JPH1184102A - 防曇性被覆およびこれを用いた光学部品 - Google Patents

防曇性被覆およびこれを用いた光学部品

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JPH1184102A
JPH1184102A JP10094656A JP9465698A JPH1184102A JP H1184102 A JPH1184102 A JP H1184102A JP 10094656 A JP10094656 A JP 10094656A JP 9465698 A JP9465698 A JP 9465698A JP H1184102 A JPH1184102 A JP H1184102A
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film
water
porous
absorbing
refractive index
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JP10094656A
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English (en)
Inventor
Hideo Ukuta
秀雄 宇久田
Hideyuki Hatakeyama
英之 畠山
Shoichi Shimura
正一 志村
Susumu Ito
進 伊藤
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Withdrawn legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
    • C03C2217/40Coatings comprising at least one inhomogeneous layer
    • C03C2217/425Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a porous layer

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結露の発生する条件下でも曇りを発生しない
防曇性効果を有し、耐久性に優れた防曇性被覆および該
被覆を施した光学部品を提供する。 【解決手段】 光学用基材1の表面に施された防曇性被
覆において、外層が多孔質膜からなり、内層が吸水性膜
からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板の水分による曇
りを防止する防曇性被覆および、この防曇性被覆を、レ
ンズ、プリズム、ミラー等の光学用基材に適用した光学
部品に関する。
【0002】
【従来の技術】光学用機器のレンズ・ミラーなどに代表
される諸機材が曇るのは表面湿度が露点以下に下がった
ために、空気中の水分が細かな水滴となって付着し、光
が乱反射するためである。従って、基材表面における水
滴の生成を防止することにより、曇りを防ぐことができ
ると考えられる。例えば、このような防曇方法において
は、(A)濡れの調整、(B)吸水性の付与、(C)撥
水性の付与、および(D)加熱による湿度の調整の4要
素が考慮されてきた。
【0003】現在迄、各種の方法が試みられたが、いず
れも不充分であり、目下実用化されているのは加熱によ
る湿度の調整により、コピー機のレンズ、自動車のリア
ウインドウ、高級鏡台などで防曇効果を上げているが、
電源が必要であるため適用範囲が限定され、且つ火災な
どの事故が発生し、問題が多い。
【0004】上記欠点を補うために耐水性の優れた界面
活性剤を含む有機ポリマーである防曇性コーティング組
成物からなる膜が開発されている。この防曇性コーティ
ング組成物においては、界面活性剤とポリエーテルポリ
オールによって親水性となった膜が水分を吸収して防曇
性を発揮し、この膜の吸水限界点以上の場合には、含有
されている界面活性剤により、濡れが調整されて透明性
を保つように設計されている。しかし、界面活性剤は水
に溶け易く、流出するため、防曇性は著しく低下し、さ
らに、膜の強度も著しく低下する。
【0005】さらにポリビニールアルコールやヒドロキ
シエチルメタクリレートの重合体を主成分とする有機物
を主体とする防曇性コーティング膜が考えられるが、
(例えば、特許出願公開昭55−110201等)硬度
・耐摩耗性が低く、且つ耐候性もない。
【0006】また、従来、吸水性の物質といえば、天然
高分子類としてはデンプン−アクリロニトリルグラフト
重合体加水分解物のようなデンプン系、セルロース−ア
クリロニトリルグラフト重合体のようなセルロース系、
また、合成高分子類としてはポリビニルアルコール架橋
重合体のようなポリビニルアルコール系、ポリアクリル
酸ナトリウム架橋体のようなアクリル系、ポリエチレン
グリコール・ジアクリレート架橋重合体のようなポリエ
ーテル系等が知られている。
【0007】くもり防止としてこれらの吸水性の物質を
塗布成膜して防曇膜とした場合、その効果の持続性は界
面活性剤の場合と比較し格段に向上する。しかしなが
ら、前記吸水性の物質を防曇膜として用いる場合、その
膜上に低屈折率物質層の反射防止層または保護層をコー
トした場合、そのものの防曇性は損なわれる傾向にあ
る。
【0008】また、前記吸水性物質を薄膜化し、その光
学的膜厚を反射防止対象波長の1/4の奇数倍に調整し
反射防止膜とした場合、吸水性膜の厚みが薄すぎ、十分
な防曇性を得られなくなる傾向にある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
防曇性膜の欠点を解決するものであり、その目的は、優
れた防曇効果を持つ防曇性被覆を提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、膜強度および
耐摩耗性に優れた防曇性被覆を提供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、反射防止効果
を有する防曇性被覆を提供することにある。
【0012】また、本発明は、上記の防曇性被覆を有す
る光学部品を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材の表面に
