には夫々突起１８゜１９
が膨設されている。

２０は前記駆動子１０を内装し得る大きさに形成された
髪切断長調節部材で、平行に離間した側辺部２１．２２
を有し、前記側辺部２１，２２の上端から前記両側辺部
２１゜２２を含む平面に対し平行に延びる摺動支承部２
３が一体に形成されておシ、且つ下端から線状の下辺部
２４が延設されている。

また各側辺部２１．２２の下端内面には前記突起１８．
１９と係止可能な突起２５．２６が突設されている。

２７は前記ケーシング１内に適宜固定された台部材で、
前記側辺部２１，２２を垂直方向に摺動可能なチャンネ
ル２９．３０を有し、且つ駆動子１０を収容し得る凹所
２８が形成されておシ、前記凹所２８内には、前記駆動
子１０の下辺部１６に設けた突起１７が垂直方向に摺動
可能な切欠３２を持つ係合部３１が膨設されている。

前記切欠３２内にはバネ３３が収容され、前記突起１７
を介して駆動子１０を下向に弾圧するように設けられて
いる。

また前記台部材２７の凹所２８上方には案内溝３４．３
５が形成されておシ、摺動部３７が前記髪切断長調節部
材２０の摺動支承部２３に係合されて水平方向に摺動可
能な継手体３６の突起３８．３９が係入される。

従って前記継手体３６を斜め上方に上動させると髪切断
長調節部材２０が垂直方向に上動され得ることになる。

更に前記継手体３６には突起４０が設けられていて、ケ
ーシング１の外部に突出する調節ツマミ４１の係合部４
２と係合され、外部から調節ツマミ４１を操作したとき
連係するよう設けられている。

４３は駆動子１０の支軸１３に枢着され、前記駆動子１
０と一体に動作する作動部材で、一側面に突起４４が突
設されている。

前記突起４４は可動刃４５中央の凹部４６に係入するよ
う設けられておシ、前記可動刃４５が前記駆動子１０の
動作に追従して、固定刃４Ｔに対し摺動するよう設けら
れている。

この場合可動刃４５の摺動力向はグリップ部２の軸線方
向に対し平行に近い方向をとるように、カサ歯車列６が
構成されることが好ましい。

また前記可動刃４５の刃縁部には切込みの小さい切溝４
８が一定中で配列され、一方前記固定刃４７の刃縁部に
は切込みの小さい切溝４９と切込みの大きな切溝５０と
が交互若しくは切込みの大きな切溝５０を好適に離間し
て配列されている。

更に前記可動刃４５は支軸１３両端に装荷されたバネ５
１．５２により固定刃４１に対し弾圧されている。

５３は電池３に接続された大切用スイッチである。

５４は商用電源接続用または充電用の接続プラグで、グ
リップ部２後部において下向きに膨設された膨大部５５
に収容されている。

尚前記膨大部５５はグリップ部２後部から膨出している
から、グリップ部２を把持する手の手掛シとしても機能
する。

更に本発明のヘアカッタの動作を詳述する。

いまスイッチ５３を投入してモータ４を駆動すると、モ
ータ４の回転運動はウオーム歯車列６を介して減速され
且つ方向変換されて偏心カム７に伝えられる。

偏心カム７の偏心軸９は駆動子１０の水平アーム１１に
連結されているから、前記偏心軸９は前記水平アーム１
１の端部を楕円の軌跡を描かせつ反駆動する。

この場合水平アーム１１は充分に可撓性を有するから、
偏心軸９から伝達される、水平アーム１１に対して直角
な運動成分は前記水平アーム１１によシ吸収され、前記
水平アーム１１を有する駆動子１００基部１２はその長
手方向にのみ往復動される。

またこの場合前記駆動子１０の脚部１４．１５が充分な
可撓性を有する反面、前記脚部１４．１５間の下辺部１
６に設けた突起１７が台部材２７の凹所２８に設けた係
合部３１の切欠３２に係入されていて、前記駆動子１０
下部の水平方向の移動が抑止されているので、駆動子１
０の上部のみが揺動することになる。

更に基部１２の往復動により、支軸１３を介して連結さ
れた作動部材４３および前記作動部材４３に係合される
可動刃４５が追従動作せしめられて、グリップ部２の軸
線方向に対し平行に近い方向に可動刃４５が固定刃４７
に対し摺動される。

このとき、第１図に示す如く可動刃４５が固定刃４１に
対し第６図のａの位置で当接される、即ち可動刃４５の
刃縁部の切溝４８が固定刃４７の刃縁部の大小のいずれ
の切溝４９．５０とも噛み合う位置にあるときは、カッ
ト機能を果すことになる。

一方、第１図の状態から第５図の状態になるよう調節ツ
マミ４１をケーシング１外面において摺動させると、継
手体３６が追従動作せしめられ、摺動部３７が摺動支承
部２３上で摺動されつつ、髪切断長調節部材２０の側辺
部２１．２２が台部材２７の凹所２８のチャンネル２９
．３０を摺動上昇する、即ち駆動子１０に対し髪切断長
調節部材２０が上動される。

