JPS5941892Y2 - チルトハンドルの取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、チルトハンドルの取付装置の改良に関する
ものである。

従来、チルトハンドルの取付装置としては、例えば実開
昭５１−６５４３０号公報（考案の名称「ステアリング
コラム取付装置」）に開示されている第１図および第２
図に示す取付装置のように、ステアリングシャフト１を
軸心部に保持したステアリングコラム２のコラムブラケ
ット３を、逆Ｕ字形の固定ブラケット４で挾持して、コ
ラムブラケット３および固定ブラケット４を貫通する上
下移動可能な締付ボルト５をチルトレバー６でゆるめ、
固定ブラケット４のガイド孔７に沿ってステアリングコ
ラム２を車体８の上下方向に揺動させて、取付角度を調
整可能としたものがある。

ところが、上記チルトハンドルの取付装置では、固定ブ
ラケット４の上部に、車体８への取付けのための取付板
９を別に設け、それを溶接固定する必要があり、また、
固定ブラケット４の両側壁４ａ、４ａは、締付ボルト５
の締付時に幅方向に変形する必要があるから、必然的に
幅方向の剛性が低下するという欠点があった。

この考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので
、固定ブラケットを、一対の側壁部と、該側壁部の上部
から外方へ折曲った車体取付部と、上記側壁部の下部間
を連結する連結底部とで大略Ｕ字形に一体的ｆこ構成し
て従来の取付板を不要にする一方、固定ブラケットの片
側の側壁部と車体取付部とを補強コーナ部で一体的に連
結し、他力の側壁部に、上記連結底部を一部切除し幅方
向に変形可能な変形部を形成して、幅方向の剛性を向上
すると共に、貫通ガイド孔を上記変形部寄りに設けて幅
方向の変形を確保するようにしたものである。

以下、この考案の実施例を添附図面（こ従って詳細に説
明する。

第３図、第４図および第５図に示すようＱこ、ステアリ
ングコラム１０の軸心部に保持されたステアリングシャ
フト１１は、下端部がユニバーサルカップリングを介し
てステアリングギヤボックス（図示せず。

）に連結されると共に、上端部にハンドル１２を固定し
て、ユニバーサルカップリングを中心ｆこ上下方向に揺
動可能なステアリングシャフト１１によりハンドル１２
の高さを調整できるようにしている。

上記ステアリングコラム１０の下面部には、垂直な一対
の側壁部１３ａ、１３ｂを有する大略山字形のコラムブ
ラケット１３の上面部を溶接等で一体的（こ固着する。

一方、固定ブラケット１４は、上記コラムブラケット１
３の両側壁部１３ａ、１３ｂに外接する広幅な一対の側
壁部１５ａ、１５ｂと、該側壁部１５ａ、１５ｂの上部
から外方へ折曲った車体取付部１６ａ、１６ｂと、上記
側壁部１５−ａ、１５ｂの下部間を連結する狭幅な連結
底部１７とで、大略Ｕ字形ｉこ一体的に構成している。

上記コラムブラケット１３の両側壁部１３ａ。

１３ｂに穿設したボルト孔１３ｃ、１３ｄと、上記固定
ブラケット１４の両側壁部１５ａ 、 １５ｂζこ穿設
したガイド孔１８ａ、１８ｂを一連Ｏこ貫通する締付ボ
ルト１９を設け、該締付ボルト１９のねじ部に、チルト
レバー２０をボルト２１で取付けたナツト２２を螺合す
る。

上記締付ボルト１９の側方で、固定ブラケット１４の両
側壁部１５ａ、１５ｂ間にピン２３を固定し、該ピン２
３に巻装したワイヤースプリング２４の一端を連結底部
１７に掛は止めると共に、他端をコラムブラケット１３
の両側壁部１３ａ。

１３ｂ間で締付ボルト１９が貫通するブツシュ２５に掛
は止めて、ワイヤースプリング２４によりステアリング
コラム１０を常時上刃に附勢する。

また、上記固定ブラケット１４の片側の側壁部１５ａと
車体取付部１６ａとは、第７図に示すように、大略三角
形状の補助コーナ部２６で一体的に連結すると共に、第
６図ｆこ示すように、上記連結底部１７を一部切除する
ようにして、車体取付部１６ｂの端部と連結底部１７の
端部とを結ぶ一点鎖線で区画した他側の側壁部１ｓｂｇ
こ、リブ部分のない幅方向に変形可能な三角形状の変形
部２７（図中、クロスハツチングで示す。