形成される防曇性被覆において、該防曇性被覆が、基材
の表面に近い方から吸水性膜および多孔質膜を有するこ
とを特徴とするものである。
【0014】本発明による防曇性被覆による防曇作用を
簡単に述べれば、以下の通りである。防曇性被覆の表面
近くの水蒸気が、環境条件により過飽和状態になってい
る場合、防曇性被覆の表面に吸着した水蒸気が再蒸発せ
ず、液滴の核となる。この核に雰囲気中の水の分子が衝
突し核が成長する。液滴がある程度の大きさになると、
多孔質膜の微細な孔(管)により膜の内部へと吸収され
る。多孔質膜によって吸収された水分は、更に内部の吸
水性膜へ到達し、吸収固定される。この防曇効果は、吸
水性膜の吸水能力の限界まで継続しうる。吸水能力の限
界とは、吸水性膜の吸水量が飽和状態に達した状態であ
る。吸水性膜の吸水能力は、膜中の親水基の密度と膜の
厚さに比例する。
【0015】吸水性膜による吸水力によって、多孔質膜
に求められる吸水性は軽減される結果、多孔質膜の形成
に用いることができる材料の選択の幅が広がり、強度お
よび耐摩性に優れた多孔質膜も容易に形成できる。
【0016】さらに、吸水性膜を基材、例えばガラスレ
ンズに形成した場合に、反射率が大きくなって、光学機
器において、フレアーやゴーストの原因となるような場
合にも、多孔質膜の光学膜厚を反射防止効果を有するよ
うに設定することにより、反射率を低下させることがで
きる。
【0017】吸水性膜としては、吸水性高分子を含む膜
が好適である。
【0018】ここで吸水性層を構成する吸水性高分子と
しては、天然高分子類としてはデンプン−アクリロニト
リルグラフト重合体加水分解物のようなデンプン系、セ
ルロース−アクリロニトリルグラフト重合体のようなセ
ルロース系、また合成高分子類としてはポリビニルアル
コール架橋体のようなアクリル系、ポリエチレングリコ
ール、ジアクリレート架橋重合体のようなポリエーテル
系が挙げられる。中でもポリアクリル酸類やポリビニル
アルコール等の高吸水性物質が好適に用いられる。
【0019】本発明に用いられるポリアクリル酸類とし
ては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリ
ルアミド、これらの塩類(ポリアクリル酸カリウム、ポ
リポリアクリル酸ナトリウムなど)などが挙げられ、好
ましくは、ポリアクリル酸、およびポリメタクリル酸が
用いられる。
【0020】ポリアクリル酸類の平均分子量は数平均分
子量3,000〜1,500,000、特には50,0
00〜750,000が好ましい。
【0021】また、吸水性高分子として、無機アルコキ
シドの加水分解物の重縮合反応を少なくともポリアクリ
ル酸類の存在下で生じさせて得られるものも好適であ
る。
【0022】防曇性の反射防止膜を形成するに用いられ
る無機アルコキシドの好適な化合物としては、次式
(I)および(II)で示される化合物が挙げられる。
【0023】 M(OR)a …(I)およびM(OR)n (X)a-n …(II) ここでMは、Si,Al,Ti,Zr,Ca,Fe,
V,Sn,Li,Be,BおよびPからなる群から選択
される原子であり、Rは、アルキル基であり、Xは、ア
ルキル基、官能基を有するアルキル基、またはハロゲン
であり、aは、Mの原子価であり、そしてnは、1から
aまでの整数である。
【0024】上記Xとしては、カルボニル基、カルボキ
シル基、アミノ基、ビニル基、またはエポキシ基を有す
るアルキル基が好適である。
【0025】特に好適な無機アルコキシドとしては、S
i(OC254 、Al(O−iso−C37
3 、Ti(O−iso−C374 、Zr(O−t−
494 、Zr(O−n−C494 、Ca(O
252 、Fe(OC253 、V(O−iso
−C374 、Sn(O−t−C494 、Li
(OC25 )、Be(OC252 、B(OC2
53 、P(OC252 およびP(OCH33
どが挙げられる。
【0026】無機アルコキシドとポリアクリル酸類で得
られる吸水性高分子を含む吸水性膜は、無機アルコキシ
ド、無機アルコキシドの加水分解物および該加水分解物
の低分子量重縮合物から選ばれる少なくとも1つ、ポリ
アクリル酸類、該加水分解物の重縮合反応を促進させる
触媒を含む反応溶液を基材表面に塗布する工程および塗
布膜を熱処理する工程により製造できる。無機アルコキ
シド、無機アルコキシドの加水分解物および該加水分解
物の低分子量重縮合物から選ばれる少なくとも一つを含
むとは、次の4つの場合を含む。
【0027】(1)反応溶液を調合するに用いるのが、
無機アルコキシドで、その加水分解反応は反応溶液の調
合後に生じさせる。
【0028】(2)反応溶液を調合するに用いるのが、
既に加水分解反応処理が行われた無機アルコキシドの加
水分解物であるもの。
【0029】(3)反応溶液を調合するに用いるのが、
無機アルコキシドの加水分解物が既に一部重縮合した低
分子量重縮合物であるもの。
【0030】(4)反応溶液を調合するに用いるのが、
無機アルコキシド、その加水分解物およびその加水分解
物の低分子量重縮合物の2種以上であるもの。
【0031】反応溶液の調合に用いるものに無機アルキ
シドが含まれる場合には、無機アルコキシドの加水分解
反応およびその加水分解反応物の重縮合反応は、ポリア
クリル酸類の存在下で生ずることになる。反応溶液中で
の重縮合反応が進行するに従って溶液粘度が上昇するの
で、反応溶液の基材への塗布は、粘度が高くなり過ぎな
いうちに行う。
【0032】吸水性膜の厚さは、0.5〜20μmが好
適である。吸水性膜としては吸水性膜自身の重さの50
wt%以上の水を吸水するものがよい。
【0033】多孔質膜としては、真空プロセスで形成さ
れた無機多孔質膜が好適である。真空プロセスとして
は、真空蒸着法、EB法およびスパッタリング法などが
ある。
【0034】また多孔質膜の膜質充填率は20〜80%
の範囲にあることが好ましい。膜質充填率が20%以上
にすることで、多孔質膜の強度を高くすることができ、
膜質充填率が80%以下とすることで、多孔質膜中に水
分が進入し易くして十分な防曇効果を得ることができ
る。多孔質膜の膜質充填率を調整するためには、上記真
空プロセスにおける、真空度、成膜温度を調整すること
によって行うことができる。例えば、真空EB法におい
て、プロセス中の真空度を低くし、成膜温度を低くすれ
ば、膜質充填率は低下していく傾向にある。膜質充填率
