JPS594230Y2 - ワンタツチ着脱式管接手 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空圧機器や空圧関連機器におけるホースまたは
チューブ等の配管部材を取着するための管接手に関し、
特に、チューブの取付は時と同様に取外し時にもワンタ
ッチ操作で着脱を遂行し得るワンタッチ着脱穴管接手に
関する。

これまで、ワンタッチ着脱式と称される管接手としては
種々の形体のものがあり、例えば、固定されたチューブ
挿着用スリーブと、チューブの挿入により後退してチュ
ーブの十分な挿着を許容し、次いでチューブを挿着用ス
リーブとの間で挟持するよう前進するようスプリングに
より弾性的に付勢された摺動スリーブとを備えた二重ス
リーブ形成のものや、チューブに適当な食込んだ固定す
るための爪をチューブ挿着用孔の内周縁に弾性的に設け
た弾性爪形体のもの等がある。

これらの形成の管接手は、チューブの取付は時には、摺
動スリーブの後退および爪の弾性的傾倒によりチューブ
の挿入を許容し、そして摺動スリーブの前進および爪の
弾性的復帰による喰込みによりチューブの固定を行なう
ものである。

それ故、チューブの取外しに際しては、単にチューブを
動かしても取外されることはなく、摺動スリーブの後退
および爪の弾性的傾倒を手で行うと同時にチューブを引
抜くという操作が必要であリ、この操作のために、前接
手内にある摺動リングおよび爪を適当に動かすためのチ
ューブ取外し用リングを予めチューブに挿着しておかな
ければならないものであった。

加えて、特に上下方向への配管では、このチューブ取外
し用リングは下方に落下してしまい、複雑な機器におい
ては該リングが何処にあるのか解らず、また、管接手の
配設部位によっては手が届かないこととなる等の理由に
より、上述の如きチューブのみの取外しは行われていな
いのが現状である。

また、上述の如き、チューブの着脱が、取付は時のみが
ワンタッチ操作で行え、取外し時は極めて不完全なワン
タッチ操作でしかないことは、その他の周知のワンタッ
チ着脱式と称される管接手においても同様で゛ある。

従って、本考案の目的は上述の如き欠点を除去し、チュ
ーブのみの運動により容易に着脱操作を遂行し得る管接
手を提供することにある。

本考案の別の目的は、チューブの配管方向や管接手の配
設位置による着脱操作の困難性を無視し得る程度まで減
少し得るワンタッチ着脱穴管接手を提供することにある
。

更に、本考案の別の目的は、従来におけるような管接手
自体とは別体の適用を要求することなくワンタッチ着脱
操作を確実かつ容易に遂行し得る管接手を提供すること
である。

本考案の管接手は、内周縁一端部にテーパ壁部を有する
総体的に管状の管体内に、軸方向へ摺動自在に内包され
かつ前記管体のテーパ壁部側端部の発条性係合突起部を
有する摺動スリーブと前記摺動スリーブの外周縁部に回
動自在に装着される回動スリーブとを有し、前記摺動ス
リーブおよび回動スリーブは弾性的押圧手段により前記
テーパ壁部方向へ弾性的に押圧され、前記管体内周縁部
と前記摺動および回動スリーブの各外周縁部との間には
前記回動スリーブを一方向に所定角回動させかつ前記摺
動スリーブを前進または固定位置あるいは後退または離
脱位置に保持するための摺動回転手段が設けられ、それ
により、前記発条性係合突起部は前記テーパ壁部により
前進位置にあるとき挿入された配管部材に部分的に喰込
み、後退位置にあるとき離間するよう作動されるよう構
成される。

以下、本考案による管接手について、図面と共により詳
細に説明する。

第１図は本考案はよるワンタッチ着脱穴管接手１を示す
図で、管接手１は、第２図により明らかに示されるよう
に、適用されるチューブまたはパイプ等の配管部材（図
示なし）を受容するための摺動スリーブ２と、摺動スリ
ーブ２の中間部位外周縁に摺動および回動自在に装着さ
れる回動スノーブ３と、摺動スリーブ２および回動スリ
ーブ３をそれぞれ摺動自在および回動自在に同軸形体で
内包する管体４と、管体４に内包された摺動および回動
スリーブ２および３を管体４の開口チューブ挿入側方向
へ押圧するように実質的に管体４と回動スリーブ３との
間に介在されるコイルバネ５とからなる。

摺動スリーブ２は、チューブ挿入側端部において、軸方
向のワリ６のような手段により弾性を備えられた係合突
起部７を有し、該他端側壁部は適用されるチューブの内
側口径に相応した開口部８が設けられ、両端部中間部位
内周縁には適用されるチューブとの気密性を保持するた
めのＯ−リング９が配設される。

