JPS593721B2 - 反射防止膜 - Google Patents
反射防止膜Info
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- JPS593721B2 JPS593721B2 JP54139680A JP13968079A JPS593721B2 JP S593721 B2 JPS593721 B2 JP S593721B2 JP 54139680 A JP54139680 A JP 54139680A JP 13968079 A JP13968079 A JP 13968079A JP S593721 B2 JPS593721 B2 JP S593721B2
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- layer
- refractive index
- film
- antireflection
- mol
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Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C17/00—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
- C03C17/22—Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with other inorganic material
- C03C17/23—Oxides
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Surface Treatment Of Glass (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は反射防止膜殊に光学的膜厚構造がiλ01λo
・1λ0である三層反射防止膜に関する。
・1λ0である三層反射防止膜に関する。
従来より眼鏡レンズ、カメラ用レンズ等の光学系ガラス
の性能を充分発揮させるために、之等ガラス表面に光の
反射を防止可能な反射防止膜を施すことが知られており
、近年殊に可視光線の残留反射率を総じて約1%以下に
抑制可能な高性能反5 射防止膜として、光学的膜厚構
造をiλO−nλo・1λoとした三層反射防止膜が開
発された。
の性能を充分発揮させるために、之等ガラス表面に光の
反射を防止可能な反射防止膜を施すことが知られており
、近年殊に可視光線の残留反射率を総じて約1%以下に
抑制可能な高性能反5 射防止膜として、光学的膜厚構
造をiλO−nλo・1λoとした三層反射防止膜が開
発された。
しかして上記防止膜を構成する膜用物質は、薄膜化が容
易であること、該膜の物理化学的性質が安定で耐久性が
あること、下地ガラス又は各層間の付着性10が良く剥
離しないこと、下地ガラスに応じた適当な屈折率を有す
ること等の諸特性が要求される所から自づと制約を受け
、公知の三層反射防止膜は、専ら最上層にMgF2を、
第二層にZrO2、ceo2、TiO2等を、また下地
ガラスと接する第三層に15CeF3、Al2O3等を
使用している。しかしながら之等各膜用物質を使用した
公知の反射防止膜は、尚その機械的強度及び化学的耐久
性に問題があり、特に5%食塩水煮沸試験による耐久性
試験の結果膜自体に著しい浸蝕が認められ、またマイク
ロピ20 ツカース硬度計による表面硬さ試験及び砂消
ゴム使用による実用的耐久性試験においても実用上向重
大な不利を有している。本発明者らは、上記現状に鑑み
、可視領域の波長殊に約4000〜6000Aの波長の
光線の残25留反射率を約1%以下に抑制でき、しかも
優れた機械的強度及び化学的耐久性を具備し、実用上極
めて有用な新しい三層反射防止膜を得ることを目的とし
て種々研究を重ねてきた。
易であること、該膜の物理化学的性質が安定で耐久性が
あること、下地ガラス又は各層間の付着性10が良く剥
離しないこと、下地ガラスに応じた適当な屈折率を有す
ること等の諸特性が要求される所から自づと制約を受け
、公知の三層反射防止膜は、専ら最上層にMgF2を、
第二層にZrO2、ceo2、TiO2等を、また下地
ガラスと接する第三層に15CeF3、Al2O3等を
使用している。しかしながら之等各膜用物質を使用した
公知の反射防止膜は、尚その機械的強度及び化学的耐久
性に問題があり、特に5%食塩水煮沸試験による耐久性
試験の結果膜自体に著しい浸蝕が認められ、またマイク