は屈折率から求めることができる。図1〜図5、それぞ
れ膜質充填率と屈折率(測定波長=680nm)との関
係を示しているグラフである。膜質充填率が高い程、膜
の組成が緻密であり屈折率は高くなる。
【0035】無機物からなる多孔質膜の成分としてはM
gF2 ,Ta25 ,SiO,TiO,CeO2 ,Si
2 ,TiO2 ,ZrO2 等の無機物を用いることがで
きる。
【0036】また、多孔質膜は2つ以上の膜で構成され
ていてもよい。そのとき、吸水性膜に近い多孔質膜より
も吸水性膜から遠い多孔質膜の方がより親水性であるよ
うにすることで、水分が多孔質膜に進入し易くなる。
【0037】また、多孔質膜の上に第2の吸水性膜を設
けてもよい。
【0038】多孔質膜に反射防止効果を生じさせる条件
としては、次の点が挙げられる。
【0039】多孔質膜が1つの膜からなる場合には、そ
の屈折率が1.4以下であることが好ましい。
【0040】また、多孔質膜が2つの膜を有する場合に
は、吸水性膜に近い多孔性膜の屈折率が吸水性膜から遠
い多孔性膜の屈折率より大きい方が好ましい。
【0041】また、多孔性膜が1つの膜である場合、そ
の光学的膜厚(n11 )が、 0.8×kλ/4≦n11 ≦1.2×kλ/4 (kは正の奇数、λは400〜900nmの範囲から選
ばれる設計波長、n1 は多孔質膜の屈折率、d1 は多孔
質膜の膜厚)の範囲内であることが好適である。
【0042】また、多孔性膜が2以上の膜を有する場
合、吸水性膜から最も離れている、即ち、最外の多孔性
膜の光学的膜厚(n22 )が、 0.8×kλ/4≦n22 ≦1.2×kλ/4 (kは正の奇数、λは400〜900nmの範囲から選
ばれる設計波長、n2 は最外の多孔質膜の屈折率、d2
は最外の多孔質膜の膜厚)の範囲内であることが好適で
ある。
【0043】また、多孔性膜が2以上の膜を有する場
合、吸水性膜から最も離れている、即ち最外の多孔性膜
が光学的に無視できる厚さ例えば、10nm以下である
場合に、最外の多孔性膜の内側の多孔性膜の光学的膜厚
(n33 )が、 0.8×kλ/4≦n33 ≦1.2×kλ/4 (kは正の奇数、λは400〜900nmの範囲から選
ばれる設計波長、n3 は内側の多孔質膜の屈折率、d3
は内側の多孔質膜の膜厚)の範囲内であることが好適で
ある。
【0044】また、防曇性被覆が、基材の表面に近い方
から、第1の吸水性膜、多孔性膜および第2の吸水性膜
を有する場合、多孔性膜の屈折率が第1の吸水性膜の屈
折率と同じか、より大きく、第1の吸水性膜の厚さが1
〜20μmであることが好適であり、さらに、第2の吸
水性膜の屈折率が多孔性膜の屈折率よりも小さく、その
光学膜厚(n44 )が、 0.8×kλ/4≦n44 ≦1.2×kλ/4 (kは正の奇数、λは400〜900nmの範囲から選
ばれる設計波長、n4 は第2の吸水性膜の屈折率、d4
は第2の吸水性膜の膜厚)の範囲内にあることが好適で
ある。
【0045】
【発明の実施の形態】本発明の防曇性被覆の代表的な態
様は、図6に示すように光学基材1の表面に、吸水性膜
2である内層と、多孔質低屈折率膜である多孔質膜3で
ある外層を施した二層で構成されている。
【0046】膜の厚さは光学的な表面精度からの要求
と、防曇効果の大きさからの要求のバランスにより設定
されることになる。光学基材に、屈折率が約1.50の
吸水性膜(内層)を厚さ2.0μm以上被覆した状態で
は、表面の反射率は約4%以上にもなり、この反射光は
通常のレンズなどの光学系では、フレアーやゴーストの
原因となり、光学特性の低下をもたらす。
【0047】そこで、この吸水性膜の上に、吸水性膜の
屈折率より低い屈折率の膜(外層)を被覆することによ
りその表面反射の低減が可能である。外層の光学的膜厚
は、反射防止対象波長の4分の一の奇数倍であればなお
望ましい反射防止効果を発現する。そうすることによっ
て、内層を吸水性膜にし、外層を多孔質低屈折率膜にす
ることにより防曇効果と反射防止効果の両方を同時に実
現出来ることが可能となった。
【0048】図7は本発明による三層構成の防曇性被覆
の断面図である。
【0049】この防曇性被覆は、図7に示すように光学
基材1表面に、吸水性膜2からなる内層と、多孔質高屈
折率膜である多孔質膜4からなる中間層と、多孔質低屈
折率膜である多孔質膜3からなる三層で構成されてい
る。
【0050】多孔質高屈折率膜を光学的膜厚で反射防止
対象波長の百分の一から二十五分の一の厚さで形成し、
中間層とする。次にこの中間層の上に、多孔質低屈折率
膜を光学的膜厚(幾何学的膜厚×屈折率)で、反射防止
対象波長の四分の一の奇数倍の厚さに形成する。この様
に光学用基材表面に、内層、中間層、外層を形成するこ
とによって防曇性と反射防止効果に秀れた防曇性被覆と
なる。
【0051】図8は本発明による光学物品の層構成を示
す断面図である。
【0052】この光学部品光学基板10上に吸水性膜2
0と、多孔質膜30と親水性の多孔質膜40とを順次設
けてなるものである。
【0053】光学基板10としては特に制約はないがポ
リスチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン誘導体、
ポリカーボネート誘導体、ポリメチルメタクリレート誘
導体等の透明高分子樹脂、ガラス基材が挙げられる。
【0054】吸水性膜の形成方法については特に制約は
ないが、高吸水性物質を含む溶液を、ディップコート
法、スプレーコート法、スピンコート法等の塗装法を用
いて塗装し形成することが一般的である。
【0055】更に親水性の多孔質膜40に用いられる親
水性の無機物としてはその親水効果により表面に付着し
た水分が容易に多孔質膜中に進入しやすくなり、吸水性
層に吸収されるため、防曇効果を得ることができるとい
う目的を達成できる程度の親水性を有していれば、特に
制約はないが、水に対する接触角(25℃)は80°以
下が好ましく、このような吸水性層としてはSiO2
TiO2 とZrO2 等の金属酸化物を用いる。
【0056】なお、MgF2 の水に対する接触角は10
0°以上である。
【0057】図9は本発明による他の光学部品の層構成
を示す断面図である。
【0058】この光学部品は光学基板10上に第1の吸
水性膜20と多孔質膜30と第2の吸水性膜21を順次
設けてなるものである。
【0059】また多孔質膜は、透明な多孔質膜であり、