一方、摺動スリーブ２の外周縁中間部位には軸方向に伸
延しかつ開口部８方向側端部において片方向テーパ端部
、より好ましくは、強度的観点から尖形端縁となるよう
両方向テーパ端部１０ ａを形成された少なくとも１つ
、より好ましくは２つ以上の小径突起部１０が設けられ
る。

また、摺動スリーブ２の開口部８側の外周縁端部には回
動スリーブ３を摺動および回動自在に突起部１０との間
に保持するための区域１１を画定しかつ内包される管体
４に摺動自在および気密的に適合するための拡大径部１
２を有する。

摺動スリーブ２の外周に軸装される回動スリーブ３は、
その摺動スリーブの突起部１０に対向する端部に片方向
テーパ端部１３ ａを有しかつ摺動スリーブの突起部１
０よりも大きな直径を有する少なくとも１つの大径突起
部１３を備える。

摺動および回動スリーブ２および３を同一軸心上に内包
する管体４は、一方の端部外周縁に機器への取付けのた
めのネジ山１４が設けられる。

方、管体４の他端部内周縁には、端部より内方へ漸次に
その開口直径を増大するよう形成されたテーパ壁部１５
が形成され、これにより、摺動スリーブ２がテーパ壁部
１５端へ前進されたとき、摺動スリーブ２のワリ６を有
する部分を湾曲して摺動スリーブ２の内径開口直径を最
小となし、それ故、保合突起部７が挿入されるチューブ
等の配管部材に部分的に喰込んで固定するよう適合され
る。

また、摺動スリーブ２が後退された位置にあるとき、摺
動スリーブのワリ６を有する部分は自己の発条性により
開口直径を拡大し、挿入される配管部材を挿脱自在にす
る。

管体４の内周縁のテーパ壁部近傍部分には摺動スリーブ
２の小径突起部１０のみを管体４の軸方向に摺動自在に
受容するための小なくとも１つの小径溝部１６と、摺動
スリーブの突出物１０と同様に回動スリーブ３の大径突
出部１３を軸方向に摺動自在に受容する少なくとも１つ
の大径溝部１７とが該軸の回りに交互に位置するよう配
設される。

両溝部１６および１７間には同突起部１０および１３の
軸方向摺動を保持するための案内部１８が介在される。

また、案内部１Ｂの管体４内方側端部、必要ならば、小
径溝部１６の同様な端部は、回動スリーブ３のテーパ端
部１３ ａと相補的方向および形体の片方向テーパ端部
１８ ａおよび１６ａをそれぞれ有する。

更に、管体４の内方の内周縁部は大径突起部１３を有す
る回動スリーブ３の軸の回りの回動を許容するよう形成
された回動空間部１９を有する。

回動空間部１９と、機器への流体的連結を最終的に行う
ようネジ山１４側端部に開口する導通空間部２０との間
には摺動スリーブの拡大径部１２を軸方向に摺動自在に
かつ気密的に受容するためのＯ−リング２１を有する受
容空間部２２が設けられる。

上述の如く形成された各部は、前述の如く、実質的に同
心円的位置関係をなし、第３，４および５図に示される
ように、摺動スリーブの小径突起部１０は常に溝部１６
（および１７）内に軸方向へ摺動自在に保持され（第３
図）、一方、回動スリーブの大径突起部１３は大径溝部
１７内のみへの軸方向の摺動的進入を許容され（第４図
）、かつ管体４の回動空間部１９部位においては摺動ス
リーブの回りの回転運動を許容される（第５図）。

また、摺動スリーブ２および該スリーブに回動自在に取
着された回動スリーブ３は管体４と回動スリーブ３の後
方縁部との間に介在されるコイルバネ５によりテーパ壁
部１５の方向へ弾性的に押圧または前進される。

かくして、第６図に示すように、回動スリーブ３の大径
突起部１３が管体４の小径溝部１６に位置するとき、突
起部１３はテーパ壁部１５方向への前進を溝部１６の後
端部により阻止される。

これにより、摺動スリーブ２の係合突起部７はテーパ壁
部１５の大径開口部位に位置し、チューブまたはパイプ
等の配管部材２３のテーパ壁部側からの自由な挿入を許
容する。