ロピ20 ツカース硬度計による表面硬さ試験及び砂消
ゴム使用による実用的耐久性試験においても実用上向重
大な不利を有している。本発明者らは、上記現状に鑑み
、可視領域の波長殊に約4000〜6000Aの波長の
光線の残25留反射率を約1%以下に抑制でき、しかも
優れた機械的強度及び化学的耐久性を具備し、実用上極
めて有用な新しい三層反射防止膜を得ることを目的とし
て種々研究を重ねてきた。
その結果最上層を構成する膜用物質として、従来この種
反射防止30膜への利用は勿論のこと、その可能性すら
全く知られていないSiO2−x(xは0〜0.7を示
す)を使用し且つ第三層に特定の屈折率を有する、M9
Al2O4スピネノレ系化合物を選択使用する時には、
上記目的に合致する三層反射防止膜が提供35できるこ
とを見い出した。本発明はこの新しい知見に基づいて完
成されたものである。
反射防止30膜への利用は勿論のこと、その可能性すら
全く知られていないSiO2−x(xは0〜0.7を示
す)を使用し且つ第三層に特定の屈折率を有する、M9
Al2O4スピネノレ系化合物を選択使用する時には、
上記目的に合致する三層反射防止膜が提供35できるこ
とを見い出した。本発明はこの新しい知見に基づいて完
成されたものである。
即ち本発明は、光学的膜厚構造がT2o、丁λo・4・
λoである三層反射防止膜において、最上層をSiO2
−x(xはO〜0.7を示す)とし且つ下地ガラスに接
する第三層を屈折率が1.75〜1.88の範囲にある
M9Al2O4スピネル系化合物としたことを特徴とす
る反射防止膜に係る。
λoである三層反射防止膜において、最上層をSiO2
−x(xはO〜0.7を示す)とし且つ下地ガラスに接
する第三層を屈折率が1.75〜1.88の範囲にある
M9Al2O4スピネル系化合物としたことを特徴とす
る反射防止膜に係る。
本発明の反射防止膜は、従来最も優れた反射防止効果を
発現できるもののひとつとして知られているM9F2−
ZrO2−CeF3と同等もしくはこれをも凌ぐ優れた
反射防止効果を奏し、しかも公知の三層反射防止膜には
見られない卓越した機械強度及び化学的耐久性を具備す
る。
発現できるもののひとつとして知られているM9F2−
ZrO2−CeF3と同等もしくはこれをも凌ぐ優れた
反射防止効果を奏し、しかも公知の三層反射防止膜には
見られない卓越した機械強度及び化学的耐久性を具備す
る。
殊に本発明反射防止膜のマイクロビツカース硬度は13
00Hνを上回るものであり、後述する砂消ゴム使用に
よる表面硬度試験に示す通り、公知のM9F2−ZrO
2−Al2O3膜がわずか10個擦つたのみで表面に擦
傷が認められるのに対し20回後にも実質的に擦傷は認
められない。また本発明反射防止膜は、5%食塩水煮沸
試験によつても何ら膜の浸蝕は認められず、優れた化学
的耐久性を有する。従つてこれは、直接外記に曝されま
た手指等により擦られることの多い眼鏡レンズを初めと
して、腕時計用カバーグラス、カメラ用レンズ、望遠鏡
、窓ガラス、自動車用ガラス、テレビのブラウン管、各
種計測器用カバーグラス等の光学ガラスの反射防止に極
めて有効に利用できるものである。本発明においては最
上層としてSiO2(xは0〜0.7を示す)を用いる
。
00Hνを上回るものであり、後述する砂消ゴム使用に
よる表面硬度試験に示す通り、公知のM9F2−ZrO
2−Al2O3膜がわずか10個擦つたのみで表面に擦
傷が認められるのに対し20回後にも実質的に擦傷は認
められない。また本発明反射防止膜は、5%食塩水煮沸
試験によつても何ら膜の浸蝕は認められず、優れた化学
的耐久性を有する。従つてこれは、直接外記に曝されま
た手指等により擦られることの多い眼鏡レンズを初めと
して、腕時計用カバーグラス、カメラ用レンズ、望遠鏡
、窓ガラス、自動車用ガラス、テレビのブラウン管、各
種計測器用カバーグラス等の光学ガラスの反射防止に極
めて有効に利用できるものである。本発明においては最
上層としてSiO2(xは0〜0.7を示す)を用いる
。
この層は通常のSO2を常法に従い電子ビームや抵抗加
熱等により真空蒸着することにより容易に形成される。
xの値は上記蒸着の際の真空度に応じて変化し、またこ
のXの値に応じて形成膜の屈折率自体も変化する。上記
真空度は通常の蒸着に際し利用される範囲例えば10−
3〜10−6トール程度とすればよく、この範囲で上記
Xの値を0〜0.7の範囲の適宜の値とすることができ
る。xの値がOの場合即ちSiO2ではその屈折率は1
.46となりまたxの値が0.7の場合即ちSiOl.