真空蒸着法で形成される。また前記多孔質膜の屈折率
(n5 )と、第1の吸水性膜の屈折率(n6 )の関係
は、 n6 ≦n また、前記多孔質の屈折率(n )と、第2の吸水性
膜の屈折率(n4 )の関係は、 n4 <n5 であることが望ましい。このことにより、後に述べるよ
うに、第2の吸水性膜を反射防止膜とすることが可能に
なる。
【0060】(n44 ) また第2の吸水性膜の光学膜厚は、 0.8×kλ/4≦n44 ≦1.2×kλ/4 (kは正の奇数、λは400〜900nmの範囲から選
ばれる設計波長、n4 は第2の吸水性膜の屈折率、d4
は第2の吸水性膜の厚み)の範囲内であることが好まし
い。上記多孔質膜の屈折率と第2の吸水性膜の屈折率の
違いと、第2の吸水性膜の光学膜厚を上記のように調整
することにより、第2の吸水性膜を反射防止膜とするこ
とができる。
【0061】
【実施例】
(実施例1−1)A液(数平均分子量30万のポリアク
リル酸の25%水溶液2重量部にメタノール80重量部
を加えた液)986.4gにB液(アルミニウムイソプ
ロポキシド0.5g、35%塩酸0.4g、水0.9g
をエタノール4gに溶かした液に、更にテトラエトキシ
シランの4量体(商品名:エチルシリケート40、コル
コート社製)3g、シランカップリング剤(商品名:S
H6040、東レダウコーニング社製)4.6g、2規
定の塩酸0.1gと、N,N−ジメチルベンジルアミン
0.1gを加えた液)13.6gを加え、常温で2分間
攪拌して調合した塗工液Cを作製した。この塗工液Cに
厚さ1.2mmの硼珪酸ガラスを浸漬し、毎分120m
mの速度で引き上げ塗工し、風乾30分後150℃で1
0分間加熱乾燥した。得られた吸水性膜は透明で屈折率
は1.48、膜厚は約10μmであった。更にこの塗工
されたガラス板を真空蒸着装置内に配置し、ガラス板の
温度が30℃を超えない様に保持しながら、真空槽の圧
力10-4mmHg以下を維持しつつ、フッ化マグネシウ
ムをガラス板両面に蒸着した。このときのフッ化マグネ
シウムの光学的膜厚は、干渉式光学膜厚監視装置を用い
て約125nmに制御した。堆積したフッ化マグネシウ
ムの膜は屈折率1.30(測定波長:680nm、以下
同じ)で充填率約80%の多孔質膜であった。
【0062】こうして作製された二膜付ガラスを、日立
製作所製自記分光々度計U−4000で可視波長範囲で
の透過率を測定したところ、二層膜を施す前と比較して
最大5%増加した。更にこのガラスを5℃に設定させた
冷蔵庫に30分間保持した後、温度25℃相対湿度80
%の恒温恒湿槽に入れたところ全く曇りの発生は確認出
来なかった。
【0063】(比較例1−1)実施例1−1に用いた硼
珪酸ガラス板と同じ未処理ガラス板を、5℃に設定され
た冷蔵庫に30分保持した後、温度25℃、相対湿度8
0%の恒温恒湿槽に入れた。1秒以内に結露による曇り
が発生した。
【0064】(実施例1−2)実施例1−1で作製した
防曇性被覆を施したガラス板を加工して、キヤノン製双
眼鏡12X361Sの接眼レンズの後部に保護ガラスと
して装着した。この保護ガラスは双眼鏡を、気温0℃、
湿度約70%の屋外に約2時間放置した後、この双眼鏡
を使用したところ、保護ガラスにも接眼レンズにも曇り
は発生しなかった。更に保護ガラス装着によるゴースト
やフレアーによる画像劣化はなかった。
【0065】(比較例1−2)実施例1−2で用いたも
のと同じ双眼鏡で、レンズに保護ガラスを付けないもの
を、気温0℃、湿度70%の屋外に約2時間放置した
後、使用したところ、接眼レンズに曇りが発し、曇りを
拭きとらないと使用出来ない状態となった。
【0066】(実施例1−3)実施例1−1と同様にし
て吸水性膜を形成後、ガラス板を真空蒸着装置内に配置
し、真空槽内の圧力を10-4mmHg以下に保ちつつ、
ガラス板の両面に順次酸化ジルコニウムとフッ化マグネ
シウムの多孔質膜を蒸着した。酸化ジルコニウムの光学
的膜厚は10nmに、フッ化マグネシウムの光学的膜厚
は125nmに制御した。膜厚制御は、干渉式光学膜厚
監視装置を用いて行った。
【0067】酸化ジルコニウムとフッ化マグネシウムの
蒸着中の基板温度は、30℃を超えない様に保持するこ
とにより、酸化ジルコニウム膜は屈折率1.68で、充
填率が約65%の多孔質膜になり、フッ化マグネシウム
膜は屈折率1.30で充填率が約80%の多孔質になっ
た。
【0068】こうして作製された防曇性被覆付のガラス
板を、日立製作所製自記分光々度計U−4000で可視
波長範囲での透過率を測定したところ、防曇性被覆を施
す前と比較して最大8%の透過率増加があった。
【0069】更にこのガラスを5℃に設定させた冷蔵庫
に30分間保持した後、温度25℃、相対湿度80%の
恒温恒湿槽に入れたところ全く曇りの発生は確認出来な
かった。
【0070】(比較例1−3)実施例1−3に用いたガ
ラス板と同じ硼珪酸ガラスで未処理のものを、5℃に設
定された冷蔵庫に30分保持した後、温度25℃、相対
湿度80%の恒温恒湿槽に入れたところ、1秒以内で結
露により曇りが発生した。
【0071】(実施例1−4)実施例1−3で作製した
防曇性被覆を施したガラス板を加工して、キヤノン製双
眼鏡12X361Sの接眼レンズの後部に保護ガラスと
して装着した。この保護ガラスを装置した双眼鏡を、気
温0℃、湿度約70%の屋外に約2時間放置した後、こ
の双眼鏡を使用したところ、保護ガラスにも接眼レンズ
にも曇りは発生しなかった。更に、保護ガラスの装着に
よるゴーストやフレアーの発生はなく良好な望遠像が確
認出来た。
【0072】(比較例1−4)実施例1−4で用いた双
眼鏡から、防曇性被覆付の保護ガラスを取り外し、気温
約0℃、湿度70%の屋外に約2時間放置した後、この
双眼鏡を使用したところ、接眼レンズに曇りが発し、拭
き取らないと使用できない状態となった。
【0073】(実施例2−1)ポリアクリル酸メチルエ
ステルの20モル%鹸化物(重量平均分子量15万)1
重量部とポリビニールアルコール(重合度:2000,
鹸化度82モル%)4重量部を含む水−メタノール溶液
をディップコート法により厚さ2mmのガラス(BK
7)のフィルターに塗装し、150℃で15分間、乾
燥、硬化させて厚さ5μmの吸水性膜を両面に形成し
た。この吸水性膜の屈折率は1.48であった。
【0074】その吸水性膜の上にEB法によりMgF2