このとき、駆動子１０の脚部１４．１５の突起１８．１
９に対し台部材２１の側辺部２１．２２の突起２５．２
６が係合し且つ僅かに押し上げるから、駆動子１０全体
が上動せしめられる。

従って作動部材４３を介して駆動子１０に追従動作する
可動刃４５も上動され、固定刃４７に対し第６図のｂの
位置をとる、即ち可動刃４５の刃縁部の切溝４８が固定
刃４７の刃縁部の大きな切溝５０とのみ噛み合いスキ機
能を実現することになる。

上述のように本発明のヘアカッタは可動刃４５を駆動す
る駆動子１０が垂直方向に撓む反面、偏心カムＴからの
駆動力を受けてグリップ部２の軸線に対し平行に近い方
向に移動可能に設けられ、且つ偏心カム７の偏心軸９が
直接連結される水平アーム１１が充分可撓性を有してい
て往復動方向に対し直角方向の運動成分を吸収するよう
構成されている上、接続プラグ５４を受容する膨大部５
５が突設されていて、手掛りとなるので、（１）可動刃
の揺動方向がグリップ部の軸線方向に近いから、操作が
し易い （１１）可動刃の当接位置調整のみによシワンタッチで
スキ機能またはカット機能を得るべく切換動作を行なう
ことができる （ｉｉＤ 把持を確実に行ない得る （ｉψ 長穴を介在させることなく偏心カムを駆動子に
連結し、且つ可動刃への駆動系にも遊合連結部を用いず
、振動を最低限に抑止し、騒音の発生を防ぐことができ
る （ψ 総じて使い勝手が極めて良好となる等々顕著な効
果を達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のヘアカッタの内部側面図、第２図は同
部分分解斜視図、第３図イ、口は同部分斜視図、第４図
は同部分内部側面図、第５図は同動作状態の部分内部側
面図、第６図は同説明図、第７図イは第１図のＡ−Ａ線
部分断面図、口は第１図のＢ−Ｂ線断面図、ハは第１図
のＣ−Ｃ線断面図である。 １・・・・・・ケーシング、２・・・・・・グリップ部
、３・・・・・・電池、４・・・・・・モータ、５・・
・・・・出力軸、６・・・・・・カサ歯車列、７・・・
・・・偏心カム、８・・・・・・軸、９・・・・・・偏
心軸、１０・・・・・・駆動子、１１・・・・・・水平
アーム、１２・・・・・・基部、１３・・・・・・支軸
、１４．１５・・・・・・脚部、１６・・・・・・下辺
部、１１・・・・・・突起、１８．１９・・・・・・突
起、２０・・・・・・髪切断長調節部材、２１．２２・
・・・・・側辺部、２３・・・・・・摺動支承部、２４
・・・・・・下辺部、２５ 、２６・・・・・・突起、
２７・・・・・・台部材、２８・・・・・・凹所、２９
．３０・・・・・・チャンネル、３１・・・・・・係合
部、３２・・・・・・切欠、３３・・・・・・バネ、３
４．３５・・・案内溝、３６・・・・・・継手体、３７
・・・・・・摺動部、３８゜３９・・・・・・突起、４
０・・・・・・突起、４１・・・・・・調節ツマミ、４
２・・・・・・係合部、４３・・・・・・作動部材、４
４・・・・・・突起、４５・・・・・・可動刃、４６・
・・・・・凹部、４Ｔ・・・固定刃、４８．４９．５０
・・・・・・切溝、５１．５２・・・・・・バネ′、５
３・・・・・・入切用スイッチ、５４・・・・・・接続
プラグ、５５・・・・・・膨大部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 後部に膨大部が突設されたグリップ部を有するケー
   シングと、前記グリップ部内に配設されたモータからの
   回転駆動力がカサ歯車列を介し、駆動方向が変換されて
   伝達される偏心カムと、前記偏心カムの偏心軸が枢着さ
   れる可撓性を有したアーム部を具備し、モータの軸線方
   向に往復動可能に且つ前記往復動方向に対し直角方向に
   微移動可能に設けられた駆動子と、前記駆動子に連結さ
   れ、切込みの小さい切溝が一定中で形成された可動刃と
   、前記切溝と合致可能な、切込みの盛さい切溝並びに大
   きい切溝とが形成された固定刃と、前記駆動子を往復動
   方向に対直角方向に微移動させる装置とを備えてなるヘ
   アカッタ。 ２ ケーシングのグリップ部とモータとの軸線が平行に
   なるよう配設されてなる特許請求の範囲第１項記載のヘ
   アカッタ。 ３ グリップ部の膨大部内に接続用プラグが収納されて
   なる特許請求の範囲第１項記載のヘアカッタ。