3ではその屈折率は約1.52となる。上記Xの値が0
.7を越える場合は、最上層の屈折率が大きくなりすぎ
、所期の反射防止能を有する膜の形成が困難となる。本
発明において第二層とする物質は公知の各種のもの例え
ばCeO2,zrO2、安定化ジルコニア等をいずれも
使用できる。
熱等により真空蒸着することにより容易に形成される。
xの値は上記蒸着の際の真空度に応じて変化し、またこ
のXの値に応じて形成膜の屈折率自体も変化する。上記
真空度は通常の蒸着に際し利用される範囲例えば10−
3〜10−6トール程度とすればよく、この範囲で上記
Xの値を0〜0.7の範囲の適宜の値とすることができ
る。xの値がOの場合即ちSiO2ではその屈折率は1
.46となりまたxの値が0.7の場合即ちSiOl.
3ではその屈折率は約1.52となる。上記Xの値が0
.7を越える場合は、最上層の屈折率が大きくなりすぎ
、所期の反射防止能を有する膜の形成が困難となる。本
発明において第二層とする物質は公知の各種のもの例え
ばCeO2,zrO2、安定化ジルコニア等をいずれも
使用できる。
該第二層は通常好ましくは屈折率が2.0〜2.2程度
とするのがよい。また安定化ジルコニアは、例えばZr
O2に適当量のCaO,M9O,Y2O,等の安定剤を
添加し置換型固醇体を形成させたものであり、これは約
1000〜1100℃で生ずる単斜晶系から正方晶系へ
の転移に伴う急激な体積変化を防止できる所から膜用物
質として有利に使用できる。
とするのがよい。また安定化ジルコニアは、例えばZr
O2に適当量のCaO,M9O,Y2O,等の安定剤を
添加し置換型固醇体を形成させたものであり、これは約
1000〜1100℃で生ずる単斜晶系から正方晶系へ
の転移に伴う急激な体積変化を防止できる所から膜用物
質として有利に使用できる。
安定化剤の添加量は任意であるが、通常CaOを8〜2
5モル%、Mf!0を14〜23モル%及びΣρ3を約
10モル%添加するのがよく、これにより屈折率約2,
0の安定化ジルコニ》を収得できる。上記第二層の形成
方法も亦常法に従えばよく例えば10−3〜10−6ト
ール程度の真空下に、電子ビーム加熱や抵抗加熱等によ
り蒸着する方法によればよい。また本発明において下地
ガラスと接する第三層としては、屈折率が1.75〜1
.88の範囲にあるM9Al2O3スピネル系化合物を
用いることが重要である。
5モル%、Mf!0を14〜23モル%及びΣρ3を約
10モル%添加するのがよく、これにより屈折率約2,
0の安定化ジルコニ》を収得できる。上記第二層の形成
方法も亦常法に従えばよく例えば10−3〜10−6ト
ール程度の真空下に、電子ビーム加熱や抵抗加熱等によ
り蒸着する方法によればよい。また本発明において下地
ガラスと接する第三層としては、屈折率が1.75〜1
.88の範囲にあるM9Al2O3スピネル系化合物を
用いることが重要である。
殊にこの第三層の屈折率は、最上層とするSiO2Xと
関連して、得られる反射防止膜の反射防止特性に重大な
影響を与え、これが上記範囲を外れる場合は、可視領域
全般に亘る広範囲波長の光を均一且つ良好に反射防止す
ることが困難となる。また上記第三層を形成させる材料
は、その物理化学的安定性は勿論のこと、下地ガラスと
の付着性を考慮して選択されたものであり、これにはM
9A!204スピネル(屈折率1.75)、該スピネル
とM9Oとの固溶体及び之等スピネル及び固溶体形成時
の焼結温度を低下させるためにTiO2znO,snO
2,B2O3,caO等の添加剤を添加した材料が包含
される。M9Al2O4−M9O固洛体は、M9Oの添
加量(固溶量)を増加させるに従いその屈折率が大きく
なり、MflA!2041モルに対し通常M9Oを約8
