JPS5938929B2 - 制がん剤 - Google Patents
制がん剤Info
- Publication number
- JPS5938929B2 JPS5938929B2 JP11091577A JP11091577A JPS5938929B2 JP S5938929 B2 JPS5938929 B2 JP S5938929B2 JP 11091577 A JP11091577 A JP 11091577A JP 11091577 A JP11091577 A JP 11091577A JP S5938929 B2 JPS5938929 B2 JP S5938929B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- squalene
- epoxide
- cancer
- anticancer
- mice
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Epoxy Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、新規な制がん剤に関する。
最近、ヒトの死亡原因の主なものとしてがんがあげられ
るようになり、そのため制がん剤の研究開発が国の内外
を問わず、精力的に行なわれている。
るようになり、そのため制がん剤の研究開発が国の内外
を問わず、精力的に行なわれている。
その結果、多数の制がん剤が見い出され、臨床的にも使
用されているものもあるが、まだがんを完全に制圧する
ことはできない。本発明者らは、優れた制がん剤を発明
するために種々研究した結果、優れた効果を有しその上
毒性がほとんどない制がん剤を見い出した。
用されているものもあるが、まだがんを完全に制圧する
ことはできない。本発明者らは、優れた制がん剤を発明
するために種々研究した結果、優れた効果を有しその上
毒性がほとんどない制がん剤を見い出した。
すなわち、本発明はスクアレンー2・ 3−エポキシド
またはそれとスクアレンとを主成分とする制がん剤に関
する。
またはそれとスクアレンとを主成分とする制がん剤に関
する。
本発明の制がん剤に用いられるスクアレンは、例えばサ
メ類(板鰐類中エイ類を除いたもの)の肝臓からの抽出
物または化学的に合成して得ることが出来、スクアレン
ー2 ・ 3−エポキシドはスクアレンを酸化すること
により得ることが出来る。
メ類(板鰐類中エイ類を除いたもの)の肝臓からの抽出
物または化学的に合成して得ることが出来、スクアレン
ー2 ・ 3−エポキシドはスクアレンを酸化すること
により得ることが出来る。
その一例としては、サメ類から肝臓を取り出し、この肝
臓の内容物を分別蒸留したのち、溶媒(例えばエタノー
ル)で処理し、さらに分別蒸留し、沸点約350℃(3
0mmHg)の精製スクアレンを得る。スクアレンー2
・ 3−エポキシドを得るには、このものを例えばT、
D、Willettらの方法〔T、Biol、Chem
、、242、4182(1967)〕に従つてブロモヒ
ドリンとし、それを精製後、アルカリで処理する。エポ
キシドの薄層クロマトグラフィー上のRf値は約O、4
(展開溶媒ベンゼン)であり、マススペクトルでは特徴
的ピークm/e426を与える。このスクアレンおよび
そのエポキシドの毒性は極めて低く、ラッチにおける急
性毒性は、経口投与でLD5oが35y/に9以上であ
り、1箇月連続して毎日8V/kgずつラッチに経口投
与しても、病理学的および病理組織学的にみて何等悪影
響は認められなかつた。
臓の内容物を分別蒸留したのち、溶媒(例えばエタノー
ル)で処理し、さらに分別蒸留し、沸点約350℃(3
0mmHg)の精製スクアレンを得る。スクアレンー2
・ 3−エポキシドを得るには、このものを例えばT、
D、Willettらの方法〔T、Biol、Chem
、、242、4182(1967)〕に従つてブロモヒ
ドリンとし、それを精製後、アルカリで処理する。エポ
キシドの薄層クロマトグラフィー上のRf値は約O、4
(展開溶媒ベンゼン)であり、マススペクトルでは特徴
的ピークm/e426を与える。このスクアレンおよび
そのエポキシドの毒性は極めて低く、ラッチにおける急
性毒性は、経口投与でLD5oが35y/に9以上であ
り、1箇月連続して毎日8V/kgずつラッチに経口投
与しても、病理学的および病理組織学的にみて何等悪影
響は認められなかつた。
このような低い毒性は、従来知られている制がん剤では
余り見ることができない。本発明の制がん剤は、経口投
与でも非経口投与でも有効であるが、特にその効果は経
口投与において著しい。
余り見ることができない。本発明の制がん剤は、経口投
与でも非経口投与でも有効であるが、特にその効果は経
口投与において著しい。
経口投与にあたつては、従来の経口投与剤の種々の剤型
が用いられるが、例えば軟質ゼラチン製カプセルに封入
したものを用いることができる。本発明の制がん剤を経
口投与する際の単位投与形態は、スクアレンー 2 ・
3−エポキシドまたはそれとスクアレン50〜500