配管部材２３の引続く挿入は摺動スリーブの開口部８の
周縁壁部に当接し、コイルバネ５の弾性力に抗して回動
スリーブ３と共に摺動スリーブ２を後退させる。

このとき、回動スリーブの大径突起部１３は管体の案内
部１８から離脱され回動空間部１９位置し、次いで、配
管部材の挿入操作を中止すると、コイルバネ５の弾性力
により小径突起部のテーパ端部１０Ｈの一方のテーパ面
と案内部のテーパ端部１８ ａと大径突起部のテーパ端
部１３ ａとが協動して、回動スリーブ３を大径突起部
１３が次段の大径溝部１７の位置に移動するよう回動さ
れる。

かくして、回動スリーブ３は摺動スリーブ２と共にテー
パ壁部１５方向へ前進されるのを許容され、これにより
、保合突起部７は配管部材２３に喰込みかつ固定する位
置に移動する（第１図参照）。

配管部材２３の離脱については、大径突起部１３が回動
空間部１９に位置するよう押し込むことにより回動スリ
ーブ３が回動し、次段の小径溝部１６の後端部に大径突
出部１３が係合され、保合突起部７が離間されることと
なり、配管部材は自由に離脱し得ることとなることは上
述の説明から容易に理解されよう。

上述の実施例において単一配管用接手の場合についての
み説明したが、種々の形体の管接手に適用し得ることは
自明であり、例えば、中継側管接手や丁字形管接手のよ
うに配管部材が対向して配設されるような場合には、管
体を一体化した形体で形成するのは勿論のこと、弾性力
を生起するためのコイルバネを共用するのが好ましい。

以上述べた如く、本考案によれば、管体内に同心円状に
配設された摺動および回動スリーブを弾性的に前進させ
るよう形成し、各スリーブの異径突起部と管体の異径溝
部および案内部とからなる摺動−回動手段により、摺動
スリーブを前進または後退位置にそれぞれ位置させ得る
こととなり、これにより、保合突起部を離脱または固定
位置に確実に保持し得るため、配管部材の着脱は軸方向
への配管部材の移動のみにより遂行され得るものであり
、適応する機器の狭小な場所等での配管部材の着脱をも
簡便かつ確実に遂行できる本質的にワンタッチ着脱を遂
行し得る管接手である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による実施例を示す断面図、第２図は第
１図に示すものの分解状態における部分断面図、第３，
４および５図はそれぞれ第１図ｌｌｌｌ１１． ＩＶ−
ＩＶおよび■−■線における断面図、第６図は第１図に
示すものの離脱位置における断面図である。 １・・・ワンタッチ着脱穴管接手、２・・・摺動スリー
ブ、３・・・回動スリーブ、４・・・管体、５・・・コ
イルバネ、７・・・係合突起部、１０・・・小径突起部
、１３・・・大径突起部、１５・・・テーバ壁部、１６
・・・小径溝部、１７・・・大径溝部、１Ｂ・・・案内
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内周縁部にそれぞれ軸方向へ伸延する小径および大径溝
   部１６．１７と両溝部１Ｂ、 １７間に介在する案内部
   １８とを円周方向へ連続的に設けられかつ内周縁一端部
   にテーパ壁部１５を有する総体的に管状形体の管体４と
   、 管体４に軸方向へ摺動自在に内包され、外周縁部に管体
   の小径および大径溝部１６．１７へ摺動自在に受容され
   る小径突起部１０を有しかつ管体のテーパ壁部１５に隣
   接する側の端部に発条性係合突起部７を有する摺動スリ
   ーブ２と、 摺動スリーブ２の外周縁部に円周方向へ回動自在に設け
   られ、外周縁部に管体の大径溝部１１へ摺動および係脱
   自在に受容されかつ小径溝部１６内への移動を阻止され
   るように形成される大径突起部１３を有する回動スリー
   ブ３と、 摺動および回動スリーブ２，３を管体のテーパ壁部１５
   側へ前進させるよう弾性的に付勢する部材５とから構成
   され、 摺動スリーブの係合突起部７は管体のテーパ壁部１５側
   に前進された位置にあるときテーパ壁部１５により挿入
   された配管部材２，３へ部分的に喰込んで係止しかつ後
   退された位置にあるとき当該配管部材を離脱し、また、 回動スリーブの大径突起部１３が管体の大径溝部１７の
   位置にあるとき摺動スリーブ２はテーパ壁部１５側へ弾
   性的付勢部材５により前進されかつ軸方向へ摺動自在で
   あり、小径溝部１６の位置にあるとき摺動スリーブ２は
   前記後退位置に保持され、そして摺動スリーブ２が後退
   されたとき回動スリーブの大径突起部１３は摺動スリー
   ブの小径突起部１０により案内部１Ｂの位置に案内され
   て一方から他方の溝部位置へ順次に回動することを特徴
   とするワンタッチ着脱穴管接手。