モルまで添加した固溶体が本発明の第三層として好適に
使用できる。またTiO2,SnO2等の添加剤の使用
はスピネル又は固溶体の焼結温度を低下させ、蒸着材料
として好適な高焼結度を有し緻密な体積膨張の少ない材
料を提供できる利点があると共に、之等の添加により材
料の屈折率を調整することができる。之等添加剤は通常
スピネル又は固溶体1モルに対し0.1モル以下の量で
添加でき、この範囲で屈折率1.75〜1.88の範囲
の所望の蒸着材料を提供できる。尚、第三層とする材料
としてA′203亀UAl2O4一Al2O3固溶体等
を使用する場合には、反射防止効果が大巾に低下するの
で、本発明においては、前記以外の材料は使用し得ない
。上記第三層とする材料の製造法及び膜形成は、いずれ
も通常の方法に従い行ない得る。
関連して、得られる反射防止膜の反射防止特性に重大な
影響を与え、これが上記範囲を外れる場合は、可視領域
全般に亘る広範囲波長の光を均一且つ良好に反射防止す
ることが困難となる。また上記第三層を形成させる材料
は、その物理化学的安定性は勿論のこと、下地ガラスと
の付着性を考慮して選択されたものであり、これにはM
9A!204スピネル(屈折率1.75)、該スピネル
とM9Oとの固溶体及び之等スピネル及び固溶体形成時
の焼結温度を低下させるためにTiO2znO,snO
2,B2O3,caO等の添加剤を添加した材料が包含
される。M9Al2O4−M9O固洛体は、M9Oの添
加量(固溶量)を増加させるに従いその屈折率が大きく
なり、MflA!2041モルに対し通常M9Oを約8
モルまで添加した固溶体が本発明の第三層として好適に
使用できる。またTiO2,SnO2等の添加剤の使用
はスピネル又は固溶体の焼結温度を低下させ、蒸着材料
として好適な高焼結度を有し緻密な体積膨張の少ない材
料を提供できる利点があると共に、之等の添加により材
料の屈折率を調整することができる。之等添加剤は通常
スピネル又は固溶体1モルに対し0.1モル以下の量で
添加でき、この範囲で屈折率1.75〜1.88の範囲
の所望の蒸着材料を提供できる。尚、第三層とする材料
としてA′203亀UAl2O4一Al2O3固溶体等
を使用する場合には、反射防止効果が大巾に低下するの
で、本発明においては、前記以外の材料は使用し得ない
。上記第三層とする材料の製造法及び膜形成は、いずれ
も通常の方法に従い行ない得る。
例えばAl源とする水酸化アルミニウム及びMI源とす
る塩基性炭酸マグネシウムの所定量又は更に上記各添加
剤の所望量を秤量後湿式混合し約1000℃で2〜3時
間仮焼後、得られる粉末を錠剤成型機で約1トン/粛の
成型圧下にプレス成型し、約1300〜1500℃の温
度で10時間程度焼成し最後に1700℃前後で5−6
時間本焼成することにより材料を製造できる。また第三
層の形成は、常法に従い上記の如くして得られる材料を
、下地ガラスの耐熱温度以下通常350℃以下の温度下
に10− 3 〜10− 6トール程度の真空下に電子
加熱ビームを利用して真空蒸着させることにより容易に
行ない得る。本発明の反射防止膜は各種の光学系ガラス
例えば眼鏡ガラス等に容易に安定してしかも再現性良く
蒸着できるものである。
る塩基性炭酸マグネシウムの所定量又は更に上記各添加
剤の所望量を秤量後湿式混合し約1000℃で2〜3時
間仮焼後、得られる粉末を錠剤成型機で約1トン/粛の
成型圧下にプレス成型し、約1300〜1500℃の温
度で10時間程度焼成し最後に1700℃前後で5−6
時間本焼成することにより材料を製造できる。また第三
層の形成は、常法に従い上記の如くして得られる材料を
、下地ガラスの耐熱温度以下通常350℃以下の温度下
に10− 3 〜10− 6トール程度の真空下に電子