〜をカプセルに封入したものが挙げられる。用法として
は、年令、症状に応じて異るが、例えば活性成分として
500〜2000〜を1日1〜3回経口投与する。本発
明の制がん剤は、単独で用いても、他の制がん剤または
他の治療法と併用しても、優れた制がん効果を得ること
ができる。
が用いられるが、例えば軟質ゼラチン製カプセルに封入
したものを用いることができる。本発明の制がん剤を経
口投与する際の単位投与形態は、スクアレンー 2 ・
3−エポキシドまたはそれとスクアレン50〜500
〜をカプセルに封入したものが挙げられる。用法として
は、年令、症状に応じて異るが、例えば活性成分として
500〜2000〜を1日1〜3回経口投与する。本発
明の制がん剤は、単独で用いても、他の制がん剤または
他の治療法と併用しても、優れた制がん効果を得ること
ができる。
がん摘去手術などの外科的治療または放射線療法との併
用においては、特にその治療効果を高めることができる
。また、本発明の制がん剤の特徴の一つは、他の制がん
剤では治療することのできなかつた、がんの肺への転移
を防止することができることである。本発明の制がん剤
は、従来用いられている制がん剤よりもその制がん効果
が著しく、しかも毒性は極めて低く、連用しても副作用
がなく、その実用価値は極めて高い。以下、本発明制が
ん剤の制がん効果を具体的に示す。
用においては、特にその治療効果を高めることができる
。また、本発明の制がん剤の特徴の一つは、他の制がん
剤では治療することのできなかつた、がんの肺への転移
を防止することができることである。本発明の制がん剤
は、従来用いられている制がん剤よりもその制がん効果
が著しく、しかも毒性は極めて低く、連用しても副作用
がなく、その実用価値は極めて高い。以下、本発明制が
ん剤の制がん効果を具体的に示す。
実施例 1
1CRマウス(メス)を1群6匹づつに分け、肉腫18
0腹水型の107個のがん細胞を、マウスの右ソケイ部
の皮下に移植し、24時間后より、スクアレン−2・3
−エポオキシド、50T119当りを1匹のマウスに1
日1回、10日間経口的に投与した。
0腹水型の107個のがん細胞を、マウスの右ソケイ部
の皮下に移植し、24時間后より、スクアレン−2・3
−エポオキシド、50T119当りを1匹のマウスに1
日1回、10日間経口的に投与した。
4週后に、無処置群のマウスの腫瘍重量と、スクアレン
−2・3−エポオキシドで治療したマウスの腫瘍重量と
を比較するとき、治療群は、49%の腫瘍増殖率でその
増殖が阻止された。
−2・3−エポオキシドで治療したマウスの腫瘍重量と
を比較するとき、治療群は、49%の腫瘍増殖率でその
増殖が阻止された。
なおこれと同時にカワラタケの抽出物、PS−Kを50
0Tf19/Kgの量で同様に経口投与したが、その阻
止率は8%にすぎなかつた。実施例 2 本発明制がん剤によるがんの転移の予防効果を見るため
に、肺転移を起こすがん種、すなわちルイス肺がんを用
いて転移予防試験を行つた。
0Tf19/Kgの量で同様に経口投与したが、その阻
止率は8%にすぎなかつた。実施例 2 本発明制がん剤によるがんの転移の予防効果を見るため
に、肺転移を起こすがん種、すなわちルイス肺がんを用
いて転移予防試験を行つた。
ルイス肺がんのがん細胞107個.を固型がんより取り
、BDFlメス・マウス(1群10匹)の右足蹄部に移
植する。移植后24時間より、スクアレン−2・3−エ
ポオキシド、1匹当り50mgを1日おきに10回、経
口投与した。足蹄部に移植したがんは増殖し、2週后に
足を大腿部より切断手術を行うと、無処置群は移植后平
均27日しか生存できず、すべてがんの肺転移によつて
死亡した。しかしスクアレン−2・3−エポオキシドを
投与した治療群では、平均36日間生存し、生存日数は
著しい延長を示した。このように宿主のがんに対する抵
抗性を高めて、肺転移を予防した例はこれまでの肺がん
剤には殆ど認められていない。実施例 3BDF1メス
・マウスを1群6匹づつに分け、第1群にはマウス1匹
当り、スクアレン−2・3エポオキシド55ηを1日1
回5日間経口的に投与し、第2、3群には対照として蒸
留水を経口的に与えた。
、BDFlメス・マウス(1群10匹)の右足蹄部に移
植する。移植后24時間より、スクアレン−2・3−エ
ポオキシド、1匹当り50mgを1日おきに10回、経
口投与した。足蹄部に移植したがんは増殖し、2週后に
足を大腿部より切断手術を行うと、無処置群は移植后平
均27日しか生存できず、すべてがんの肺転移によつて
死亡した。しかしスクアレン−2・3−エポオキシドを
投与した治療群では、平均36日間生存し、生存日数は
著しい延長を示した。このように宿主のがんに対する抵
抗性を高めて、肺転移を予防した例はこれまでの肺がん
剤には殆ど認められていない。実施例 3BDF1メス
・マウスを1群6匹づつに分け、第1群にはマウス1匹
当り、スクアレン−2・3エポオキシド55ηを1日1
回5日間経口的に投与し、第2、3群には対照として蒸
留水を経口的に与えた。