の膜を光学モニターで530nmの光で反射率が最低に
なるまで成膜を行った。
【0075】その際、アルゴンにより真空度を1×10
-4torrに調整した。
【0076】水晶振動子膜厚計においてバルク換算で9
0nmの膜厚のMgF2 の膜をつけた。基材の温度を1
50℃に調整した。このMgF2 膜の屈折率は1.2
4、充填率は65%であった。
【0077】表1に膜の構成を示す。
【0078】防曇特性は 1.防曇特性は室温(30℃80%)の雰囲気中で息を
かけて曇りを見る。 2.5℃から室温(30℃80%)に出しても曇りをみ
る。 で評価した。
【0079】上記サンプルは防曇特性は室温(30℃8
0%)の雰囲気中で息をかけて曇らなかった。その後、
特に変化はない。
【0080】5℃から室温(30℃80%)に出しても
表面は曇らなかった。その後、特に変化はない。
【0081】耐久性は 1.サンプルを拭き取り紙(ダスパー:OZUCo.L
td.Tokyo製)にレンズの拭き溶剤(EE−63
10:OLYMPUS製)を含ませ加重300g重で3
0回拭き、レンズ表面の変化を観察する。 2.サンプルを拭き取り紙(ダスパー:OZUCo.L
td.Tokyo製)を水を含ませて加重300g重で
30回拭き、レンズ表面の変化を観察する。 で評価した。
【0082】耐久性は溶剤に対しては傷つき、水に対し
ては剥れる。
【0083】(比較例2−1)厚さ2mmのガラス(B
K7)のフィルターに実施例2−1と同様にして、厚さ
5μmの吸水性膜を両面に形成した。
【0084】その吸水性膜の上にEB法によりMgF2
の膜を光学モニターで530nmの光で反射率が最低に
なるまで成膜を行った。
【0085】その際、真空度を4×10-5torrにし
て行った。
【0086】気体種はアルゴンである。
【0087】水晶振動子膜厚計においてバルク換算で9
0nmの膜厚のMgF2 の膜をつけた。基材の温度を1
50℃に調整した。MgF2 膜の屈折率は1.30,充
填率は80%であった。
【0088】表1に膜の構成を示す。防曇性被覆の防曇
性および耐久性を実施例2−1と同様にして行った。
【0089】防曇特性は室温(30℃80%)の雰囲気
中で息をかけてはじめに曇り、その後、濡れた様にな
る、乾燥後、曇った様な痕が残る。
【0090】5℃から室温(30℃80%)に出しても
はじめに曇り、その後濡れた様になる、乾燥後、曇った
ような痕が残る。
【0091】耐久性は溶剤に対しては変化はない。水に
対しては剥げる。
【0092】(実施例2−2)実施例2−1と同様にし
て、5μmの吸水性膜を両面に形成した。比較例2−1
との違いはその吸水性膜の上にEB法によりZrO2
膜を形成することである。
【0093】条件はアルゴン雰囲気中で5×10-4to
rr、バルク換算で10nmの膜厚とした。ZnO2
の屈折率は1.68,充填率は65%であった。
【0094】さらにそのうえにEB法によりMgF2
膜を光学モニターで530nmの光で反射率が最低にな
るまで成膜を行った。
【0095】その際、アルゴンにより真空度を4×10
-5torrに調整した。
【0096】水晶振動子膜厚計においてバルク換算で9
0nmの膜厚のMgF2 の膜をつけた。MgF2 膜の屈
折率は1.30,充填率は80%であった。表1に膜の
構成を示す。
【0097】防曇特性および耐久性を実施例2−1と同
様に評価した。
【0098】防曇特性は室温(30℃80%)の雰囲気
中で息をかけて曇らなかった、その後、特に変化はな
い。
【0099】5℃から室温(30℃80%)に出しても
曇らず、その後、特に変化はない。
【0100】耐久性は、溶剤に対しては変化はない。水
に対しては一部剥げる。
【0101】比較例2−1にくらべ、多孔質層に曇った
様な痕が残らず、耐水性も向上した。
【0102】(実施例2−3)実施例2−1と同様にし
て、厚さ2mmのガラス(BK7)のフィルターに膜厚
0.8μmの吸水性膜を両面に形成した。
【0103】その吸水性膜の上にEB法によりZrO2
の膜を形成した。
【0104】条件はアルゴン雰囲気中で4×10-4to
rr、バルク換算で10nmの膜厚とした。ZrO2
の屈折率は1.74,充填率は70%であった。
【0105】さらにそのうえにEB法によりMgF2
膜を光学モニターで530nmの光で反射率が最低にな
るまで成膜を行った。
【0106】その際、アルゴンにより真空度を4×10
-5torrに調整した。
【0107】水晶振動子膜厚計においてバルク換算で9
0nmの膜厚のMgF2 の膜をつけた。MgF2 膜の屈
折率は1.30,充填率は80%であった。
【0108】表1に膜の構成を示す。
【0109】実施例2−1と同様にして、防曇特性およ
び耐久性を評価した。
【0110】防曇特性は室温(30℃80%)の雰囲気
中で息をかけて曇らなかった。その後、特に変化はな
い。
【0111】5℃から室温(30℃80%)に出しても
曇らなかった。その後、特に変化はない。
【0112】耐久性は溶剤に対しては変化はない。水に
対しては変化はない。
【0113】(実施例2−4)実施例2−1と同様にし
て、厚さ2mmのガラス(BK7)のフィルターに0.
8μm厚の吸水性膜を両面に形成した。その吸水性膜の
上にEB法により実施例2−2のZrO2 の代わりTi
2 の膜を形成した。条件はアルゴン雰囲気中で4×1
-4torr、バルク換算で10nmの膜厚とした。T
iO2 膜の屈折率は2.09,充填率は70%であっ
た。
【0114】さらにそのうえにEB法によりMgF2
膜を光学モニターで530nmの光で反射率が最低にな
るまで成膜を行った。
【0115】その際、アルゴンにより真空度を4×10
-5torrに調整した。
【0116】水晶振動子膜厚計においてバルク換算で9
0nmの膜厚のMgF2 の膜をつけた。MgF2 膜の屈
折率は1.30,充填率は80%であった。表1に膜の
構成を示す。
【0117】防曇特性および耐久性を実施例2−1と同
様にして評価した。
【0118】防曇特性は室温(30℃80%)の雰囲気
中で息をかけて曇らなかった。その後、特に変化はな
い。
【0119】5℃から室温(30℃80%)に出しても
曇らなかった。その後、特に変化はない。
【0120】耐久性は溶剤に対しては変化はない。水に
対しては変化はない。
【0121】(実施例2−5)実施例2−1と同様にし
て、厚さ2mmのガラス(BK7)のフィルターに0.