加熱ビームを利用して真空蒸着させることにより容易に
行ない得る。本発明の反射防止膜は各種の光学系ガラス
例えば眼鏡ガラス等に容易に安定してしかも再現性良く
蒸着できるものである。
下地ガラスの材質は特に制限はないが、通常屈折率が1
.5〜 1.7程度の各種の光学ガラスとするのが好ま
しい。また本発明反射防止膜を構成する各層の膜厚は、
例えば光電式膜厚計を利用して容易にiλo−iλ0−
・Tλ0に調節でき、各膜間及び下地ガラスとの密着性
は極めて良好であり、剥離のおそれはない。以下本発明
を更に詳しく説明するため実施例を挙げる。
.5〜 1.7程度の各種の光学ガラスとするのが好ま
しい。また本発明反射防止膜を構成する各層の膜厚は、
例えば光電式膜厚計を利用して容易にiλo−iλ0−
・Tλ0に調節でき、各膜間及び下地ガラスとの密着性
は極めて良好であり、剥離のおそれはない。以下本発明
を更に詳しく説明するため実施例を挙げる。
実施例 1
下地ガラスとして屈折率1.523のガラスレンズを用
いる。
いる。
第三層として水酸化アルミニウムと塩基性炭酸マグネシ
ウム(M924%含有)とをMg:Al=1:2(原子
比)となるように秤量後湿式混合し1000℃で2時間
仮焼後錠剤成型機で1トン/CT7L圧下にプレス成型
し、1400℃で10時間焼成次いで1700℃で5時
間焼成して得たM9Al2O4ペレツト(屈折率1.7
5)を用いる。まず下地ガラスを蒸着槽に装着し、槽内
を排気する。
ウム(M924%含有)とをMg:Al=1:2(原子
比)となるように秤量後湿式混合し1000℃で2時間
仮焼後錠剤成型機で1トン/CT7L圧下にプレス成型
し、1400℃で10時間焼成次いで1700℃で5時
間焼成して得たM9Al2O4ペレツト(屈折率1.7
5)を用いる。まず下地ガラスを蒸着槽に装着し、槽内
を排気する。
排気中下地ガラスは、マイクロヒータ及びハロゲンラン
プの輻射加熱により加熱する。槽内真空度が5×10−
5トールとなり、下地ガラス温度が300℃になつた段
階で、上記で調整したMIAl2O4の蒸着を開始し、
光電式膜厚計により膜厚が1λ0になつた時点で蒸着を
終了する。次いで同様にして第二層とするCeO2(屈
折率:2.08)を1λo蒸着し最後にSiO,−xを
リークバルブを開き真空度5XI0−4トールとしてT
λo蒸着する。蒸着された最上層はSiOl.4,5で
あつた。各層の蒸着はいずれも電子ビーム加熱方式に従
つた。かくして本発明の反射防止膜を収得する。比較例
1第一層がMflF2、第二層がZrO2及び第三層
がAl2O3であるIλo−Iλo−+λ0三層反射防
止膜を、上記実施例1と同様にして作成する。
プの輻射加熱により加熱する。槽内真空度が5×10−
5トールとなり、下地ガラス温度が300℃になつた段
階で、上記で調整したMIAl2O4の蒸着を開始し、
光電式膜厚計により膜厚が1λ0になつた時点で蒸着を
終了する。次いで同様にして第二層とするCeO2(屈
折率:2.08)を1λo蒸着し最後にSiO,−xを
リークバルブを開き真空度5XI0−4トールとしてT
λo蒸着する。蒸着された最上層はSiOl.4,5で
あつた。各層の蒸着はいずれも電子ビーム加熱方式に従
つた。かくして本発明の反射防止膜を収得する。比較例
1第一層がMflF2、第二層がZrO2及び第三層
がAl2O3であるIλo−Iλo−+λ0三層反射防
止膜を、上記実施例1と同様にして作成する。
尚MIF2の蒸着は抵抗加熱により2×10−5 トー
ルの真空下に行ない、ZrO2及びAl2O3は電子ビ
ーム加熱により2×10−5トールの真空下に行なつた
。比較例 2 第三層とするAl2O3に代えCeF3を2×10トー
ルの真空下に抵抗加熱により蒸着する以外は比較例1.