薬剤を投与してから1日后、マウス白血病L−1210
腹水型細胞1.0X105個を腹腔内に移植する。移植
24時間后に、600ラットの放射線を第1群と第2群
のマウスに全身照射する。このとき第3群即ち無処置群
のマウスの平均生存日数は、8.0日であり、第2群即
ち放射線のみで処置した群のマウスの平均生存日数は、
8.4日であるが、第1群即ちスクアレン−2・3エポ
オキシドを経口投与して放射線治療した群のマウスの平
均生存日数は、11.2日であり、平均生存日数延長率
は40%であつた。参考例 (スクアレン−2・3−エポキシドの製造)スクアレン
5y.N−ブロモコハク酸イミド2。
腹水型細胞1.0X105個を腹腔内に移植する。移植
24時間后に、600ラットの放射線を第1群と第2群
のマウスに全身照射する。このとき第3群即ち無処置群
のマウスの平均生存日数は、8.0日であり、第2群即
ち放射線のみで処置した群のマウスの平均生存日数は、
8.4日であるが、第1群即ちスクアレン−2・3エポ
オキシドを経口投与して放射線治療した群のマウスの平
均生存日数は、11.2日であり、平均生存日数延長率
は40%であつた。参考例 (スクアレン−2・3−エポキシドの製造)スクアレン
5y.N−ブロモコハク酸イミド2。
57をテトラヒドロフラン86m11水24m1にとか
し、O℃で1時間攪拌後、ベンゼンで抽出、水洗、乾燥
後、ベンゼンを留去すれば粗ブロモヒドリン体が得られ
る。
し、O℃で1時間攪拌後、ベンゼンで抽出、水洗、乾燥
後、ベンゼンを留去すれば粗ブロモヒドリン体が得られ
る。
このものをシリカゲルカラムで精製、ヘキナンベンゼン
(2:3)で流出する分画を集め、約20%の収率で純
粋なブロモヒドリンが得られる。
(2:3)で流出する分画を集め、約20%の収率で純
粋なブロモヒドリンが得られる。
これをメタノール200m11タン酸カリ(K2CO3
)107と15分間還流冷却し、冷却後エーテルで抽出
、エーテル層を水洗、芒硝乾燥後エーテルを留去すれば
スクアレン−2・3−エポキシドが得られる。
)107と15分間還流冷却し、冷却後エーテルで抽出
、エーテル層を水洗、芒硝乾燥後エーテルを留去すれば
スクアレン−2・3−エポキシドが得られる。
なお、こ匁で得られる粗ブロモヒドリンは、スクアレン
との混合物であるので、精製せずにアルカリで処理して
得られるスクアレン−2・3−エポキシドとスクアレン
との混合物(約1:2)を用いても、ほ〜同様な制がん
効果を見出した。
との混合物であるので、精製せずにアルカリで処理して
得られるスクアレン−2・3−エポキシドとスクアレン
との混合物(約1:2)を用いても、ほ〜同様な制がん
効果を見出した。
Claims (1)
- 1 スクアレン−2・3−エポキシドまたはそれとスク
アレンとを主成分とする制がん剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11091577A JPS5938929B2 (ja) | 1977-09-14 | 1977-09-14 | 制がん剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11091577A JPS5938929B2 (ja) | 1977-09-14 | 1977-09-14 | 制がん剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5444028A JPS5444028A (en) | 1979-04-07 |
JPS5938929B2 true JPS5938929B2 (ja) | 1984-09-20 |
Family
ID=14547849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11091577A Expired JPS5938929B2 (ja) | 1977-09-14 | 1977-09-14 | 制がん剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5938929B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2093222A1 (en) * | 2008-02-22 | 2009-08-26 | Newbiotechnic, S.A. | Polyisoprenoid epoxides useful for decreasing cholesterol and/or increasing coenzyme Q biosynthesis |
-
1977
- 1977-09-14 JP JP11091577A patent/JPS5938929B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5444028A (en) | 1979-04-07 |
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