8μm厚の吸水性膜を両面に形成した。その吸水性膜の
上にEB法により(実施例2−3のZrO2 の代わりに
Ta25 の膜を形成した。条件はアルゴン雰囲気中で
4×10-4torr、バルク換算で10nmの膜厚とし
た。Ta25膜の屈折率は1.84,充填率は70%
であった。さらにそのうえにEB法によりMgF2 の膜
を光学モニターで530nmの光で反射率が最低になる
まで成膜を行った。
【0122】その際、アルゴンにより真空度を4×10
-5torrに調整した。
【0123】水晶振動子膜厚計においてバルク換算で9
0nmの膜厚のMgF2 の膜をつけた。MgF2 膜の屈
折率は1.30,充填率は80%であった。表1に膜の
構成を示す。
【0124】防曇特性および耐久性について実施例2−
1と同様にして評価した。
【0125】防曇特性は室温(30℃80%)の雰囲気
中で息をかけて曇らなかった。その後、特に変化はな
い。
【0126】5℃から室温(30℃80%)に出しても
曇らなかった。その後、特に変化はない。
【0127】耐久性は溶剤に対しては変化はない。水に
対しては変化はない。
【0128】
【表1】
【0129】(実施例3−1)実施例2−1と同様にし
て、厚さ2mmのガラス(BK7)のフィルターに厚さ
5μmの吸水性膜を両面に形成した。
【0130】その後吸水性膜の上にEB法によりSiO
2 の膜を光学モニターで530nmの光で反射率が最低
になるまで成膜を行った。
【0131】その際、アルゴンにより真空度を5×10
-4torrに調整した。
【0132】水晶振動子膜厚計においてバルク換算で3
5nmの膜厚のSiO2 の膜をつけた。
【0133】基材の温度は150℃に調整した。
【0134】SiO2 膜の屈折率は1.43,充填率は
80%であった。
【0135】図11に可視域における分光特性を示す。
【0136】真空度を5×10-4torrに下げること
によりSiO2 の充填率を下がることにより屈折率が下
がり基材の透過特性が良くなった。
【0137】また、充填率が下がることにより水の通気
性良くなり防曇特性は室温(30℃80%)の雰囲気中
で息をかけて曇らず。
【0138】5℃から室温(30℃80%)に出しても
曇らなかった。
【0139】(比較例3−1)実施例2−1と同様にし
て厚さ2mmのガラス(BK7)のフィルターに厚さ5
μmの吸水性膜を両面に形成した。
【0140】EB法によりSiO2 の膜を光学モニター
で530nmの光で反射率が最低になるまで成膜を行っ
た。
【0141】その際、アルゴンにより真空度を1×10
-4torrに調整した。
【0142】水晶振動子膜厚計においてバルク換算で8
0nmの膜厚のSiO2 の膜をつけた。
【0143】基材の温度を150℃に調整した。SiO
2 膜の屈折率は1.49,充填率は90%であった。
【0144】図10に可視域における分光特性を示す。
【0145】このサンプルは、防曇特性は室温(30℃
80%)の雰囲気中で息をかけて曇り5℃から室温(3
0℃80%)に出しても曇った。
【0146】(比較例3−2)実施例2−1と同様にし
て、厚さ2mmのガラス(BK7)のフィルターに厚さ
5μmの吸水性膜を両面に形成した。
【0147】その吸水性膜の上にEB法によりZro2
の膜を形成した。
【0148】条件はアルゴン雰囲気中で1×10-4to
rr、バルク換算で10nmの膜厚とした。ZnO2
屈折率は1.95,充填率は90%であった。
【0149】さらにそのうえにEB法によりSiO2
膜を光学モニターで530nmの光で反射率が最低にな
るまで成膜を行った。
【0150】その際、アルゴンにより真空度を5×10
-4torrに調整した。
【0151】水晶振動子膜厚計においてバルク換算で3
5nmの膜厚のSiO2 の膜をつけた。SiO2 の屈折
率は1.43,充填率は80%であった。
【0152】防曇特性は 防曇特性は室温(30℃80%)の雰囲気中で息をかけ
て曇り。
【0153】5℃から室温(30℃80%)に出しても
曇った。
【0154】(実施例3−2)実施例2−1と同様にし
て、厚さ2mmのガラス(BK7)のフィルターに厚さ
5μmの吸水性膜を両面に形成した。
【0155】その吸水性膜の上にEB法によりZrO2
の膜を形成した。
【0156】条件はアルゴン雰囲気中で2×10-4to
rr、バルク換算で10nmの膜厚とした。ZnO2
の屈折率は1.84,充填率は80%であった。
【0157】さらにそのうえにEB法によりSiO2
膜を光学モニターで530nmの光で反射率が最低にな
るまで成膜を行った。
【0158】その際、アルゴンにより真空度を5×10
-4torrに調整した。
【0159】水晶振動子膜厚計においてバルク換算で3
5nmの膜厚のSiO2 の膜をつけた。SiO2 膜の屈
折率は1.43,充填率は80%であった。
【0160】図13に可視域における分光特性を示す。
【0161】反射防止性能は多層構造にすることにより
(第一の実施例)よりも良くなり透過率は良くなった。
【0162】ZrO2 の膜の形成時に真空度を2×10
-4torrに下げることによりZrO2 の充填率が80
%となり水の通気性良くなった。
【0163】その結果 防曇特性は室温(30℃80%)の雰囲気中で息をかけ
て曇らず。
【0164】5℃から室温(30℃80%)に出しても
曇らなかった。
【0165】(比較例3−3)実施例2−1と同様によ
り厚さ2mmのガラス(BK7)のフィルターに塗装
し、150℃で15分間、乾燥、硬化させて厚さ5μm
の吸水性膜を両面に形成した。
【0166】その吸水性膜の上にEB法によりMgF2
の膜を光学モニターで530nmの光で反射率が最低に
なるまで成膜を行った。
【0167】その際、アルゴンにより真空度を5×10
-5torrに調整した。
【0168】水晶振動子膜厚計においてバルク換算で3
5nmの膜厚のSiO2 の膜をつけた。SiO2 膜の屈
折率は1.51,充填率は95%であった。
【0169】防曇特性は室温(30℃80%)の雰囲気
中で曇る。
【0170】5℃から室温(30℃80%)に出しても
曇った。
【0171】(実施例3−3)実施例2−1と同様にし
て、厚さ2mmのガラス(BK7)のフィルターに塗装
し、150℃で15分間、乾燥、硬化させて厚さ5μm
の吸水性膜を両面に形成した。
【0172】その吸水性膜の上にEB法によりMgF2
の膜を水晶振動子膜厚計においてバルク換算で82nm
つけた。
【0173】その際、アルゴンにより真空度を5×10
-5torrに調整した。
【0174】その後、SiO2 の膜を光学モニターで5
30nmの光で反射率が最低になるまで成膜を行った。
【0175】条件はアルゴン雰囲気中で5×10−4t
orrに調整した。
【0176】バルク換算で5nmの膜厚のSiO2 の膜
をつけた。