と同様にして、MflF2− ZrO2−CeF3三層
反射防止膜を作成する。
ルの真空下に行ない、ZrO2及びAl2O3は電子ビ
ーム加熱により2×10−5トールの真空下に行なつた
。比較例 2 第三層とするAl2O3に代えCeF3を2×10トー
ルの真空下に抵抗加熱により蒸着する以外は比較例1.
と同様にして、MflF2− ZrO2−CeF3三層
反射防止膜を作成する。
上記実施例及び比較例で得た各反射防止膜につき次の試
験を行なつた。
験を行なつた。
I 分光特性試験
各反射防止膜に3500−7000Λの波長を有する光
線を照射し、その分光反射率=を測定した。
線を照射し、その分光反射率=を測定した。
結果を第1図に示す。曲線A,B及びCは、夫々実施例
1、比較例1及び比較例2で得られた反射防止膜につい
ての結果である。第1図より本発明の反射防止膜は、公
知の反射防止膜と同等又はこれをも凌ぐ優れた反射防止
作用を発揮することが判る。
1、比較例1及び比較例2で得られた反射防止膜につい
ての結果である。第1図より本発明の反射防止膜は、公
知の反射防止膜と同等又はこれをも凌ぐ優れた反射防止
作用を発揮することが判る。
表面硬度試験
明石製作所製マイクロビツカース硬度計を用い、各反射
防止膜の表面硬度を測定する。
防止膜の表面硬度を測定する。
試験は荷重1009、15秒間ビツカース硬度圧下に5
回行なつた。得られた5回の平均硬度(Hν)を下記第
1表に示す。上記第1表より本発明反射防止膜は、公知
のそれに比し極めて優れた表面硬度を有することが明ら
かである。
回行なつた。得られた5回の平均硬度(Hν)を下記第
1表に示す。上記第1表より本発明反射防止膜は、公知
のそれに比し極めて優れた表面硬度を有することが明ら
かである。
耐久性試験
各反射防止膜の耐久性を、タイプ用砂消ゴム((526
61STXEIyrLER−RASOr,GERIVA
NY)を用い、各膜の巾5〜6詣、長さ10〜20m7
!Lを繰り返し擦り所定回数繰り返し擦つた後の表面擦
傷の程度を肉眼で判断し、下記基準により評価する。
61STXEIyrLER−RASOr,GERIVA
NY)を用い、各膜の巾5〜6詣、長さ10〜20m7
!Lを繰り返し擦り所定回数繰り返し擦つた後の表面擦
傷の程度を肉眼で判断し、下記基準により評価する。
上記第2表より本発明反射防止膜は、その耐久性におい
て、公知のそれに比し極めて優れていることが明らかで
ある。
て、公知のそれに比し極めて優れていることが明らかで
ある。
実施例 2〜5
第三層として水酸化アルミニウム及び塩基性炭酸マグネ
シウムをAl2O,:MgO(モル比が所定の比率とな
るよう夫々秤量後実施例1と同様にして作成した各種の
M9Al2O4−M9O固溶体又はこれに更にTiO2
の10モル%を添加して作成した固溶体を用い、第二層
としてCeO2,zrO2又は安定化ジルコニアを用い
、また最上層とするSSlO,の蒸着を1X10−3〜
1×10−6トールの条件下に行なつて(下記所定のS
iO2−Xを有する蒸着膜を形成させる)、実施例1と
同様にして下記実施例2〜5の各反射防止膜を得る。
シウムをAl2O,:MgO(モル比が所定の比率とな
るよう夫々秤量後実施例1と同様にして作成した各種の
M9Al2O4−M9O固溶体又はこれに更にTiO2
の10モル%を添加して作成した固溶体を用い、第二層
としてCeO2,zrO2又は安定化ジルコニアを用い
、また最上層とするSSlO,の蒸着を1X10−3〜
1×10−6トールの条件下に行なつて(下記所定のS
iO2−Xを有する蒸着膜を形成させる)、実施例1と
同様にして下記実施例2〜5の各反射防止膜を得る。
実施例 2最上層 SiOl.6(屈折率1.5)
蒸着条件:4X10−5トール真空下
第二層 ZrO2(屈折率2.05)
第三層 Mf!A22O4−MflO(屈折率1.8)
Aノ,03:M9Ol:9(モル比)実施例 3 最上層 SiOl.,(屈折率1.5) 蒸着条件:4X10″′5トール真空下 第二層 安定化ジルコニア(屈折率2.03)第三層
MlAl2O4→UO(屈折率1.79)Al2O3:
M9O=2:8(モル比)尚安定化ジルコニアはZrO
2に、炭酸カルシウムを該ZrO2に対してCaOとし
て8モル%添加し、よく混合後1000〜1300℃で
5〜10時間仮焼し、錠剤成型機で1トン/CTlで成
型したペレツトを1400℃で5〜10時間焼成して作
成した。