）を形成している。

なお、上記固定ブラケット１４の両側壁部１５ａ。

１５ｂｃこ穿設するガイド孔１８ａ、１８ｂは、上記変
形部２７に対して設ける。

上記固定ブラケット１４は、車体取付部１６ａ。

１６ｂのボルト孔１６ｃ、１６ｄｌこより、車体（イン
ストルメントパネル下部）２８によりボルト２９，２９
で締結固定する。

上記のようにチルトハンドルの取付装置を構成すれば、
チルトレバー２０を手操作して締付ボルト１９の締付力
を弱めると、ワイヤースプリング２４によりステアリン
グコラム１０が上方σこ付勢されステアリングコラム１
０の上下調整を容易とする。

そして、運転者がハンドル１２を持って角度を調整した
後、チルトレバー２０を操作して締付ボルト１９の締付
力を強めると、固定ブラケット１４の片側の側壁部１５
ａは補強コーナ部２６で補強されているから、他側の側
壁部１５ｂの変形部２７が幅方向にたわんで、両側壁部
１５ａ。

１５ｂの間でコラムブラケット１３を締付ける。

これにより、ステアリングコラム１０は、運転者が角度
調整した位置に固定されることになる。

以上の説明からも明らかなよう（こ、この考案は、固定
ブラケットを、一対の側壁部、車体取付部および連結底
部により一体的に構成したから、従来のような取付板を
別Ｇこ設ける必要がなく、コスト安４こ、かつ軽量、コ
ンパクトに製作でき、また溶接部がないので信頼性も高
くなる。

さらに、補強コーナ部で片側の側壁部側を強固ｌこ補強
し、他側の側壁部に変形部を形成して、該変形部寄りに
ガイド孔を設けたから、幅方向の剛性が向上し、締付ボ
ルトによる締付は時には変形部の変形でステアリングコ
ラムを確実に締付は固定することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のステアリングハンドルの取付装置の側面
図、第２図は第１図の拡大縦断面図、第３図はこの考案
に係るステアリングハンドルの取付装置の側面図、第４
図は第３図の要部拡大図、第５図は第４図のＩ−Ｉ線断
面図、第６図は第４図の反対側側面図、第７図は第４図
の■−■線断面図である。 １０・・・・・・ステアリング１ラム、１１・・・・・
・ステアリングシャフト、１３・・・・・・コラムブラ
ケット、１３ａ、１３ｂ・・・・・・側壁部、１４・・
・・・・固定ブラケット、１５ ａ 、 １５ ｂ ＝
側壁部、１６ａ、１６ｂ・・・・・・車体取付部、１７
・・・・・・連結底部、１８ａ。 １８ｂ・・・・・・ガイド孔、１９・・・・・・締付ボ
ルト、２４・・・・・・ワイヤースプリング、２５・・
・・・・補強コーナ部、２７・・・・・・変形部、２８
・・・・・・車体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ステアリングシャフトを軸心部に保持したステアリング
   コラムを、車体の上下方向に揺動させて。 取付角度を調整可能としたチルトハンドルの取付装置Ｏ
   こおいて、 上記ステアリングコラムに一体的に固着したコラムブラ
   ケットと、 該コラムブラケットの両側壁部ｆこ外接する一対の側壁
   部と、該側壁部の上部から外方へ折曲った車体取付部と
   、上記側壁部の下部間を連結する連結底部とでなる固定
   ブラケットと、 上記コラムブラケットの側壁部および固定ブラケットの
   側壁部を一連に貫通し、固定ブラケットの側壁部に設け
   た貫通ガイド孔に沿って上下移動可能な締付ボルトとを
   備え、 上記固定ブラケットの片側の側壁部と車体取付部とを補
   強コーナ部で一体的に連結すると共に、他側の側壁部に
   、上記連結底部を一部切除し幅方向に変形可能な変形部
   を形成して、上記貫通ガイド孔を該変形部寄りに設けた
   ことを特徴とするチルトハンドルの取付装置。