【0177】SiO2 膜の屈折率は1.43,充填率は
80%であった。
【0178】図12に可視域における分光特性を示す。
【0179】表面を親水性無機物にすることにより濡れ
性が良くなる。
【0180】その結果、水は表面に留まることなく吸水
性膜にまで浸透し防曇特性は室温(30℃80%)の雰
囲気中で息をかけて曇らず。
【0181】5℃から室温(30℃80%)に出しても
曇らなかった。
【0182】(実施例3−4)実験例1 :ガラス(BK7)基材上両面に、実施例2−
1と同様にして吸水性膜を形成した。その際、吸水性膜
の厚みは10μmであった。上記吸水性膜上に、真空蒸
着法により、ZrO2 からなる多孔質膜を、30nmの
厚みで形成した。ZrO2 の屈折率は1.68,充填率
は65%であった。次に、この多孔質膜上に、同様にし
て吸水性膜を形成した。その際の吸水性膜の、光学膜厚
(吸水性膜の屈折率nと膜厚dとの積)は135nmに
調整した。
【0183】実験例3:ガラス(BK7)基材の両面
に、実施例2−1と同様にして、吸水性膜を形成した。
その際の吸水性膜の、光学膜厚(吸水性膜の屈折率nと
膜厚dとの積)は135nmに調整した。
【0184】実験例2:ガラス(BK7)基材の両面
に、実施例2−1と同様にして、吸水性膜を形成した。
その際、吸水性膜の厚みは10μmであった。上記吸水
性膜上に、真空蒸着法により、ZrO2 からなる多孔質
膜を、30nmの厚みで形成した後、続いてMgF2
らなる多孔質膜を、光学膜厚(MgF2 の屈折率nと膜
厚dとの積)は135nmになるように調整しながら形
成した。ZrO2 の屈折率は1.68,充填率は65
%、MgF2 の屈折率は1.30,充填率は80%であ
った。
【0185】実験例1〜3で得られた防曇性被覆の性能
は表2に示される。
【0186】その結果、反射防止性と防曇性について
は、所定の試験を満足したが、膜汚れの試験の際、Zr
2 及びMgF2 多孔質膜中、及びそれらの界面に水分
の残留物が残り、膜汚れが発生した。
【0187】
【表2】
【0188】実施例3−5 実験例4:ガラス(BK7)基材両面に、実施例2−1
と同様にして、第1の吸水性膜を形成した。その際の厚
さは、実験例2では1μm、実施例1では10μm、実
験例3では20μm、実験例4では25μmにそれぞれ
調整した。
【0189】上記第1の吸水性膜上に、真空、アルゴン
雰囲気中において、EB法により、ZrO2 からなる多
孔質膜を、30nmの厚みで形成した。ZnO2 膜の屈
折率は1.68,充填率は65%であった。
【0190】次に、この多孔質膜上に、第1の吸水性膜
と同様にして吸水性膜を形成した。その際の吸水性膜
の、光学膜厚(吸水性膜の屈折率nと膜厚dとの積)は
135nmに調整した。
【0191】上記のように作成した膜に、実験例1、実
験例2、実験例3、実験例4のサンプルそれぞれに対
し、 1.防曇性試験:5℃環境下より30℃、80%環境に
移したときのくもり発生の有無(くもり発生なしで○) 2.吸水時の膜変形:水中中に1分間放置後、膜変形の
有無(水分中放置前後の透過率の変化が2%以下で○) の2つの試験を行なった。
【0192】その結果は表3に示される。
【0193】第1の吸水性層が25μm(実験例4)の
場合、吸水時の膜変形が大きく、吸水試験前後で、約2
%の透過率の変化が観察された。
【0194】
【表3】
【0195】(実施例3−6)ガラス(BK7)基材上
両面に、実施例2−1と同様にして第1の吸水性膜を形
成した。その際の厚さは、10μmに調整した。
【0196】上記第1の吸水性膜上に、真空、アルゴン
雰囲気中において、EB法により、ZrO2 からなる多
孔質膜を、30nmの厚みで形成した。ZnO2 膜の屈
折率は1.68,充填率は65%であった。
【0197】次に、この多孔質膜上に第1の吸水性膜と
同様にして、第2の吸水性膜を形成した。その際の第2
の吸水性膜の屈折率は1.48であり、それらの光学膜
厚(吸水性膜の屈折率nと膜厚dとの積)は、それぞれ
100nm(実験例6)、110nm(実験例7)、1
35nm(実験例1)、160nm(実験例8)、18
0nm(実験例9)調整した。
【0198】上記のように作成した、実験例6、7、
1、8、9のサンプルについて透過率を測定し、その最
大値を示す波長を観察した。またその際の設計波長は5
50nmとした。
【0199】その結果は表4に示される。透過率の最大
値を示す波長は、それぞれ400nm(実験例6)、4
40nm(実験例7)、540nm(実験例1)、64
0nm(実験例8)、720nm(実験例9)となり、
実験例6及び実験例9において、設計波長とのずれが1
00nmを超え、光学部品としての性能が損なわれた。
【0200】
【表4】
【0201】(実施例3−7)ガラス(BK7)基材の
両面に、実施例2−1と同様に第1の吸水性膜を形成し
た。その際の厚さは、10μmに調整した。
【0202】上記第1の吸水性膜上に、真空、アルゴン
雰囲気中において、EB法により、ZrO2 からなる多
孔質膜を、30nmの厚みで形成した。その際、真空度
を調整することにより、多孔質膜の膜質充填率を調整し
た。その際実験例それぞれの真空度と、膜質充填率の関
係は、真空度9×10-4(9E−4)Torrで膜質充
填率10%(実験例10)、真空度7×10-4Torr
で膜質充填率20%(実験例11)、真空度5×10-4
Torrで膜質充填率50%(実験例12)、真空度2
×10-4Torrで膜質充填率80%(実験例13)、
真空度5×10-5Torrで膜質充填率90%(実験例
14)、であった。
【0203】次に、それぞれの多孔質膜上に、第1の吸
水性膜を同様にして、第2の吸水性膜を形成した。その
際の第2の吸水性膜の、光学膜厚(吸水性膜の屈折率n
と膜厚dとの積)は、135nmに調整した。
【0204】上記のようにに作成した、実験例10、1
1、12、13、14のサンプルについて、 1.膜強度試験:市販のシルボン紙を用いての拭き試験
(500g荷重で30往復ないしは、300g荷重で3
0往復) 2.防曇性試験:5℃環境下より30℃、80%環境に
移したときのくもり発生の有無(くもり発生なしで○) の2つの試験を行なった。
【0205】その結果は表5に示される。膜質充填率が
10%(実験例10)の場合、300g荷重で30往復
の拭き試験において、膜破壊が観察された。
【0206】また、膜質充填率が90%(実験例14)
の場合、多孔質膜を水分が通過することができず、防曇
試験においてくもりが発生した。
【0207】
【表5】
【0208】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レンズ、フィルターなど光学素子の表面に防曇性被覆を
施すことにより、通常なら結露が発生する条件下でも、