Aノ,03:M9Ol:9(モル比)実施例 3 最上層 SiOl.,(屈折率1.5) 蒸着条件:4X10″′5トール真空下 第二層 安定化ジルコニア(屈折率2.03)第三層
MlAl2O4→UO(屈折率1.79)Al2O3:
M9O=2:8(モル比)尚安定化ジルコニアはZrO
2に、炭酸カルシウムを該ZrO2に対してCaOとし
て8モル%添加し、よく混合後1000〜1300℃で
5〜10時間仮焼し、錠剤成型機で1トン/CTlで成
型したペレツトを1400℃で5〜10時間焼成して作
成した。
実施例 4
最上層 SlOl.8(屈折率1.48)蒸着条件:2
〜3×10−4トール真空下第二層 ZrO2(屈折率
2.05) 第三層 M9Al2O4−M9O−TiO2(屈折率1
.88)Al2O3:M9O:TiO2=1:1:0.
1モル比)実施例 5 最上層 SiOl.8帽折率1.48) 2〜3X10−4トール真空下 第二層 CeO2(屈折率2.08) 第三層 MlAl2O4−Mf!O(屈折率1.78)
Al2O3:M9O=3:7(モル比)上記各実施例2
〜5で得た反射防止膜に種々の波長の光線を照射し、そ
の分光反射率(イ)を測定した結果を第2図に示す。
〜3×10−4トール真空下第二層 ZrO2(屈折率
2.05) 第三層 M9Al2O4−M9O−TiO2(屈折率1
.88)Al2O3:M9O:TiO2=1:1:0.
1モル比)実施例 5 最上層 SiOl.8帽折率1.48) 2〜3X10−4トール真空下 第二層 CeO2(屈折率2.08) 第三層 MlAl2O4−Mf!O(屈折率1.78)
Al2O3:M9O=3:7(モル比)上記各実施例2
〜5で得た反射防止膜に種々の波長の光線を照射し、そ
の分光反射率(イ)を測定した結果を第2図に示す。
曲線D,E,F及びGは実施例2〜5の結果を夫々示す
。第2図から明らか.な如く、得られた反射防止膜は優
れた高能率反射防止膜であつた。また表面硬度、耐久性
及び食塩水煮沸試験の結果、いずれも略々実施例1の反
射防止膜と同等の効果を発揮し、公知の反射防止膜に比
し、極めて優れた機械的強度及び耐久性を有するもので
あつた。比較例 3 実施例1と同様にして得たMgAl2O4ペレット1モ
ルに水酸化アルミニウム0.2モルを加え、湿式混合し
、1000℃で2時間仮焼後、錠剤成型機で1トン/C
TIIの加圧下にプレス成型し、1400℃で10時間
焼成し、次いで1700℃で5時間焼成することにより
、M9Al2O4−A22O3固浩体のペレツトを得る
。
。第2図から明らか.な如く、得られた反射防止膜は優
れた高能率反射防止膜であつた。また表面硬度、耐久性
及び食塩水煮沸試験の結果、いずれも略々実施例1の反
射防止膜と同等の効果を発揮し、公知の反射防止膜に比
し、極めて優れた機械的強度及び耐久性を有するもので
あつた。比較例 3 実施例1と同様にして得たMgAl2O4ペレット1モ
ルに水酸化アルミニウム0.2モルを加え、湿式混合し
、1000℃で2時間仮焼後、錠剤成型機で1トン/C
TIIの加圧下にプレス成型し、1400℃で10時間
焼成し、次いで1700℃で5時間焼成することにより
、M9Al2O4−A22O3固浩体のペレツトを得る
。
該固洛体は、MgAl2lモルに対しAl2O3O.l
モルの割合で構成されている。かくして得られたM9A
l2O4−Al2O3固溶体ぺレツト(屈折率1.74
)を第三層の材料とし、ZrO2を第二層の材料とし、
SiO2を最上層の材料として、実施例1と同様にして
屈折率1.523のガラスレンズに順次蒸着を行なう。
得られた反射防止膜に3500〜7000λの波長を有
する光線を照射し、その分光反射率(4)を測定した。
モルの割合で構成されている。かくして得られたM9A
l2O4−Al2O3固溶体ぺレツト(屈折率1.74
)を第三層の材料とし、ZrO2を第二層の材料とし、
SiO2を最上層の材料として、実施例1と同様にして
屈折率1.523のガラスレンズに順次蒸着を行なう。
得られた反射防止膜に3500〜7000λの波長を有
する光線を照射し、その分光反射率(4)を測定した。
結果は、第3図に曲線Hとして示す通りである。尚、第
3図には、比較の為、実施例1の結果を曲線Aとして併
せて示す。第3図に示す結果から明らかな如く、第三層
としてMf!Al2O4に代えてM9A′204−Aノ
,q固溶体{を使用する場合には、反射防止効果が大巾
に低下する。
3図には、比較の為、実施例1の結果を曲線Aとして併
せて示す。第3図に示す結果から明らかな如く、第三層
としてMf!Al2O4に代えてM9A′204−Aノ