曇りが発生せず、また、本発明による防曇性被覆は耐摩
耗性に優れ、撮影レンズ、双眼鏡など光学機器の継続的
使用が可能となる。
【0209】また、本発明は、光学条件を選ぶことによ
り防曇性能に加えて反射防止効果を有する耐久性に優れ
た光学部品を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】MgF2 膜の膜質充填率と屈折率との関係図で
ある。
【図2】ZrO2 膜の膜質充填率と屈折率との関係図で
ある。
【図3】SiO2 膜の膜質充填率と屈折率との関係図で
ある。
【図4】TiO2 膜の膜質充填率と屈折率との関係図で
ある。
【図5】Ta25 膜の膜質充填率と屈折率との関係図
である。
【図6】本発明の二層構成の防曇性被覆の断面図であ
る。
【図7】本発明の三層構成の防曇性被覆の断面図であ
る。
【図8】本発明の防曇性被覆の層構成を示す断面図であ
る。
【図9】本発明の防曇性被覆の防曇反射防止光学物品の
層構成を示す断面図である。
【図10】実施例の防曇性被覆の分光特性を示すグラフ
である。
【図11】実施例の防曇性被覆の分光特性を示すグラフ
である。
【図12】実施例の防曇性被覆の分光特性を示すグラフ
である。
【図13】実施例の防曇性被覆の分光特性を示すグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 133/02 C09D 133/02 (72)発明者 伊藤 進 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に形成される防曇性被覆にお
    いて、該防曇性被覆が、基材の表面に近い方から吸水性
    膜および多孔質膜を有することを特徴とする防曇性被
    覆。
  2. 【請求項2】 吸水性膜が吸水性高分子を有する請求項
    1記載の防曇性被覆。
  3. 【請求項3】 吸水性高分子がポリアクリル酸類および
    ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1つであ
    る請求項2記載の防曇性被覆。
  4. 【請求項4】 吸水性高分子が、無機アルコキシドの加
    水分解物の重縮合反応を少なくともポリアクリル酸類の
    存在下で生じさせて得られるものである請求項2記載の
    防曇性被覆。
  5. 【請求項5】 多孔質膜が真空プロセスで形成された膜
    質充填率20〜80%の無機多孔質膜である請求項1記
    載の防曇性被覆。
  6. 【請求項6】 多孔質膜がSiO,TiO,CeO2
    SiO2 ,TiO2,ZrO2 ,Ta25 およびMg
    2 からなる群から選択される材料で形成されたもので
    ある請求項1記載の防曇性被覆。
  7. 【請求項7】 多孔質膜が、SiO2 ,TiO2 ,Zr
    2 ,Ta25 およびMgF2 からなる群から選択さ
    れる材料で形成されたものである請求項1記載の防曇性
    被覆。
  8. 【請求項8】 多孔質膜が2つの膜で構成されている請
    求項1記載の防曇性被覆。
  9. 【請求項9】 吸水性膜に近い多孔質膜よりも吸水性膜
    から遠い多孔質膜の方がより親水性である請求項8記載
    の防曇性被覆。
  10. 【請求項10】 多孔質膜の上に第2の吸水性膜を有す
    る請求項1記載の防曇性被覆。
  11. 【請求項11】 多孔質膜が1つの膜からなり、その屈
    折率が1.4以下である請求項1記載の防曇性被覆。
  12. 【請求項12】 多孔質膜が2つの膜を有し、吸水性膜
    に近い多孔性膜の屈折率が吸水性膜から遠い多孔性膜の
    屈折率より大きい請求項1記載の防曇性被覆。
  13. 【請求項13】 屈折率の大きい多孔性膜がZrO2
    であり、屈折率の小さい膜がMgF2 膜である請求項1
    2記載の防曇性被覆。
  14. 【請求項14】 多孔性膜が1つの膜である場合、その
    光学的膜厚(n11 )が、 0.8×kλ/4≦n11 ≦1.2×kλ/4 (kは正の奇数、λは400〜900nmの範囲から選
    ばれる設計波長、n1は多孔質膜の屈折率、d1 は多孔
    質膜の膜厚)の範囲内である請求項1に記載の防曇性被
    覆。
  15. 【請求項15】 多孔性膜が2以上の膜を有する場合、
    吸水性膜から最も離れている、即ち、最外の多孔性膜の
    光学的膜厚(n22 )が、 0.8×kλ/4≦n22 ≦1.2×kλ/4 (kは正の奇数、λは400〜900nmの範囲から選
    ばれる設計波長、n2は最外の多孔質膜の屈折率、d2
    は最外の多孔質膜の膜厚)の範囲内である請求項1に記
    載の防曇性被覆。
  16. 【請求項16】 多孔性膜が2以上の膜を有する場合、
    吸水性膜から最も離れている、即ち最外の多孔性膜が光
    学的に無視できる厚さである場合に、最外の多孔性膜の
    内側の多孔性膜の光学的膜厚(n33 )が、 0.8×kλ/4≦n33 ≦1.2×kλ/4 (kは正の奇数、λは400〜900nmの範囲から選
    ばれる設計波長、n3は内側の多孔質膜の屈折率、d3
    は内側の多孔質膜の膜厚)の範囲内である請求項1に記
    載の防曇性被覆。
  17. 【請求項17】 防曇性被覆が、基材の表面に近い方か
    ら、第1の吸水性膜、多孔性膜および第2の吸水性膜を
    有し、多孔性膜の屈折率が第1の吸水性膜の屈折率と同
    じか、より大きく、第1の吸水性膜の厚さが1〜20μ
    mである請求項1記載の防曇性被覆。
  18. 【請求項18】 第2の吸水性膜の屈折率が多孔性膜の
    屈折率よりも小さく、その光学膜厚(n44 )が、 0.8×kλ/4≦n44 ≦1.2×kλ/4 (kは正の奇数、λは400〜900nmの範囲から選
    ばれる設計波長、n4は第2の吸水性膜の屈折率、d4
    は第2の吸水性膜の膜厚)の範囲内にある請求項17に
    記載の防曇性被覆。
  19. 【請求項19】 基材の表面に防曇性被覆を有する光学
    部品において、該防曇性被覆が、基材の表面に近い方か
    ら吸水性膜および多孔質膜を有することを特徴とする光
    学部品。
  20. 【請求項20】 多孔質膜が真空プロセスで形成された
    膜質充填率20〜80%の無機多孔質膜である請求項1
    9記載の光学部品。
  21. 【請求項21】 基材が、レンズ、プリズム、カバーガ
    ラス、フィルターおよびミラーからなる群から選ばれた
    ものである請求項20記載の光学部品。
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