,q固溶体{を使用する場合には、反射防止効果が大巾
に低下する。
第1図、第2図及び第3図は、本発明実施例品及び比較
品の反射特性を示すグラフである。
品の反射特性を示すグラフである。
Claims (1)
- 1 光学的膜厚構造が(1/4)λ_0・(1/2)λ
_0・(1/4)λ_0である三層反射防止膜において
、(i)最上層をSiO_2_−_x(xは0〜0.7
を示す)とし、且つ(ii)下地ガラスに接する第三層
を(a)MgAl_2O_4スピネル、(b)該スピネ
ルにMgAl_2O_41モルに対しMgO_8モル以
下を固溶させた固溶体、又は(c)該スピネルにMgA
l_2O_41モルに対しMgO_8モル以下とTiO
_2、ZnO、SnO_2、B_2O_3及びCaOの
少なくとも1種0.1モル以下とを固溶させた固溶体で
あつて、屈折率が1.75〜1.88の範囲にあるMg
Al_2O_4スピネル系化合物としたことを特徴とす
る反射防止膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP54139680A JPS593721B2 (ja) | 1979-10-29 | 1979-10-29 | 反射防止膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP54139680A JPS593721B2 (ja) | 1979-10-29 | 1979-10-29 | 反射防止膜 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5664302A JPS5664302A (en) | 1981-06-01 |
JPS593721B2 true JPS593721B2 (ja) | 1984-01-25 |
Family
ID=15250916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP54139680A Expired JPS593721B2 (ja) | 1979-10-29 | 1979-10-29 | 反射防止膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS593721B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0686313B2 (ja) * | 1988-03-01 | 1994-11-02 | 日本板硝子株式会社 | 電子線着色防止ガラス |
CN105084778B (zh) * | 2014-05-05 | 2018-02-16 | 福建新福兴玻璃有限公司 | 一种绿色低辐射镀膜玻璃及其制备方法 |
CN105082670B (zh) * | 2014-05-05 | 2017-04-05 | 福州新福兴玻璃有限公司 | 一种绿色遮阳型镀膜玻璃及其制备方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4917542A (ja) * | 1972-04-20 | 1974-02-16 | ||
JPS5150748A (en) * | 1974-10-28 | 1976-05-04 | Minolta Camera Kk | Sankashirikonmakuo kooteingushitapurasuchitsukuseikogakubuhin oyobi sonoseizohoho |
-
1979
- 1979-10-29 JP JP54139680A patent/JPS593721B2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4917542A (ja) * | 1972-04-20 | 1974-02-16 | ||
JPS5150748A (en) * | 1974-10-28 | 1976-05-04 | Minolta Camera Kk | Sankashirikonmakuo kooteingushitapurasuchitsukuseikogakubuhin oyobi sonoseizohoho |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5664302A (en) | 1981-06-01 |
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